if~刹那君は新入生~   作:猫舌

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~とある飛行島にて~


セツナ?「好きだよ・・・コリン」

キャトラ「何やってんのよ、コリン」

セツナ?「きゃ、キャトラ!?へへ・・・バレちった」


----コーン!


セツナ?→コリン「いやー、恥ずかしいトコ見られちゃったなー」

キャトラ「アンタもセツナに惚れてんのね」

コリン「まーね。でもあの子鈍感でさ~」

キャトラ「そうね。皆苦労してるみたいだし」

コリン「そうそう。結局一回しか抱いてもらってないしね~」

キャトラ「アンタそんな事してたの!?」

コリン「ちょっと涙流したらコロッと騙されてくれてさ。・・・優しかったな」

キャトラ「セツナ、ちょっとは疑う事覚えなさいよ・・・」


第21話

三人称サイド

 

 

バトルジャンキー二人を放置して進んだミレイユ一行は、金色の楼閣である《金閣寺》へと辿りついた。

 

 

「何か・・・強い力を感じる!」

 

「此処を寝ぐらとしたか、古の魔ども・・・!」

 

「あの豪華な建物に?」

 

「その様だな。不敬な奴らめ」

 

「うわ・・・如何にも英雄王が好きそうだよ」

 

「英雄王?」

 

「なんでもないよ、リオン」

 

 

神聖な場所を踏み荒らした古の魔に、鳳凰は怒りを燃やす。そんな中、ミレイユが疑問の声を上げる。

 

 

「あれ?ここって・・・」

 

「っ!ミレイユ!」

 

「え・・・あっ!?」

 

 

いち早く気が付いたセツナの視線の先には、悍ましい闇を纏った魔物が咆哮を上げていた。

 

 

「現れたか、まがつかみよ!」

 

「----投影開始」

 

「《トリーズン・ディスチャージ》!」

 

「----我が骨子は捻れ狂う」

 

 

ミレイユと鳳凰が構える前にセツナが弓と螺旋剣を投影して構え、リオンが相手の力を半減し、吸収する。そして、弱体化した魔物に無慈悲な一撃が与えられる。

 

 

「《偽・螺旋剣Ⅱ》!」

 

 

その一撃は、魔物を中心に巨大な爆発による火柱を上げる。炎が消えたそこには、未だ荒ぶる古の魔の姿があった。

古の魔。神話の時代に京都を襲った、荒ぶる神と言うべき存在である彼らは、多少のダメージでは倒しきれなかった。

それに向かって、鳳凰が叫ぶ。

 

 

「静まれ!古の魔、まがつかみよ!」

 

「ウィータ!力を貸して!」

 

「もう一度!偽・螺旋剣Ⅱ!」

 

「トリーズン・ディスチャージ!」

 

「俺も!えっと・・・《凄いパンチ》!」

 

 

再びセツナ達が攻撃を加えると、古の魔は分裂して数を増やした。その光景にミレイユは驚く。

 

 

「増えちゃった・・・!?きゃっ!!」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

 

苦戦するミレイユの前に無言で現れるシャルとメアの一撃が古の魔達を攻撃する。古の魔達はその場から逃げ出した。

武器を収める二人にミレイユは駆け寄った。

 

 

「メアさん、シャルロットさん!!ありがとうございます!」

 

「こやつらは古の魔の手下にすぎぬ・・・」

 

「まだ、終わってないんですね・・・」

 

 

鳳凰の言葉に、ミレイユは暗い声を出す。あの分裂する性能と高めの戦闘能力で、手下と言う事実に不安を覚えていた。だが、視線を横に逸らした瞬間にそんな考えは吹き飛んでいた。

 

 

「----投影開始。《勝利すべき黄金の剣(カリバーン)》!」

 

 

セツナの手に握られた黄金の剣の切っ先から光線が発射され、古の魔達に光線が触れた途端、大爆発を起こした。

爆発が収まると、そこには古の魔達が消滅した荒地と黒焦げになったメアだけが残されていた。

 

