if~刹那君は新入生~   作:猫舌

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~とある飛行島にて~


???「ざっざーん!」

キャトラ「ぎにゃー!ちょっと《ディーネ》!いきなり出て来るのは止めなさい!」

ディーネ「あら、ごめんなさい。ですが、これは様式美と言うものですわ」

キャトラ「そんなお決まり嫌よ。・・・ん?その首飾りどうしたの?」

ディーネ「これは前にある人から貰った物ですわ。私のお気に入りです」

キャトラ「へえ、もしかして告白の意味だったりして・・・」

ディーネ「だったら良いですわね。私も好きですから・・・」

キャトラ「あ、あれ・・・?」

ディーネ「ああ、あの白髪。またお会いして抱きしめたいですわぁ」

キャトラ「・・・私、知ーらないっと」



~物影~


エル「贈り物・・・私だって貰ってるもん・・・」


第19話

三人称サイド

 

 

ミレイユは京都の街にいた・・・。

 

 

「ん・・・旅館で寝てた筈なのに」

 

 

自分の状況に困惑しながら辺りを見回す。

 

 

「夢を・・・見てるのかな?でも・・・頭ははっきりしているし・・・」

 

 

夢の中でもはっきりとある意識。そして少女の背中には一対の可愛らしい翼があった。その翼は見た目に反し、神々しさを放っている。

そしてミレイユは己の内に湧きだす何かを感じ取っていた。

 

 

「それに、なんでだろう・・・居ても立ってもいられない、そんな感じがする・・・!」

 

 

自分の中の何かに急かされる様に、ミレイユは進みだそうとした・・・のだが、

 

 

「うわぁ!?へぶっ!」

 

「せ、セツナさん!?」

 

「いてて・・・あ、ミレイユ?僕寝た筈なのに・・・」

 

「む?此処は何処だ?」

 

「俺達寝てたよな?」

 

「リオンちゃんにクリアちゃんも!」

 

 

目の前に突如、白髪の少年であるセツナが押されたかの様にすっ転んで来た。その後ろからはリオンとクリアがパタパタと飛んで来る。セツナは立ち上がって汚れを落とす。

 

 

「えっと・・・此処は京都だよね?」

 

「はい。実は私もよく分からなくて。でも・・・行かなくちゃって感じがして」

 

「・・・きっと何か意味があるんだと思う。行こう」

 

「はい!」

 

「いざと言う時は我らが守ってやる」

 

「任せとけ!」

 

「うん!」

 

 

こうしてミレイユ達は京都の街を進み始めた。

 

 

----此処は、夢であって夢にあらざる場所。京都であって、京都ではない場所。

 

----夢なりし古の都へようこそ。さあ、挑め、千年の謎に!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウィータ・・・」

 

 

道中、少女は己と混ぜられた古の霊鳥の声を聞いていた・・・。

 

 

「ミレイユ。その翼って・・・」

 

「えっと、私とお兄ちゃんは実験台にされて生物と合体させられたんです。私はフェニックスで、お兄ちゃんにはドラゴンが」

 

「じゃあ、その翼が君の中に居るウィータって子なんだ?」

 

「はい。・・・でもやっぱり怖いですよね。外に出るとよくそういう目で見られるんです。正直に言ってもらって大丈夫ですよ」

 

 

実際、ミレイユとヨシュアはその所為もあって、慣れている人達以外には警戒の念が強くなっている。知らない内は好意的に接してくれる人でも真実を知った瞬間、態度が変貌するのは人間の中ではよくある事。だから仕方が無い、と幼い少女は達観した考えを持っていた。

そんな少女にセツナは優しい表情で、決して偽りのない表情で言った。

 

 

「僕は怖いなんて思わないよ」

 

「・・・本当ですか?」

 

「うん。だって綺麗じゃないかその翼。それに、君の過去がどうであれ優しい女の子だって事に変わりはないよ」

 

「セツナさん・・・」

 

「それに、もし君とヨシュアを否定する奴らがいるのならその倍僕が全肯定する。こんなに良い子達になんて事言うんだって、宝具叩きこんであげるよ」

 

