[問題:社会]
帝国で愛されている名産品を答えよ。
[生徒の解答&教師からの一言]
《リオン》の解答
紅茶
《先生から一言》
リオンの突然参加に私はビックリしましたが、お見事です。此方側も教えた甲斐がありました。
帝国産の紅茶は学園のカフェテリア等で販売しているので、是非飲んでみてください。
《シズク・エンジュ》の解答
お茶
《先生から一言》
確かにお茶ではありますが、出来れば正式な名称で答えてほしいです。ですが、今回は多めに見ておきますので、授業中に突然酔って脱ぐのは止めてください。
セツナが毎回巻き込まれてトラウマになってます。
ソウマ「・・・セツナに胃薬でも持ってくか」
セツナサイド
あれからなんとかガレアさんを元に戻した。そしてゲオルグさんが改まって声を上げる。
「----分かった。皆の情報を纏めてみよう」
「えっと、実は・・・」
ヨシュアが説明を始め、大体の事を飲み込めた。何故か京都の町のあらゆる場所が御座敷に変わり、皆がはんなりとした気持ちになっている様だ。
・・・外に置いて来た三人無事かな?
そんな僕を余所にカスミ達が情報を聞いて冷や汗を流す。
「・・・京都の町中が、御座敷に・・・ねえ?」
「確かに、至るところに舞妓さんがいた様だが・・・」
「そういえば今日、舞妓さんがどうとかいう、お爺さんがいましたね・・・」
「この人~?」
「ごめんやす~」
「「ファッ!?」」
僕とヨシュアは突如エシリアの隣に出たさっきのお爺さんに驚きの声を上げる。怖いよこの人!?そんな僕達の横でキャトラが叫ぶ。
「いかにもな人だわ!?」
「初々しい舞妓はんも・・・いつしか艶やかな芸妓はんになります。人はそうやって・・・時の流れを感じるのでしょうなあ」
「えええっと・・・この状況について知りたいんですが・・・」
ヨシュアが頭を抱えながら質問する。こんな幼い年から苦労して・・・可愛そうな子。だが、そんなヨシュアの質問に再び独自の世界観を展開するこのお爺さん。
「こんな言葉があります。全ての道はお茶屋に通じる。良い言葉でしょう」
「ローマじゃなくて?」
「・・・?」
「あ、なんでもないですシロ先輩」
危ない・・・。ローマなんて国名無いもんねこの世界。つい前世の言葉が・・・。
「いやあ、舞妓はんは良い。そういえば星たぬきまで舞妓はんになってましたな。星たぬきがおしろいにかんざし・・・はて?あの花かんざしは?」
「花かんざし?」
疑問の声を上げたバイパーはお爺さんに昼に撮影したらしき写真を見せた。そこには舞妓さんの恰好をして、綺麗な花かんざしを付けた星たぬきが写っていた。元々の見た目もあってかとても可愛らしい。
「この星たぬきが付けてる・・・これか?」
「そうじゃ!そう。これです。これこそ先日発掘された、古代舞妓王の遺産。・・・はて?何故これが?」
それじゃん!!
僕達全員はそう思った!!
