if~刹那君は新入生~   作:猫舌

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今回から京都編に入ります!
酒吞童子が当たらない!(半ギレ)


第2章 《セツナと京都と修学旅行》
第12話


セツナサイド

 

 

オウガのボロ負け事件から早数日の時が過ぎた。

そんな僕達は今・・・。

 

 

「おお・・・!」

 

「これが《京都》か・・・!」

 

 

京都へ修学旅行に来ています!

僕とリオンは初めての光景に目を奪われる。前世では修学旅行なんて言った事無かったから凄く新鮮だ。

まさかこの世界でも日本の街を拝める日が来るとは・・・。

そう思っていると、僕達の所へ突然ボールが飛んで来た。それを全員が驚きながらもキャッチする。するといきなりキャトラがドヤ顔で出て来た。

 

 

「修学旅行の仕切りはアタシよ!さっそく趣旨を説明するわ!」

 

「いきなりかっ!?」

 

「あれかな?この学園の生徒は度々ドッキリを仕掛けないと満足しないのかな?」

 

「いや、あのカムイとキャトラだけだろう」

 

 

キャトラにシャルが的確にツッコむ。僕も疑問の声を上げ、リオンが答えた。そんな僕達を余所に、キャトラは説明を続ける。

 

 

「皆ボールを持ってるわね?」

 

「番号が書いてありますね。私は・・・5番?」

 

 

セリアがボールを見て首を傾げる。それを皮切りに、全員が番号を見る。

 

 

「私も5番です」

 

「俺は9番だ。なるほど・・・」

 

「私も9番だよ♪」

 

「フフフ・・・勘の良い人はもう分かってるわね?」

 

 

ぶっちゃけセリアの時点で分かった。コレに書いてある同じ番号の人と組めって事だ。そんな事を考えている間に説明は進む。

 

 

「そう!今回の修学旅行では、同じ番号同士でペアを組んでもらうから!」

 

「・・・私、1番」

 

「・・・♪」

 

「・・・よろしく」

 

「なんでよー!!なんでこんな時も2番なのよ!!」

 

「あたしも2番だ~!いっしょだね!!」

 

「しっかりついてきなさいよ!1番を目指すんだから!」

 

 

皆楽しそうにペア分けを見ている。

 

 

「・・・えっと」

 

「・・・お前も4番か」

 

「・・・よろしく」

 

「7番・・・か」

 

「自分も7番だ」

 

「フン・・・よろしくな、副会長」

 

「6番・・・シズクさん、一緒ですね♪」

 

「共に参りましょう。ミレイユ様」

 

「あたしは8番。えっと、8番のやつはー」

 

「私よ、会長さん」

 

「僕は3番か・・・えーっと・・・誰だろう?」

 

「ヨシュアちゃんといっしょだ~!」

 

「よ、よろしく!!」

 

 

こうして着々とペアが決まって行く中、僕はキャトラに聞いた。隣でリオンが僕を心配そうに見ている。

 

 

「あの、キャトラさん?」

 

「なに?」

 

「なんで僕のボールには数字では無く《フリー》と書かれているんでしょうか?」

 

「人数的に余ったのよね。それにリオンがいるから良いでしょ?寂しかったら他のペアの子達と特別に周って良いわよ?」

 

「ええー・・・」

 

「なんだ。我では不満か?」

 

「そうじゃないけど・・・ええー・・・」

 

 

リオンに睨まれるが、僕は気にせず落ち込む。なに?僕ハブられたの?誰か一組だけ三人でとかじゃないの?

つまり今回の組み合わせは・・・。

 

 

1番:シロ先輩&マリ

 

2番:ハルカ&マール

 

3番:エシリア&ヨシュア

 

4番:カスミ&ガレア

 

5番:セリア&いさ兄

 

6番:しず姉&ミレイユ

 

7番:オウガ&ゲオルグ

 

8番:シャル&メア

 

9番:ツキミ&バイパー

 

フリー:僕&リオン

 

 

と言った結果になる。

うっわ、キッツ・・・。

 

 

「・・・まあ分かったよ」

 

「これでみんな決まったようね!!それでは修学旅行、スタートよ!!」

 

 

こうして僕達の修学旅行が始まった。

 

 

「さてリオン。今日中に京都の四分の一は食事処を制覇するよ。金ならある」

 

「まずはこの湯葉とやらを食べようではないか」

 

「いや、この湯豆腐も良いんじゃなかな?」

 

「アンタ達・・・程々にしなさいよ?」

 

 

キャトラの溜息と共に、皆から苦笑される。良いじゃないか。中々来れる所じゃないし・・・。さてと、取り敢えず行きますか!

