if~刹那君は新入生~   作:猫舌

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年末に某番組を見た所為で、変なイメージが離れない・・・。


ヨシナカ「サンシャインー!ヨ・シ・ナ・カ!」

ヨシナカ「イエェェェェェェッ!」

セツナ「ブッフォ!?」


----デデーン!セツナ、アウトー!


だってあの人サンシャインなんだもん。シャイニングなんだもん・・・。


第26話

セツナサイド

 

 

あれから暫く、撮影と編集も滞りなく進んだ事で久しぶりに完全な休みの日を手に入れた。そんな休日、僕は学園のある島の近くである《シャケガ島》の港に居た。

今日はとある人との待ち合わせをしており、約束の時間の少し前から此処に居る。なんか時間ピッタリとか相手に悪いし・・・。

そう思っていると、目の前に約束していた人物が現れる。その人物は何時もの様なゴスロリチックな服装で来た。

 

 

「にーちゃん!」

 

「おはよう、エシリア」

 

「えへへ~♪」

 

 

ニコッと笑い掛けて来た少女の頭を撫でる。最早癖と言っても言いレベルでこの子を撫でている気がする。まあ、相手も気に言ってくれてるみたいだし良いかな。

 

 

「にーちゃん!でーと、いこ!」

 

「うん。今日は楽しもう」

 

「おー!」

 

 

こうして、学園祭の時の約束であったデートが始まった・・・。

 

 

セツナサイド終了

 

 

三人称サイド

 

 

セツナとエシリアが歩く中、それを追いかける影が複数あった。だが、その影は誰にも認識されていない。その影は複数存在し、その影達は緑のマントを着込んでいた。

その影の一つが己が耳に指を当て、言葉を発する。

 

 

「こちらラビット1。セツナ君がロリと行動を開始」

 

『マジック2、了解。くっ・・・通信でも2番なのね』

 

『ドラゴン3、了解しました。私もセツナさんと・・・』

 

『酔っ払い4、了解。その、私のコードネームなんとかなりませんか?』

 

『まな板5、了解。ラビット1、後で断ち斬る・・・』

 

『鳥さん6、了解です。エシリアちゃん・・・ユルサナイヨ?』

 

『スネーク7、了解。シャッターチャンスは逃さん』

 

 

影の正体であるツキミ、ハルカ、エクセリア、シズク、メア、ミレイユ、バイパーの7人はセツナの持つ気配と姿の認識を遮断する宝具《顔の無い王》を身に纏っていた。

全てセツナを騙す事で手に入れた代物である。そしてセツナ達のデートと同時にツキミ達によるストーキングが始まった・・・。

 

 

セツナサイド

 

 

エシリアと港から街へ入る。なんでも今日はお祭りらしく、色んな島から来た商人達が出店を開いている。人も大勢いるので、人混みの中をエシリアを進む。

 

 

「あ、エシリア。逸れるといけないから手を繋ごう」

 

「うん!」

 

 

僕の言葉にエシリアは笑顔で手を繋ぐ。暫く歩くと、出店も少なくなり人の通りも減った。どうやらこの周辺が出店の終わりの様だ。

エシリアと引き返し、改めて出店を周る。最初にエシリアが興味を示したのは射的だった。それも銃ではなく弓だ。商品を落とすのではなく、的に当てた点数によって貰える商品の棚が変わるシステム。

 

 

「エシリア、やりたい!」

 

「じゃあ一緒にやろう。すみません、二人分ください」

 

「あいよ。二人で600ゴールドね」

 

 

流石お祭り価格。二人分の弓矢を渡され、位置に着く。撃とうとした僕の横では既にエシリアが残念そうな顔で俯いていた。

 

 

「エシリア?」

 

「ぜんぶ外した・・・」

 

「・・・何が欲しいの?」

 

「・・・アレ」

 

 

