遊戯王なカルデア 〜シャトー外伝〜   作:スラッシュ

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久し振りの更新。
今回も頭のおかしいオリカが暴れ散らかします。


行く手に神が立ち塞がるなら、神をなぎ倒して行け!

 キャラデッキを作る……それが最近の俺のマイブーム。

 

 なので櫻井を相手に出来たばかりのキャラデッキを使ってやるのだが……全部にダメだしされる。

 

「だから【クラッキング・ドラゴン】のアドバンス召喚でアド稼ぐな!」

 

「【@イグニスター】に【転生炎獣】混ぜるな!」

 

「【E・HERO】の初動で【捕食植物】使うな!」

 

 こんな様なのだ。

 

「……あのさ、キャラデッキって何かご存じ?」

「キャラクターが使ったカードが入ったデッキ」

 

「だいぶ自由度高い解釈してんじゃねぇー!!」

 

 理不尽だろ、こんなの。

 しょうがないので、俺は一度初心に帰って自分で考えたオリジナルのデッキを作る事にした。

 

「いや、今までもそんな感じだったから。キャラデッキの威を借るオリジナルだったから」

「うるせえ、【ニビル】ぶつけんぞ」

 

 その日は最終的にお互いガチデッキをぶつけるデュエルになってしまった。

 きっと親の顔より【黄金郷エルドリッチ】の顔面を多く見た日になっただろう。【ワッケーロ】で除外してやったけどな。

 

 

 

「あ……!! あ、ああ……!!」

 

「マスター? どうかなさったの?」

「具合でも悪いの?」

 

 目の前のサーヴァントの、否、2人のサーヴァント達の余りの存在感に俺の語彙力はゼロとなり、顔を地面に向けた体勢で唯々感嘆符の様な声を出すしかなかった。

 

 1人はアビゲイル・ウィリアムズ、通称アビーちゃん。黒いフリルに萌え袖で着こなす可愛いフォーリナー。めっちゃ良い子。

 

「今日は一緒に遊ぼうと思っていたのだけれど……」

 

 もう1人はアビゲイル・ウィリアムズ、通称アビーちゃん。ちょっと暗い肌の色とこの年の女の子が着ていいのか怪しい露出範囲の黒ビキニを着ている可愛いフォーリナー。背後には触手が見えている。多分良い子。

 

「残念。今日のマスターと遊べないのかしら?」

 

「遊びます! めっちゃ遊べます!」

 

 めっちゃ悪戯っぽい笑顔でこちらを見る彼女に、俺は慌てて顔を上げて答えた。

 

「それじゃあ、私達とデュエルしましょう!」

「するする!」

 

 まさか、アビーちゃん2人と同時に、こんな可愛い子達と同時にデュエル出来るなんて……! 

 

(あわわわわわ……!)

 

 普段よりおぼつかない手でデュエルディスクをセットした俺は彼女達の方を向き直るった。

 

「……あれ? ディスクじゃなくて、机?」

 

「ごめんなさい、マスター。私達、デッキを1つしか持っていなくて……」

「本当に不本意だけれど、私とこの娘で1人の対戦相手にさせて下さる?」

 

「全然いいよ!」

 

 つまり、実質1対1のスタンダートなデュエルって事だな。

 

「それじゃあ、始めましょう!」

「勝ったらマスターは私達の物ね?」

 

「……み、魅力的だけど、デュエルは手を抜かない!」

 

 

 

『デュエル!!』

 

アビーズのLP:8000

ジュウヤのLP:8000

 

 

 最初のターンプレイヤーは俺。そして今回のデッキはネタ全振りのこのデッキ……俺は5枚の手札から3枚のカードを引き抜いた。

 

「俺のターン! 手札のカードを3枚伏せて、ターン終了!」

 

「あら? 手札が良くないのかしら?」

「油断しないで。きっとアレが最善手よ」

 

 首を傾げるアビーに、水着アビゲイルが警告を鳴らす。

 さてさて、俺の狙い通りに行くだろうか?

 

 

「まずは私の番ね! ドロー!」

 

 宇宙最強の可愛さを持つアビーだが、彼女のクラスは異界の神が蠢くフォーリナー。遊戯王的にも、その強さは計り知れないだろう。

 

「私はフィールド魔法を発動するわ! 【外理の宇宙】!」

 

 アビーが発動を宣言すると共に空間は歪み、やがて辺りは草原と化した。

 上空には綺麗な青空――ではなく、神秘の宇宙が広がっている。しかし、こちらに光を放っているのは決して星や惑星なんかじゃない。

 

「――さあ、始めましょう?」

 

 変わったのはフィールドだけじゃない。

 目の前にいた2人のアビゲイルの姿は、肌の色から違っていた数瞬前とは異なりそれぞれ額に鍵穴が開いた健康的な肌色の姿に変わっていた。

 

 服装もお互い大きく変わっていて、アビーの服は服と呼べるかも怪しく、木の枝の様な装飾が肌を隠しており、水着アビーの方は水着は白色の布面積の広い物に、背後に蠢いていた触手は墓石に変化している。

 

 

「これもっ!」

 

 

「とてもっ!!」

 

 

「善き!!!」

 

 

「マスターが嬉しいなら、私も嬉しいわ」

「好意が素直過ぎて、ちょっと受け止め切れないかもしれないわ」

 

 ああああああ 姉妹じゃん! 双子じゃん! かわかわじゃん! 

