「――確かに、俺は負けた。しかし、デュエルはマッチ戦だ!」
鐘楼に閉じ込められていた俺、武動十矢は叫んだと同時に開放された。
既に15枚のサイドデッキからカードを取り出して、デッキの中のカードと入れ替えている。
「な――!?」
「さあ、もう一戦だ! 清姫!」
ノリでそんな事を言ったが、結局はもっとデュエルがしたかっただけだったりする。
その後、俺は清姫と2戦した。
「【ブラックホール】!! 全モンスターを破壊!」
「フィールドががら空きに……!」
「ペンデュラム召喚! 【リミッター解除】、3体の一斉攻撃!」
決して簡単ではなかったが……
「【海皇龍 ポセイドラ】の効果、特殊召喚成功時、魔法・罠を全て手札に!」
「そ、そんな……破壊じゃないから【鐘楼】の効果が使えません……」
「【ポセイドラ】で【恋い焦がれる乙女】に攻撃! “インヴェーション・キングダム”!」
なんとか2勝した。
「そ、そんな……」
「っしゃあ! 勝ったぞぉ!」
俺は2連勝を喜んでいるが、清姫の落ち込み具合が半端じゃない。よっぽど勝ちたかったんだろう。デュエリストとして、尊敬できる闘争本能だ。
「いいデュエルだったよ! ありがとう!」
「はい……マスターが満足なら私も嬉しいです……」
その言葉を最後に、清姫は消滅してしまった。
「え……? やべえ! まさかコレ、闇のゲームだったのか!?」
『違う。ただ退場しただけだ』
驚く俺の耳に何処からか謎の声が聞こえてくる。
「誰だ!」
『俺については気にするな。そら、次の相手の登場だ』
謎の声の正体が明かされる前に、俺の前に現れたのはシールダーのサーヴァントにして、FGO後輩ヒロイン、マシュ・キリエライトだった。
「マシュ?」
「先輩! 私が相手です!」
「……なんだか分からないが、デュエルなら受けるしかないな!」
俺はデュエルディスクを構えた。オートシャッフル機能が動き出し、5枚のカードを引き抜いた。
対するマシュは、普段使っている黒い大盾がディスクになっているらしく、宙に浮いた大盾からカードをドローした。
俺のディスクには、先攻と表示されている。
「「デュエル!」」
ジュウヤのLP:8000
マシュのLP:8000
「1ターン目はドローは無い! スタンバイフェイズ、メインフェイズ! 俺はスケール3の【ダイナミスト・ステゴザウラー】とスケール7の【ヨコシマウマ】をペンデュラムゾーンにセッティング!
更にヨコシマウマの効果で、マシュのモンスターゾーンを1つ封じる!」
「1つ封じた所で、痛くも痒くもありません」
(そうなんだよなー)
俺の右に【ステゴザウラー】、左に【ヨコシマウマ】が光の柱に包まれて現れる。
【ヨコシマウマ】がイッシシと笑うと、マシュのモンスターゾーンの1つにシマウマが現れ寝始め、使用不可能となった。
「さて、これでレベル4から6のモンスターが同時に召喚可能! “波の様に揺れ動け、魂の咆哮!” ペンデュラム召喚! 現われろ! 俺のモンスター!」
2つの柱の間から、光が1つ飛び出した。
「レベル5、【ダイナミスト・ブラキオン】! 更に通常召喚、チューナーモンスター、【
【ダイナミスト・ブラキオン】
☆5 ATK2000 ペンデュラム・効果
【SR三つ目のダイス】
☆3 ATK300 チューナー・効果
「いきなりですか!」
「行くぜ、俺はレベル5の【ブラキオン】にレベル3の【三つ目のダイス】をチューニング! “竜の息吹は風を呼び、輝き纏って星となる!” シンクロ召喚! 飛翔せよ! レベル8、【スターダスト・ドラゴン】!」
【スターダスト・ドラゴン】
☆8 ATK2500 シンクロ・効果
2体のモンスターの同調によって現れたのは星屑の如く輝く白き龍。
自身の身を犠牲にして、破壊を無効にする効果を持つ。
「ペンデュラムモンスターである【ブラキオン】は墓地ではなくエクストラデッキに、【三つ目のダイス】は墓地に行く! カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
使用したのは5枚のカード。先攻1ターン目で手札を全部使ったのは流石に痛い。
「行かせてもらいます、ドロー! スタンバイフェイズ、メインフェイズ!」
あちらは手札6枚。果たしてどう動くか……
「フィールド魔法、【霊脈拠点】を発動します! このカードの持ち主は1ターンに2枚まで、手札のカードを選択して見せる事で、聖晶カウンターをこのカードに乗せ、その後選択したカードを墓地に送ります。
お互いのプレイヤーは乗っているカウンターを1つ取り除いてライフを1000ポイント払う事で、墓地にカードが送られた場合、そのカードをゲームから除外出来ます」
フィールド魔法が発動され、俺達の足元にガチャ画面で見た事のある魔法陣と盾が出現し、光を放っている。
またオリカ……しかし、相手でも使えるフィールド魔法か。聖晶カウンターはガチャに使う聖晶石の事だろうし、取り除いたらなにか面倒な事が起きそうだ。1000ライフもなかなか重いし、なるべく取り除かない様に――
「私は手札の【E・HERO シャドー・ミスト】と【Em トリック・クラウン】を選択してカウンターを2個乗せます。そし――」
「――【霊脈拠点】効果で2000ポイント払って両方共除外する!」
ジュウヤのLP:8000→6000
――できなかった。
なんだ、あの絶望的に相性の良いガチカード共は!?
