ルウシェ「騎士様!先生のレシピで新しいケーキを作ったんです!」
アシュレイ「・・・美味い」
ルウシェ「そうですか!流石セツナ先生のレシピですね!」
アシュレイ「あの男はもう・・・主夫で良いのではないか?」
~所変わって某潜水艦内にて~
ノア「《ネモ》、服にアイロンを掛けておいたのです」
ネモ「すまない。手間を掛けさせたな」
ノア「いえ。このセツナ師匠から貰った家事の極意で完璧なのです」
ネモ「アイツは・・・もう主婦で良いんじゃないか?」
~茶熊学園~
セツナ「くちゅんっ・・・?」
三人称サイド
京都の街に不安と恐怖を与えた、暴走する舞妓ロボ。
人々の不安と恐怖を喰らった《古の魔》がその姿になるのは、寧ろ当然と言えた。
「奴は、《夢なりし京都》と現実の境目に向かっている!」
「えええっ!?」
「あれが現実に現れたら、取り返しのつかぬ事になる。奴を止めるぞ!」
鳳凰の声にミレイユ達は急いで舞妓ロボを追う。
夢なりし京都に蘇る、古の魔・・・
『・・・』
その気配を感じ取り・・・眠れる冒険家達は、静かに動き出す!!
夢の中にあろうとも、冒険家の魂は眠らない・・・!
古の魔は、夢なりし京都を暴走する・・・。
その光景を鳳凰は困惑しながら追い駆けていた。
「ええい、いったいなんなのだこれは!!わけがわからん!!」
「あ、あの・・・大昔の舞妓・・・王って人の魂が取り憑いた・・・ロボット?」
「ミレイユ、元を正せばキャトラ監修で造られたロボだよ」
「・・・最近は・・・こういうのが流行ってるのか」
「・・・流行ってません!!」
「流行ったらキャトラ喜ぶだろうな・・・」
「呑気な事を言っている場合では無いぞ!」
「そうだぜ!俺達だけでも先に行って来る!」
「頼んだ!」
セツナが打出の小槌の効果を解除した事により、元のサイズに戻ったリオンとクリアが大空を羽ばたいて、舞妓ロボへと向かう。
セツナ達も、鳳凰によって案内された近道を通って、リオン達に足止めされている舞妓ロボの前へ辿り着く。
「しずまるがいい!」
「ウィータ!」
「投影開始。《赤原猟犬》!」
「反逆のライトニング・ディスオベイ!」
「俺も本気だ!《旋風のヘルダイブスラッシャー》!」
セツナ達の攻撃も呆気なく無効化される。あのバリアは健在だった様であった。
「馬鹿な・・・効いておらぬのか!」
「このままじゃ!」
「いいや。大丈夫」
セツナの言葉が響いた瞬間、舞妓王の前にシロとマリが姿を現した。
「・・・」
「・・・」
武器を構えて戦闘モードの彼らの周りに、他の生徒達も駆けつける。
「みんな!」
「遅いって・・・」
「汝ら・・・!!」
嬉しそうにするミレイユ達の前に、ヨシュア、エシリア、シズクが守る様にして立つ。
「お兄ちゃん、エシリアちゃん、シズクさん・・・!」
そして、もう一人の人物も同じく前に立つ。
「フローリア・・・」
「・・・♪」
「ん、ありがと」
己の得物である槍を構えるフローリアを見て、セツナの表情にも光が差す。そんな光景を見た鳳凰は、ミレイユ達へ再び謝った。
「汝らを疑った事を許せ。これほどの手練れ達と信じあう汝らが、悪しき者であろうはずがない」
「鳳凰さん・・・!」
「征くぞ娘らよ、京の都を守り抜くぞ!」
こうして再び、茶熊学園生徒&鳳凰と舞妓ロボとの戦いが幕を開けた!
舞妓ロボに全員が猛攻を仕掛けるが、先程と同じくノーダメージであった。
「攻撃が効いてない・・・鳳凰さん、あいつに弱点は!」
「あったらとっくに伝えている!」
「宝具が効かないって、馬鹿でしょあの性能!?」
「もう偽・螺旋剣Ⅱを三発も撃ったぞ!?」
「も、もう限界だぜ・・・」
セツナ達だけではない。生徒達全員も疲労が溜まり、ダメージが蓄積して行く。
「このままじゃ・・・」
「ところで娘、その花かんざしは?」
「マールちゃんが・・・あれ?このかんざしって・・・」
「リオン、クリア。なんか僕達肝心な事見落としてるよね、コレ」
「そうだな」
「ああ!それがあったか!」
ミレイユが手に取った花かんざしを見ながら鳳凰は言った。
「花かんざしとは、神を降ろす為の神聖なる道具」
「そうなんですか!?」
鳳凰は、花かんざしをミレイユの髪に挿した。ミレイユは驚愕の声を上げる。
「ええっ!?」
すると、夢なりし京都のソウルが、ミレイユに集まって行く。
「えええーっ!?」
再びミレイユが叫んだ。もうなにがなんだか分からないと言った表情をしている。
だが、時は待ってくれない。なんとか落ち着いたミレイユは、再びセツナ達と舞妓ロボへと攻め込む。
「はあああー!!」
そして、ミレイユの持つ弓から放たれた矢が舞妓ロボのバリアを破壊した。すぐに鳳凰が行動を起こす。
「この機は逃さぬ!!まがつかみよ、しずまりたまえ!!」
鳳凰の言霊によって、舞妓ロボ、《古の魔》はその動きを停止した。
「今はそのみたまをやすらげよ。古の魔よ」
「大人しくなって・・・くれたんですか?」
「あれは戯れを好む。こたびの騒ぎ、満足したであろうよ」
「満足・・・」
----満足するしかねぇ!
