宇宙世紀を好きなように駆けてみようと思う!!   作:チェリオ

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始めましての人も他の作品でお会いになった方もこんにちわ、チェリオです。
我慢できずにガンダム作品を書きたくなって投稿してしまいました。
楽しんで頂けたら幸いです。
最初っから長々とここで話してもなんですので本編へどうぞ。


異世界人と敗戦からの進撃!!
第01話 『彼は宇宙世紀に舞い降りた』


 無数の閃光が行き交い、数多の命が輝きと共に消えて行く戦場。

 

 UC:0083

 地球連邦軍に独立を訴えていたサイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦軍に対して独立戦争を挑んだのは皆の記憶に新しいだろう。未だ地球・宇宙問わずに戦争の傷跡が強く残っている。

 戦争当初こそは数で負けていたものの、新兵器『モビルスーツ』を所持していたジオン公国が優勢に物事を運んでいた。だが時が経ち連邦軍も開発に成功。同じ土俵に立たれ、物量に攻め立てられたジオンには勝機は一気に薄くなった。その上で宇宙では得られない鉱物資源を産出していた『オデッサ基地』ならびにその周辺の鉱山地帯を奪われ、地上侵攻部隊の『ジャブロー攻略戦』においての敗退などにより士気は著しく下がり、多くの将兵が死んでいった。ここら辺りで未来が見えた者は分かっていただろう。ジオンに勝機あるかないかではなく勝敗が決したと…

 その後の戦いは苛烈を極めた。ジオンの宇宙要塞である『ソロモン』を攻略され、最後の要であった『ア・バオア・クー』も落とされた。それだけでは終わらなかった。この戦いでジオンを導いていたデギン・ソド・ザビ公王を始めとする血族、ギレン・ザビ総帥、キシリア・ザビ突撃機動軍司令官、ドズル・ザビ宇宙攻撃軍総司令官、ガルマ・ザビ地球方面軍司令官などの戦死などで上層部が消滅。ジオンはもはや継戦は不可能となった。

 確かに戦争は終わった。しかし戦いが終わったわけではない。

 ジオン公国が開拓した小惑星『アクシズ』は被害を受けておらず多くのジオン兵が逃げ込み、地球に残された者達もいつの日か再び立ち上がることを夢見て抵抗を続けている。

 この戦場も同じである…

 

 「くぅ…」

 

 すでに一部の装甲は剥げて、飛んでいるのもやっとのモビルアーマー『ノイエ・ジール』。その中には腹部を負傷しつつも連邦軍に向かって戦い続ける男がいた。

 彼の名はアナベル・ガトー。ジオン公国軍ドズル・ザビ中将の宇宙攻撃軍第302哨戒中隊隊長を勤めたジオンのエースパイロットの一人である。二つ名は『ソロモンの悪夢』。彼はソロモンで司令官であるドズルを守りきれず、ア・バオア・クーの部隊と合流。攻め立てる連邦軍に挑んだが容赦の無い流れ弾により目立った活躍も出来ないままギレン・ザビ親衛隊のグワジンに着艦したのだ。時同じくして総帥であったギレン・ザビは戦死。その一報を聞いた親衛隊長エギーユ・デラーズはガトーを説得し戦闘宙域を離脱、その後ジオン残党軍『デラーズ・フリート』を組織。連邦軍に戦争の続きを行なったのである。

 デラーズの目論見は成功した。したのだが結果は悲惨である。味方の裏切り、自身の戦死、そして…

 

 「一人でも多くの者がアクシズ艦隊に合流する為にも…」

 

 血が流れる腹部の痛みを歯を食い縛り耐え抜く。

 任務を終了した『デラーズ・フリート』はすでに退路を断たれ、何十倍もの艦隊とモビルスーツに囲まれていたのである。

 生き延びる為には囲いを突破し、向こう側に居るアクシズ艦隊へと合流しなければならない。

 正直に言おう。不可能であると…

 大艦隊の遠距離射撃を抜けてもこちらよりも機体性能が上の連邦軍モビルスーツ隊。すでに弾切れやオーバーヒートを起こしている機体が多々居るこちらでは抜くことは出来ないだろう。

