作者「よっしゃ!デュエルだ!」
友人「悪りい、揃ったわ」つエグゾ
作者「」
~二回戦~
作者「さ、さっきのリベンジだ!デュエル!」
友人「あ、初手クェーサー2体で」
作者「」
作者のデッキはペンデュラムだけど、初手でクェーサーは無理。本当に無理。
セツナ「いや、作者がヘタなだけでしょ?」
リオン「我なんて効果使った瞬間《魅惑の堕天使》使われたぞ。RUM手札にあるんだから使え」
作者「わ、忘れてたんや・・・!」
セツナ「そう言ってこの前も同じミスしただろうが!」パンチ!
作者「ペサァーーーー!?」
セツナサイド
あの場から逃走して暫く。また何処かのベンチに座って休憩する。
「・・・やってしまった」
「セツナの投影だっけ?確かにアレは異質よね」
「おっしゃる通りです・・・」
僕は気だるさを感じながら空を見上げる。青空にゆっくりと雲が流れる何ともゆるゆるとした景色だろうか。
そして空から地上を見るとそこには・・・。
「また魔物が出たぞー!」
「・・・取り敢えずパスで」
「魔道士がいないぞー!?」
「・・・チクショーッ!」
僕は無我夢中で駆け出し、魔物の顔面にパンチを叩き込んだ。なんでこのタイミングで誰もいないのさ!?
今だけで良いからさっきの子達カモンプリーズ!
そんな思いも露知らず。魔物の集団が僕の前に現れる。・・・取り敢えず投影使わなきゃ怪しまれないよね・・・?
そんな事を懸念しながら、僕は宝物庫から赤い指輪とオレンジの指輪を取り出す。赤い指輪を左手の中指に。オレンジの指輪を反対の中指に通す。そして左手に魔力を込めて、新たな魔法を発動する。
「----《フレイム》」
僕が短く言葉を発した瞬間、僕の服は黒のズボンと赤い装飾が施された黒のコートに包まれていた。そして右手の指輪に魔力を込める。
「----《コネクト》」
その言葉をトリガーに僕の腕に一本の剣が収まっていた。それを握りしめて魔物の群れに突撃する。
「ふっ!せいっ!」
魔物を剣で切り伏せる。余計な体力を使わないように、受け流しを基本にカウンターを叩き込む。やがて魔物は一点に集まり、巨大になる。お陰で殺り易くなった。
僕は左手の指輪を剣に添えて魔力を流す。
「----《スラッシュストライク》!」
そして炎の魔力が込められた斬撃を巨大な魔物に叩き込む。魔物はその巨体を活かす事なく、焼失していった。
僕は魔法を解除してすぐにその場を離れる。ベンチへ戻るとキャトラが逃走の準備をしていた。
「アンタ何やってんのよ!?思いっきり目立ってるじゃない!?」
「仕方ないじゃないか!ハルカと創ったのがアレしかないんだから!」
「普通魔力を服にするなんて考え誰も思いつかないわよ!」
互いに怒鳴り合いながら路地裏を走り抜ける。やがて人の多い場所へと出た。やっと休める・・・そう思っていた時期が僕にもありました。
「きゃっ!?」
「あっつい!?」
「せ、セツナ!?大丈夫!?」
突如僕にぶつかって来た人の手から滑り落ちた屋台のスープが僕の上に掛かる。何を隠そう熱い。めっちゃ熱い。
ようやく熱が収まり、目の前を見ると先程の少女達と似た風貌の少女が申し訳なさそうに此方を見ていた。大きな帽子は如何にも魔法少女を彷彿とさせる。
「ご、ごめんなさい!君、大丈夫?」
「だ、大丈夫です」
「でも服が・・・」
「え・・・あっ!?これしかないのに!?」
折角買った服はスープでビショ濡れになっており、塩気のある香りが鼻を擽る。そんな僕に少女は何かを思いついた顔をした。
「そうだ!こっち来て!」
「へ?」
手を引かれて着いたのは、有料のシャワー施設。到着早々、少女からシャワー代を渡される。
「はい。取り敢えずこれ使って」
「ど、どうも・・・」
「気にしないで。あ、下着は汚れてない?」
「はい。ズボンから下は平気です」
「そっか。じゃあ上は私の服使って」
「・・・はい?」
「ほら、入った入った!」
少女の言葉に思わず間抜けな声が出た僕は、有無も言わさずにシャワー室へと閉じ込められた。キャトラも諦めろ、と言いたげな表情だったし・・・。