(※同一人物です)

 ちょっと待て、俺の心のフォーカス・フォースのオーバーレイ・ユニット(以下ORUと表記)がもうない!! フリーザードン呼んで! でも寒そうだからあまり近付かないで!

 

「大丈夫かしら?」

「続けていればきっと戻って来て下さるわ。私は手札から、【外神に魅入られた少女】を召喚するわ」

 

【外神に魅入られた少女】

☆3→★3 ATK500 通常→エクシーズ

 

「――……あれ?」

「漸く正気に戻ったのね、マスター」

 

「なんで通常モンスターの【魅入られた少女】がランクを? エクシーズになってるし」

 

「【外理の宇宙】が存在する限り、互いのフィールドの通常モンスターはレベルを失い、代わりに同じ数のランクを得てエクシーズモンスターとして扱われるわ」

「通常モンスターをエクシーズに!?」

 

「ただし【外理の宇宙】のデメリットで私は魔法カードの効果以外で【外神】の名前を持つモンスター以外をエクシーズ召喚出来ず、ORUを持たないエクシーズモンスターをリンク素材に使用する事も出来ないわ」

 

 つまり、複数のエクシーズモンスターを素材として要求する【未来皇】や【メガトンゲイル】をエクシーズ化した通常モンスターでお手軽召喚……なんて事を不可能にしているのか。相手にはその制約はないようだけど。

 

「そして、ORUを持たない【外神】エクシーズモンスターは攻撃すら行えないわ」

 

 となると、このモンスターは恐らく――

 

「――速攻魔法、【RUM(ランクアップマジック)幻影騎士団(ファントム・ナイツ)ラウンチ】! フィールドのORUを持たない闇属性エクシーズを、ランクの1つ上の闇属性エクシーズモンスターにランクアップさせる!」

 

 ぬいぐるみを抱きしめていた【少女】は、気が付くと地上ではなく宇宙にいた。そんな彼女に亡霊の様な存在が集まり、彼女を覆い隠した。

 

「“これは再誕の儀である! 外から覗く神に仕える喜びに打ち震え、歓喜せよ!” ランク4! 【外神の巫女】!」

 

【外神の巫女】

★4 ATK2000 エクシーズ・効果

 

 【少女】から【巫女】になってしまったようだ。

 ぬいぐるみは手足がもがれた状態で散乱しているし、白いワンピースを着ていた筈が今では黒一色な上にフードで目元まで隠れている。

 

 カードとして実在する【外神アザトート】はランク5で禁止に指定されてるし、ランク4の【外神ナイアルラ】は地属性。

 あのカードこそアビゲイル達の切り札か。

 

「魔法カードの効果でエクシーズモンスターの特殊召喚に成功した時、【外理の宇宙】の効果発動! 1ターンに一度だけ、デッキから【RUM】を墓地に送って、【外神】の名前を持つカードを1枚手札に加える!

 【RUM-アストラル・フォース】を墓地に! 魔法カード【外神の招来】を手札に加える!」

 

 【アストラル・フォース】は通常のドローの代わりに墓地から手札に加える事が出来るカード。つまり、実質サーチされた様な物だ。

 【外神の招来】に関してはてんで分からない。実際の遊戯王の【外神】ってそんなに多くないし。

 

「【外神の巫女】の効果発動! 墓地の【RUM】カードである【アストラル・フォース】をこのモンスターのORUにする事が出来る!」

「【RUM】を素材に!?」

 

「【外神の巫女】はORUになっている【RUM】を取り除く事で初めてその真価を発揮するのよ、マスター。

 “異神の招来!”

 【幻影騎士団ラウンチ】を取り除いて、EXデッキからレベル4の融合・シンクロモンスターを1体、効果を無効化し、召喚条件を無視して特殊召喚出来る!

 【旧神ヌトス】!」

 

【旧神ヌトス】

レベル4 ATK2500 融合・効果

 

「この効果に1ターンに一度の制限はないわ。【アストラル・フォース】を取り除き、【古神クトグア】!」

 

【古神クトグア】

レベル4 ATK2200 シンクロ・効果

 

「ユゥユゥですよ~! 呼ばれた気がしたので登場です!」

「楊貴妃!?」

 

 槍と盾を構えた勇ましくも美しい神【ヌトス】。

 その横に青い火と共に現れたのは、【クトグア】……ではなくサーヴァントである筈の楊貴妃だった。

 

「天子様っ!? ずるいですよ、アビーさんだけマスターと遊んでるなんて!」

「ユゥユゥさん。今はデュエル中だから力を貸して下さると有難いのだけど」

 

「むー……でも今のあたし、動けないし炎も上手く出ない……これって」

「【外神の招来】を発動! これで【外神】エクシーズモンスターはこのターンの間だけ元々のランクと同じレベルのモンスターとしてエクシーズ召喚の素材になるわ。更にデッキから【RUM】を墓地に送る事が出来る! 【RUM-アージェント・カオス・フォース】を墓地に!」

 

 また【RUM】を墓地に……

 

「わーん!? やっぱりあたし、他の神格の素材扱い!?」

「ごめんなさいユゥユゥさん!」

 

「レベル4の【旧神ヌトス】、【古神クトグア】、【外神の巫女】でオーバレイ!

