IS ー血塗れた救世主達ー   作:砂岩改(やや復活)

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ナラティブやら復活のルルーシュやらに影響されていきおいで書いたものです。特に続きを書くかは決めてません。



復活のユイト
外伝 復活のユイト


 

「ほら、頑張って!」

 

「自分は執務より開発の方が好きなんすよぉ」

 

 ガルド王国、国王執務室。そこでは書類の山と格闘するカゲトの姿があった。

 

「もうMSは必要ないでしょう。地下にどれだけ眠ってると思ってるのよ…。また戦争でも始める気?」

 

「趣味っすから仕方ないっすよね」

 

 ガルド王国は世界一人口の少ない国連加盟国として、総人口は約650名とかなり少ない国家だ。実はその四割の国民は革命軍メンバーであることは非公式であるが。

 

 10年前の革命軍戦争での生き残りが身を潜めるには、これ以上ないほどの隠れ蓑であった。

 

 そのガルド王国の地下にはMSの一大格納庫が存在する。革命軍戦争で使用された機体含め、カゲトが準備したガルド軍が潜んでいる。

 

 これも非公式だが、世界で最も人口の少ない国でありながら、その実は世界最強候補の軍隊を保有している国でもある。

 

「開発長!」

 

「なんすか?」

 

「イギリスの軍事無線に不振な内容が…」

 

「すぐいくっす!」

 

「ちょっと、執務をおいていかないでよ!」

 

 ケイニが書類片手に追いかける中、カゲトは地下の指令室に向かうのだった。

 

ーーーー

 

 その頃、イギリスでは…。

 

「オルコット国防長官」

 

「報告は聞いておりますわ」

 

 革命軍戦争の生き残り、近代イギリスの革命人として名を馳せたセシリアは、その若さでありながら、イギリス政府の軍事総責任者の権限を持つ職に着いていた。

 

「Gキャノン小隊が領海警護中に消息をたったと…」

 

「はい、その件でGキャノンの右足が海中で発見されました。その他は跡形もなく融解したと思われます」

 

「各国の兵器開発状況から見ても異常ですわね。それを可能な熱量を誇る高熱兵器の絞り込みは終わりましたか?」

 

「はい…一つだけ…」

 

「なんですか?」

 

 言葉を濁らせる部下に早く言うように問いただすセシリア。

 

「ログから見て、部隊が広範囲に展開していたのにも関わらず消滅したこと。Gキャノンの装甲と対ビームコーティングから逆算したビームの威力、報告が上げられないほどの撃墜時間からすれば、一撃でやられた物と推定されます」

 

「まさか…」

 

 広範囲、高威力、殲滅速度から見ればセシリアでも心当たりがあった。

 

「ウイングゼロ…」

 

 世界を震撼させた破壊天使、ウイングゼロのバスターライフル。

 

「まさか革命軍の残党が…」

 

「ありえません!彼らはすべての使命を全うして去りました。再び現れることはあり得ません!」

 

「しかし…バスターライフルはその構造自体がブラックボックスで、各国も開発を断念したはずですし」

 

「革命軍、自らが波をたてること自体があり得ません!諜報部に各国の報告を上げるように言いなさい!」

 

「はい!」

 

ーーーー

 

「バスターライフルの保有している謎のMS…」

 

「カゲト…まさかウイングガンダムが…」

 

「いや、あり得ないっす。ウイングガンダムは試作機どころか、設計図すらこの世にはないすよ」

 

 もしもの事もある。各国を放浪しているケイにも一報を入れおこう。

 

ーー

 

「織斑教諭…」

 

「それで、日本の諜報機関の長が何用だ、楯無?」

 

 Gキャノン小隊の事件から数日。楯無は千冬の元へと足を運んでいた。

 

「嫌ですね。そこまで警戒しなくても良いじゃないですか」

 

 半身不随となった楯無の両足には、歩行補助の機械が取り付けられていた。対して千冬も、上着の右袖がぶらんとぶら下がっている。

 

「義手、やっぱりお着けにならないんですね…」

 

「これは私なりの戒めだよ。お前こそ、ナノマシンの神経回復治療はしないんだな…」

 

「この足もキマリスも、ユイトが遺してくれたものですから…」

 

 キマリスヴィダール・ヴァダー。楯無の機体、ミステリアス・レイディの機能を組み込んだキマリスの改造機は、裏世界でも破格の戦闘能力を誇る機体だ。

 

 IMS(インフィニット・モビルスーツ)。モビルスーツにインフィニット・ストラトスのワンオフアビリティを組み込んだ特殊な機体で、世界でも数機しか確認されていない機体だ。

 

「イギリス近海で、バスターライフルを保有している可能性のある機体が発見されました」

 

「まさか…いや、そんなことは」

 

「そうなんです。つまり、ユイトの存在を騙る人間が現れたと言うことです」

 

 二人しかいない空間に静寂が訪れる。するとその部屋に簪が現れる。

 

「お姉ちゃん、小笠原諸島近辺でMS反応が!」

 

「え?」

 

「なに?」

 

ーーーー

 

 そこに浮かんでいたのは一機、純白の羽根を持つ機械天使。その手にはツインバスターライフルが握られていた。

 

「………」

 

 対峙するのは無数の機体たち。マントを纏った2機の白と黒のガンダムは、それぞれ得物を手に天使を睨み付けるのだった。

 

「ウイングゼロカスタム…」

 

 





かつて、世界に平和をもたらした少年たちがいた。

「お前がユイトであってはならない。あるわけがないっすよ!」

「世界は理不尽であるのが定めなのよ…」

「やはり、ただの隠居では居られないか」

「ご安心を、シュヴァルツ・ハーゼはその為にあります」

「ユイトを汚すな…偽善者が!」

「各員、零落白夜を起動させる…」

 革命軍戦争から10年。新たな戦火の火が燻ろうとしていた…

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