 

 「それでも!!」

 

 力を振り絞りスロットルを全開にする。残った推進力をすべて使い切る速度で艦隊へと向かって行く。

 そのモビルアーマーを目印にしてジオン残存兵力も突っ込む。当たり前のように連邦軍の攻撃も集中する。

 

 「ぐうううううう!!」

 

 機体がミサイルを受け大きく揺らぐ。大きく揺れるモニターの中で自分を庇うようにドラッツェがミサイルを受け止める。他にも守るようにジオン歴戦の勇士達が辺りを飛ぶ。

 すでに覚悟は決まっている。もうこの機体では抜くことも出来ない。ならば少しでも多くの者が辿り着ける為に道を作る。

 

 「うおおおおおおおおおお!!」

 

 喉奥から叫び声を挙げて一隻のサラミス級宇宙巡洋艦に向かって速度を上げていく。徐々に近づくモビルアーマーの意図を理解してか回避行動を行なおうとするがすでに遅すぎた。

 モニターに映されたサラミスが大きくなり、モニターから消えた。…消えた?

 ガトーは信じられなかった。爆発に飲み込まれて視界が消えるのなら分かる。しかし自身は依然健在でモニターを見つめている。消える原因としてはサラミスが回避した事だがそんな事はありえない。どう考えてもそれこそ不可能である。

 モニターに大きな光が飛び込む。

 光の方向を見ると先ほどのサラミスが爆発炎上していたのである。それも彼の機体の下方でである。船体の中央から真っ二つに折れ曲がり、先端と末端が斜め上へと持ち上がっていた。

 

 「馬鹿な!?」

 

 これはつまりどういう事だ?何かの衝撃を受けたサラミスは折れ曲がっただけではなく、衝撃だけで避けるほど移動させられたと言うのか!?そんな兵器に心当たりは無い。戦艦の主砲でさえ貫くだけでこんな事は起こらない。

 着弾地点から発砲位置を探す。

 

 「なんだあれは?」

 

 視界に入ったのは薄い水色を基準とした一つ目のモビルスーツであった。ザクのような機体だが自分の知識の中にはあのような機体はない。もしかするとザクのバリエーションの一つか試験機なのかもしれない。それならば機体に対して大きすぎるあのブースターユニットも分かる。あのような物を最大加速させたらパイロットどころか機体が持たないだろう。

 これがアナベルト・ガトーと彼の最初の出会いである。

 

 

 

 

 2016年03月21日 01:00

 加東 鏡士郎は凝り固まった肩をニ、三度まわした。

 辺りには本や雑誌が所狭しと並んでいた。どれもこれも『機動戦士ガンダム』関連の物である。壁を見てみても『劇場版機動戦士ガンダム』のポスターやイベントで入手したジオン女性キャラのポスターを飾っていた。

 そして目の前にはゲーム機が置いてあった。中身は最近発売された『ガンダムブレイカー3』である。

 1も2もプレイした彼だがそれほど盛り上がれなかったのである。理由は自分のお気に入りの機体が登場しなかった為である。しかし今回は違う。

 画面に映る機体は『EMS-10ヅダ』。

 その機体を見るときだけは目を隠しているぼさぼさの髪の下からキラキラと輝いているのが分かる。

 アニメで見た時から一目惚れしてしまい、いつの日か使ってみたいと恋焦がれていたのだ。まぁ、アビリティはすでに魔改造しているが… 

 

 

 「えーと…阿頼耶識システムは昨日組み込んだから後いるのはなんだっけ?脳量子波管制制御だっけか。いんやアレは4.5%アップだから数値反映されないんだっけ」

 

 頭を掻き毟りながら画面に表示されたエリアを行ったり来たりする。アバターが立ち止まると同時に思い出し声を挙げた。

 

 「そうだよ!リュース・サイコ・デバイス!ってことはサイコザクか!ザクからだよな?」

 