 “異なる神々と下僕の呼び声を鍵として、人の理の外より扉は開かん!”」

 

 アビゲイルの口上に反応するかのように――

 

「“我が父!”」

 

 上空に浮かぶ銀河が怪しい光を放ち――

 

「“偉大なる父!”」

 

 大きく揺れて――

 

 遂に、その姿があらわになった。

 

「エクシーズ召喚、ランク4! 【外神ヨグソトース】!!」

 

【外神ヨグソートス】

★4 ATK2300 エクシーズ・効果

 

「こ、これが……【ヨグソートス】!?」

 

 攻撃力は【デコード・トーカー】と同じなんですね? なんてふざけた事すら言えなかった。

 

 空に浮かぶ無数の触手。どこが端でどこが終わりかも分からない、まさに外神だ。

 

「さあ、此処からが本番よマスター! 【ユゥユゥさん(クトグア)】によって齎された【ヨグソートス】の効果を発動! エクシーズ召喚成功時に、カードを1枚ドロー!」

 

 色々やってるっぽいのに、まだ手札が4枚もあるのか。

 

「そして【ヨグソートス】の永続効果! 墓地に落ちた別世界の理、【RUM】の数だけ攻撃力が1000ポイントアップする!」

 

「何!?」

 

【外神ヨグソートス】ATK2300→5300

 

「ランク4で攻撃力5300!?」

「まだよ、ORUを1つ取り除いて【ヨグソートス】の更なる効果発動! 私のデッキの上から3枚のカードをゲームから除外する!」

「自分のカードを除外?」

 

 アビーは3枚のカードを表側で除外した。

 

「除外されたのは【幻夢境(ドリームランド)】、【ドン・サウザンドの契約】、【守護神の宝札】!」

「見事に魔法一色だな……」

 

 しかも全部ちゃんと現実にあるカードなんだけど……どれもシナジーが見えてこないぞ?

 

「ええ、本当にそうね?」

 

 ちょっ、やめて!? そんな可愛い顔で悪戯っぽく笑わないで! 悪魔的に可愛い!

 

「感動する時間は与えないわ。

 この効果を発動する為に墓地に送られた【旧神ヌトス】の効果発動! フィールドのカードを1枚破壊するわ!」

 

 対象に取られた俺の罠カード、【ホーリージャベリン】が破壊された。

 

「そして、【ヨグソートス】のもう1つの永続効果! フィールドゾーンにカードがある時、このカードの効果で除外された永続魔法とフィールド魔法は自分のフィールドに表側表示で存在する物として扱い、効果を適用し続けるわ!」

 

 …………?

 

 

「え……?」

 

 

 

 

 

 …………今、一瞬頭の中の宇宙に疑問符を浮かべる猫がいた気がしたんだけど……

 

「……よーし、よく考えよう。

 【ヨグソートス】がいると、除外されている永続魔法とフィールド魔法の効果が、自分のフィールドに、表側表示で存在する扱いになる……」

「そうよ」

 

「つまりフィールド魔法の【幻夢境】、永続魔法【ドン・サウザンドの契約】と【守護神の宝札】の効果が適用される……」

「ピンポーン♪」

 

「……テキスト確認していいっすか?」

 

 対戦相手のカードを触る時には先に持ち主の了承を得るというマナーを守りつつ、除外された魔法カードの効果を確認した。

 

 【幻夢境】は自分のエンドフェイズに自分のフィールドにエクシーズモンスターが存在する場合、レベルの1番高いモンスターを破壊する強制効果がある。

 

 【ドン・サウザンドの契約】は発動時のドローとライフコストは発生しないが、こいつが存在している間にドローしたカードはお互いに公開され、魔法カードを公開しているプレイヤーは通常召喚が出来ない。

 

 【守護神の宝札】も発動時の手札5枚を捨てて2ドローの効果はなくなり、コントローラーはドローフェイズにカードを2枚ドロー出来る事になる……って!

 

「なんじゃそりゃ!?」

「ふふふ、漸くマスターが驚いてくれたわ」

 

 そりゃそうだろ!

 こ、こんな、こんな効果……!

 

「めちゃくちゃ面白過ぎる……!」

 

 やべぇ【炎星】みたいなテーマとコンボできたりしないかな!? え、実在しない? そんなぁー!!

 

「それじゃあ、そろそろバトルフェイズよ!

 【外神ヨグソートス】で攻撃!」

 

 アビーの声と共に再び宇宙が揺れて、こちらに攻撃力5300の神の攻撃が襲ってくる。

 

「っく、受けるしかないないけど……リバースカードオープン、【メタバース】!

 このトラップはデッキからフィールド魔法を発動できる!

