~「紹和」日本奮闘記~   作:R.H.N

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最近、超兵器双胴戦艦播磨に同型艦として駿河が存在していたことを知り、大きな衝撃を受けた作者です。

近江だけじゃ無かったのか・・・。





~第3話~ハワイ襲撃、そして早すぎる遭遇~

 

アメリカ時間12月7日午後11時・・・

 

ハワイをおよそ100機の攻撃隊が襲いかかった、航空隊の編成は史実と似ず、 本世においては零式戦闘機等とは別の機体が飛び交うものとなっていた。

 

この世界にて真珠湾の先鋒を飾ることとなった航空機は、零式戦闘機でも、電征でもなく、前世紫電・・・・・・その大改装機のひとつ、所謂紫電改二とも言うべき機体、明電(めいでん)、前世流星艦上統合攻撃機改良型、流星改が主力となっているのであった。

 

 

史実と違い、攻撃隊は3艦分しか出撃できていなかったが、「紺碧」とも違い最初から最新鋭機を投入、夜間奇襲と言うこともあり、第一次攻撃隊の空襲が完了した頃には空襲ハワイ諸島に分散する航空基地は使用不可能に陥っていた。

 

これを逃さず第二次攻撃隊が15分のラグの後到着、残った砲台にも容赦なく攻撃を加え、朝方にはハワイ諸島の防備は分散して配置してある2個師団の守備隊しか残らなくなっていた。

 

 

「高杉司令!攻撃隊の戦績と被害のまとめを完了しました。」

 

 

「すぐに見せてくれ。」

 

 

ハワイ空襲が終わったその日の朝、第一艦隊司令官、高杉英作は味方の戦果と被害の確認に当たっていた。

 

 

戦果は簡単に「敵飛行場、及び防衛設備群沈黙、されど港湾内に敵艦影無く、空母攻撃の副次目標は未達成。」と書かれていた。

 

被害の方はと言うと「全航空隊合計で明電7機、流星改14機喪失、損害の範囲としては想定内で納めることに成功した。」とあった。

 

「ふむ・・・・・敵艦隊が留守なのは読めていたが、艦攻隊を爆装にしとけば良かったか、まぁ、何にせよ想定内の被害でよかったと言うべきか。」

 

高杉が報告書を見つめながらそう言った頃、続け様の報告が参謀より上がったである。

 

 

「司令官、オアフ島西南へと展開した星電が、空母2、重巡洋艦6、駆逐艦8の艦隊を発見したとの報告が入りました、位置はーーーーです。」

 

 

「そうか、そのようすだと、敵はまだ此方の動向には気づいてないようだな、引き続き作戦を続行する。」

 

高杉艦隊は以上の報告を受け、作戦を次の段階へと進めていく・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

高杉艦隊が作戦における次の手順へと向かうなか、当のアメリカ主力艦隊はオアフ島東南100海里の所にて、開戦と同時にさりげなく行われた南方作戦を妨害するため出撃、南方進駐妨害計画「レインボー5号計画」実行のため、行動していたタイミングであり、パールハーバー奇襲の報告を聞いた太平洋艦隊司令長官キンメルは、史実、「紺碧」とは違いそれ程驚かず、冷静に報告を聞いていた。

 

 

「そうか、ロレッタ中将の予測通りにか……」

 

 

「艦艇をハワイから切り離して正解でした、もしもあのまま艦隊をハワイにか残していたら今現在の艦隊が全滅していたやも…」

 

 

「・・・怖い話だ、彼女には感謝しても仕切れないな。」

 

 

キンメルは開戦数ヶ月前から第二艦隊司令のロレッタによって、ハワイ各地に貯蔵されている石油を目当てに日本艦隊が大規模な襲撃を行う可能性を再三に渡って指摘されていた。

 

 

「レインボー5号」計画も実のところキンメルがハワイから艦隊を引き離すため建前上に実行した計画に過ぎず、この「レインボー5号」計画の建前性が後々、キンメル艦隊の運命を決めてしまう。

さて、史実キンメル司令が露骨な大艦巨砲主義者であることは既知だと思われるのだが、この世界の彼もそうであり、日本艦隊のハワイ襲撃の報を聞き、直ぐ様ハワイを空襲した航空隊が帰投した方向へと艦隊を急行させる事となる。

 

 

敵艦隊がいかなる陣容だろうとも、これだけの規模を有する艦隊をもってすれば撃滅可能だろうと、自信満々にて太平洋第一艦隊は行動を開始することとなる・・・・・・。

 

 

 

 

 

・・・話を変え、この頃の日本第三艦隊の様子を伺うこととしよう。

 

 

 

「・・・・・・さすがに霧が続きすぎている、いい加減視界が回復しないと不味いぞ…。」

 

 

「……駄目です、まだレーダー機能も復帰していません、このままですと・・・」

 

この時、あれから丸数時間、かなりの距離を航行したのにも関わらず、未だに第三艦隊は凄まじい濃霧の中を航行する羽目になっていた。

 

 

「目視は霧のせいで不可、航空機偵察も天候が悪すぎて不可、レーダー索敵も謎の故障で不可ッ!どうしろってんだ・・・」

 

余りにも濃い霧のせいで500メートル先でさえ視認困難である中、ギリギリ距離間隔での航行と、非常に緊密な各艦との連携によって脱落艦はまだ出ていないものの、未だに周辺確認の手法が使えず、相変わらず霧の中をさ迷う中、甲板員達は突如起こった出来事の異常性に気づくこととなる。

 

「司令!大変です!」

 

「どうした!!」

 

「・・・・・・雪が降り始めました!」

 

 

「え?」

 

「ですから、雪が降りはじめました。」

 

 

そう、この濃霧の中、更に雪が降り始めたのだ、そして・・・

 

 

「・・・艦長今の気温、」

 

 

「・・・・・・22度」

 

 

とても雪が降る気温ではない、創作達は訳のわからないこの状況にめげず、艦隊停泊の命令を入れようとしたその直後、突然、霧と雪が一斉に晴れた。

 

「急に晴れたなオイ・・・!!?」

 

「これは……司令官……」

 

 

目の前に現れたのは一隻の軍艦、いや()()()、ちらりと見える船体側面に「みらい」の文字、そして・・・・・・

 

 

「ロレッタ司令!これどうします!?」

 

 

「どうするって言ったって…………え~、」

 

 

・・・・・・米太平洋第二艦隊旗艦、「エンタープライズ」と日本第三艦隊旗艦、「信濃」の間の距離、僅か500メートル。

 

 

日本空母「土佐」の横に米国戦艦「ユナイテッド・ステーツ」

 

米国戦艦「コンステレーション」を挟むようにして展開する日本戦艦「大和」「武蔵」・・・・・・。

 

 

レーダー不調、目視困難、航空偵察不可のトリプルパンチがダイレクトヒットし、お互いの艦がお互いを味方艦と誤認した故に起きた大珍事であった。

 

 

この時、「信濃」は近くにいた「エンタープライズ」を「土佐」と誤認。

 

「エンタープライズ」側も「信濃」を「ユタ」と誤認していた。

 

大和と武蔵は間にいる戦艦を「太郎坊」と勘違いし、また別の所では、米重巡洋艦「ウィチタ」が前方にいた「僧正坊」を「ユナイテッド・ステーツ」と誤認していたりと、酷い誤認を多数起こしており、霧!雪!レーダー不調!の三重苦が原因とはいえ、中々に酷い様相を呈していた。

 

 

この日起こった両艦隊の遭遇を、後に《南布哇》遭遇と称することとなるのだが、それはまた別のお話・・・・・・

 

 

 

~つづく~

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