「むぅ……やはり除外しますか……」
「当たり前だ!」
【シャドーミスト】は墓地に送られればデッキから【エアーマン】とか【ブレイズマン】とか持ってくるに決まってるし、【クラウン】は1000ポイントのダメージで墓地から蘇生出来るレベル4で、ダメージを受けたら墓地から蘇る【サウザンドブレード】と一緒に大会で暴れたカードだ。
「ですが、【霊脈拠点】の効果発動の条件が整いました! このターンに取り除かれた聖晶カウンターの数だけデッキを3枚めくって、その中のレベル5以下のモンスターカードか装備魔法カードを取り除かれたカウンターの数だけ特殊召喚、もしくは手札に加えます!」
「ガチャだった! マジでガチャだった!」
取り除かれたカウンターは2個、よって6枚めくって2枚手札に。
「1枚目、通常魔法【テラフォーミング】
2枚目、装備魔法【妖刀竹光】
3枚目、……レベル3モンスター【大盾の少女】
4枚目、レベル5モンスター【シャドール・ビースト】
5枚目、レベル4モンスター【ブリキンギョ】
6枚目、レベル3モンスター【大盾の少女】! 私は2体の【大盾の少女】を特殊召喚します! 残りのカードはデッキへ!」
「何!? FGOのガチャは爆死が基本では無いのか!?」
ボケておいてなんだが、自分で封入率(デッキの中身)を弄るんだから、そりゃあ当たるんだろうな。
マシュのモンスターゾーンに現れたのは、マシュに似た、白衣姿で大盾を持つ少女だった。
【大盾の少女】
☆3 DEF1900 効果
「私は、2体の【大盾の少女】でオーバーレイ!」
現れた【少女】達は盾を掲げ、オレンジ色の光となる。
その光はやがて宇宙空間の様な光の渦に吸い込まれ、新たなモンスターが誕生する。
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! “決意が支え、心が立つ! 思いは硬い盾となる!” エクシーズ召喚! ランク3、【大盾の女戦士】!」
【大盾の女戦士】
★3 DEF3000 エクシーズ・効果
同じレベルのモンスターを素材にする事で可能になるエクシーズ召喚で現れたのは、先の【少女】同様大きな盾を持ったマシュの様なモンスターだが、その瞳には確かな闘志が見え、服装も白衣では無く無骨な黒い鎧だ。
「これが私。マスターと戦うと決めた、私のモンスターです!」
……凄い気合だ。
「だが、守備表示でどうする? 超重武者の様にそのまま攻撃できるのか?」
「いえ、出来ません……ですが、これならどうですか! 通常召喚、【小盾の少女】!」
【小盾の少女】
☆4 ATK1000 効果
現れたのはマシュと同じ髪型の金髪少女。腕には人の頭程度の大きさの盾を装着している。
「【小盾の少女】の効果発動! 1ターンに一度、私の場の表側守備表示のエクシーズモンスターを選択し、選択したモンスターの守備力をエンドフェイズまでその攻撃力に加えます!」
「何だと!?」
【小盾の少女】ATK1000→4000
不味い、【スターダスト】を上回った!