 

「め、メアさーーーんっ!?」

 

「・・・(汗」

 

「チッ・・・外した」

 

「セツナさんどっちの味方ですか!?」

 

「~♪」

 

「誤魔化さないでください!」

 

 

アフロになったメアを介抱するミレイユを他所にセツナは口笛を拭いて目を逸らす。その横では、シャルがセツナへと無言で擦り寄っていた。

 

 

「・・・♡」

 

「どうしたのシャル?楽じゃないから離れてよ」

 

「・・・♪」

 

「だからなn・・・最終警告だ。離れた方がいい」

 

「?・・・っ!?」

 

 

言葉を途中で切ったセツナに疑問を感じたシャルは、セツナと同じ場所へ視線を向ける。そこには・・・

 

 

「シャルさん、なにしてるんですか?」

 

「・・・(汗」

 

「あっ!・・・もう」

 

 

ウィータの翼を広げ、此方を睨み付けるミレイユにシャルは逃げ出した。そしてミレイユの視線は、セツナへと向けられる。

 

 

「セツナさん!どうして強く否定しないんですか!?」

 

「いや、別にそこまででは・・・」

 

「そこは男らしく[今はミレイユと大切な用事があるから。ミレイユと]と否定する所ですよ!」

 

「そ、そうなの・・・?」

 

「そうなんです!さ、行きますよ!」

 

「ま、待ってよ!」

 

 

私情丸出しな言葉でセツナを押し切ったミレイユは、そのままセツナの手を取って走る。セツナは困惑しながらもミレイユの手を離さずに着いて行った。

その光景を、鳳凰とドラゴン達は後ろから見て追いかける。

 

 

「我を助けてくれる筈が只の逢瀬になっている件について」

 

「ようやく彼女もスタートラインに立ったのだ、多めに見てくれ」

 

「ミレイユは意外に速いんだな!」

 

 

若干一匹会話がズレながらも、セツナ達を見ながら追いかけて行った・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫く走ったミレイユ達は京都の町中へと辿り着いた。

 

 

「何処に行ったんでしょう?」

 

「奴は人々の不安や恐怖を集め、現実の京都に顕現せんと謀っておるのかもしれぬ

 

「そうなったら大変ですね」

 

「あのはんなり馬鹿の方がまだマシだね」

 

 

鳳凰の言葉に、セツナが表情を歪める。あんなものが外の世界へと出た日には、世界は終わるだろう。

不安なミレイユ達の前に、見知った人物が再び現れる。

 

 

「・・・」

 

「ツキミさん!」

 

「・・・♪」

 

「ありがとうございます。でも、確か・・・」

 

「?」

 

 

ツキミは、ミレイユにお団子を一皿渡した。ミレイユは嬉しそうに礼を言って直ぐに、思いとどまった顔をし、鳳凰は首を傾げる。

そしてミレイユから年頃らしい言葉が飛び出た。

 

 

「夜中に物を食べたら、太っちゃうって・・・」

 

「・・・」

 

「・・・はむはむ♪」

 

「結局食うのか」

 

 

悩んだ結果、食す事にしたミレイユを呆れた表情で見つめる鳳凰。

そしてツキミはセツナの前へと移動する。

 

 

「・・・」

 

「僕にもくれるの?やった、お団・・・子・・・だ」

 

「・・・♡」

 

 

ツキミからセツナに渡された物。それは・・・

 

 

「あの、ツキミさん?何で僕は首輪と鞭を手渡されたのかな?」

 

「・・・♡」

 

「頬を赤らめるなこの馬鹿兎!」

 

 

予想を最悪な形で裏切ってきたツキミに対し、セツナは怒り心頭な表情で渡された《夜のお団子工場セット(定価:540円にて購買で販売中)》を力任せに地面へと叩き付ける。