 “データマテリアル解放! 発動しろ、【サイバネット・ストーム】”!」

 

 俺が発動した【サイバネット・ストーム】により俺の周りの空間が電脳空間へと変貌し、背後にはデータの渦、データストームが吹き荒れている。

 

 日常的な風景の地上と蠢く上空の銀河でコズミックホラー感のある【外理の宇宙】、空中に浮かぶ幻想的な島【幻夢境】、そして【サイバネット・ストーム】。

 3つのフィールド魔法が決闘場に現れ、混沌を極めていた。

 

 このまま――

 

「――ライフで受ける、っぐああぁぁぁ!!!」

 

 ジュウヤのLP:8000→2700

 

 強大過ぎる触手の一撃に、俺の体は背後にあったデータストームまで吹き飛ばされた。

 

「ま、マスター!?」

「マスター!」

 

BK(バーニングナックラー)-ベイル】

☆4 DEF1800 効果

 

 ジュウヤのLP:2700→8000

 

「……ちぇ、チェーン2で、手札の【BK-ベイル】を発動! こいつを特殊召喚し、受けた戦闘ダメージと同じ分のライフを回復する……!」

「無事だったのね!」

 

「待って、チェーン2?」

「そう。【ベイル】の前にフィールド魔法【サイバネット・ストーム】の効果が発動しているのさ!

 俺が2000ポイント以上のダメージを一度に受けた時、エクストラデッキからランダムに一枚めくり、そいつがサイバース族リンクモンスターなら特殊召喚出来る!」

 

 これが俺のデッキ、【ストームガチャ】だ!

 

「“ストームアクセス!”

 リンク3、現れろ! 【パワーコード・トーカー】!!」

 

【パワーコード・トーカー】

リンク3 ATK2300 リンク・効果

 

 現れたのは真っ赤な体を持つサイバースの戦士。

 力強さを感じるボディ、右腕には鋏の様な武器を装備している。

 

「パワー倍加と効果無効を持つこいつなら、【ヨグソートス】も倒せる!」

「これでどう? 速攻魔法【黒白の波動】」

 

 まーたそんな悪い顔で笑っちゃって。

 普段も可愛いのに偶にそんな顔されちゃ、くっー! たまんないね!

 

「って、【パワーコード・トーカー】ぁぁぁっ!?」

「【黒白の波動】はシンクロモンスターをORUに持つエクシーズモンスターが存在している時に発動出来るカード。これで【パワーコード】は除外され、わたしはカードを1枚ドローする」

 

 やばい。あっさりこっちのモンスターを除去された。

 

「メインフェイズ2。カードを1枚伏せてターンエンド。

 エンドフェイズに、【幻夢境】の効果で【ベイル】を破壊!」

 

「黙って破壊されて堪るか! 永続トラップ【闇の増産工場】発動! 1ターンに一度、手札かフィールドのモンスターを墓地に送って、カードを1枚ドローする! 破壊されようとしてる【ベイル】を墓地に送ってドロー!」 

 

「この瞬間、【ドン・サウザンドの契約】の永続効果が適用されるわ。ドローしたカードを見せて」

 

「モンスターカード、【絶対王 バック・ジャック】だ」

 

 こちらのフィールドのモンスターは根こそぎ刈り尽くされた上に、あっちは攻撃力5300の【ヨグソートス】とセットカード、3枚の手札と3枚の除外された魔法カードがある。アドバンテージの差がえげつない。

 

「しかも、魔法カードをドローすれば【ドン・サウザンドの契約】で通常召喚が出来なくなる……」

 

 

 手札2枚と伏せカード1枚――

 ――だが【サイバネット・ストーム】があればまだガチャは回せる!

 

「俺のターン、ドロー!」

「【ドン・サウザンドの契約】の効果でそのカードも公開してもらうわ」

 

「……俺が引いたのは【転生炎獣エメラルド・イーグル】! モンスターカードだ!」

 

 このタイミングで儀式モンスター……まあ、こいつは元々こんな役回りだったな。

 

「永続トラップ【闇の増産工場】の効果発動! 俺は【エメラルド・イーグル】を墓地に送って1枚ドロー!」

 

 【ドン・サウザンドの契約】の効果で、ドローしたカードを公開する。

 

「モンスターカード、【G(ジャイアント)・コザッキー】!」

 

 来たぜ、俺の呼符!

 

「こいつをそのまま通常召喚!」

 

【G・コザッキー】

☆4 ATK2500 効果

 

 このブッサイクな巨大メカは――

 

「――どわぁっ!?」

 

ジュウヤのLP:8000→5500

 

「ま、マスター!?」

「勝手に爆発した!?」

 

「っぐ、こ、こいつはその圧倒的な攻撃力ゆえに、場に【コザッキー】がいないと自壊して、その時のコントローラーに自分の攻撃力分のダメージを与えるだが……【サイバネット・ストーム】の効果発動!」

 

 伸ばした手の先には当然、データストーム!

 

「っと、その前に! 効果ダメージを受けた時、【スピードローダー・ドラゴン】を手札から特殊召喚する! そして、アビー達に俺が受けた2500ポイントのダメージをプレゼントだ!」

 

【スピードローダー・ドラゴン】

☆6 DEF600 効果

 

「っきゃ!」

「……うふふ」

 

 アビーズのLP:8000→5500

 

「更に俺はダメージの半分を回復!」

 

 ジュウヤのLP:5500→6750

 

「そしてお待ちかね! 【サイバネット・ストーム】の効果で、現れろ!