「バトルです! 【小盾の少女】で【スターダスト・ドラゴン】に攻撃です!」
……【三つ目のダイス】には墓地から除外して攻撃を無効にできる効果がある。だが、ここはあえて使わない。
ジュウヤのLP:6000→4500
「……っく!」
「カードを2枚伏せて、ターンエンド! 【大盾の女戦士】は、相手プレイヤーのメインフェイズにエクシーズ素材を取り除く事で、相手フィールドの全てのモンスターを攻撃表示にしてこのモンスターとのバトルを強制させる効果と、戦闘では破壊されない効果があります! 更に、
「【小盾】へのアフターケアも万全か……」
「お互いに手札0枚、エクストラデッキにはペンデュラムモンスターが1体。先輩は完全に詰んでいます!」
「――それはどうかな?」
アニメだったらカッコーンの効果音が鳴る程のドヤ顔を浮かべた。
「何か、有るんですか?」
「マシュの【小盾】の攻撃力が元に戻る前に、リバースカードオープン! 【裁きの天秤】! このカードは俺のフィールドと手札の合計枚数が相手フィールドのカードより少ない時発動できる!
俺のフィールドはこのカードとペンデュラムゾーンの2枚の合計3枚! マシュはモンスター2体とリバースカード2枚、そしてフィールド魔法1枚の合計5枚! その差、2枚をドローする!」
強力なドローカードだが、あまり温存しすぎると、ドローのタイミングを無くしてしまう。
「ドロー! そして【小盾】の攻撃力は元に戻る!」
【小盾の少女】ATK4000→1000
「手札を補充しましたか……改めて、ターンエンドです!」
「俺のターン! ドロー!」
……正直厳しい。【大盾の女戦士】は効果を使えば守備力4000の強制戦闘持ちだし手札に除去カードは一応、あるにはあるが……
「……スタンバイフェイズ、メインフェイズ!」
「永続トラップ、発動します! 【
なんて相性の良いオリカ! これじゃあ、モンスターを出さずバトルフェイズを行って、メインフェイズ2でモンスターを壁に出してターンエンドが出来ない! モンスターをセットしても、【大盾の女戦士】の効果で表側表示にされるし……
「だが、まだ望みはある!
ペンデュラム召喚! 手札から【ダイナミスト・プレシオス】、【ダイナミスト・ステゴザウラー】! そしてエクストラデッキから現われろ! 【ダイナミスト・ブラキオン】!」
【ダイナミスト・プレシオス】
☆4 ATK1700 ペンデュラム・効果
【ダイナミスト・ステゴザウラー】
☆4 ATK1600 ペンデュラム・効果
【ダイナミスト・ブラキオン】
☆5 ATK2000 ペンデュラム・効果
(【ステゴザウラー】には、他のペンデュラムモンスターが戦闘を行ったダメージ計算後、戦闘を行ったモンスターを2体まとめて破壊する効果がある! 【プレシオス】の効果と【ブラキオン】で反射ダメージを抑えて、破壊する!)
【小盾の少女】ATK1000→500
【大盾の女戦士】DEF3000→2500
「メインフェイズを終了したい!」
「なら【大盾の女戦士】の効果発動です! ORUを1つ取り除き、相手モンスターの表示形式を攻撃表示に! その後、相手プレイヤーは攻撃可能な自分のモンスターがフィールドに存在し、このモンスターがフィールドに存在する限り、【大盾の女戦士】に攻撃しなければならない! 更に取り除かれた【大盾の少女】の効果発動! 私のフィールドのモンスター全ての守備力をこのターンの間だけ1000ポイントアップさせます!」
【大盾の女戦士】DEF2500→3500
「バトルフェイズ! 【ダイナミスト・ブラキオン】で【大盾】に攻撃! “ダイナミック・ミストターボ”!」
霧や蒸気を体から発しながら、突進を繰り出す自身の3倍程の大きさの【ブラキオン】を【大盾の女戦士】はその盾で微動だにせず受け止めた。
逆に、止められた【ブラキオン】の首は俺の頭上まで返ってきて、そこから発せられた蒸気の熱が俺の体を焼く。
ジュウヤのLP:4500→3000
「あっつ!