そのセットを見て、ミレイユは顔を赤くしながら呟いた。

 

 

「・・・ツキミさんも買ってたんだ」

 

「何か言ったか?」

 

「いいえ!何も言ってないでしゅ!?」

 

「そ、そうか・・・」

 

 

傍でパタパタ飛んでいたリオンは、聞こえなかったかの様に視線をセツナへと戻す。だが彼は知っていた。ミレイユが購買でツキミの手伝いを始めた頃、そのアイテムを買いに来た人物がいた事を。

そしてそれが某水泳部員と、某風紀委員長だった事を・・・。

本人達の名誉の為に、リオンは無言を貫いた。ドラゴンの鑑である。

次の瞬間、セツナ達の視界を複数の光が瞬いた。それと同時にカメラのシャッター音が鳴る。

 

 

「・・・」

 

「わわっ!!」

 

「夢の中で写真を・・・!?」

 

「コイツマジか・・・」

 

 

夢の中でもスクープを逃さない茶熊の馬鹿筆頭であるバイパーの登場に、全員が引いた。そんなバイパーを前にミレイユは顔を赤くする。写真に慣れていない彼女は、恥ずかしくて仕方が無かった。

 

 

「夢でも、恥ずかしい・・・」

 

 

----カシャ!カシャ!

 

 

「むう・・・」

 

「鳳凰さん・・・」

 

「何故か・・・シャクにさわるな」

 

 

----カシャ!カシャ!

 

 

「いい加減に・・・しろ!」

 

「っ!?」

 

 

今度は被写体がセツナに移り、ツキミとバイパーに挟み撃ちされたセツナ。だが遂にキレたセツナは、バイパーにツキミから押し付けられた首輪を取り付けて、振り下ろす事で地面に叩き付ける。

そして彼の尻に鞭を叩き付けた。

 

 

「マジでいい加減にしろよこの馬鹿蛇。夢の中くらい・・・大人しくしてろ!」

 

「・・・!(悶絶」

 

 

マジ顔でギブを要求するバイパーを無視して、セツナはひたすらに鞭打ちを続ける。そして遂にバイパーは気絶した。

バイパーから離れるとセツナは顔をツキミへと向ける。その顔は紅潮しており、笑顔を浮かべる彼には艶めかしさがあった。

そんな表情でセツナは口を開く。

 

 

「上等だよ。ツキミ、こっちへ来て尻を向けろ。お望み通り気絶コースだ」

 

「・・・!・・・♡」

 

 

目にハートを浮かべ、大きく体を震わせてからツキミは嬉しそうにセツナのへと己の体を向けた・・・。

 

 

「あわわ・・・セツナさんが目覚めちゃった」

 

「あの人間に古の魔が憑り付いていないか不安で仕方が無いのだが・・・」

 

「見ろクリア。バイパーは泡を吹いたのに対して、ツキミは満面の笑みを浮かべているぞ」

 

「すげえ~・・・あ、またブルってなった」

 

 

こうして、セツナは京都に響く鞭の音と共に、何かいけないものに目覚めていった・・・。

※この後、なんとか皆で更生させました。

 

 

~数分後~

 

 

やがて落ち着いたミレイユ達は、気絶したバイパー達を川に流した後、再び古の魔の追跡を始めた。

 

 

「古の魔よ、お前の好きにはさせんぞ」

 

「あれっ?」

 

 

疑問の声を上げたミレイユの前では、先程まで悲惨な事になっていたヨシュアとエシリアがいた。

 

 

「お兄ちゃん・・・!」

 

「楽しそうだね」

 

 

三味線の音に乗りながら二人は楽しそうに踊っていた。心なしかヨシュアの顔が紅い。実に初心な少年である。

だが、そんな少年を快く思わなかった妹が一人・・・。

 

 

「デレデレしちゃって!」

 

「お、おい娘」

 

「行きましょ!」

 

 

