リリカルなのは転生者~身を削っても運命を変えようとする者   作:N、T

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最初の一歩

 森から海鳴市に向かって歩き、地図のとおりに歩く……かなりの距離があったので所々で休みながら、歩いてかなりの時間を使ったがメモに書いてある自分の家に辿り着いた。そして初めて見るはずの家なのに何故か懐かしさを感じる。

 

「……う~ん……すごく懐かしいというか……見覚えのある家だなぁ……」

 

 それもそのはず見た感じが、転生前の世界の家そっくりな上に、恐ろしいことに花や外から見える家具までもが、そのままだという……。確かに慣れてるもののほうが居心地もよくていいんだが、少し期待していた気持ちを裏切られたのは言うまでも無い。まぁ住むところを用意してくれてるのなら、文句を言ったら罰が当たるけどな。そう考えているとティアが喋り始める。

 

《マスター。そう言えば女神さまから伝言が『在しうる範囲で転生前のものを再現。服は子供用にサイズに変化してるので、暫くは衣服に困る事は無いと思います上手く活用してくださいね♪』とのことですよ》

 

 ……サービスがいいというか、準備が良いというか……。なんというご都合主義な……、よく見ると鍵まで刺さったままになっている……。これはでも無用心だろう。そういうことを考えつつ女神様に突っ込みも入れて……いざ玄関を開けてみる。

 

「本当に、恐ろしいくらい、そっくりなのだが……とりあえず冷蔵庫の中を見てみよう……」

 

 中もとりあえずそのままだった。とりあえずこれなら2週間は買い物せずに済みそうだ……。理由は子供ゆえに、一度に大量に食べれないからだ。でも転生前だと四日ほどしか持たない。実は、大喰らいである。とりあえず他の部屋の状態も確認しよう。

 

「2階へ行くか……」

 

 独り言を呟きながら2回へ上がる。本来なら家族の部屋もあるのだが……それも見た目は再現されていたし、自分の部屋にいたっては、ほぼそのままで、パソコンのデータ以外はそっくりだった。

 

「ここまでそっくりそのままだと、かなり恐ろしいものがあるな……あの女神様……ストーカーなのでは……」

 

 罰当たりなことを言いつつも心の中では感謝し、とりあえず飯を作ろう考え、ふと思ったことがある。よくよく考えると、椅子とか色々使わないと台所が使えないという事実を思い出したのだ。

 

「ティア一つ聞いてもいいか?」

 

《どうしました?マスター?》

 

「身体強化系で、大人に変身もたしか含まれたっけ?」

 

《そのとおりですけど……現状だと使用はできませんけど……。さして難しい魔法ではありませんよ?》

 

「そうか明日からとりあえず、その魔法先に習得しよう。サポート頼むなティア」

 

《了解マスター》

 

 とりあえず、1階に下りて台所で適当に材料使って、適当に炒め物作り始める。やはり今の身長ではキッチンを有効的に使うのは無理そうだ。椅子やお立ち台になりそうなものを駆使し悪戦苦闘しつつも何とか調理が終わる。そして手抜きの野菜炒めを食べる……手抜き故にあまり上手くないがこの体ではどうしようもなかった。

 

「大人モード覚えるまでは、手抜き料理になりそうだ……」

 

《マスター頑張りましょう。》

 

 そうティアに励まされて、二日ほど術式の勉強をする、理数系は生前でも割と得意だったのでさして苦労せずに基本的な理論は習得し、後はそれを実際に行使して維持する練習に時間を費やし、かなり苦労しながらも大人モードも習得した。とはいっても、これは戦闘で維持しながら使えるものには届かなかったけども。総魔力が低く、消耗していく魔力の都合である。

 

《マスターそろそろ動かないのですか?翠屋とかに行ってみるとか?》

 

 ティアに聞かれ、俺は少し考えてから答える。実際行きたいところは色々あるけれど、今は生活に慣れるのと自身の体の強化をしないといけない。

 

「確かにファンとしてみれば。翠屋のお菓子は、ものすごく惹かれるんだよなぁ……まぁ、それはなのはに会ってからかなぁ……さて、体力トレーニングも始めよう。まだ、土地勘もまったくないし、ジョギングがてらに散策しよう」

 

 そういってティアを、身につけて外へ行くことにした。これからはなるべく早朝に走りこみと軽い筋トレ、木刀の素振り、体術の型の練習などを基礎修練としてやっていこう。

 

 そして基礎修練や、勉強もしつつと子供らしくないことをしながら、日付は経過して行った。そしてとある日、街中をジョギングしていると、女の子の泣く声が聞こえてくる。

 

「これは、もしかしなくても、なのはだよなぁ……他に、気配がないところを見ると、士郎さんは入院中なのかなぁ……ここは関わらなくても問題はないけども……後々のためにも、最初から行こう」

 

 独り言のように小さく呟き、そう決意して声の主のところへ歩いていった。

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