黒死斑の魔王(ブラック・パーチャー)と共に異世界へ 作:ヴィヴィオ
ジャンヌ
私は酒吞と共に違法な奴隷商へとカチコミを行っています。近付いた私達に門番は不振がっておりますが、客だと思ったのかそのまま近付けたので排除します。
「た、助け……助けてくれぇえええええええええええぇぇぇっ!!」
「燃えなさい」
頭を掴んで男を焼却し、消し炭にします。即座に酒吞がもう一人の男を切断していきます。
「これからどうするんでありんす?」
「騒ぎは起こしました。次は侵入します」
「忍び込むでありんすね」
「ええ、正面からですが」
霊体化して堂々と店の中に入っていきます。武装した男達が慌てて門へと向かっていきますが、無視します。そのまま奥へと進み騒いでいる奴隷商であろう男を発見しました。そいつは慌てて逃げる準備をしているのか、金庫を開けています。
「ご苦労様です」
「な、なに?」
「それはうちらが有効活用してあげるさかい、おとなしゅうこっちに渡し」
瞬時に護衛を槍で突き刺し、酒吞が心臓を抜き取る。
「ひっ!?」
「あんさんもこうなりたくないやろ?」
いつの間にか設置されていた机に座った酒吞が美味しそうに手に持った物を食べていきます。
「わかったらさっさと全部出しなさい。もし、全てを出さなければ火炙りの刑です。それとも串刺しがお望みですか?」
「わ、わかった! わかったからどうかお助けを!」
「ならきびきび動きなさい、屑が」
「は、はい!」
奴隷商が出して来た書類や金貨を受け取ります。
「では、帰りましょうか」
「待つでありんす」
「どうしました?」
「こいつら、どないすんの? うちが食べてもええけれど」
どうするか考えながらふと手元の書類を見てみます。すると面白い事を思いつきました。
「酒吞」
「なんでありんすか?」
「王都の裏を支配下に置きましょう」
「それは面白そうやなぁ~」
「先ずは譲渡書を書いて貰いましょうか」
「ひぃ!?」
「さあ、書きなさい」
「動かん手はいらんで? 切り落としてしまうか?」
「わ、わかった、わかった!」
慌てて譲渡書を書いて渡してくれる。
「奴隷の権限も全て頂きましょう。そうすれば幸せにしてさしあげましょう」
「も、もちろんです!」
財産を全て貰った後、捕らえられていた違法な奴隷達の所有権を全て貰います。同時に販売先も聴いておきました。
「さて、これでもう貴方は用済みですね」
「聞きたい事は聞いたでありんす」
「こ、これで助かったのか……」
「ええ、楽に煉獄へと誘って差し上げましょう」
「なっ⁉ や、約束が違う!」
「馬鹿じゃないの? アンタのような屑とした約束なんて守る訳ないじゃない。ばーか」
「ふ、ふざけるなっ!!」
「五月蠅いなぁ、酒がまずうなるわ」
酒吞がそう言いながら奴隷商の男を蹴り飛ばすと、吹き飛んで壁を粉砕して何処かへ飛んで行きました。
「何をしているんですか。しっかりと首をとらないと駄目じゃないですか」
「証拠なんやね。でも、どうとでもなるで?」
「まあ、どうでもいいですね。次に行きましょう」
「降伏した奴等はどないするん?」
「縛って後程処理します」
「了解や」
それから別の所の奴隷商も襲撃して支配下に置きます。ついでに聞き出した回りの組織も二人で粉砕していきます。
王都の裏の制圧が終わり、最後の場所にやって来ました。そこはこの王都でも整理され、高い壁に囲まれた特別な場所です。
「酒吞、投げてください」
「ええで」
両手を組んだ酒吞の手に足を乗せて上にあげて貰います。そのまま壁を越えて中に侵入します。酒吞は普通に飛び上がって壁に爪を突き刺して登ってきました。
「で、どこからいくんや?」
「あそこからですね」
指さした屋敷に霊体化して潜入し、目的の場所に到着するとそこにある物を根こそぎ頂いていきます。方法としてはキャロルから貰った倉庫に繋がる袋です。
「で、次はどないするんや?」
「奴隷を助け出します」
「その後は?」
「考えていません」
「なら、うちが支配下に置いて収めるとしまひょうか」
「お願いします」
奴隷を助け出し、こちらも別の袋に入れて倉庫に送っておきます。それからどんどん襲撃を行っていきます。
昼夜からの襲撃に王都が騒がしくなりますが、気にせず貰う物は貰ったので戻ってきました。
「マスター、戻りました」
「随分と派手にやったようだな」
「ええ、ですが成果は……」
「この通りでありんす」
大量の金貨が入ったお金を積み上げます。調度品ももちろん頂きましたが、そちらは既に倉庫に送ってあります。
「人もあっちに送っておきました」
「そうか。では、我等も帰るとしよう」
「マスター。その前に捕らえた者達を教育してもよろしおすか?」
「ああ、構わん」
「では、少し待っといてくだはれ」
酒吞が魅了を使って男達を支配下に置きました。それから一部に戦利品を持たせて逃がします。彼らがいい囮となってくれるでしょう。
「では、帰投する。ついてこい」
「モット、コロシタイ」
「キゾク、コロス」
「ダメ?」
「ボクも皆に賛成かな」
深海棲艦達が騒ぎ、金色の雲に乗った少女が賛同する。
「今は殺すのは不味い。先ずはもっと力を手に入れてからだ」
「シカタナイ」
「ワカッタ」
それから、私達はそのまま検問を通って王都を出ました。殆ど何も持っていない私達は簡単に通して貰いました。まあ、王族の後ろ盾があるから当然でしょうね。