狼と変態な研究者 「休止中」   作:彗星さん

4 / 6
理耶の語尾がバラバラなのは許して…


第2話 魔法 上

ザクザクと森を進む。

歩き出してからかれこれ1時間経っただろうか

先を行く彼に続く形で進んでいる。

彼はと言うとさっきまでちょくちょく止まっては何かを確認していたが、

今のところ止まる様子はなく不自然に地面が抉れ、木が乱雑に倒れている所を進んでいる。

まぁそれは彼に任せよう。

問題は彼に話し掛けても「はい。」やら「そうですね。」やらと

軽く返される事だ。

どうしたものか…。

 

 

「(参ったな…)」

そんな時、狼は焦っていた

 

木に等間隔につけた目印がさっきから見つからない

というかそもそも進んでいる方角の木が無い

何かビーム的なものをぶっぱなしたかの様に地面が抉れ、

何かに弾き飛ばされたかのように大木もろとも回りに倒れている…

最後に目印をつけたのは確か3ヶ月程前

3ヶ月の間に誰か来たのだろう…

誰が···?

 

彼の目印というのは帰り際(村から帰る度に村から住みかを遠ざけているので狼の場合は"移転"が正しいのかもしれない)に木に上から下へ、斜めの切れ込みを入れながら進んでつけたものである

切れ込みというよりは斬った跡というのが正しいだろう

ナイフ片手にシュッシュッと木を斬っていった

だが、その軽い音とは思えないほど深く木は切れ込まれている

そのお陰で倒れて切り株になったとしても不自然の切り口で直ぐに分かる

…はずなのだが

 

まぁ、彼女だろうな

こんな森に入る時点で人は限られる

しかもこの光景を創り出せるのは彼女しかいないだろう…

 

狼はちらりと振り返る

その彼女は何か考え事をしているようだった

前に向き直し、ふぅとため息をつく

 

…とりあえず今はここを進んで行こう

彼女の来た道を辿って行けば何か解るかもしれない…。

 

 

 

 

ー そんな彼らの後ろに一筋の影が

                映って、

                    消えた。

 

 

 

 

それから、30分後

狼達は抉れた地面を進んでいたが

一向にこの道が途切れる気配が無いようであった

 

…長い。

流石に長すぎる。

これは本当に人間が出来る業なのだろうか…?

 

狼はまた彼女を見た

そして、

 

「神坂さん。」

…反応が無い

「神坂さーん。」

…また反応が無い

「…神坂さん。」

「はぁっ!?」

間抜けた声を上げて彼女は我に戻った様だった

「ど、どうしたの?上崎くん?」

「…だから上崎でいいです。」

本日何度目かの指摘。

「うーん、まだ呼び捨てはちょっと…。

 じゃあ狼くんは?」

「…もうそれでいいです。で ー」

「だったら、狼くんも私のこと理耶って呼んでよ。」

狼に割って入る。

「…はぁ、分かりました。理耶さん。」

「まぁ、さんは抜けないわよね。それで、何か?」

「……」

狼は理耶を半目で見つめた後

「理耶さんがさっき使った魔法って、上限ってあるんですか?」

「…はい?」

「具体的には、"半径3m程の、木々を吹き飛ばす程度の光線を5km出せるかどうか"

 って事です。」

「…何その、マニアックな質問。」

理耶は少し考えてから

「うーん…光線は出せないけど、何かでかい物を高速で打ち出せばいけるのかも…?上位の杖、というか私が持ってた杖を使って詠唱を長くして。

 はぁ、どこいっちゃったんだろう…。だいたい…」

「(出来るんだ…。)」

 

独り言を続けている彼女をそのままに狼は前に振り返る

 

ー そこに、あったものは

 




こんにちは
誰がどう見ても一週間更新です()

捕捉ですが、狼達は話したり考えているときも歩いています
まぁ、分かると思いますが一応




  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定