 ……リンク1、【リンクリボー】!」

 

【リンクリボー】

リンク1 ATK300 リンク・効果

 

 まあ、運に任せてればこういう事もあるよなぁ……

 

 ごめんよ、やる気満々って感じで出て来た所悪いんだけど【リンクリボー】、お前じゃ【ヨグソートス】の相手は無理だ。

 

 【バック・ジャック】とこの盤面でなんとか凌がなくては……!

 

「……ターン終了!」

 

 

 

「今度は私の番! そして、バリアンズ・カオス・ドロー!」

 

 水着姿のアビゲイルが赤い光を放ちながら2枚のカードをドローした。

 

「ちょ、ちょっと何をしているの!?」

 

 何故か先までプレイしていたアビゲイルは彼女の行動に困惑している。

 

「? 【守護神の宝札】の効果で2枚のカードを引いたのよ?」

「そっちじゃなくて、ドローの方! なんでカードを書き換えてしまったの!?」

 

「書き換えたのは貴方の方でしょう? デッキのカードを5枚も変えてしまうなんて、いくら何でもやり過ぎじゃないかしら?」

 

 ん? なんだろう、喧嘩だろうか?

 

「兎に角、私はマスターとは私らしい方法で戦うわ! まずは手札から2枚目の【黒白の波動】を発動! マスターの【リンクリボー】を除外するわ」

 

 【リンクリボー】には攻撃してきたモンスターの攻撃力をゼロにする効果がある。このまま除外されてドローされるよりは【闇の増産工場】で……否、それじゃあこのターンに敗北する可能性が高まる。

 

「……このまま、除外される」

「1枚ドロー! そして、このカードで勝負よ! 【森羅の施し】!」

 

「【森羅の施し】!?」

 

 バリアンズ・カオス・ドローで創造したカードはアレか? あれはカテゴリー以外じゃデッキトップ操作で使われるカードだ。

 

「デッキから3枚のカードをドロー! そして、【森羅】の名前を持つカードを見せなければ、手札のカードを全てデッキの上に戻すわ」

「此処で手札を全部失う気なの?」

 

 そして、水着アビーは7枚も有った手札を全て自分のデッキに戻した。

 

「一体何を……?」

「【ヨグソートス】の効果を発動! ORUを取り除いて、既にこのカードの効果で除外されているカードを全てを墓地送り、新たにデッキから3枚のカードを上から除外するわ!」

 

 デッキにカードを戻したのはこの効果の為か。

 

 しかし、水着アビーの手がデッキに触れたと同時に彼女達の姿は再び変わる。

 

 既に悪い子になっていたアビーは、肌色が人間離れした薄色に変色し、更に体の前面を隠していた枝の様な装飾も減ってよりエッチになってしまった。後ろにはそれに見とれた俺を飲み込むつもりなのか、触手が蠢いている。

 

 逆に水着アビーは鍵穴もなくなり、不穏だった墓石は色とりどりな可愛い浮き輪になり、水着もフリルの付いた、フレア・ビキニにお着換えしている。

 

 

「言わずもがなっ!!」

 

 

「最オブ高!!!」

 

 

「うふふ、マスターったら、子供みたいで可愛い」

「それより、此処まで私のプランを台無しにして、勝てるの?」

「大丈夫よ。さあ、カオス・バリアンズ・ドロー!」

 

 ……ん? あれ、もしかして今またカード書き換えた?

 

「除外したのは永続魔法の【パンケーキ!】と【みゃんみゃん!】、フィールド魔法【サマー特異点 フィフス・マウンテン】!」

「また3枚とも発動!?」

 

 って言うか、カード名から効果が全く想像できない! 可愛いけど!

 

「【パンケーキ!】は除外された場合、手札に加えられる永続魔法なので手札に加えてー、【みゃんみゃん】は後でのお楽しみ! 【フィフス・マウンテン】の効果でエクシーズモンスターは効果で破壊されなくなりました!」

 

 さらっと【ヨグソートス】に怖い耐性つけてやがる……

 

「そして手札に加えた【パンケーキ !】を発動!

 発動時の効果で墓地の【外神】、【外神に魅入られた少女】を特殊召喚!」

 

 【外神に魅入られた少女】

☆3→★3 ATK500 通常→エクシーズ

 

「またランクアップか?」

「パンケーキ!】はとっても美味しくて、おっきなパンケーキを作る夢の魔法カードなの! さあ、【少女】の為にとってもとっても大きなパンケーキを作りましょう!」

 

 今度は何事か、宇宙からこちらを見下ろしていた【ヨグソートス】が突然、光の球体となって少女の足元に降り注いだ。

 

 【外神ヨグソートス】は素材を全て墓地に送られた後、フィールドにいる【魅入られた少女】の下に入った。つまりORUになってしまったのだ。

 

「え」

 

 そして【少女】の足元から、彼女よりも大きな――パンケーキが現れた。【少女】はあたふたした様子でそれを見つめている。

 

「さーらーに、墓地の融合、シンクロ、エクシーズモンスターもぜーんぶつみあげちゃおー!」

 

 とても可愛らしいと思います。

 その行為で積み上がっていくパンケーキの原材料が【旧神】や【古神】、【外神】じゃなければな!