「どうした娘よ?」
「い、今何か・・・」
どこからか聞こえた声にミレイユが辺りを見回すが、声の主である人物は居ない。それは他の者も同じの様で、セツナもしきりにキョロキョロとしていた。
そんなミレイユ達に鳳凰は話し出した。
「そろそろ夢は終わりぬ。娘らよ、不死鳥よ、龍らよ。助力を感謝する」
「ちょっと待った!?僕は娘じゃないから!」
「なん・・・だと・・・!?」
「なんで皆間違えるかな!?しまいにゃ泣くぞコラぁ!」
「セツナさん・・・」
既に涙目になるセツナにミレイユが苦笑する。聖なる者からも性別を間違えられる少年の不憫さに少し同情していた。
「な、なにはともあれご無事で良かったです」
「・・・そうだね。間に合って良かったよ」
「うむ。これで其方も暫くは休めるだろう」
「一見落着だな!」
「この礼はさせてもらうぞ。娘達よ」
鳳凰の言葉にミレイユ達は否定の意を表す。別に損得勘定で動いたわけではない彼女等にとって、礼など不要であった。
「そんな、お礼なんか」
「損得勘定なんて無いから気にしなくて良いのに」
「加護を与えるだけだ。汝に幸あれ、娘らよ」
「加護・・・?」
「応援する。そういうことだ」
「ありがとうございます・・・!」
「鳳凰の加護とか凄いの貰っちゃったよ」
各々、感想を述べているとミレイユ達の意識が段々と薄れて来る。夢から覚めようと、この夢なりし京都から弾き出されようとしているのだろう。
どんどんと意識が遠のいて行く中、鳳凰は嬉しそうに言った。
「さらばよ娘ら、また会おう・・・!」
「「ふぁあ・・・」」
ミレイユはヨシュア、シズク、セツナと金閣寺を訪れていた。リオンとクリアは再びエクセリアによる連行である。
ヨシュア達から少し離れたミレイユはセツナと共に大きく欠伸をする。
「変な夢だったなあ」
「そうだね。まだ眠いよ・・・」
「・・・夢だったのかな?えっ、何?ウィータ・・・」
ミレイユの中のフェニックスが話し掛けた様で、ミレイユは己の内と話し始める。
そして、金色に輝く楼閣を見て、驚愕した。
「鳳凰さん・・・!?そこに居たんですね・・・!」
「おお・・・!」
セツナも視線に気付いてそれを見る。金閣寺の上。そこには、京都の街を見守るかの如く、黄金の霊鳥が祀られていた。
そしてミレイユは良い笑顔で鳳凰を見上げながら言った。
「あたしは・・・京都の街、大好きです!」
三人称サイド終了
セツナサイド
修学旅行も終わりを告げ、フローリアも船で帰って行った。そして僕達も船に乗り、茶熊学園に戻る最中である。最中であるが・・・
「セツナさん、さっき八つ橋買って来たんです。さあ、あーん」
なんかミレイユさん、近くないっすかね・・・。
さっきからずっと僕に着いて来るんですけど。君、こんな子じゃなかったよね。なんて言うかこう・・・お兄ちゃん大好きっ子だったよね!?
「食べてくれないんですか・・・?」
「そ、そんな事ないよ。はむっ・・・うん、美味しい!」
「そうですか・・・!いっぱいありますから好きなだけ食べてくださいね!」
「う、うん・・・」
「はい、あーん♪」
そして再び食べさせられる。
なんか恥ずかしくなって来たぞ・・・。自分で食べようとすると、ミレイユが涙目になるので、結局このままだった。
食べ終わると、ミレイユがまた欠伸をする。
「ふぁ・・・」
「眠いなら寝ておいたら?」
「そうですね・・・」
「よければ僕の膝使う?」
「へぁっ!?」
僕が提案した瞬間、ミレイユの顔が真っ赤になってそのまま俯いてしまった。それから数秒して、ミレイユがボソッと声を出した。
「あの・・・ちょっとだけ」
「ん。おいで」
「し、失礼します」
何故か一礼してからミレイユは僕の膝に頭を乗せる。僕はミレイユの頭を撫でた。一瞬ビクッとしたミレイユだったが、気付けば安らかな顔で夢の世界へと落ちていた。あんな事が夢であったんだ。
精神的に負担が大きかっただろうに。
「・・・せつ、なさん」
「ふふ・・・何の夢見てるのやら」
「えへへ・・・♪」
楽しそうに寝言を言うミレイユを僕は暫く撫で続け、自分も夢の世界へと沈んで行った・・・。
この学園は退屈しなさそうだ・・・。
セツナサイド終了
アマタ当たったー!
今回十連でエル姉さん、単発でノアとアマタと排出良かったです!
どうしてコレがツキミで発揮されなかったのかと・・・!
き、気を取り直して!ようやく修学旅行編が終わりました!
次回から数話程番外編を入れてから、日常編へと行きたいと思います。