~「紹和」日本奮闘記~   作:R.H.N

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~第4話~「みらい」会談とハルゼーの最期~

~「みらい」side~

 

「・・・・・・梅津艦長、これはどういった状況でしょうか?」

 

「・・・さすがの私にもよくわからんよ……」

 

アメリカ、ハワイでの合同軍事演習のため、太平洋を航行していたイージス艦「みらい」、突然雪が降りだしたかと思えば霧と通信障害で完全に僚艦とはぐれてしまい、霧と雪が止んだと思ったら目の前に超大型の軍艦が出現、副長角松 洋介(かどまつ ようすけ)達みらい乗員は、目の前にて起きた荒唐無稽な出来事に困惑を隠せなかった。

 

 

「オイ柳、目の前のってもしかして大和か?」

 

 

「……ですね、しかも周りを見回すに4隻もある・・・史実で完成したのは二隻のみの筈・・・、あれはエンタープライズにレキシントン!!」

 

 

「?、レキシントンは空母じゃないのか?」

 

 

「元々は戦艦の予定で建造されていたんです、……間違いない、アレはレキシントン級戦艦だ!すごいぞコレは!!」

 

 

「待った待った待った!レキシントンは空母として完成しているのだろう!?何でそれが戦艦になって目の前に存在しているんだ!!」

 

 

「そ、それは・・・」

 

 

艦上にて両艦隊を見つめる柳 和信(やなぎ かずのぶ)一等海曹達、このタイミングで事は動き出す。

 

 

「ん?前方の大和型から発光信号でモールスが来ています。」

 

 

「同じくエンタープライズからも発光信号!」

 

 

みらい艦内の乗組員達がざわつく中、エンタープライズと大和は伝えたのである。

 

 

「・・・艦長!エンタープライズと大和型は、本艦を両艦隊司令官同士の会談の場にしたいと伝えて来ました!」

 

「えっ!?(゜д゜)」

 

 

突然の通信内容に呆気に取られる艦橋要員たち、ただ一人、梅津艦長は、

 

「まあよかろう、別段この場でやり合うつもりは無いと言う証拠だ、取り敢えず、通信の返答としてこの艦で会談を行う用意くらいしようじゃないか。」

 

「確かにこんな至近距離で戦闘が起こっても困るわけですが・・・」

 

 

「あっ双方から内火艇が出てますね、両軍の司令官かな?」

 

「取り敢えず縄はしごを下ろしといてやってくれ。」

 

 

内火艇を迎えるため、みらいは両弦にはしごを下ろし始める・・・。

 

 

10分後。

 

 

「・・・アメリカ太平洋第二艦隊司令、ロレッタ・アークライトです。(絢香の艦隊なの!?ヤバイヤバイヤバい!)」

 

 

「同艦隊参謀長、マーサ・キンメルです。(蒼井創作・・・とんでもないのがいたわね・・・)」

 

「日本国第三艦隊司令、蒼井創作だ、よろしく。(まさか・・・キンメルの孫娘だった彼女か?)」

 

「同参謀長、南丞絢香です、(ロレッタじゃない・・・一番相手しづらいのが来たわね。)」

 

「私がこの海上自衛隊、ゆきなみ型護衛艦、みらい艦長、梅津 三郎(うめづ さぶろう)です。」

 

「同じく副長、角松洋介です。」

 

「みらい」艦内、艦長室にて、6者による会談が始まる・・・のだが。

「・・・メンツがアレ過ぎるし、ぶっちゃけて良い?」

 

「は?」

 

「・・・そうしたら?もう俺疲れた。」

 

「え・・・?全く話がのみこめないのですが?」

 

「えっとですね・・・要するに、私たちって転生者なんですね、前世をもつオカルトチックな存在そのものの。」

 

「・・・・・・( ゜д゜)」

 

「・・・・・・(;´_ゝ`)」

 

「・・・驚きすぎじゃあありません?」

 

いきなり始まったぶっちゃけ大会、ただでさえ状況を掴めてないのに更に訳がわからない話をされたため、角松達の混乱は加速した。

 

「バッサリ言い過ぎよマーサ・・・、んで梅津さん達をバッサリといってしまえば、過去の平行世界にやって来てしまった・・・と言う感じですね。」

 