 

 なんか偶に【少女】の座っている4段のパンケーキの横から、目玉とか触手、槍に青い炎が見えるし、怪しげな呪文まで聞こえそうなんですが……

 

「完成ね! 【パンケーキ!】の効果で特殊召喚したモンスターはフィールドの【外神】モンスターを全てORUにして、その後墓地の融合シンクロエクシーズモンスターもORUに出来るの! 更に【パンケーキ!】の効果で攻撃力がORU1つにつき1000ポイントアップ!」

 

【外神に魅入られた少女】ATK500→4500

 

「更にORUの【外神】エクシーズモンスター1体の効果をコピー出来るから、【外神ヨグソートス】の効果をコピーして墓地の【RUM】の数×1000ポイント攻撃力アップ!」

 

【外神に魅入られた少女】ATK4500→7500

 

「後は、フィールド魔法【外理の宇宙】の効果! 魔法カードでエクシーズモンスターを特殊召喚したから【RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース】を墓地に送って【外神】カード、【パンケーキの歌】を手札に加えるわ!」

 

【外神に魅入られた少女】ATK7500→8500

 

 待て待て待て!?

 

 まさかあの【パンケーキ!】とか【みゃんみゃん!】、【パンケーキの歌】、全部【外神】カードとして扱う効果を持ってるのか!?

 持ってるし……!

 

「【パンケーキの歌】を発動! デッキから【外神に鳴く猫】を3枚までデッキから【外神に魅入られた少女】のORUにするわ!」

 

【外神に魅入られた少女】ATK8500→11500

 

「更にリバースカード、永続罠【リサーガム・エクシーズ】を発動! エクシーズモンスターの攻撃力を800ポイントアップ!」

 

【外神に魅入られた少女】ATK11500→12300

 

 積み上げられたパンケーキは7段。もはや【魅入られた】とか可哀想な娘なんてレベルじゃない。

 そりゃあお前、巨大邪神パンケーキの上に乗って歌っている女の子なんて神に目を付けられて当然だろう。

 

 歴戦のデュエリストである俺も、流石にこの冒涜の上に冒涜を重ねた様な名称し難きパンケーキには正気度を削られた気がする。

 なんだったら、ヤバい知識と引き換えに上限すら失ったかもしれない。

 

「で、デカすぎんだろ……」

「此処で、除外されている【みゃんみゃん!】の効果! 黒猫とパンケーキを作るっ♪」

 

 可愛いらしいアビーの歌と共に、まるで影の様な真っ黒な猫が【少女】の頭の上に乗った。

 

「【みゃんみゃん!】の効果でフィールドのORUが3つ以上ある【外神】エクシーズモンスターは2回攻撃! 更にエンドフェイズ時に現在の攻撃力を次の自分のターンのスタンバイフェイズまで元々の攻撃力として扱う効果を発動できます!」

「な、なんだと!?」

 

 12300の2回攻撃!? しかも攻撃力を固定!?

 

「バトルフェイズ! 【魅入られた少女】でマスターの【スピードローダー・ドラゴン】に攻撃! “黒猫パンケーキ!”」

 

 なんてこった!? あの大きさのパンケーキが、空を飛んで【スピードローダー・ドラゴン】を潰しやがった!?

 

「っぐ、このままだと不味い……! 【闇の増産工場】の効果発動!

手札の【絶対王 バック・ジャック】を墓地に送ってカードを1枚ドロー!」

 

 もはやこれに賭けるしかない!

 

「何を引いても此処で終わりよ!」

「いや、【絶対王 バック・ジャック】は墓地に送られた場合、デッキの上から3枚のカードを確認して好きな順番に入れ替える事が出来る!」

 

 よし、これなら!

 

「更にこの効果の後、【バック・ジャック】のもう1つの効果! こいつを除外して、デッキの上のカードを公開し、それが通常罠だったらセットして、このターンに発動できる!」

「一体何を仕込んだの?」

 

「今見せてやる! “王者の試練”! デッキの上のカードは、当然通常罠! 【一か八か】だ! このままセット!」

 

「またデッキの上を捲るカード……! 良いわ、【少女】でダイレクトアタック!」

 

「勿論発動だ、トラップカード【一か八か】! デッキの一番上のカードを公開し、そいつがレベル1か8のモンスターで特殊召喚可能ならそのまま特殊召喚出来る!」

 

 これも【バック・ジャック】で操作したカード。なので当然……!

 

「レベル8、【グッサリ@イグニスター】! こいつを守備表示で特殊召喚だ!」

 

【グッサリ@イグニスター】

☆8 DEF3000 効果

 

「そのまま【少女】で攻撃!」

 

 幾ら大きな槍を持っていても、あの質量のパンケーキが相手では約に立たず、そのままぺしゃんこになってしまった。

 

「耐えられてしまったわね」

「良いわ。次のターン、私がまたカードを書き換えてマスターに止めを刺して終わりにしてあげる」

 

 ゼアル並みにカードを書き換えようとしてる……

 対して、俺の手札は1枚。【闇の増産工場】があるとは言え、このままだと次のアビー達のターンに敗北する。

 

「エンドフェイズ! 【パンケーキ!】の効果で【外神に魅入られた少女】がコピーした【外神ヨグソートス】の効果は終了するけど、攻撃力はそのまま!」

 

 彼女の手札はゼロ枚。

 俺の次のドローカードは既に【バック・ジャック】の効果で確認してる。

 それでも、こいつを引くしかない!