「バイパーさん、いっぱい写真撮ってたもんねえ」
「こんな所で役に立つとはな・・・」
「エシリアと遊んだ星たぬきちゃん、この花かんざしつけてた~!」
「その星たぬきですよ!!!世界をお座敷にしようとしてるのは!!」
「・・・しょーもな」
あまりもの微妙さに僕の口から溜息が出る。てっきりはんなりしてやる気が出ない所に攻め込んで京の町を火の海にでもするのかと・・・。
そんな事を考えていると、マールが何かを思い出した顔をする。
「花かんざし・・・そういえば、あたし星たぬきちゃんに花かんざしを!」
「エッ!?」
「良い事したと、思ったのにな・・・」
「・・・マール」
落ち込むマールを見て、ガレアさんや皆が何も言えなくなる。そう言えばこの子人に幸運を与える使命を持ってるって言ってたな・・・。
僕は一歩踏み出し、マールの頭を軽く撫でる。僕の周り責任感感じる子多過ぎでしょ。
「マール。君のした事は間違いなく良い事だ」
「で、でも・・・あたしの所為であんな事に・・・」
「あんな事誰だって予想できなかったし、それにその星たぬきも喜んだんでしょ?」
「・・・うん」
「なら良いじゃないか。少なくとも、僕や此処に居る皆は君が星たぬきにしてあげた事は、肯定するよ」
「セツナ君・・・」
僕の言葉に、ハルカもマールに言葉を掛けた。
「そうよ。良い事したに決まってるわ。だから気にする必要なんか無いんだから!」
「ハルカちゃん・・・」
「それはそれ、これはこれよ。星たぬきが迷惑掛けて来てるんなら、止めれば良いだけでしょ!」
「そうだよね・・・分かったよ、ハルカちゃん!」
うんうん・・・友達は大切だよね。片やドジっ子ラッキー少女に残念系魔法少女(笑)か・・・うん!良い組み合わせだ!
そう思ってると、外から大音量の三味線の音が聞こえた。
「きゃっ!?すごい音!?」
「この大音量・・・近所迷惑ですな」
「ドロちゃん、お願いね」
そう言ってツキミはあの兎に乗って上空へと飛んで行く。そして町を見下ろして様子を確認してくれた。
不思議そうな顔をしながら戻って来たツキミにバイパーが問いかける。なんだ、やっぱお似合いじゃん!
「おらぁ!」
「にかぃめっ!?」
「死ねぇ!」
「2コンボっ!?」
何故か再びバイパーがツキミに殴られ地面をバウンドして浮かび上がった次の瞬間、正拳突きで壁まで飛ばされる。うわぁ、痛そう・・・。そして手に付いた血をピッと払ったツキミが笑顔で僕に聞く。
「セツナ君、何か失礼な事考えた?」
「イイエ!ナニモ!ソレヨリナニカアリマシタカ!?」
「えとね・・・向こうに・・・へんなものがあるんだけど・・・」
「変な・・・物?」
ツキミの言葉が気になり、少し目を凝らして町を見る。そこには、巨大な謎のロボが動いていた。
なんだ・・・これは・・・まるで意味が分からんぞ!?
隣のヨシュアも同じ意見の様だ。
「ええっと、どういえば良いか」
「お祭りみたい~!!」
「疲労感しかなさそうなお祭りだなおい」
そしてロボは不意に僕達を向いて大きな声を上げる。
「貴様ら・・・はんなりしておらぬな!?」
「何、あれ、喋るの?」
「お座敷ではんなりせぬ者は、この《舞妓王》が踏み潰してやる!!」
そう叫ぶ舞妓王のロボの中から何か声が聞こえた。それは星たぬきであった。
「キュッキュ!!キュッキュー!!」
「うるさい!!」
「キュー!!」
そして舞妓ロボの頭部から星たぬきが飛び出した・・・ってヤバい!?
僕は窓に手足を掛けて飛び出す。そして叫んだ。
「来い!リオン!」
「うむ!」
打出の小槌の効果が解除され、本来の姿に戻ったリオンが僕を乗せて星たぬきへと向かう。気の利く相棒で助かるよ!
