前回のあらすじ
魔物の襲撃多い
仕方ないので力技
数に物言わせて殲滅戦
地下35階
地下に降りると、背丈以上の重厚な扉が静かに存在していた。この先にボスが居ますよ!って言ってますね。
その前に扉の横にインターホンがあるのが気になる。ここは家なのか?でもどう見てもボス部屋だし……でも家だったら勝手に入るわけにもいかないし………よし、長年鍛えた営業スマイルを見せてやろう。
-ピンポ~ン-
「……はい」
「こんにちは、冒険者のリュウスケと言うものですが、ここら辺に出口でもないかなと思いまして」
「出口……あ~、ありますよ。ちょっとお待ちください、今から開けますので」
ガチャっという音と共に重厚な扉が結構軽々と開いた。ゴゴゴゴゴッなんてことはなくスッと。開けたの自分もよく知っている王の中の王、ミルドラース。人間という立場から魔界の王に成り上がった手腕の持ち主である。本作では印象が薄い魔王として有名になっているが自分は好きです。
……王の中の王が自ら扉を開けるんだな。
「……もしかして私のこと知ってるんですか?」
「え?もちろん。魔王ミルドラースですよね?」
有名じゃないことで有名な魔王様じゃないですか。もちろん知っている。
「こんなところで立ち話もなんです、どうぞ上がってください。」
これが本当に魔王?普通にいい人じゃん。あ、キラーマシンが箒と塵取り持って掃除してるし、悪魔神官もティーセットを銀のトレイに乗せてもって来てる。なんだろう、すごく平和だ。
内装も豪華な屋敷で、煌びやかなシャンデリアなど一般市民から見れば気の遠くなりそうな調度品ばかりだ。
客間に通された後、少しうれしそうな雰囲気でミルドラースが話始めた。
「実はですね、魔王としての認知度が低く、文献にひとかけら、それも名前のちょびっとしか残っていないので……本当にあなたが知っていたことをうれしく思っているんですよ」
「あ~なるほど……確かに……言ってはあれですけど……」
「そうなんですよね……最初は何とかして知名度を上げようと世界でも滅ぼそうかと、割と力を貯めてもみたんですけど勇者に倒されました。それも遥か彼方の話です。今ではここでのんびり過ごすのが日課です……そんな時に自分を知っているあなたが来てくれて……本当に、本当にうれしかった。ありがとうございます!」
昔そんな大ごと起こして勇者に倒されたのに文献に残っていないって、だいぶひどいな。
「にしても、魔王のわりに、そのなんていうか……」
「あぁ、この口調とか態度ですか?流石に時間がたてば魔王の貫禄も無くなるってもんですよ。魔王として活動していたのは一体いつだったか………」
これが「長い年月を経て神をも超えた」と豪語した魔王なのだから世も末と言うか、時の流れは強いと言うか。
「ともかく、今はいたって普通の一国一城の主みたいなものですね。あぁ、うれしい。今日は今までの日常の中で一番心に残る日だ。まさか、自分を知っているものがいたのですから。記念日です記念日」
「そこまで……とにかく喜んでもらえてよかったです。これからもよろしくお願いします」
「これから……えぇ……ええ!ぜひ、また来てください!」
俺の目の前で涙ながらに両手をつかんで上下にブンブン振ってる人がいるだろ?この人、魔王様だぜ?
ともかくお近づきの印として、ムダンラの実をいくつか渡してこの日は帰った。屋敷の最奥に帰り用の旅の扉が置いてあったんだ。
必ずボスと戦って倒さなければいけない訳じゃないらしい。ボスも死んでいないのでダンジョンのレベルも上がらないが、一応突破として認められる。
帰ったらすぐ、陛下が会いたいという事なので休む暇なくリブロに連行されました。
高評価、ブクマ、ご意見、ご感想お待ちしてます。活動報告でモンスターの案なども募集しています。スキルでも良いですよ?(/ω・\)チラッ
相も変わらず更新ペースは不定期になります(頑張ってます許して)