そう言ってエシリアが指差したのは、的の真ん中を最低3発は当てないと届かない点数の巨大なぬいぐるみ。僕の手元の矢は全てで6本。余裕だな。

僕は何時もの如く弓を構えて放つ。矢は真っすぐ的の中心に刺さった。隣からおお!と拍手するエシリアに苦笑しながら二本目を放つ。それもど真ん中。これであと一本刺されば僕の勝ちだ。

 

 

「姉ちゃんやるじゃねえか」

 

「僕は男です」

 

「な、なに?」

 

 

慣れたやり取りをしながら三本目を直撃させる。その後も全ての矢を中心の点数に当て、ぬいぐるみを獲得した。

無駄にデカイぬいぐるみをエシリアに渡す。

 

 

「にーちゃんありがと!」

 

「喜んでもらえて良かったよ」

 

「うん!にーちゃん二号だ~♪」

 

「待って。その名前はやめて」

 

 

早くも名を付けたエシリアに待ったを掛ける。僕の二号とか嫌過ぎる。なんとか改名してもらう約束を取り付け、射的を終える。ぬいぐるみを宝物庫に仕舞って歩き出す。暫くすると、アクセサリーの売っている出店を見つけた。

エシリアは目をキラキラさせながらアクセサリーを見つめる。店主のお婆さんが僕達を見ながら言った。

 

 

「仲良しさんだね。此処の住民かい?」

 

「いえ。アラマキ島から来ました」

 

「茶熊学園の生徒さんか。女の子同士で買い物?」

 

「ううん。でーとだよ!」

 

「女の子なのにデート?」

 

「あ、僕男です」

 

「なん・・・だと・・・」

 

 

お婆さんが急に劇画になって震える。取り敢えず無視して僕も品を見る。おお、よく出来てる。

 

 

「にーちゃん!これき、れ、い・・・」

 

「ん?そうだ、ね・・・」

 

「「・・・」」

 

 

エシリアの声に反応して向いたら超至近距離に顔があった。なんか二人して無言になっちゃったんだけど・・・。そう思っていると、エシリアの顔がどんどん近付いて来た。え、何で近付いてるの?何で目を瞑ってるの?

 

 

「にーちゃん・・・」

 

「エシ、リア・・・」

 

 

それは何秒も掛かったのか、それとも一瞬だったのか。エシリアの顔が僕に触れる・・・

 

 

「おっほんっ!」

 

「「わひゃいっ!?」」

 

「店の前でイチャイチャしないでほしいねえ」

 

「ご、ごめんなさい」

 

「そう思うなら、コレ買って行きなさい」

 

「え、あ、はい」

 

 

お婆さんに言われるがまま、差し出されたアクセサリーの代金を払う。エシリアは再びポーっとしている。アクセサリーの入った袋を宝物庫に収納してからエシリアを復活させて歩き出した。

 

 

----あのロリ、団子にしてやろうか?

 

 

背後で何者かの声がした事に気付かぬまま・・・。

その後も売っていた串焼きや果実水等を買って食事を摂ってから再び出店巡りを再開した。そして何よりさっきからエシリアの反応が可笑しい。僕が話し掛けるとビクッと震えたり、顔を真っ赤にして俯いたりしている。やっぱり・・・さっきのアレか?

まあ異性とあんな事になったら恥ずかしいよね。どうしたものかと考えながらも出店を周る。そして、時刻は夕方に近付き、出店も片付けを始める。どうやらお開きの様だ。

 

 

「最後に何処か開いてる所見て帰ろうか?」

 

「・・・うん」

 

 

気まずい。何故だろう。最初こそ楽しかったのにこの気まずさは何だ。これは、アレだ。前に一緒にクエスト受けたラクアの入浴に出くわした時レベルで気まずい。

未来予知が特技の人なのに僕のだけ見れないとか意味不明。

心の中で頭を抱えていると、さっきのお婆さんが僕達に向かって歩いて来た。

 

 

「ちょうど良かった。これ、家の娘がやってる店なんだけど良かったら寄って行って」

 

 

そう言ってお婆さんに渡されたパンフレットは・・・

 

 

「ウエディング体験?」

 

 

僕達には到底縁のない店が写されていた・・・。

 

 

セツナサイド終了

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