あの日、ドクター・・・ジェイル・スカリエッティに多大な代償を払ったものの命と心を救われた
目を開けたらSFに、よく出てくるカプセル?の培養液の中で漂っていたのは驚いたのを覚えている
だが、更に驚く事があった
それは自分の性別が変わってしまった事だ
元々は男だったのに、目を開けたら女になっていたのだ
でも直ぐに、これがドクターの言っていた代償だと気付き納得する
どうせ唯一の肉親に捨てられた身、今更性別が変わった程度どうでも良い
そんな事をぼんやり考えていると、ドクターが現れた
「おや?もう目を覚ましたのかい?」
培養液の中で発音が出来ないので頷く
「傷も完治しているから、あと数日経てば出れる筈だ。もう暫く我慢してくれたまえ」
相変わらず芝居掛かった仕草で言うドクターに再び頷く
それを見たドクターは満足そうに部屋を出て行く
その後ろ姿をぼんやり眺めて見送る
それから数日を寝て起きてボーっとして飽きたら寝て、起きたらボーっとして飽きたら寝てを繰り返し、ドクターにカプセル?の外に出して貰い、とりあえず渡された入院着的なヤツを着て
「救って頂き、ありがとうございます。ドクター」
そう頭を下げると
「構わないよ、私が君を救い 君は私の自己満足に付き合う。そう言う契約だからね」
何とも悪役を意識した表情とセリフと仕草をして そう言うドクター
「それでは計画を始めよう、世界に喧嘩を売る第1歩を」
「はい、ドクター」
この日、私は歩み始めた
私の名は、イチカ・スカリエッティ
我らが愛するジェイル・スカリエッティの娘 兼 助手
時は流れ2年と少しが経った
「ドクター、少し休まれては?」
私は先日入手した緑茶の入った湯飲みと御茶受けを御盆に載せ、研究室に入り言う
「あぁ、ありがとうイチカ。いつも迷惑ばかり掛けてすまない」
ヨレヨレの白衣を着て目の下にクマが有るドクターが振り返り言ってくる
「もう慣れましたから気にしないで下さい」
何回徹夜をしたかは定かじゃ無いが、明らかに不健康感が凄いドクターへ
「ドクター、今日はもう寝て下さい」
「今、いい所なんだが・・・分かったよ、そんなに睨まないでくれ。私が悪かった」
私がジト目で睨むとドクターは肩を竦め諦めた様に頷く
「貴方は私達に居なくてはならないなのを忘れないで下さい」
私達姉妹は最早ドクターが居なければ生きて行けない、依存の域に達しているのかもしれない
それを自覚しているのかいないのかは分からないがドクターは苦笑して研究室を出て自分の寝室へと歩いて行った
「・・・アナタに嫉妬してしまいそうですよ」
私はドクターが作っていた、ガントリーに牽引されているMSを軽く見上げ、愚痴を溢して湯飲みと御茶受けの残骸を片付けて、研究室を後にする
私にも色々とやらねばならない事が有る
まずは夕食の支度をしなければ
この世界は平等ではない
だが、限りなく平等な世界を作り出したい、そう願っている
相変わらず短いです、すみません
ご意見、ご感想、お待ちしております
コメントが来るとテンションとヤル気が上がり、更新状況な良くなったりします←