服が無い以上諦めるしかないと悟った僕は大人しくシャワーを浴びる。浴び終わり、シャワー室から顔だけ出す。
「あの・・・着替えは」
「うん。私の替えの服なんだけど、サイズも大丈夫だと思うよ」
「ど、どうも・・・」
結局、僕もあの魔法少女な服を着込む事になり、ペアルックみたいな状態になる。そんな僕を見て、少女は満足そうな笑みを。キャトラは如何にも面白いものを見た表情を僕に向ける。
この猫・・・マンティコアの群れに放り込んでやろうか。
「うんうん。似合ってるよ!」
「あはは・・・嬉しくないです」
「またまた~。折角可愛いんだからもっと笑顔で、ね?」
「男なのに可愛いとか罵倒以外の何物でもないのですがそれは!?」
「へ・・・おと、こ?」
「僕は正真正銘男です。だから嫌だって言おうとしたのに・・・」
僕の言葉に少女はフリーズする。そして暫くして回復した。
「まあ、可愛いからオッケー!」
「良いのソレで!?」
「別に?元々は私が悪いんだし。その服も洗濯してあげるからさ?」
「・・・分かりました」
「ありがと♪あ、私は《レナ・イラプション》。君は?」
「僕はセツナ・キサラギです。で、こっちがキャトラ」
「にゃにゃにゃ~♪」
「よろしくね。私の事はレナって呼んで」
「じゃあ、僕もセツナで良いですよ」
「んー、敬語は無しで!」
「分かったよ、レナ」
僕達はようやく自己紹介を済ませ、レナと行動を共にする事になった・・・。
「・・・なるほど」
「それで、今私は此処に来てるわけ」
レナにこの街で起きている事を聞いた。なんでもこの世界では、誰もが魔法を使えるそうだ。生活も何もかもが魔法によって成り立っている。僕達の世界のルーンの様な物だ。
そしてこの世界では魔法を魔道と呼んでいるそうで、世界中の人々の娯楽でもある。そしてこの賑わいの正体は、年に一度の魔道士達のぶつかり合いの大会《グリモワールグランプリ》である。
レナも招待状を貰って来たそうな。状況を整理しながら、僕はスープまみれになった服のズボンに入っていた手紙を手で弄ぶ。中身はこの大会の招待状で、特別な加工がしてあるのか、濡れてすらいなかった。
「君も魔道士だったなんて・・・」
「と言っても、まだ周りに教えてもらってる最中だけどね?」
「それでも大会の招待状なんて普通貰えないんだから、もっと誇らないと」
「あはは・・・」
レナの言葉に苦笑する。いや、本当に初心者なんですけど僕。投影とは若干違うから面倒なんだよ。無詠唱でやったらハルカに頭可笑しいとか言われるし、この前なんて部屋に魔法式クーラーを取り付けたらカスミから才能の無駄遣いとか言われて部屋を占領されるし・・・まあ、耳掃除はしてくれるけど。
まさか添い寝までしてくるとは・・・カスミも人肌が恋しいのだろうか?
「そうだ!それじゃあ私と勝負しない?」
「え、いきなり?」
「もう大会自体は始まってるんだよ。目が合ったら即バトル!が基本だからね」
「へ、へえ・・・」
なにそれ怖い。そう思っていると、レナは目を輝かせながら僕を見た。
「それじゃあ早速勝負しましょ!」
「あ、うん。それじゃあy「あーっ!いた!」・・・マジか」
突如大声で此方を指差したのは、先程の銀髪の少女とそのお仲間さんだった。少女は僕に向かって猛ダッシュで来る。
「あ、あれ?着替えた?」
「えっと・・・色々あってね」
「そっか。それ似合ってるよ!可愛い!」
「グハッ!」
「せ、セツナ君!?傷は浅いわ!」
「僕のライフはもうゼロだよ・・・」
なんで皆的確に僕の心を抉って来るんだい?僕もワイルドな男になりたい!
「そ、それで何用で?」
「うん!さっきは助けてくれてありがとう!」
「いや、別に礼を言われる程の事じゃ・・・それにあんなの誰だって放っておけないでしょ」
「誰も助けに入れなかったよ?」
「あー・・・うん、まあ素直に受け取っておく」
「やったー!」
何故喜ぶのだ少女よ?