「ううむむむ・・・あなた方がその証明になってしますしねぇ、近代日本で女性軍人って戦後の話だし・・・。」

 

「でしょ?そんでこの件の処理の話だけどもさ?」

 

「正直どうします?」

 

 

「帰路の途まで双方一時停戦します?」

 

「少なくともこの近距離でドンパチは非常にまずいしねぇ・・・。」

 

「取り敢えず双方この場は矛を納めて母港へ帰還する形をとりましょう。」

 

 

「取り敢えずそれでこのカオスな状況には終止符ね、取り敢えず内容をまとめましょう。」

 

 

 

 

以降の一時停戦を決めた当時の履行内容は以下の通りである。

 

1、日第三、米第二両艦隊は、それぞれトラック、西海岸軍港付近まで、両艦隊への攻撃を禁止する。

 

 

2、「みらい」に関しては主砲の一時的封印処理の後、日本側に引き渡すこと。

 

3、上記の状況中、他艦隊と遭遇した場合は交戦を可とするが、交戦した場合相手側も交戦を可とする。

 

凄まじく取り敢えず的な内容で纏まり、両艦隊は無傷で反転することとなる。

 

そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全艦抜錨!トラックへと帰還する。」

 

「こちら側も西海岸へと帰還します、抜錨!」

 

両艦隊はそれぞれの母港へと向い、この遭遇は、米国側はハワイ攻撃を目標とした日本第三艦隊の行動阻止になり、日本側はイージス艦「みらい」の入手へとつながる。

 

 

・・・が、第三艦隊の知らないところで、予想外の不幸が米国第二艦隊を襲い、この遭遇はすぐ後に大きな意味を持つことになったのである。

 

 

 

 

 

 

第二艦隊が第三艦隊と遭遇する1時間ほど前頃、オアフ島北側にて・・・。

 

 

「何!攻撃隊が壊滅しただと!?」

 

「はい・・・敵は予想以上の制空機を揃えていたようで・・・艦攻隊、艦爆隊共に歯が立たず・・・。」

 

「ぐぐう・・・」

 

 

ハワイ、オアフ島北側にて展開していたハルゼー率いる米第三艦隊はオアフ島西側で展開する日本第一艦隊を迎撃しようと急行中、自艦隊のレーダーがハワイへと向かう空母2、戦艦2、駆逐艦、揚陸艦多数の艦隊を発見、先制攻撃を加えたものの、航空隊が壊滅する悲惨な結果に終わったのである。

 

ここで一旦話を巻き戻し、この日本艦隊との接触前の話になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハルゼー、此方はハワイを攻撃した艦隊の追撃へと移る。」

 

「よーしわかった!ジャップどもに海水をたらふく飲ませてやるチャンスだからな、此方もなるべく早くに合流する!、ところで、第二艦隊との交信が途切れたのだが、なにか知らんか?」

 

「濃霧に襲われた、とは交信していた」

 

 

「ちっ、肝心なタイミングで使えない奴め!、ジャップ第三艦隊の阻止行動はどうしたんだ、クソッ!」

 

 

「まぁまぁ落ち着けハルゼー、例の艦隊がハワイの哨戒網に入らないと言うことは、まだ第三艦隊はハワイに到達できていないと言うことだ焦りは禁物だぞ。」

 

 

この時、霧で通信が途絶え、みらいで会談するまで残り5時間を切っていた第二艦隊にとって不幸な事が起きた。

 

このタイミングでキンメル、ハルゼーはロレッタ艦隊は第三艦隊と遭遇、壊滅したと仮定して戦術を組んだために、無傷かつ第三艦隊を撃退すると言う、戦力差的に無理ゲーな目標を、最高とは言えないが達成していた第二艦隊と連絡をとろうとしなくなり、第二艦隊が会談後に連絡を取るまでの以降8時間もの間、第二艦隊と連絡せず、連絡が復活するタイミングでの悲劇に繋がった。

 

そして・・・

 

「!?、ちょっと待ってくれ・・・!今偵察機が敵の大艦隊を本艦隊北方に捉えた!」

 

「何だと!?」

 

「戦艦2、空母2、揚陸艦と多数の輸送艦の艦隊で、本艦隊の北側90海里の地点いいるらしい、かなり近い、雲間に隠れて敵に気づかれないようにしたらしいからな、敵はまだ気づいてない、今がチャンスだ、先制攻撃を仕掛ける!」

 

「待て!いくら相手に先制攻撃出来るからとはいえ、航空攻撃で戦艦沈めて空母を行動不能にしないと接近した艦隊に蹂躙されるぞ!」

 

「接近されないように敵に先制攻撃を仕掛けるんだ、行けるかどうか、賭けてみるさ!」(ガション!)

