また、前回から時系列はかなりすっ飛んでしまいます。
そろそろキャラ紹介と「前世」についての説明回を執筆予定です。
南丞絢香と蒼井創作、二人の転生者の会遇から凡そ5年後
そして、その影響が日本に大ダメージを与えつつある翌年2月14日に横浜のとある会社にて、極秘の集まりが始まろうとしていた。
~横浜港湾近く、「東日重工」本社ビル近くにて~
東日重工・・・・、この世界において存在する、海軍哨戒艇や一部軍艦の製造をメインに行うかなり新興の会社である。
この社が擁する造船部門以外の部門は、世界恐慌の並みにのまれ苦境に立ってるところであったが、本社はこの恐慌下の荒波をものともせずに小型艦の製造に邁進してる社であり、今現在も呂号潜1隻と駆逐艦1隻、水雷艇3隻の建造を、社が一つだけ有する巨大なドックにて纏めて建造しているのであった。
そのドックに併設されている5階建ての建物こそ、東日重工の本社ビルである。
この日の昼過ぎ、5年近く経ち、空母(龍飛)から(天城)の艦長に変わった絢香がこの社の入り口にやって来たのであった。
「・・・・失礼します、海軍の南丞 絢香と申す者なのですが、天之社長はいらっしゃられますか?」
「・・・・失礼ながら合言葉をお願い致します。」
「えーっと、《ウォール街の片隅で》だったっけ?」
「・・・・確認しました、南丞大佐殿ですね、どうぞお入りください。」
警備の人間に促され、社の中へと入っていく。
入った所で社員の女性に案内され、社の3階へと案内されていく・・・・。
案内を受け、3階の社長室へと通された絢香は、社長室へと通され入室した後、中で待っていた2人の男と挨拶を交わす。
「初めまして、日本海軍の南丞 絢香と申します。」
「おお!貴方があの蒼井創作が言っていた、南丞絢香大佐殿ですか!話はかねがね聞いてるよ。」
「何言ってるんです社長……あ、副社長の深峰 丈太郎(ふかみね じょうたろう)と申します。」
「申し遅れた、俺が一応ここの社長である、天之 行成 (あまの ゆきなり)だ、本日はよろしく頼む。」
「よろしくお願いします、今どのくらい集まってます?。」
「待ち合わせ三十分前だが、すでにある程度は集まってるね、出席予定は23人で、今ほかに来てるのは11人だから、これでちょうど半分を超すね。」
「あ、ここに居続けるのもなんですし、集合場所へ案内致します。」
「ありがとうございます。」
絢香は丈太郎に連れられ、社の地下室へと案内されていく・・・・・・。
地下室へと通された絢香が見たのは、その場にいる面子の豪華さに釣り合わぬ、ゆっるーい雰囲気であった。
「あ~やっぱり~?所で、転生したと気づいた時どう思ったの?」
「そりゃもうワクワクしたもんよ、あのときはラノベの主人公になった気分だったわね~、同時に孤独を感じたけど。」
「他に転生者がいると知ったときは安堵したものよ、貴方達と交友関係を持てたから、孤独を感じず己の道を邁進できたし。」
「それにしても凄い面子だなぁ、空母機動艦隊司令の中将と加賀の副長の夫婦、警察署の署長、陸軍飛行学校の校長、造船会社の社長夫妻と副社長、女性の新設近衛連隊長、おまけに艦船設計の第一人者と来た。」
「航空母艦(天城)艦長もただいま来ましたよっと・・・・・・其処にいるのは槇田首相と高木防衛大臣!」
「話には聞いていたが・・・久しぶりだな、南丞幕僚長。」
絢香が入った絢香の視界に写ったのは前世での上司、槇田信重と、高木成義の姿であった。
「まさかお二方も転生されていたとは……。」
「まぁ今はしがない警察署長と陸軍軍人だがね。」
「せっかくだ、他の転生者と話をしとこうじゃないか、ちょっと蒼井提督と話をしただけでもいろいろ面白いことがわかったぞ。」
「転生者の前世の話ですか?まぁ聞くとしますか…………」
前世の上司であった高木に勧められるがままに他の転生者との話をし始める……。
しばらくして・・・・・・
「・・・・取り敢えず、人が集まったので会議をを始めましょう。」
天之と槇田の言で会議は始まる。
「あ、先ずは各自の自己紹介からといきますか、私は東亜重工社長の天野行成だ、よろしく頼む。」
「んで、私が東京警視庁署長、槇田信重だ、よろしく。」
「順番的に私だな、私は帝国陸軍近衛師団第11臨編連隊隊長として陸の女性士官の育成に当たっている、天ヶ瀬 覇天(あまがせ はてん)だ、階級は大佐、よろしく頼む。 」
「私はフリーのジャーナリストの天城 遥(あまぎ はるか)です、今現在は恐慌下のアメリカの状況を調査しています。」
「私が帝国海軍造船技師の村ノ瀬 正成(むらのせ まさしげ)で、」
「私がその妻の、村ノ瀬 優樹菜(むらのせ ゆきな)と申します、夫が技術中佐、私は技術大尉です。」
「私は帝国海軍航空母艦、「天城」艦長、南丞絢香です、よろしくお願いします。」
「私と菜桜は大体の人に自己紹介したが一応、私は帝国海軍第3機動艦隊の司令官をやっている蒼井 創作で、」
「私が航空母艦「加賀」副長の蒼井 菜桜よ、よろしく。」