僕とリオンは京の街を歩きだした・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数時間後~

 

 

「さて、次何処行く?はむっ・・・」

 

「うむ・・・では腹ごなしに其処らを周るか?むぐむぐ・・・」

 

「はむはむ・・・んく・・・じゃあそれで。はむっ・・・」

 

 

店を粗方周り、屋台に出ていた物を片っ端から食べ尽くして僕とリオンは歩き出した。近場にあった清水寺に向かった。

此処が清水寺・・・。凄く立派な造りだった。僕とリオンは夢中になって歩く。すると・・・

 

 

「エシリアちゃん!!ちょ、ちょっと待って!」

 

「ヨシュアちゃん、こっちこっち!」

 

「うわぁ・・・」

 

「ヨシュアの奴・・・なんとも不遇な」

 

 

ヨシュア君だっけか・・・?の声も聞かずに、エシリアが駆けまわる。耐えかねた僕はエシリアに声を掛けた。

 

 

「エシリア、止まりなさい」

 

「にーちゃん!」

 

「ぐぇっ!?」

 

「一緒に行こうよ、にーちゃん!」

 

「わ、分かったから落ち着いて」

 

 

こ、この子僕が声掛けた瞬間土手っ腹に突っ込んできた・・・!

腕と足でホールドして来るエシリアを撫でながら落ち着かせる。何この子怖い。そう思っていると、ヨシュア君が僕を心配してくれる。

 

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

「な、なんとか・・・。心配してくれてありがとうヨシュア君」

 

「僕の事は呼び捨てで良いですよ」

 

「そっか。よろしくね、ヨシュア。あとこっちはリオン」

 

「よろしく頼む、ヨシュア」

 

「はい!セツナさん!リオン!」

 

「ごめんやす~」

 

 

ヨシュアと話しながらエシリアを抱えて立ち上がる。すると、僕達の前に着物を着て、化粧をした綺麗な女性が現れた。所謂舞子さんと言う人だ。

その人を見てエシリアが言った。

 

 

「うわあ、おねえさんかわいい~!」

 

「おおきに~」

 

「こ、この人は・・・ガイドブックに書いてあった!!」

 

「うむ、舞子というやつだな」

 

「舞子さん・・・!そう、舞子さんだ!」

 

「そうどすえ~」

 

「おねえさんあそぼう!」

 

「かんにんなあ。うち、これからお仕事なんどす」

 

「がんばってね~」

 

「おおきに~」

 

 

そう言って舞子さんは清水寺の中へと歩いて行った。その光景を見てヨシュアが嬉しそうな声を上げる。

 

 

「本物の舞子さん・・・初めて会った・・・」

 

「おお・・・なんと初々しく艶やかな・・・」

 

「おじいさんだれ?」

 

 

僕達の目の前に舞子さんの髪型をした変なおじさんが現れて舞子さんの居た方向を見つめている。エシリアが普通に疑問の声を上げた。

それに対し、おじさんが答える。

 

 

「私は、舞子はんの研究をしている者だ」

 

「(あ、これまずいパターンだ)」

 

「(長くなるな~絶対)」

 

「(面倒な予感しかせんぞ)」

 

 

確実に長話になりそうな予感がした僕とヨシュアとリオンは思わずその場から離れようとした。その時、エシリアが何かを見つけ、清水の舞台の方へと走って行った。

 

 

「そもそも舞妓はんとは、神に仕える巫女であり、古代文明の中心的存在だった事は有名だね?」

 

「初耳です。あっ、エシリアちゃん!」

 

「人々は舞妓はんを敬い、芸妓はんの言葉に従って日々を生きていた。それはまさに人類史の黄金期と言えるだろうね。だが幸せな時代は長くは続かなかった----」

 

「あ、僕達行くんで。リオン」

 

「うむ。また今度聞かせてくれ」

 

「世界をあまねく支配し、全てを手に入れた男・・・通称《舞子王》が、舞子はんの時代を終わらせてしまった。その愛故に・・・」

 

「・・・《トリーズン・ディスチャージ》」

 

「了解した」

 

「あばばばばばばばばば!?」

 

 

行こうとする僕達を遮って話を続けるので、リオンに半分ほど力を吸ってもらった。謎の老人である彼の話は兎に角長かった・・・。

僕とリオンは先に行ってしまったエシリア達を追いかけるべく走り出した。

 

 

セツナサイド終了

 

 

三人称サイド

 

 

セツナ達が清水寺でわちゃわちゃとやらかしている間、京都の街へ一人の少女が訪れていた。少女は興味深々な様子で呟いた。

 

 

「此処が京都・・・そして、"セツナが来ている"街」

 

 

そう言って少女《フローリア》は閉じた瞳の中で静かに闘志の炎を燃やしていた。

さながら気分は此処があの女のハウスね!状態である。

セツナが修学旅行に来ていると言う事は、自分の居ない間にセツナを横から奪い取ろうとするライバル達も居るのだ。

 

 

「まずはセツナを探さないと・・・あの」

 

「どうしました?」

 

 

フローリアは近くに居た女性に声を掛ける。

 

 

「今日、白い髪で紅い目の超絶美少女な見た目の子見ませんでした?」

 

「ああ、見ましたよ。肩に黒い子竜を乗せて食事処を練り歩いてましたね」

 

「そうですか。ありがとうございます」

 

 

竜と言う単語に一瞬首を傾げたが、すぐに礼を言ってフローリアは歩き出す。異性とは誰とも行動していない事をしったフローリアは合流して一緒に居られるチャンスと踏んだ。

 

 

「これならセツナとデートに・・・楽しみです」

 

 

修羅場になるまで残り2時間12分5秒・・・。

 

 

三人称サイド終了

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