J.Army   作:Gintoku

19 / 89
第19話「約束」

J.Army W.S. DB×銀魂

19ドラゴンボール×銀魂 夢のクロスオーバー

トキの守護者篇

第19話 「約束」

 

 

 

地面に銀時の血が散乱し、特に銀時付近の地面は真っ赤に染まっている。

うつ伏せで倒れている銀時をその横に立つジャックが見下ろす。

 

「ようやく、殺せた......。

俺"を"殺した友を

ようやく、殺せた......。

俺"が"殺した友を」

 

そう口走り、倒れた銀時を背にするーー

 

身体にある無数の切り傷から、血がボタボタと落ちる。

頭から流れる血は、顔全体に太く濃い血の線を8本描く。

顔からの流血からもポタポタ地面に落ちていく。

 

だがその重い傷で歩く事はままならず、ジャックはしゃがみ込む。

「やはり、お前と殺り合うのは......、骨がいるな」

と、悲しみ溢れる笑みを浮かべて空を仰ぎ見る。

刀身が、銀時の血で染まったジャックの刀。それを見ながら、ジャックは遠き日を思い返す。

 

 

 

 

灰色に包み込まれた空。

黒い煙が所々から空へ立ち昇る。

その地面には侍の、天人の死体が幾千も散乱している。

 

ここは攘夷時代の真っ只中。

何百もの天人が、3人の侍を囲んでいる。

3人は背中を合わせる。

顔に多少血が流れている。

白夜叉(坂田 銀時)

黒夜叉(青木 龍時)

鬼兵隊総督(高杉 晋助)

 

高杉は両手で剣の柄を強く握りしめ、背中を合わせる二人に語りかける。

「これァ世も末だなァ......。

たかだか3人を狩るのにこれほどの軍勢とはね」

そう言う。

 

銀時は笑みを浮かべる「見た通りだ......。全員あるもんは......」と銀時が言おうとすると龍時と高杉はそれを遮り「「パンツの中まで捻り出さねェと生き残れねェ......、だろ?」」その続きを口走る。

 

銀時は笑みを浮かべながら舌打する。

その舌打ちは自分の言葉すらも先に言ってしまうほど理解してくれる友たちへの、誰にも言わない嬉しい感情がこもっている

 

龍時も笑みを浮かべて「へっ、銀時、高杉。

俺はお前らと共に強くなる事は出来なかったが後悔はしねェ......。

共に戦うことならできる......。

共に先生を救う事ならできる...‼︎」

と意思を改めて表現する。

 

銀時は静かにその口を開き、その声はその場にいない松陽と重なって

「幾千の屍に身を包まれようと

幾多の後悔に見舞われようと

幾度の血戦(ちせん)を乗り越えようと

幾十(いくそ)その剣が血に汚れようと

その魂を捨てるな、侍よ

共に戦え武士よ

己の魂に掲げた剣は、汚させるな

もののふ

その剣があれば 魂は何度も、その定めた物を守るべく

這い上がる」

銀時の笑みは、遠き日の師を連想させる。

 

高杉は黙って、ただ笑みを浮かべる。

龍時の眼には師の顔が映り、銀時に向けて「先生にいつも言われた言葉を、お前が言わなくても俺達は忘れねェよ」

そう口走る。

 

銀時は笑みを浮かべ

「お前らが忘れるとは思ってねェさ。

だが俺たちの誓いの言葉でもある事は違いねェだろ?

だから龍時、高杉......、約束しろ」

と銀時が言うと、3人は敵に向かって走り出し、3人同時に

「「「生きて先生を守ろう」」」

と、その思いを、約束を

同時に交わしたーー

 

 

 

 

時は今に帰る。ジャックは再び立ち上がり、歩き出す。

震える足と痛む身体に耐え、その目的を果たすために、ルミネを殺すために歩く。

 