「あ!私《リルム・ロロット》!君は?」
「僕はセツナ・キサラギ。セツナで良いよ」
「私もリルムで良いよー!」
そういってリルムは嬉しそうに笑う。何て言うか・・・エシリアみたいな子だな。そう思っていると、リルムが握っていた杖から声が聞こえた。
『先程は感謝する』
「つ、杖が喋った・・・?」
『我の名は《エターナルロア》だ。今は訳あってこの小娘の相棒をしている』
「何でもありだな魔道・・・」
『それで?先程は何を話していたのだ?』
「ああ、この大会の参加者同士、戦おうってなったんだよ」
「ええ!?私もしたい!」
「り、リルムちゃん!セツナさんに迷惑だよ!」
そう言ってリルムの仲間の少女がリルムを止める。
「えっと・・・君は?」
「あ、ソフィは《ソフィ・ハーネット》って言います。ソフィで構いません」
「うん。よろしくね、ソフィ」
「はい!」
この子も元気だなぁ・・・。
「私もやりたーい!」
「私の方が先なんだからダメよ」
「じゃあ、どっちがセツナ君と戦えるか勝負だ!」
「良いわよ。それで?そっちの子は?」
「そ、ソフィも?」
「ソフィちゃんは私の味方だもん!」
「ええ!?流石に2対1は卑怯だよ、リルムちゃん!」
「そんな事無いよ?この大会は謂わば全員が敵なんだから共闘してから戦うのだってアリなんだよ?」
「じ、じゃあリルムちゃんの援護をさせてもらいます」
「良いよ。それじゃあ、やろうか」
そう言ってレナ達は構える。互いに魔力を高め、時が来るのを待つ。長い静寂。そして遂に・・・
「行っけぇ!」
「それ!」
「行くわよ!」
魔法少女によるガチバトルが始まった。
僕は道の端でその戦いを見守る。三人共魔力は凄いんだけど・・・なんか振り回されてる感があるな。
そう云えば僕、あの中の誰かと戦うんだっけ・・・。
呑気に考えながら空を見上げる。うん、ウザったらしい位に快晴だ。
そう思っていると、
「うわっ!?」
突如、大きな地震の様な衝撃が僕達を襲う。それと同時に大きな魔力反応。僕は思わずその場所へと走り出していた。レナ達は衝撃に気づかずに未だガチファイトなのでスルー。
兎に角その場所へと走り出した。
魔力反応を辿った先には、地面に大穴がポッカリと空いていた。
そしてその近くで黒猫を連れた少年がへたり込んでいた。その周りには二人の少女がいる。僕は安否の確認に近づいた。
「あの、大丈夫ですか?」
「あ、うん!大丈夫!ちょっと右と左を間違えちゃって!」
そう言って髪をツインテールにした少女は快活に笑う。いや、どうやったらそんな間違いでクレーター造れるんですかねぇ?
「えっと、そちらのお二人もご無事で?」
「ええ。大丈夫よ」
「・・・」b
無気力そうな声質の少女と、少年が無言で指を立てる。なんかシロ先輩みたいな人だな。この人も聞こえるか聞こえないかの微妙な声量だ。
「わたしは、《アリエッタ》。アリエッタ・トワ!あなたは?」
「僕はセツナ・キサラギ」
「うんうん!よろしくね!《白猫のひと》!」
「はい?」
「うん!肩に白猫さんがいるから、白猫のひと!」
そう言って僕の方を指差す。僕も肩へ目を向けると、そこにはキャトラがいた。どうやら追いかけて来てくれた様だ。
なるほど、それで白猫のひとか。まあ、アリエッタが呼びやすいなら良いや。
そう思いながらキャトラを撫でる。
「いやあ、失敗失敗!あはははっ!」
「いや、笑い事じゃないでしょうに・・・」
何処が面白いのか謎の笑い声を上げるアリエッタ。そして彼女が何時の間にか腕に抱いていた黒猫が大声を出した。
「キミ、早く私を助けるにゃ!」
「その声・・・まさか《ウィズ》!?」
「にゃにゃ!その声はもしかしてキャトラにゃ!?」
突如として喋りだした黒猫もだけど、キャトラと知り合いって事にも驚いた。あ、キャトラも喋るね。
「いやあ、久しぶりだにゃ」
「そうね。あれからどう?」
「ぼちぼちだにゃ~」