「ありがとうございます・・・!」

 

「あ、えっ!?ぼ、僕変な事言った?」

 

 

涙を流すミレイユにセツナは慌てる。てんやわんやになる思考の中、セツナはハンカチでミレイユの涙を拭いた。

 

 

「違うんです・・・そう言ってくれたのはシロさん達位だったから」

 

「そっか・・・」

 

「はい。セツナさん、ありがとうございます!」

 

 

そう言ってミレイユは再び礼を述べて、笑顔になるセツナも安心した様な笑顔を浮かべる。その笑顔を見た瞬間、ミレイユは顔が熱くなった。思わずセツナから目を逸らす。

 

 

「と、とりあえず行きましょう!」

 

「あ、うん。ウィータはなんて言ってたの?」

 

「はい。此処に・・・この街に、ウィータの仲間がいる・・・」

 

「京都・・・鳳凰って奴かな?」

 

「ほうおう、とはなんだ?」

 

「こっちの地方でのフェニックスの別名かな?似た様なものだし」

 

 

皆で話している中、ミレイユにはその仲間の姿が一瞬だけ映った。暗い闇の中、黄金の霊鳥が苦しそうにしている。

 

 

「でも、その子は今、苦しんでる・・・!」

 

「うむ。では早く助けてやらないとな」

 

「行こうぜ!思い立ったが、一律だ!」

 

「それを言うなら吉日ね。行こう、ミレイユ」

 

「はい!・・・今、行くからね!」

 

 

こうしてミレイユ達は進むスピードを上げて行った・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京都の街と思われる世界を歩く。そんな中、ミレイユ達は考察していた。

 

 

「それにしても・・・此処って京都なんでしょうか?夢の中みたいだけど、そうじゃない様な・・・」

 

「景色は京都そのものなんだけどね。変な気配も無いし」

 

「そうだな。昨日見た街並みそのものだ」

 

「綺麗な所だよな~」

 

 

暫く進むと、見知った顔ぶれを見つけた。ハルカとマールだ。その二人は、何故かお土産を異常なまでに購入していた。思わず声を掛ける。

 

 

「あれ?ハルカさん、マールちゃん!」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

 

二人は無言でお土産の束を握っていた。その光景にセツナとドラゴン達は思わず苦笑する。

 

 

「無言なのも気になるけど・・・買いすぎでしょ」

 

「女の買い物は長く、多いと聞くがその通りだな」

 

「人間の買い物って凄えな」

 

「いや、アレは流石にどうかと・・・」

 

 

二人はセツナ達の目線に晒されながらもその大量のお土産を離さない。そしてマールがミレイユに何かを渡した。それは花かんざしだった。ミレイユは渡された物に疑問を覚える。

 

 

「マールちゃん・・・?ありがとう!」

 

 

お礼を言って、マール達と別れたミレイユ達は再び歩き出した。ミレイユの手の中で怪しく光る花かんざしに誰も気付く事はなく・・・。

暫く歩くと、今度は清水寺に着いた。そして清水の舞台で再び見知った顔を発見する。

 

 

「お兄ちゃん・・・」

 

「エシリアもいるね」

 

「・・・♪」

 

「・・・!」

 

 

突如駆けだしたエシリアをヨシュアが慌てて追いかける。なんとも締まらない光景に微妙な空気になってしまった。

 

 

「お兄ちゃん!」

 

「・・・♪」

 

「・・・!」

 

「夢の中でも、振り回されてる・・・!」

 

「嘘みたいだろ。あれでミレイユのお兄ちゃんなんだよ?」

 

「言うな・・・!」

 

「あれは・・・同情するぜ」

 

 

長きに渡った鬼ごっこは終わりを告げ、ヨシュアとエシリアは隣り合って歩いていた。それを後ろからミレイユ達は追いかける。

 

 

「とはいえ気になるなぁ。お兄ちゃん、エシリアちゃんをエスコートできてたのかな?」

 

「エシリアは暴走特急みたいなものだしね。止められる人って居ないんじゃない?」

 

