黒死斑の魔王(ブラック・パーチャー)と共に異世界へ 作:ヴィヴィオ
ペスト
アリエッタとその妖獣部隊。それに加えてキャロルの三人で空を飛び、ベルニエ王国首都、ベルティエに到着した。目的はヘイゼルから頼まれた女王の拉致と略奪。私達が制圧しないのは面倒な戦後処理を避ける為とこれ以上やり過ぎない為に他の連中に手柄を与える為。今回の戦争で少なくとも軍港を含む港に軍艦とそのドック、生産技術。その付近の領地を支配下に置いている。
これ以上は流石に文句が出るでしょうし、どうでもいい場所なので譲ってあげる事にした。
「だけど、賠償金は頂くわ」
両手を振り上げて黒い霧を上空から散布していく。
「アリエッタは計画通りに襲って資金を回収しなさい」
「ん、行く」
ハーピィを初めとしたモンスター達が一斉に降下していく。見張りは既に死に絶えているのであっさりと侵入できる。
「じゃあ、オレ達も行こうぜ」
「ええ」
城へと侵入した私とキャロルは騎士を殺し、その情報を引き出して使用人の部屋に潜入してメイド服を奪って着こんでから女王様を探す。メイド姿の二人で城を進んでいく。何人もの邪魔者が来るけれど、敵じゃない。
「こいつらって殺しちゃ駄目なのよね?」
「勿体無いからな。何せNINJAだから」
そう、邪魔者はヘイゼルが召喚したシルターンの忍者。私達の弱い諜報部隊にする予定なので出来る限り殺さないようにしておかないといけないわね。
「っと、ここね」
「ああ。だけど、なんか声が聞こえるな」
二人で扉をこっそりと開けて中の様子を確認する。
「ちょっとっ、本当なの! あのヘイゼルが負けたって!」
「ええ、間違いありません」
「うそっ、使えない姉ね! あんなに目を掛けてあげたのに!」
「陛下、そのような言葉は……」
「五月蠅いわよ! 下劣で下等な血が入ってる殺人鬼なんかに姉と呼ばないといけない苦しみがわかるの! 上手い事利用して邪魔者を排除させたのに!」
聞くに堪えない言葉が続いていく。
「ふぅ、これは駄目ね」
「そうだな。中身が腐ってやがる。どうする?」
「ヘイゼルにとっては可愛い妹なのよね?」
「ああ、そうだな。猫を被ってたようだしな」
「なら、中身を変えてしまいましょうか」
「何を入れるんだ?」
「要るじゃない、ベストな子が」
「それもそうか。なら、邪魔者はさっさと殺してしまおう」
「ええ。必要なのは身体だけ。後は要らないわ」
扉を蹴破って中に入る。
「なっ、なによアンタ達! 無礼よ!」
「近衛兵っ、こやつらを斬れ」
「邪魔よ」
片手を振るって黒い風で切り刻む。大臣の方はキャロルが取り押さえて自白剤を無理矢理飲ませている。
「さて、ごめんなさい。間違って身体まで死ぬかもしれないけれど、勘弁してよね?」
「ひっ!?」
「ああ、でも身体はオレが作ってやるから一部さえ残していたらいいぜ」
「それもそうね」
近衛兵が使っていた剣で頭を掴んだ少女の片腕を切り落とす。鮮血と悲鳴が轟く中、精神だけを殺していく。
「あ、駄目ね。やっぱり難しいわ」
身体にまで斑模様が出てきてしまった。失敗ね。
「まあ、クローンで作るから問題ないさ」
キャロルが切り落とした腕をケースに入れて保存する。
「じゃあ、後は適当に病死にでもしてもらいましょう。いえ、大臣が乱心した事にしましょう」
「それがいいな」
薬を飲ませてから宝物庫などに移動していく。その途中で美術品から様々な高価そうな物を貰っていく。宝物庫についたら抉じ開けて一切合切を貰っておく。外では大騒ぎになっているので、そのまま外に出てアリエッタと合流する。
「そっちはどう?」
「ばっちり、です」
「そう、よくやったわ」
「ん」
街の貴族街などからとくに火の手が上がっていたりするけれど、気にする必要はないわね。
「リスキーダイス用の人は確保した?」
「ん、問題無い、です」
「じゃあ、帰りましょうか。キャロル」
「ああ、任せてくれ」
キャロルの転移でタルタロスの場所に戻った私達は早速、女王シーナの肉体のクローンを制作する。同時に材料としてシータとラーマのカードをシータを選択して入れておく。
「これでこっちはいいわね。シーナという名前は捨てさせた事にしてシータと名乗らせましょう。ヘイゼルには襲われていて間に合わなかった。とでもいえばいいわ」
「記憶の継承もさせておけば問題ないな。もちろん、性格はシータで」
「ええ、お願いするわ。じゃあ、私達は戻るわ」
「ああ、引けよ」
「任せなさい」
手に入れた美術品達も資金に変更してリスキーダイスを使ってガチャを引かせ捲る。国家予算や国庫の金額が湯水のように使われていく。そして15回目でシータとラーマのカードが出てくれたわ。残り資金が2億だけど、まあ次のガチャに回しましょう。