簪サイド
カタパルトに私の専用機、打鉄弐式改め 龍田を纏い接続しながら更に集中する
さっきはイチカに虚勢を張ったけど、落ち着いていられる訳が無い
産まれた時から私を引っ張り導いて来てくれた大好きな お姉ちゃん
いつからか比べられる事が嫌になって避ける様になってしまった何でも出来る偉大な姉さん
明るくて誰とでも友達になれちゃう性格の姉と暗くて人見知りして気弱で友達が出来ない妹
だから余計に意地張って来たけれど、イチカに出会えて私は考え方を改める事が出来た
私は私、と少しだけ前向きになれた
だから
「だから・・・今日、勝てなくても良い。いつか必ず、私は勝つ」
小さく呟くとイチカが
「システムオールグリーン、ご武運を簪さん」
「行ってきます、イチカ」
ハッチがゆっくり開きランプが点灯してGOサインになったと同時に私はアリーナへ出撃する
ピットから出た私は、ゆっくりとアリーナの外縁を一周しながらツインビームスピアを展開してしっかりと握りしめ、規定の停止位置で止まる
それと同時に私が出てきた反対側のピットから良く知る蒼いISを纏った姉さんが現れ、私と同じ様に外縁を一周している間にランスを展開して私の正面に停止する
「・・・今日は・・・今日だけは・・・負けない」
「全力で来なさい、私だって負けられないもの」
お互いが得物を構えた瞬間、試合開始のブザーが鳴り響き私は即座に背後へ下りながら春雷改を起動させ、牽制射撃を行う
だが、私の行動は予想済みらしく私と同じ様に背後へ下りながら春雷改の射撃を回避して行く
そう、ただ避けるのみに留めている
「・・・誘ってるの?それとも、反撃する必要が無い程に余裕って事?」
多分、無駄弾使わせる為に誘っているんだ
とはいえ、一応 怒ってます風の表情をしておく
「さぁ?どうかしら?少なくとも避けなれない程では無かったわ」
そう言い、此方が挑発に乗りやすい言葉を並べてくる
あからさま過ぎて何かある様に聞こえてしまう
でも多分時間を稼ぐ為だろうし・・・
姉さんのISはナノマシンで水蒸気爆発を起こせるのが売りだもの
あんまり近づきたくないけど、時間を掛けたらナノマシンの散布が万端になってしまう
どうしよう?
最悪、山嵐改でクリア・パッションを相殺するとして・・・
「・・・誘っても無駄!!」
春雷改を連射して距離を取りつつ姉さんの出方を見る事にする
私の目標は、出来るだけ長く戦い、姉さんに気持ちを伝える事、だから
「絶対に、負けない」
試合に負けても、勝負には勝つ
絶対に
難しい・・・・つか誰だよ、この娘
絶対、簪じゃないわorz