 

「・・・本艦隊もハルゼーの艦隊と合流を急ぐぞ!」

 

 

この直後、ハルゼーの艦隊は日本艦隊に向け攻撃隊を発艦させるが、悲しいかなこの行為は裏目に出る。

 

 

話を少しだけ進め、ハルゼーの攻撃隊が日本艦隊へ到達する頃合いの話を始めよう。

 

 

「古賀司令、敵航空隊をレーダーで捉えました。」

 

 

「そうか、やはりここを獲物としたようだな。」

 

 

「此方も発艦準備を完了させました、すぐに航空隊を発艦いたしましょう。」

 

 

帝国海軍第八強襲艦隊、旗艦「天魔坊」艦上にて、艦隊司令、古賀 峯一は制空空母「蒼鳥」と同型艦「雷鳥」から航空隊を発艦させる。

 

 

そして第八艦隊南方10海里の地点で両軍の航空隊が初のまともな制空戦を始めるのである。

 

 

だがこの戦い、実のところを言えば殆どに勝負にならなかった。

 

 

この時、両軍が発艦した戦闘機は日本が明電(史実紫電改の改良版)と、F6F-5(ヘルキャット、艦これにおける深海猫艦戦のもとと思われる機体の改良型の一つ。)なのであるが、日本の明電が最高時速710km前後なのに対して、ヘルキャットは最高時速610km前後と大きく離されており、その他、ヘルキャット武装や旋回速読等の殆どの項目で負けていたのである。

 

両航空隊の練度はそれほど高くなく、両方同等の領域だったが、日本側の戦闘機とアメリカ側の護衛の機数がに違いがありすぎた。

 

 

アメリカ側は艦隊の有する総航空機の半分、72機の攻撃隊のうち、24機を護衛として送ったが、逆に日本は総航空機108機の内、送り込んだ73機の航空機を全て明電で固めたのである。

 

3倍近くの制空戦力の数的差、おまけに質も負けててパイロットの質も同等だときたら勝ち目などあるわけもなく、明電隊は米軍護衛機を蹴散らしながら残りの機を次々殲滅、タコ殴りに会った米航空隊は3機がほうほうの体で帰還した以外は全て未帰還となったのである。

 

 

 

第八艦隊から言わせれば、所属航空機の運用用途が制空一択だった為、蒼鳥型の登載機数54機のスペースを全部戦闘機で埋める事が出来る故にできる編成でもあった。

 

 

「脱出できた奴は捕虜として拾ってやってくれ。」

 

「はっ(ー_ーゞ、ところで、敵艦隊はどうします?」

 

「本艦と相模坊、黒部、新宮、追風、南風の6隻のみ艦隊から分離、臨時艦隊司令を角田少将に委任し、この6隻で敵艦隊を追撃する。」

 

「了解!」

 

 

「敵艦隊、戦艦と護衛の一部を分離!こっちへとっ込んできます!!」

 

「ええい、ここは退くぞ」

 

「・・・ダメです敵艦隊の速度が早すぎます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「敵艦隊、まもなく距離2万を切ります!」

 

 

「バカな・・・・・・・・・」

 

「敵艦発砲!」

 

 

「おのれぇ!おのれジャップめぇぇぇぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「提督!大変です!」

 

 

「どうしたんだ、一体」

 

 

「・・・・・・先ほど敵の分艦隊と交戦していたハルゼー提督の艦隊が壊走、ハルゼー提督が戦死なされました……」

 

「…………バカな・・・・・・・・・。」

 

 

 

米第三艦隊壊滅、この報に衝撃を受けるキンメルに追い討ちを掛けるが如く、海中から迫り来る存在が、徐々にキンメル艦隊との距離を詰めていくのであった・・・・・・。

 

 

 

 

~続く~

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