J.Army   作:Gintoku

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第81話「決着」

57

J.ARMY 第2章

 

「F」復仇戦争篇 第57話

 

 

辛戦篇

 

第81話「決着」

 

銀時と高杉

悟空とベジータ

銀時と悟空

悟空とフリーザ

 

絡み合う因縁と絆の中、最後の勝負を

「こりゃァあんたが蹴りをつけなきゃならねェ

行ってこい

落とし前をつけろ

勝ってこい!!!!」

銀時は、皆は、悟空へその意思を託す────

 

ベジータも、高杉も、銀時も、全員が悟空へ微笑みを向けている。

全ての思いを受け取った悟空は、静かな笑みを口元に浮かべる。

 

激震する大地、荒れ狂う風、浮遊し崩れ行く瓦礫。

地から噴き出るマグマが空を炎に染める。

轟く雷鳴。唸りを上げる雲。

フリーザを中心に放たれた全てを覆い尽くさんばかりのドーム状のバリア。

黄金の龍が嚙みつき、龍の中で悟空が拳を突き出し続け、悟空の隣には3人の友が力を貸し続ける。

周囲を襲う雷の嵐。

 

全ての思いを受け取った悟空は

鋭い眼でフリーザを見遣る。

フリーザもまた、諦めず帝王の威厳を見せ続ける。

龍拳と言う技の中、龍の顔面の中で悟空はかめはめ波の構えを取る。

「かーっ、めーっ、はーっ、めーっ!!!!」

悟空の眼。

そこに映るフリーザは、帝王などではない。

 

ただの喧嘩仲間として、最後まで自分と競ったライバルが悟空の眼に映る。

敵対とは程遠く「(すまねェ、フリーザ......‼︎)」悟空の心にはそれを殺さなければならないと言う苦悩あった。

だが、それしかない。

 

その一心と共に、悟空はかめはめ波を「波ーーーーーーーっ!!!!!!」放つ。

丸で黄金の龍が光線を口から放つ様に、白い光線が放たれた。

大地は更に抉られ揺らぐ。

それを見るフリーザの眼

 

なるほど

 

今分かった

 

なぜこの者共は、諦めないのか

 

なぜ私の中で、フリーザ(あなた)が諦めないのか

 

帝王として全ての屍の上に立ち

 

遠い昔にこの感覚を忘れていた

 

"友"

 

あなたにも、彼らにも、支え合う友がいる

 

だからこそ、か

 

私より弱いフリーザ(あなた)が彼に勝ったのに

 

私は

 

負けたよ

 

悟空のかめはめ波は、みんなの思いは遂にバリアを貫通する。

フリーザの眼に、敗北の口惜しさもなければ、死の恐怖も無い。

"悟り"

 

帝王の座を作った"人格"が、今、新たな教えを得た。

それが最後だと告げる様に

かめはめ波が、彼を飲み込む。

天へ登って行く身体。

崩れ行く手足。

「私の負けだよ、フリーザ」

そう告げた帝王は、消える。

 

元祖の形態が壊れ去り、かめはめ波の中、フリーザが元の姿に戻る。

「あなたと共に消える定めならば

それも良いでしょう

ただ心残りがあるとすれば

最後までライバルとしていられなかった事と

アイス、あなたの事だ

すまない、どうやら、またお前を1人にしてしまう

だが大丈夫

私は、常にあなたを、見ていますから」

 

そんな独り言を呟いたフリーザは

眼を瞑る。

「さようなら」

男は、最後の別れを告げた────

 

 

 

 

 

 

 

「死なせない」

 

 

 

 

「死なせてたまるか!!!!」

 

 

 

 

そして、かめはめ波は遠い宇宙へと飛び去った。

「「「「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はっ」」」」

悟空、ベジータ、銀時、高杉

4人はうつ伏せに地面へ倒れる。

長い戦いの疲労。

そして、哀しみ。

 

誰もが、フリーザの中から悪が消えたと悟っていた。

それが、人格を取られ、敵に回り、それを殺した。

銀時と高杉は、そういう事に対しては慣れがある。

戦争と言うのは全ての絶望を教えてくれる。

だが悟空とベジータは、慣れていない。

それでも、その哀しさと戦っている。

超サイヤ人3も消え、4人は心身共に限界。

 

すると、倒れた悟空は眼を見開く。

 

 

 

 

アイスが、フリーザを抱え、笑みと共に立っている。

フリーザは、生きている。

何とか4人は立ち上がる。

アイスは父を背負い、悟空達の元へ立つ。

「おめェ、かめはめ波の中に入って、フリーザを助けたんか?」

「ああ......

気を失ってる......

今は瀕死の状態だ

早く惑星フリーザへ戻り治療にかかる」

と悟空とアイスがやり取りを交わす。

 

左手の人差し指と中指を額につけて

「ありがとう

お前らのおかげで

何か大切なものを見つけた気がする」

と言い残し、瞬間移動でアイスはフリーザと共に去る。

 

去り際の気絶していたフリーザの顔は、微笑んでいた。

それを知った様に、悟空も微笑んだ。

ベジータは少し関心し「瞬間移動もできたのか」と一言口走る。

 

数十分ほど時間が流れ

悟空、ベジータ、銀時、高杉、ヒナタが円を描く様に座り、背中を岩に付けて凭れかかっている。

凄惨なダメージを受けた5人は、ただただ息を荒げていた。

ようやく長い戦いが終わった。

ようやく、この復仇戦争が終わった。

するとヒナタは、銀時を見遣る。

 

過去に銀時はヒナタを傷付けた様子だ。

だが、なぜヒナタのために左腕を失うほど怒ったのか。

なぜヒナタの中に、憎しみが弱りつつあるのか、ヒナタは唇を噛み締めた。

「そ、そろそろ帰って、飯食いてェぞ」

と悟空が言う。

するとベジータは「いつも食うことしか能のない貴様だが、今日は同意だ......」と返答する。

「俺はクソすらふけねェ有様なのによく言えんな」

銀時が少し皮肉愚痴を叩くと、5人の中の雰囲気が和む。

 

 

 

 

彼らは、疲れのあまり、気付いていない

 

 

 

 

死の鐘が、まだ

 

 

 

 

鳴り止んでいない

 

 

 

 

絶望はまだ

 

 

 

 

彼らの頭上に浮かんでいる

 

 

 

 

雲を切りながら、地面へ着地体制に入っている、二つの船艦型巨大宇宙船。

その先端に

立つは

 

百獣のカイドウ

 

そして

 

錫杖を手に携え

悟空たちをも上回るサイヤ人を3人も相手取り

 

圧倒した生物

 

虚────

 

絶望は、まだ終わらない。

 

続く......。

 

次回より

6節

頂上死戦篇

開幕────

11/20 開戦!!

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