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 シャイニング・ドローなんてチート能力を持っていない俺では、やはりこのカードをドローする運命は変えられなかった。

 

(――だけど、こいつで逆転のモンスターを呼ぶ事が出来れば……)

 

 そう、このデッキは【ストーム・ガチャ】。結局全ては運任せ。

 

「……なら、この博打に打って出る!

 魔法カード、【死者蘇生】!」

 

 俺が墓地から蘇らせたのは――

 

【G・コザッキー】

☆4 ATK2400 効果

 

 そしてすぐさま2度目の爆発をするポンコツロボット。

 

 ジュウヤのLP:6750→4250

 

「この瞬間、【サイバネット・ストーム】の効果発動! エクストラデッキより、現れろ!」

 

 俺はシャッフルされたエクストラデッキのカードに手を掛けて、そして唱えた。

 

「“気炎万丈!炎の大河から蘇りし魂、灼熱となりてここに燃え上がれ!”」

 

 勿論、カードは見ていないし分からない。だけど、此処でこいつが来ないと勝つ手段がない。

 

「“ストーム・アクセス”! っ――よっしゃぁぁぁ!

 リンク3、【ファイアフェニックス@イグニスター】!!」

 

【ファイアフェニックス@イグニスター】

リンク3 ATK2300 リンク・効果

 

 耐え切れずに喜びを叫んでしまったが、この局面で唯一の勝ち筋を引けた。

 

 炎の翼を纏った電子世界の不死鳥。

 こいつの効果なら、例え攻撃力12300の【外神】が遮っていても、アビー達に一撃を加える事が出来る。

 

 だが、本当の賭けは此処からだ。

 

「来てくれ、フォウ君! 【ミミックリル】を通常召喚!」

 

【ミミックリル】

☆3 ATK0 効果

 

 紫色の猫が真っ赤なリボンで着飾っている……ぬいぐるみ。しかも、2つに割れた顔の中には正体不明のナニかが潜んでこちらを見ている。

 

「まあ、マスターも黒猫を?」

「ああ。だけど、この子は直ぐにお家に帰っちゃうんだ」

 

 俺は再び、デッキトップのカードに指を乗せた。

 

「【ミミックリル】の効果! 1ターンに一度、デッキトップのカードを捲り、そいつが特殊召喚可能なモンスターなら、【ミミックリル】自身をデッキの下に戻して特殊召喚出来る!」

 

「マスター、賭け事が大好きな悪い大人になっていないかしら? 心配だわ」

「あら、賭け事位なら悪い子の私だってするわ。だってゾクゾクするのだもの」

 

「さあ、行くぞ! “単発召喚!”」

 

 捲られたカードは――――効果モンスター、レベル11……攻撃力、3000!

 

「大当たりだ! 来い、【サブテラーマリス・エルガウスト】!!」

 

【サブテラーマリス・エルガウスト】

☆11 ATK3000 リバース・効果

 

 ぬいぐるみと入れ替わって出現したのは地底世界の巨大な悪魔。

 

「【ミミックリル】の効果で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズにデッキに戻る」

「なるほど。そのデメリットを回避する為の【エルガウスト】なのね」

 

 【サブテラーマリス】モンスター達は自分自身を裏側守備表示にする効果を持っている。まあ、もっともこのターンで決めるから今は関係ない。

 

「決めるぜ、バトルフェイズだ! 【ファイアフェニックス@イグニスター】で【少女】を攻撃!」

「え、でも【外神に魅入られた少女】の攻撃力は12300よ?」

 

 炎に包まれた鳥が突っ込んでいくが、巨大なパンケーキの前ではそれすら無謀に見えてしまう。

 

「この瞬間、墓地の【グッサリ@イグニスター】を除外して効果発動!

 自分のリンクモンスターがバトルする攻撃宣言時に、互いのモンスターの攻撃力を3000にする!」

 

「「ええぇ!?」」

 

【ファイアフェニックス@イグニスター】ATK2300→3000

【外神に魅入られた少女】ATK12300→3000

 

「だ、だけど、次のターンで【死者蘇生】で【ヨグソートス】を復活させれば――」

「――【ファイアフェニックス@イグニスター】の効果発動!

 自分が攻撃しているダメージ計算時、このバトルで相手に与える戦闘ダメージを0にして、代わりに自分の攻撃力と同じ数値の効果ダメージを相手に与える!」

 

「相打ちなのに!?」

「私達だけダメージ!?」

 

「いけぇぇぇ!」

 

 【ファイアフェニックス】はその鉤爪で【少女】を掴んだ。

 その状態に慌てふためく彼女と共に更に高く上昇し、パンケーキ目掛けて【少女】を落とした。

 

 なんともない、良かった……と安心している暇もなく、【少女】の下のパンケーキはバランスを崩し始め、遂にはアビー達に向かって落ちて行った。

 

 アビーズのLP:5500→2500

 

「「きゃ、きゃぁぁぁ……」」

 

 パンケーキに飲まれ、二人の声は消えて行く。

 

「止めだ! 【サブテラーマリス・エルガウスト】でダイレクト・アタック!!