ジャックの眼に再び映る過去の残像

吉田松陽が、目の前に立っていた。

血に塗れているジャックは、悲しい笑みと共に

「もうすぐ、あんたに会える

もうすぐだから......。

俺たちの世界を守るルミネをこの世界で殺せば、ワームホールが完成し、この世界とあんたの居る世界が繋がる......。

そうすれば、未来が変わってトキの守護者が消え

俺が何十年も前にトキの守護者の血を吸い、吸血鬼から人間になった事実も消える......。

そうすれば、醜い鬼なろうと不労の肉体を得れば......、きっと攘夷時代であんたを死なせず、その事実も消え、あんたが蘇るんだ......、松陽先生」

松陽の幻影を前に、ジャックはその真の目的を語る。

 

ジャックは、吸血鬼時代にトキの守護者の血を吸い人間になった。

そしてリビマ病に感染するも、人間に戻った影響か幼児化し、松陽に拾われた。

後に松陽の元で学び師を愛し、育った。

松陽が幕府に連行され、それを救うため銀時達とは別のルートで攘夷戦争に参加。

だが結果は大敗

 

だがジャックは松陽を取り戻さんばかりに攘夷戦争終結後、失踪する。

もし吸血鬼だった時、疲れない不労の身体だったらもしかしたら松陽を救えたかも知れない。

そんな過去を悔やむ事しかできなかった。

 

だが別世界に移動する技術を宇宙の果てで手にする。

どうにか過去を改竄できないか思い悩んだ末、予知眼の夢で遠い未来を見て、未来で全ての世界が統一し、その世界からあらゆる時代にトキの守護者が現れ事象を正すと言う事実を知る。

 

そして自分がトキの守護者の血を吸った事を思い出し、このトキの守護者を消す事で不労の身体のまま攘夷戦争に参加できた過去を作れるかも知れない。

リビマ病を運良く間逃れるかも知れない。

微粒子レベルの可能性でも、松陽が生き返るかも知れないのなら俺は未来を変えてみせる。

 

予知眼で事象を予期し、それを変える。

10年間、事象を変え続けた。

俺の目的のためだけに。

俺は再び仲間も得た。

俺の目的のためについてきてくれる仲間を。

 

そして10年の努力の末に悟空達の世界とワームホールができた。

 

悟空達と銀時達の世界を今繋げれば、時の守護者が来る事実を否定できる。

そうすれば、時の守護者の血を吸い人間に戻った事実も無くなる。

そうなれば、攘夷戦争にいた自分は吸血鬼になり疲労しないその力で松陽を救え、今の時に松陽が蘇る。

ジャックはそう目論んでいた。

 

 

 

 

松陽の幻は、ただただジャックを優しい笑みを浮かべて見つめる。

真実を語ったジャックは、松陽を横切ろうとする。

「これで、あんたは蘇る。

松下村塾の俺が蘇るんだ......。

銀時の手によって殺された松下村塾の俺が......。

これで蘇るんだ......

あんたを愛した銀時が

俺が吸血鬼でないばかりに、あんたを死なせた。

あんたを愛した銀時を死なせたんだ......。

だから俺は今の銀時を殺してでも、あの銀時を、高杉を、みんなを蘇らせるんだ......」

 

銀時とジャックは対面した時、お互いを殺したと語った。

目の前に立っているのは、亡霊だと口走った。

銀時もジャックも、志しは違えど、その思いは、同じだった様だ......。

 

ジャックはただただよろけながら歩き「すまないなァ......

 

銀時よォ......」

その言葉は、悲しみに溢れていたーー

 

 

 

 

 

「待てよ」

 

続く......。

 

 

 

戦況纏め

 

ジャック

銀時との一騎打ちの末、勝利

 

銀時

ジャックとの一騎打ちの末、敗北

生死不明

 

悟空

龍馬との一騎打ちに勝利。

新八達の所へ進行中。

が、道中気絶。

生死不明

 

龍馬

悟空との一騎打ちに敗北。

ジャックの元へ進行中。

 

牛鬼

ベジータとの一騎打ちに敗北。

そのまま気絶。

 

ベジータ&ルミネ&新八&神楽 vs 兵隊

(戦闘中)

 

 

次回予告

 

第20話 「殺すために永らえた」

 

5/15 18時更新予定

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。