私は 付き合い というものが苦手だ。 私を見るとなぜか皆、逃げ出すか気絶してしまう。そんなこんなで会話するきっかけが無い、なので従者やメイド位としか喋れないのだ。
いつか変われるのではないかと願い朝目覚め、やはり現実とは無情だと悲しみ眠る、そんな日々を繰り返しているとだんだん想いも薄れていく・・・
ある日家の前で小さな少年が倒れていた。
齢一桁であろう。なぜこんな少年がと、疑問を抱く。
取り敢えず家へ運ぼうか。
家に戻り頑丈な扉を開ければそこにはいつも見ているのに飽きない笑顔を向けている執事が立っている。
「・・・戻った」
「お帰りをお待ちしておりました。レオン様。」
ロイゼはいつでも何でもそつなくこなすのに会話すら私には出来ないのかと自分に失望しこんなとこが、自分の悪いところだとまた同じ反省をする。まあ約1000年間変わっていないのだが・・・
そんなことはさて置き少年をベッドに寝かせておかなければ。
さて風呂にでも行くか。
風呂というのは何時入っても気持ちのよいものだ。
心の切り替えになる。
やることなど本を読むのと風呂にはいるくらいしか無いだろう。
そんな生き方をしているとこの私の体質を憎む。
吸血鬼に生まれてきてしまったこの私自身を。
そんなことを考えていても仕方ないのについそんな事を考えてしまう。
それにしてもあの少年は何者なのだろう? まあ考えても分かるわけがないのだが。
さてもうそろそろ風呂から上がるか。
風呂から上がったら、やはり珈琲が飲みたくなる。
さて 少年の様子でも見に行くか。
コンコン 一応私の家だが、ノックぐらいはしておこう。
こういう気遣いが信頼に繋がる・・・はずだ。
扉を開け部屋に入るとまだ少年は寝ていた。
とても可愛らしい寝顔だ。実に子供らしい。
それにしてもなぜこんな所に人が?
ここ100年近く人など来ていないのだが・・・
「ん~~!」
おや少年が起きたようだ。
「やあ、少年」
「えっ!」
おっといきなり声をかけるのはまずかったか。
「驚かせてすまない。私はレオン・サーヴァン。君は?」
「私はラミア、ラミア・ドレット。えっと、ここは何処?」
「私の家だが、なぜ君がこんなところにいるんだい?」
「ごめんなさい分からないの。」
そうか分からないか・・・ にしてもこの少年 男にしては声が少し高いような気がするが、まあ子供はこんなものか。
「ラミアよ、一緒に風呂に入らないか」
私としては、汗もかいているだろうし風呂に入ればサッパリするのではないかと思い言ったのだが・・・
「ごめんなさい。それは無理です。」
「な、なぜだ?ふ、風呂がき、嫌いなのか!?」
「いや、そうじゃなくて・・・」
ならどうしたというのだ。と言おうとしたその時、
「だ、だって私 女子 なんですが。」
「な、なんだと!?」
「その反応。ですよね、私女の子っぽく無いですもんね。」
そういった少年いや少女の顔はどこか諦めたような感じがした。
今の娘はいろいろ面倒くさいな。
「そうか。すまない。ならロイゼに案内してもらい風呂に入ってはどうかな?」
ロイゼ と呼ぶとすぐに彼は駆けつけた。
「何でしょうか?」
「すまない。彼女を風呂まで案内し、着替えを用意してもらえ無いだろうか。」
「はっ。仰せのままに。」
そういった彼は振り向くと、
「お嬢様、私この家で執事をしております、ロイゼ・リカードと申します。では、参りましょうか。」
彼はそう言うと、スタスタと歩いていった。
「い、行ってきます。」
彼女はそう言うと軽くお辞儀をして彼を追いかけていった。
「面白くなりそうだ」
私はつい笑みがこぼれた。