~以下、数が多いので紹介省略。~
「さて、自己紹介も終わったので、先ずはそれぞれのいた世界の話をしましょう。」
「え~っと、確か俺達がいた世界と南丞大佐達がいた世界って違うんだったよな?」
「お互いの話を聞く限り、そうですね。」
先ず最初に上がった話は
「取り敢えず、我々がいた世界を(平成世界)、天之社長達のいた世界を(明和世界)として、お互いの世界のそれぞれの違いについて、話を纏めよう。」
槇田がこう言い、周囲はそれに同意して話を進めていく。
その結果、二つの世界の相違点に関して、かなりわかった事があった。
此処ではざっくばらんとこの二つの世界についての説明を行うとする。
(平成世界)
史実通りの道を歩んだ後の世界、だが、この世界の2016年時点で絢香はまだ学生であり、槇田や絢香が転生したのは、それよりはるか未来の世界をさまざまな立場で駆け抜けた後の話。
尚、自衛隊は合法化されたが、名前は絢香がその世界で亡くなった後もそのままであった。
要するに史実通りの歴史を歩んだあと、その歴史の未来を歩んだ世界からの転生者であると言える。
(明和世界)(明和は此方の世界にて平成の位置に当たる年号である。)
1945年のソ連対日侵攻の辺りから壮絶に世界の歴史が変わっている世界(歴史変化の一番のターニングポイントは1970年代半ばの日本)。
1980年末までに日本が独力でカタパルト搭載の空母を4隻も建造したり、アメリカが実質的なジャイアニズムをやめていたりととここでは到底書き記し切れないほどの相違点を持つ世界である。
尚、此方の世界の自衛隊は日本軍になった。
尚、こちらの転生者も未来からの人物である・・・・のだが享年が異常に高い人物が多い。
「・・・やっぱり絢香氏のいた世界でもアメリカは厄介な所なのか~」
「特に、裏で糸を引いていた財政界がとんだ厄介者でしてね、あれの影響力を裏で潰すのに掛けた時間と労力といったら・・・・」
「まぁ前世の話は追々で良いとして、問題はこの世界に関してだ、もしも歴史が史実通り進むとして・・・・我々はどうするべきか。」
「まぁ、515と226とかどうするかだよなぁ、対米開戦は避ける方向にしたいが・・・・。」
「アメリカから仕向けてきたらどうします?」
「そのときは仕方ないだろうな。」
「アメリカはそっちに任せるが、ソ連の方は俺に任せてくれ、今は近衛だが、早いとこ満州防備に異動してノモンハンのアカ野郎に一泡ふかせてやる、あいつらは根本的に、
「(覇天・・・・前世みたいな大惨事はやめてくれよ・・・・。)私と優樹菜は引き続き艦船設計とその他技術開発だな、宇野、八木両者に協力を仰いでレーダーの実用化急がないとなぁ~、あーあ、「最高傑作」の製造はいつになるのやら。」
「515も226も介入出来ればするしかないだろうな、とは言えど、海軍の私たちには出番はあまり無さそうだけど。」
「まぁ取り敢えず、介入していく方針で良いかね?、準備とかも必要だからこの辺はしっかりしときたい。」
「大丈夫だ、まぁ介入出来ればで良いけどな。」
「すごくどうでも良い話だが正成、虎狼型と信玄型ってお前の手で実現可能か?」
「OVA版のアレと想定して答えをあげれば、信玄は簡単だが、虎狼は無理がある、だ、信玄は横幅の増大を甘受すれば簡単だが、甲板をV字にするのは無理がある。」
「本題から外れてないで話をつづけるぞ。」
この後、この会議では基本的に515も226も介入するという方針で固まり、その日の夜、
それぞれの準備へと、そしてそれぞれの職務へと、彼らは戻っていった。
しかし、この時、各自バラバラのタイミングで帰っていくなか、最後に同時のタイミングで帰りだした創作と絢香をつけていく人影があった。
「嫌な予感がしますね・・・・撒きます?」
「だな、撒いとくか。」
早い段階で二人はその存在に気づき、途中で別れてその男を撒くが、その男は何か感心したような表情をすると、追跡することなく、近くに止めていた車に乗り込み、東京、神楽坂へと向かう。
そして深夜、神楽坂の料亭にその男はやって来ていた。
彼は料亭の女将と少しやり取りをした後、奥の部屋へと通される、
其処には特徴的な白髪の老紳士が待っていた。
「大高閣下、本郷、只今戻りました。」
「お疲れ様です、本郷大尉、して、結果はどうなりましたか?」
「有り体にいってしまいまして、ビンゴです、第一機動艦隊司令官蒼井創作、同艦隊旗艦天城艦長南丞絢香、東亜重工社長天野行成及び、同副社長深峰丈太郎、近衛連隊長天ヶ瀬覇天など、多数の人物が転生者である可能性大です、此方が今日、東亜重工に分散して入っていった人物のリストです。」
「そうですか・・・・確かに、では引き続き調査をお願いします。」
「了解であります。」
そういいつつ、その男、本郷 義昭は女将に見送られ、料亭を去る。
「さて、後はいかにして接触するか・・・・ですな。」
料亭の奥で、一人遅い夕食を食べる男・・・・大高弥三郎は呟きつつ、彼らとの接触を図る手法を探り始めるのであった・・・・。
~続く~