 ゲーム機を操作してザクからの派生で調べるがパーツが足りずに手が止まる。多分ショップに行けばパーツは手に入るのだがこの機体をオール22まで挙げた為に金欠なのである。ならばと出撃エリアを調べる。ホットスポットにサイコザクの名があり、何の躊躇いも無く任務を受注する。

 機体レベルも熱意も十分…しかし睡魔には勝てない。

 

 「むぅ・・・眠い。やっぱり2日連続徹夜はキツイか・・・いっちょ気合入れますか!!」

 

 眠気に負けそうな身体に気合を入れるために立ち上がり、おもむろに服を脱ぎだした。そしてクローゼットの中に大事そうに仕舞われていた一着の服を取り出す。緑色をベースにした軍服で襟元や肩には金色の装飾が施されている。

 ガンダムを知っている人が一目見れば気付くだろう。鏡士郎が取り出したのはジオン公国軍の軍服である。背には背中中央まで垂れたマントがついており、模様から左官クラスだと言うことがわかる。ちゃんと身分証明書もありそこには『総帥直属特務試験化部隊所属キョウシロウ・カトウ少佐』と書かれていた。これは買ったものではなく自分で手間暇とお金をかけて作った彼の手作りである。

 

 「よし!キョウシロウ・カトウ少佐。ヅダ、出るぞ」

 

 出撃ムービーに合わせて声を上げ戦場へ向かう。

 確かに彼は大好きなジオン軍服を着て気合を入れたのだが睡魔には勝てずに寝落ちしてしまうのであった…

 「はぅあ!?寝てません!寝てませんよ!!」

 

 口元から涎を垂らしながら飛び起きた鏡士郎は寝惚けた眼で辺りを見渡す。

 暗い。

 当たり前である。時刻は深夜1時なのだから暗くて当たり前…そこまで思考して停止した。時間帯的に暗いのは当たり前だが別に外でプレイしていたわけではない。室内、しかも自分の部屋の中でやっていたのだ。電気もつけていた。ならば停電かと思うが目の前のコンソールが光っている事から違うと判断する。

 

 「・・・はれ?コンソール?」

 

 そうコンソールである。モビルスーツのコクピットでお馴染のコンソールに今自分が握り締めている左右のレバー。リニアシートに360度モニター。足元のペダルを踏み倒せば視界が動き、機体が動いているのが分かる。

 

 「はにゃ?・・・・・・・はにゃ!」

 

 やっと意識がはっきりしたのか辺りの異常性に気がついた。いきなり部屋からモビルスーツのコクピットに居るのだ。訳が分からなく、驚きパニックに…

 

 「すんげ~!!何これ!何これ!」

 

 …ならなかった。ペダルを踏み倒して機体を加速したり武装をチェックしたりと喜々して行なっている。

 

 「良くわかんないけど動かせるっぽい!っぽい?」

 

 気が高まったようでコクピット内を調べようとした時に背中が何かにぶつかった。リニアシートに三つの突起物が出ているのだ。もしかしてと思い、首をギリギリまで捻って自身の背を見てみる。

 今までには無かった突起物が三つ出てた。心当たりはあった。

 

 「阿頼耶識システム」

 

 『鉄血のオルフェンズ』でお馴染のパイロットとモビルスーツを繋げるシステム。異物を身体の中に組み込むことに違和感を持つ人もいるだろう。拒絶して吐く人もいるだろう。彼には関係ないだろうが。

 

 「マジで!!阿頼耶識システムキタ―――!!!!」

 

 ほらね。

 興奮状態の加東 鏡士郎はペダルを踏み込み機体を加速させていく。あの戦闘宙域へ向けて…




 どうでしたでしょうか?楽しんでいただけたでしょうか?
 駄文であったり誤字が多かったりと問題は多々あると思いますがご容赦ください。
 この作品は一週間に一話程度で投稿できたらなっと考えています。
 あと感想を頂ければ凄く嬉しいです。

 次回『その機体とパイロットは異常』
 「MSの性能の違いが、戦力の決定的差であるということを教えてやる」

 ではまたお会いしましょう。
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