第25話「数奇な出会い」
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J.ARMY 第2章
「F」復仇戦争篇 第1話
暗躍篇
第25話「数奇な出会い」
暗闇に点々と光る星々の中を、二つの宇宙船が通り抜けていく。
それはまるで海に浮かぶ船を連想させる形状だが、クルーズよりも何倍も巨大な構成になっている。
その中で、1人の男が煙管を吸い煙を拭きながら、宇宙を拝む。
派手な着物に黒い羽織を身につけ、左眼には包帯が巻かれている。
そして着物のしたには黒いズボンを履いており、そして草履ではなく黒のロングブーツを履いている。
その音はどこか正常な思考を失った不気味な笑みを浮かべ
「星......
闇夜を照らす、散り散りの光たち
徐々に大きくなり、他の光を取り込み、そして消える......。
例え、どれほど大きくなろうとも
この闇夜を照らすには及ばざる」
その男・高杉晋助は、星を見ながら詩を口走る。
「珍しいね」
背後から声が聞こえるが、高杉は振り向かず、星を眺める。
声をかけた男は歩いて来て高杉の隣に立ち軽々しく「何を見てるんだい?」と高杉に問う。
高杉は笑みを浮かべ「哀れな光を見てるのさ......。
どれだけ大きくなろうとも、こいつらは闇を照らす事は出来ねェ」
と語る。
その男は笑みを浮かべて「なら良いじゃん。
俺たち夜兎も、君たち攘夷志士も夜を生きる生物。
闇は濃い方が良い気分になれるよ」とその男・神威は口走る。
高杉は「ククッ」といつもの笑いを零し「違いねェ」と口走る。
神威は笑みを浮かべて「今からどこに行くの?」と高杉に静かに問う。
高杉は笑みを浮かべ
「数ヶ月前、ジャックの龍兵軍が異世界でちょっとした抗争を起こした......。
それでその異世界について調べさせたところ、何でも願いを叶えると言う願い玉があるらしい......。
そこでジャックの足取りを調べ、過去にどうやって異世界に行ける技術を得たのかを把握し、この船に搭載させた......。
後もう少しで俺たちは異世界に転送される」
と神威にその目的を語る。
神威は「ジャックって何者?その情報源信頼できるの?」と高杉に問うと高杉は笑みを浮かべながら
「ジャックは、俺たちと攘夷戦争で戦ったかつての仲間だ。
まぁ戦争終結後、行方不明になったが。
本名は青木龍時......。
それで、異世界にトキの守護者ってのを殺るために出向いたらしいが、どういう訳かあそこにあの銀時(バカ)がいたらしく、そいつに阻まれ退散したらしい。
現在はどこかの組織に入った様だ
きっとお前も興味を持つ相手だろうよ......。
俺や、あのバカと同類の人間だ」
と語る。
神威は笑みを浮かべ「なるほどね......。でも、願い玉見つけたらどうするの?」と高杉に聞くと「さァな......。兵力か、不老不死か、考えもんだが、一度(ひとたび)手に入りァ、世界に大きな喧嘩を吹っ掛ける俺たちの野望に一歩近づくってとこだ」と答える。
神威は笑みを浮かべ「それは楽しみだ」と口走る。
そして2日後
船内に鳴り響く警告音。
激しい揺れに襲われ、船内は高杉や神威を覗いてパニックなる一方で、その揺れはすぐに治る。
そして「リュウキュウイキ23バンノヘイコウセカイニトウチャクシマシタ」と船内のコンピュータが自動で船内に放送する。
そして願い玉のある地球を目指しながら突き進んで行く鬼兵隊と第7師団は、次第にあの嵐の影響で異世界には到着したものの、10年もの時を遡って着いたらしい。
元の世界に戻るには再び10年後に戻らねば転送できないとのこと。
高杉は気にも止めず、地球へ向かった。
いや、気には止めなかったのは、恐らく仲間の前ではった見栄かも知れない。
本当は、10年前のこの時なら松陽は生きているかも知れない。
救いに行きたいと心のどこかで願ったかも知れない。
だが、それでも高杉はこの世界の地球に進軍し、数日後、その船は地球に降り立つ。
高杉は地面に降り立ち、周囲を見渡す。
「一見何も変わらねェこの場所は、実際は俺たちの世界より時代も、世界も何もかも違うんだな......」
と笑みを浮かべ口走る。
そして高杉の横に立つ神威と阿伏兎。
阿伏兎は「んで、どうすんだ?ここまで来てどうやって願い玉を探すんだ」と高杉に問うと「さァな......。
だが聞くところに寄れば西の都ってとこにそれを探せるカラクリを開発している女がいるらしい......。
そいつから手がかりを得られるかもな」
と口走る。
阿伏兎は「つまりそんな曖昧な情報源でここまで来たのか!?」と高杉に言うと「ククッ、曖昧なものほど持つ力は大きい。
それぐらい信じてねェといつまでたっても世界は引っくり返せねェよ」と口走る。
神威は笑いながら「あっはっはっはっは
やっぱり面白いね。侍って」と喋った。
────すると突然、高杉等の艦隊の隣に一つ宇宙船が降り立つ。
そして中からは、あの身長は低いがフリーザに似た生物が出てくる。
全身真っ白なその生物は遠くから高杉を睨みつける。
高杉はその生物を見て「新たな客みたいだ」と不敵の笑みと共に口走る。
その生物は歩いて来て高杉の眼前に立ち「地球人か?」と問う。
高杉は「そうだとも、そうでないとも言える」と笑みを見せながら言い放つ。
その生物は「ドラゴンボールと言う願い玉は知ってるか?」と問う。
高杉は笑みを絶やさず「どうやら新たな連れができそうだ」と言った────
続く......。
次回予告
第26話「帝王の息子」
6/6 朝10時更新予定!