「セツナさん、エシリアちゃんのブレーキ役って有名ですよ」

 

「ファッ!?そんな事ないと思うけど・・・」

 

「エシリアちゃん、セツナさんには特に懐いてるじゃないですか」

 

「そう?結構皆と仲良くしてると思うけど・・・」

 

「(あんなに接触するのセツナさんだけですよ・・・)」

 

「僕の顔に何か付いてる?」

 

「いえ、何でも無いです。・・・エシリアちゃん、頑張って」

 

 

ミレイユは小声で友人の恋にエールを送った。文化祭でセツナに一目惚れしたエシリアは取り敢えず兄呼びでセツナと接近したのだが、この少年正に鈍感の体現者である。エシリアの熱の籠もった視線に気付きもしない。なんとも不憫な話である・・・。

そんな中、再び二人へと視線を戻した。

 

 

「・・・♪」

 

「!?・・・(汗」

 

「・・・えーっと・・・」

 

 

再び暴走したエシリアにヨシュアは頭を押さえる。心なしか彼の胃からキリキリと音が聞こえた気がした。

 

 

「頑張ってねお兄ちゃん。夢だけど・・・」

 

「ヨシュア、強く生きてね。夢だけど・・・」

 

「ヨシュア、男を見せろ。夢だがな・・・」

 

「気張れよヨシュア!夢だけどな・・・」

 

 

そう言って、セツナ達はヨシュアに応援の言葉を掛ける。きっと彼は将来大物になる・・・と良いなぁ。などと思いながら・・・。

再び足を進めると、今度はガレアとカスミを発見した。

 

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

 

二人の並んで歩く姿は正に美男美女と言った感じであった。ミレイユ達は目の前の組み合わせに夢中になる。

 

 

「凄くカッコいい二人・・・なんだか見とれちゃう・・・」

 

「イケメンと美少女か・・・嫉妬の目線が凄そうだ」

 

「セツナでは到底無理な領域だな」

 

「どういう意味かな黒トカゲ」

 

「お前は見た目美少女だからな」

 

「全然嬉しく無いね」

 

「あのガレアって奴、三つ首のドラゴンとか使いそうだよな~」

 

 

そんな一行を余所に、ガレア達は進んで行く。

 

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「でも・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「なんだか・・・現実もこんな感じに二人で黙ってた気が・・・」

 

「ガレアさんは無口だからね。でもカスミは結構話す方だよ?」

 

「そうなんですか?」

 

 

驚愕するミレイユにセツナは爆弾を落とした。

 

 

「うん。膝枕してもらう時、よく本の話とかするし」

 

「ちょっと待ってください!?ひ、膝枕!?」

 

「そ、そうだよ。実は僕耳掃除を自分でするのが苦手なんだ」

 

「それでカスミさんに・・・?」

 

「自分でやってたらそれを見てたカスミが危なっかしいってやってくれる様になったんだよ。それでよく話すわけさ」

 

「カスミさん・・・」

 

「他にも偶に屋上で星を見たりとか」

 

「わ、私の知らないカスミさんの真実・・・」

 

 

セツナの言葉にミレイユの中でカスミのキャラが若干崩れた気がした。会話をしている中、目の前の二人も進む。

 

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・?」

 

 

だが、突如二人は止まって空を見上げる。それに釣られて、ミレイユ達も顔を上げて気が付いた。

 

 

「そうだった・・・探さないと!」

 

「やばい、忘れてた!」

 

「人間観察の楽しさが仇になったか・・・!」

 

「急ごうぜ!このままじゃ何もできねえ!」

 

 

ミレイユ達は駆け出す。そしてミレイユは念じた。

 

 

「答えて・・・!」

 

『・・・汝は・・・!』

 

 

ミレイユの声に、確かに誰かが答えた・・・。

 

 

三人称サイド終了




友達と話してたけど、セツナ君にデュエルさせるならどんなデッキが合いますかね?
個人的にはD-HEROとかありかな~と思ってます。


ではまた!


ps.シャル当たったー!
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