 

 ……しつつ、助けてあげて!」

 

 『あ? なんでだよ?』みたいな顔で一瞬俺を睨んだ【エルガウスト】だったが、アビーズの元に向かうとパンケーキを全部吹き飛ばしてから、2人を指で抓んで――パクリと食べた。

 

 

 

「2人共! 大丈夫っ!?」

 

「うう……あのパンケーキ、夢に出て来そう……」

「私も……当分の間はちょっと遠慮しようかしら……」

 

 デュエルも終了し、【エルガウスト】が消えたので無事に戻って来れた2人だったがお互いデュエル開始前の姿に戻っている。

 

「何はともあれ、負けてしまったから……マスターを私の物に出来なくなってしまったわ。折角、夢の世界に案内しようと思っていたのに」

 

 ……どうなんだろう。幻夢境が邪神パンケーキだらけの世界なら全力でご遠慮願うけど。

 

「でも、マスターは私達の事が大好きなら、もっと一緒に遊んでも良いでしょう?」

「そうね! もう一度、もう一度デュエルしましょう! 今度こそ私達が勝ってマスターを!」

 

 そう来るなら俺も全力で受けてやろうとデュエルディスクを構え直そうとした瞬間――

 

「ピー! ピー! 駄目ですよ!」

「楊貴妃!?」

 

「ユゥユゥさん?」

 

「アビーさん、マスターを独り占めしては駄目です! 

 だから、天子様とは今度は私がデュエルを――」

 

「――貴方はもう召喚されたんですし、一緒に敗北した惨めな3匹のブタさんって事で良いじゃないですか。

 今度は私、BBちゃんの番です!」

 

「あびげいるの仇討ちなら、おれの出番でぇい!」

 

「ウへへ、エヘヘ……ゴッホ、マスターと一緒に、闇のゲームがしたいです……

 ……ゴッホジョーク」

 

「デュエルはコスモ刑事の嗜み! 私の給料3ヵ月分が火を噴きます!」

 

 最強のギャラクシー決戦!(コズミックホラー的な意味で) が始まりそうなので、俺はその場から逃げる事にした。

 

 因みに仮に俺が負けててもこの惨状だったらしいので、今回は後日談は無い。

 なのでSAN値がなくなる前に此処から逃げ出す事にした。

 

 

 あー知らない。

 

 

 【古神クトグア】を相手ターンに3体召喚とか、

 【外神ナイアルラ】と【女神ペレ】で融合なんて聞こえませーん。

 

 

 だから【古神クトゥルフ】なんて知らないから。

 そして何で1人だけ【銀河眼】なんだとか、全然知りません。

 

 ……え、ゴッホ・ドローってその場で自分で描くの? イラストアド高過ぎでは……? 

 ん? あれ、もしかしてこれからデッキのカード全部描くの? え、北斎さんもそうする?

 

 完成した奴見ていい?

 

 

 

「……あ……」

 

「…………あああぁぁぁ!!」

 

 

 

 お花が、こっちを見てる。

 

 お星さま、きれい……

 

 海が、花が、ヨンでる…… 

 

 くる、来る、クル、繰る、クル…………

 

 深き海の底から――遥かなる火星から――

 

 

 

 

 

「……なぁ、最近ずっと同じ【クトゥルフ】デッキ使ってるけど、ハマったのか?」

「うん。最高」

 

「……にしちゃあ、テンションが低いしいつも同じ動きばっかだし。

 終いには、ツイッターでずっと【外神アザトート】の禁止解除ってばっか呟いてるし……SAN値大丈夫か?」

 

「いあ、いあ……」

「お、おい?」

 

「……いあ、いあ」

「マジで精神病院に連れて行った方がいいかもな」

 




勝鬨君の頭が大変な事になる回でした。
通常モンスターをエクシーズ化させるカード、実際にOCG化されたら色々な悪さしそうですね。

【外神】がエクシーズモンスターなのもありますが、【RUM】がバリアンやアストラル世界と言う高次元世界、つまり外の世界の力なのでそこと絡めてみました。

今回のカードは効果が相手にも及ぶので、【ドラコネット】が初動になるカードや、【ブルーアイズ】【レッドアイズ】のシンクロやエクシーズ召喚が封じられる事にもなるので妨害札としても機能するデザインになってます。
自分側は魔法カードの効果以外でのエクシーズ召喚に制限が掛かるんですが、【ナイアルラ】との相性を保つためにこんな設定になりました。


主人公が使ったデッキは【サイバネット・ストーム】と【ミミックリル】を主軸にした【ガチャ】デッキ。
レベル1の【絶対王 バック・ジャック】や【D・モバフォン】でデッキトップを操作して【ミミックリル】や【一か八か】のデッキトップガチャを成功させつつ。防御札の【リンクリボー】をリンク召喚してEXデッキを圧縮。
【ホーリー・ジャベリン】や【BK-ベイル】等のダメージ回復や【G・コザッキー】や【破壊輪】なんかのセルフバーンで【サイバネット・ストーム】の効果による特殊召喚を狙います。

最近はこれでデュエルしていますので、その内動画化して投稿したいと思ってます。


またその内、募集企画をしようかと考えています。その時が来たら活動報告を読んで参加して頂けたら幸いです。
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