だがこれで【ステゴザウラー】の効果発動! 他のペンデュラムモンスターが相手モンスターと戦闘を行ったダメージ計算後、その2体を破壊する! 【大盾の女戦士】は、効果による破壊は防げない! “ペンデュラム・ブラスト”!」
【ステゴザウラー】の背中のトゲ部分が分離、発射され、【ブラキオン】の頭を貫き点滅を始める。
【ブラキオン】は【大盾の女戦士】の盾に食い付き、そのまま【ステゴザウラー】のトゲが大爆発を起こした。
「っく……ですがこの瞬間、私はトラップカード、【スパルタディフェンス】を発動します! 私のモンスターを守備表示にし、攻撃力を0にする代わり、その数値分このターンの間だけ守備力がアップします!」
【小盾の少女】の元々の守備力は1000、【大盾の少女】の効果で1000ポイントアップしてて、【スパルタディフェンス】の効果で更に1000ポイントアップ、【プレシオス】の効果で400ポイントダウンして……
【小盾の少女】DEF1000→2600
「構うか! 【プレシオス】で攻撃! “デーボス細胞破壊プログラム”!」
「技名が丸パクリじゃないですか!」
【プレシオス】の口から虹色の光が放たれるが、【小盾】の腕の盾で防がれ、まるで効いた様子は無く、逆に盾で反射された光が俺を襲う。
ジュウヤのLP:3000→2100
「【ステゴザウラー】の効果で戦闘を行った2体を破壊!」
「うぁ……!」
再び2体を巻き込んだ爆発が起こる。
「【ステゴザウラー】でダイレクトアタック! “ダイナミック・ミストニードル”!」
「っきゃ!」
マシュのLP:8000→6400
これでマシュのモンスターは全滅。ライフはだいぶ持っていかれたが、伏せカードは無く、フィールドには発動中のフィールド魔法と永続トラップのみ。
「カードを伏せて、ターンエンド!」
俺の手札は再び0枚。しかし、ペンデュラムスケールは健在で、エクストラには次のターンにペンデュラム召喚出来るモンスターもいる。
(さあ、どう出る?)
「私のターン! ……スタンバイ、メインフェイズ! 【霊脈拠点】の効果、発動します! 手札の【シャドール・ビースト】を選択し、聖晶カウンターを乗せます! さあ、どうしますか?」
……ライフの残りは少ない。【シャドール・ビースト】は効果で墓地に送られると1枚ドローする効果があるが、カウンターを取り除いて除外すれば、マシュはデッキトップ3枚を見てレベル5以下のモンスターか装備魔法を1枚加えるから、素直にドローさせたほうがいいだろう。
「除外はしない!」
「ですよね……では、ドロー!」
マシュは引いたカードを見る。表情が変わった様には見えないが……
「……ターンエンドです」
チャンス……と言いたいが、手札誘発のカードの可能性もある。慎重に行きたい所だ。
「(だが、守りを固められる手札でも無い……)“再び揺れ響け、魂の咆哮!” ペンデュラム召喚!」
フィールドに再び現れる2体のモンスター。
【ダイナミスト・ブラキオン】
☆5 ATK2000 ペンデュラム・効果
【ダイナミスト・プレシオス】
☆4 ATK1700 ペンデュラム・効果
「バトルフェイズ! 【ステゴザウラー】でダイレクトアタック!」
マシュのLP:6400→4800
「【プレシオス】!」
マシュのLP:4800→3100
「【ブラキオン】!」
マシュのLP:3100→1100
連続攻撃を受けつつも、マシュはグッと耐えている。
「……カードを1枚伏せて、ターンエンド」
手札は0枚だが、伏せたカードはデッキからダイナミストを特殊召喚する【ダイナミスト・ラッシュ】。先のターンで伏せたカードもあるし、準備は万全だ。
「私の……ターン!」
マシュが決意を固めてカードを引く。
「私は【E・HEROエアーマン】を、通常召喚!」
【E・HEROエアーマン】
☆4 ATK1800→1300 効果
来たな、HEROデッキのサーチカード!
「召喚成功時に、効果発動! デッキからHEROと名のつくカードを手札に加えます! 【E・HERO バブルマン】を手札に!」
これで手札は2枚。
問題は先のターン、ドローで手札に加えたカード。
「私は、手札の【二重召喚】を選択して【霊脈拠点】の効果発動! カウンターを乗せて、【霊脈拠点】の効果! 1000ポイントライフを払って、聖晶カウンターを1つを取り除いて、除外します!」
マシュのLP:1100→100
ライフはもう残っていない。先のターンは俺の攻撃を考慮して、効果を使わなかったのか。
「私は【霊脈拠点】の効果を発動! デッキの上から3枚めくり、その内の装備魔法かレベル5以下のモンスターを手札か特殊召喚します!」
先の発動で、ドローカードとのコンボが出来る装備魔法カードの【妖刀竹光】が見えたが、それでは意味がない。ならば狙いはモンスターか?
「1枚目、……レベル5モンスター【十字盾の少女】!
2枚目、……通常魔法【ミラクル・フュージョン】!」
どちらも恐らく外れの様だ。さあ、どうするマシュ?
「3枚、――装備魔法【流星の弓-シール】!