「そっか。ぼちぼちか~」
なんか猫同士で話し合い始めちゃったんですけど・・・。アリエッタも空気を読んだのか、ウィズを解放する。キャトラも肩から降りて、ウィズと会話を始めた。
そしてアリエッタは僕とウィズと一緒にいた人少年に話し掛ける。
「・・・あなた達も出場者?わたしと同じだね!」
「まあね。と言っても今日初めて知ったけど」
「・・・!」
「あ、そっちもなの?」
「・・・」
「苦労してるんだね。へえ、君は《クロ》って言うんだ」
本当にシロ先輩の正反対って感じだなこの人。
「・・・《アリエッタ・トワ》。稀代の大魔道士にして、優勝候補の最右翼ね」
「優勝はいただくからね!」
もう一人の少女が、アリエッタの説明をしてくれる。そんな少女にアリエッタは自信満々に優勝宣言をする。少女は薄く笑った。
「どうかしら。大魔道士レナも出場しているし、ロロット家からも・・・皆、一筋縄ではいかないわ」
「ん?・・・レナ?・・・ロロット?」
「あら、流石に知ってるみたいね?」
「いや、さっき会った」
「・・・はい?」
「この服もレナからの借り物だし。僕男なのに」
「「ファッ!?」」
アリエッタ含めた少女二人が僕を見て驚く。・・・クロもかい。
「そ、そんなに驚く?」
「驚くわよ。男でそんな綺麗な肌してるの・・・?」
「髪の毛サラサラ~!」
ベタベタと触ってくる二人の気迫に僕は成す術が無かった。そして少女達はようやく離れる。
「こほん・・・自己紹介が遅れたわ。私は《エリス・》よろしくね」
「よろしくエリス」
「それで、話を戻すけど。このグリモワールグランプリは、バトルロワイヤル形式。複数人が一人を狙っても良いのよ」
「あ、レナも言ってた」
やっぱり此処にいる全員が敵になるのか。・・・相手したくないな。
「わたし、無敵だからへーきへーき!わっはっは!」
などと言っているアリエッタ。凄い自信だ。
「絶対に勝って、商品をもらう!だからごめんね、黒猫のひと、白猫のひと!一気に吹き飛ばしちゃう!」
「ん?キミ達、もう戦うのかにゃ?」
「あ、僕はパス。先約があるんだ」
流石にレナ達放置で戦うわけにもね。
「でも、あっちは逃がしてくれなさそうよ?」
エリスの言葉に僕はアリエッタに視線を移す。途轍もない魔力を噴出させて笑っている。どう見ても悪い奴ですね。
「ふははは!くらえ、我が魔道の真髄をーーーー!!」
「あ、こりゃマズい・・・」
「豹変!」
「最早別人よ!」
ウィズとキャトラが喚き出す。今の僕に宝具以外でアレを何とかする方法は一つしかない。
僕は溜息を一つ吐いて、目を瞑る。すると頭の中でスイッチが入る感覚がした。そして目を開けるとそこは、"点と線で彩られた世界"だった。
長年使おうとしなかったこの能力。視界を認識する度に吐き気がする。
嫌な気持ちを抑えて、アリエッタが出している魔力の塊を見る。そしてそこへと飛び込み、魔力に走る線を手刀でなぞる。
次の瞬間、魔力の塊は雲散霧消した。
「あ、あれ・・・?」
「ああ・・・吐き気がする」
「・・・セツナ?」
「なんだキャトラ?"俺"の顔に何か付いてるか?」
「アンタ・・・どうしたの?」
「ん?・・・ああ、クソ。これ使うと性格変わるから嫌なんだよ」
"俺"は目を閉じてスイッチを切る感覚を確認して、目を開ける。そこは何時も通りの世界が広がっていた。
次の瞬間、頭痛と吐き気が"僕"を支配する。正直立ってるのもしんどい。これ以上面倒になる前に僕はその場から離れる。
だから"生きてない奴を殺す"のは楽じゃないんだよ。
「それじゃあ、僕はコレで・・・」
「ま、待ちなさい!貴方もうフラフラじゃない」
「コレ位すぐに治るよ。ちょっとそこで休憩してるから後は頑張って」
僕はエリスの手をすり抜け、近くのベンチに座る。するとあっと言う間に眠気が襲って来て、僕は眠りの中へと落ちていった・・・。
セツナサイド終了