「は、速いーーー!?」
「ま、マール!?」
「あたしもあの子を助けたい!」
「・・・分かった。しっかり掴まってね!」
何時の間にか付いて来たマールと共に星たぬきへと近づく。そしてマールがその手を伸ばし、なんとか受け止めた。そのまま一先ず皆の所へ戻る。
「ま、間に合った・・・」
「キュッ・・・キュイ・・・キュキュ・・・」
「えっ、舞妓王とかいう奴に、とりつかれていた!?」
キャトラは星たぬきの言葉が理解できるらしく、その言葉を聞いて驚いていた。そして星たぬきは力無く鳴き続ける。
「キュキュキュ・・・キュキュイ」
「・・・花かんざしをくれて、ありがとう・・・だって」
「星たぬきちゃん・・・!!」
マールは嬉しそうに星たぬきを抱きしめた・・・。良かったね、どっちも。そしてそんな僕達を嘲笑うかの様に舞妓ロボが叫ぶ。
「感謝するぞ小動物。お前のおかげで我はこの体を得られた。だがもう用済みだ!!お座敷のホコリとなれい!!」
「・・・舞妓王・・・!あんたって人は・・・!」
ヨシュアが怒りの声を上げる。それは僕も一緒だ。星たぬきの気持ちを踏みにじり、挙句の果てには世界をお座敷に?・・・ふざけるのも大概にしろよ"鉄屑"。
「おい・・・」
「ふん!全てを手に入れたこの我に逆らうか!」
「全てを手に入れた、ねえ・・・」
「オウガ・・・!」
オウガの呆れた様な、憐れむ様な声にゲオルグさんが感心した様な声を出す。それに続いてヨシュアも口を開いた。
「僕は子供だから、よく分からない。でもお座敷は楽しかった・・・本当に・・・」
「そうであろう。そうであろう。だから我は世界をお座敷に!」
「駄目だ・・・お座敷はみんなが楽しくなる場所なんだ!世界をお座敷にしたとしても、あんたのお座敷には、あんたしかいない・・・!!」
「ぬぁあああにいい!?」
「そんなお座敷は・・・ペケポンなんだよ!」
「こわっぱああああ!!」
ヨシュアの言葉に怒り狂った舞妓ロボは三味線をかき鳴らす。そこからは、大量の魔物が姿を現した。
そして僕達を見下ろして舞妓ロボは愉快そうに笑う。
「さあ男衆!!野暮ないちげんさんを踏み潰しておくれやす!」
舞妓ロボは、京都の街並みを爆走する。突然の行動にキャトラが声を上げる。
「あいつ、何処に向かってるの!?」
「・・・この先・・・京都の中心地に向かってる・・・?」
マリの言葉に皆がロボの行き先に視線を向けた。そしてその手に握られた巨大な三味線の音色が次々に魔物を出現させる。
そしてこちらに向かって来る魔物を・・・
「うおおおーっ!!」
オウガが派手にブッ飛ばす。そして如何にもマジ不機嫌1000%な表情で、ロボを睨みつけた。
「・・・あらゆる望みを叶えておいて、まだ欲するってのか。欲深い奴だ」
「全てを得ても、満たされない。お前もそんな男だったな・・・」
「ああそうだ。だがオレは、あそこまで趣味が悪かねえ!」
ゲオルグさんの言葉に答えながら再び魔物へと殴り掛かるオウガ。その光景を見ながら僕は戦旗を振るって魔物を蹴散らす。
未だ大音量の三味線の音色が京都の町を震わせる。それを聞いて、ゲオルグさんが再び口を開いた。
「・・・なんともみやびやかだな。まるでお座敷にいる気分だ」
「しっかりしねえか副会長。あいつの思うつぼどすえ・・・っ!」
「ふっ・・・自分は少々暴れたりん。オウガ、あの程度の山道で、へばってはいないだろうな」
「はっ!なめるんじゃねえ。暴れたりねえのは、こっちも同じだってんだよ!!」
そして金獅子とドラグナーは得物を構える・・・。
「うおおおおっ!!」
「ハアアアアッ!!」
解き放たれた獣達は、お座敷と化した街に突入する。それを皮切りに皆も街に向かって行ったので、僕は放っておけずに周りの魔物を一気に消滅させてからリオンに乗って後を追う。
・・・ぶっちゃけ僕居なくても良いんじゃ。あ、シャル達忘れてた。
セツナサイド終了
三人称サイド
セツナ達が戦闘を開始した京都の街から少し離れた上空で、一体のドラゴンが街を眺めていた。その体は白と青のバランスの取れた体色に、淡い緑の水晶の翼を煌かせている。ドラゴンは街を見ながらニヤリと笑った。
「此処が"アイツとその主"の居る・・・楽しみだぜ!」
そしてドラゴンは凄まじい速さで京の町へと飛ぶ。その眼に映っていたのは、"一匹のドラゴン"と"それに跨る白髪"であった・・・。
三人称サイド終了