不機嫌な様子で帰ろうとするミレイユにヨシュアが駆け寄る。ミレイユは戸惑った表情でヨシュアを見る。

 

 

「・・・」

 

「何?」

 

 

そんなミレイユの頭をヨシュアは優しく撫でた。ミレイユは一瞬強ばらせるが、直ぐにへにゃっとした顔になった。

 

 

「お兄、ちゃん・・・こんな時まで、お兄ちゃんなんだから・・・」

 

 

嬉しそうな顔でなすがままにされるミレイユをセツナは遠巻きに見ていた。

 

 

「ふふっ♪兄弟だね。・・・はいはい、これで良いですかお姫様」

 

「・・・♪」

 

 

セツナは笑顔を浮かべながらギュッと抱きついてくるエシリアの頭を撫でる。撫でていると、エシリアはセツナの手を掴んで、自分の頬に持っていく。そして、普段の無邪気な顔とは正反対な表情でセツナを見上げなおす。

その顔は正に女の顔だった。これを見たのが一般人だったら10人中10人がロリコンに落ちるだろう。

だが安心、これが信頼と実績のセツナクオリティ。

 

 

「ん?此処かい?よ~しよしよし」

 

「・・・♡」

 

 

こうして、少しだけセツナ達は心に休息を得た。

暫くして、ミレイユ達はヨシュア達と別れる。

 

 

「お兄ちゃん、エシリアちゃん。あたし達、がんばるね!」

 

「二人も迷子には気をつけてね」

 

 

こうして再び歩き出した一行は一軒の旅館の前だった。

 

 

「ここって、皆が現実で泊まっている旅館ね」

 

「汝は、京都を楽しみに来たのであったな」

 

「今でも楽しいですよ。・・・っていうと、変ですね」

 

「すまぬ。其方にも、迷惑をかける」

 

 

そう言って、鳳凰はミレイユだけでなくセツナ達にも謝罪する。そんな鳳凰に対し、セツナ達は柔らかな笑みで返す。

 

 

「大丈夫です。一緒に頑張りましょう」

 

「気にする事無いさ。もっと頼ってくれて良いんだよ?」

 

「その通りだ。生物皆、助け合いが大切だからな」

 

「仲間を助けんのは当然だからな!」

 

「不死鳥は、気高く慈悲深い。そして頑固と言うな。だが、そうでない者も当てはまるらしい・・・」

 

 

不死鳥の言葉に、苦笑しながらミレイユは話す。

 

 

「京都って、素敵な所ですよね。だから、あたしも守りたいんです。だから、頑張らせてください。お願いします!」

 

「僕も此処は気に入ってるからね。最後まで手伝うよ」

 

「同意見だ」

 

「俺もだぜ!」

 

「・・・感謝する」

 

 

ミレイユ達に不死鳥が礼を言う。この瞬間、始めて彼らは通じ合えたのかもしれない。本来交わる事の無い存在。そんな彼らが出会えた事は奇跡なのかもしれない・・・。

そして彼らは道を進む。その先には・・・

 

 

「ええっ!?」

 

「・・・なんだこれは」

 

「またかい・・・」

 

「ええええっ!?」

 

「なんだこれは!!」

 

「またかーーーーいっ!!」

 

 

再び出現した舞妓ロボが目の前を駆け回るのを見て、ミレイユ達は思わず叫ぶ。そんなのお構いなしに舞妓ロボは縦横無尽に駆けずり回る。

 

 

「ええっと・・・」

 

「・・・だがこやつの外見はいい。問題な中身・・・こやつこそが古の魔!!」

 

「ええーっ!?」

 

「デスヨネー」

 

 

鳳凰の言葉に最早呆然とするしかない一行であった・・・。

 

 

三人称サイド終了

 

 

 

 

 

 

 

 




14日に遊戯王展に行ってきました!
人も沢山集まっていて、凄かったです!
やっぱり遊戯王は最高ですね!
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