【流星の弓-シール】を手札に!」
攻撃力を1000下げる代わりにダイレクトアタックが出来る装備魔法だ。
「更に、墓地の【小盾の少女】の効果を発動! デュエル中に一度、このカードをゲームから除外する事で、このターンの攻撃は無効にならず、バトルフェイズの間だけ、モンスターは破壊されず、戦闘ダメージも無効になりません!」
「墓地の【三つ目のダイス】を封じて来たか!」
「カードを1枚伏せて、手札の【E・HERO バブルマン】を特殊召喚します! このカードは、手札に他のカードが無ければ特殊召喚出来ます!」
【E・HERO バブルマン】
☆4 ATK800→300 効果
レベル4の戦士族モンスターが、2体……
「私は、【バブルマン】と【エアーマン】で、オーバーレイ! 2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!」
来るのは、あのモンスター……!
「“暗黒も、絶望も! その名の元に切り伏せよ!” エクシーズ召喚! ランク4、【H-C エクスカリバー】!」
【H-C エクスカリバー】
★4 ATK2000→1500 エクシーズ・効果
「ORUを2つ取り除いて効果発動! このモンスターの元々の攻撃力を倍にします!」
【H-C エクスカリバー】ATK1500→4000→3500
「更に伏せてあった【流星の弓-シール】を、【エクスカリバー】に装備します!」
【H-C エクスカリバー】ATK3500→2500
「攻撃力2500のダイレクトアタッカー……!」
俺のライフは、2100。ダイレクトアタックなので【ダイナミスト・ラッシュ】は意味が無い。
「これで、終わりです! バトルフェイズ、【H-C エクスカリバー】で先輩に攻撃! “約束された勝利の剣!!”」
「ー―リバースオープン、【イタチの大暴発】!」
「攻撃を無効にするカードじゃない!?」
「俺のライフが相手フィールドのモンスターの攻撃力の合計以下の時、発動出来る! 相手プレイヤーは攻撃力の合計が俺のライフと同じか、下回る様に自分のモンスターを選択してデッキに戻す!」
マシュは、【エクスカリバー】を戻すしか無い。
「そん、な――?」
剣を振り下ろそうとした【エクスカリバー】は突然の爆発を受けて後ろへと吹き飛ばされ、エクストラデッキに戻ってしまう。
マシュのライフは100。俺のフィールドにはモンスターが3体。伏せカードも、手札も無い。
「――ターン、エンド……」
「俺のターン! ドロー! スタンバイ、メインフェイズ、このままバトルフェイズ!」
【ブラキオン】が口にエネルギーをチャージを始める。
後は、幕を下ろすだけだ。
「【ダイナミスト・ブラキオン】で、マシュにダイレクトアタック! “ギガント砲”!!」
マシュのLP:100→0
「良し! 俺の勝ち! ……ってアレ……」
その後も俺はマシュに勝ち、2連勝を決める。喜びに思わずガッツポーズを取ろうとしたが、直後に体から力が抜け、地面に倒れ伏した。
『まあ、今日はこんな所か』
『明日からは――』
謎の声が一方的に聞こえる中、俺の意識は遠のいた。
【おまけ】
「や、やりました! 先輩に、勝ちました!」
「くっそー! 負けたぜ! 完敗だ!」
その後の2戦でまさかの連敗。ガチカード+オリカは辛かった。
「初手で【ダークロウ】がいたらペンデュラムモンスターも除外されてロクにペンデュラム召喚が出来ないし、【地獄の暴走召喚】で【小盾の少女】3体と【大盾の女戦士】が並べられたら攻撃力4000で殴られるしで対処が……」
「何はともあれ私の勝ちです、先輩! 何でも1つ、言う事聞いてくれますね?」
「おう、何でも構わないぞ。俺に出来る事ならな!」
マシュの願い事を聞いた俺は、マシュと付き合う事になった。
「先輩! あ、明日は、2人で、で、で、デートに行きましょう!」
「別にいいけど、何処か行きたい場所があるのか?」
「え、映画館なんて、どうでしょうか?」
「よし、いいぞ! じゃあ、今の内に予約を……」
(普段はデュエルばかりの先輩のテンションが上がった! やっぱり、先輩もデートは嬉しいですね!)
「遊戯王ザ・ダークサイド・オブ・ディメンション、2名……っと。入場者プレゼントは……」
「……〜!! もー、先輩! たまにはデュエルから離れて下さい!!」
「あ、やめろ! 推理モノは無理! せめてアクション!」
なんかシリアスだって?
大丈夫、次元戦争やバリアン世界、破滅の未来にダークネス、名も無きファラオに比べたらスケール不足だから。