「銀ちゅわ――――――――――――ああん!!!!」
「うげぇほぅおおおおおおおぇぇえ!」
「ちょっとーーーー神楽ちゃんんん!!!銀さんが死んじゃううー!!!」
一気に騒がしくなる病室
そこには、朝方一週間ぶりに目を覚ました銀時と、それに渾身の力を込めて抱きつく神楽と、それを必死で止める新八と、それらを楽しそうに見てほほ笑む妙とお登勢と真選組3人がいた。
「クソチャイナァ!さっさと旦那を離しなせぇ!」
「嫌ヨ!もう絶対離さないアル!」
銀時の胸板に顔を埋めながら叫ぶ。そんな神楽の様子を見た銀時は新八や神楽でもめったに見られないような照れ笑いをしながら橙色の頭をやさしく、優しく撫でた。
その美しい様子に妙やお登勢、近藤、土方、沖田、そして様子を見に来ていた医師達は目を奪われた。
しかし、銀時の顔色が青から白に変わっている事に気付いた諸々は、さらに神楽を引き離そうと騒ぎだした。
ドンチャン騒いだ挙句、発作の危険は回避されたので、それにうるさいからと集中治療室から個室へ移され、とうとう神楽の馬鹿力に負けた銀時が白目をむきだし、またドンチャン騒ぎの繰り返し。
いつもなら馬鹿馬鹿しくて耐えられないこの賑やかさも、今だけは愛おしい。
何気ない日々がこんなにも輝いて見えたのは何年ぶりであろうか。
こんな日々が帰ってくる事を信じて疑わなかった己を、かつての仲間達はどう見るだろう。
失望するのか
愚かであると罵るのか
お前のような化け物がなぜ・・・と思うのだろうか
けれど、それも仕方なかろう
それが己が歩んできた道なのだから。
『白夜叉』として、己が選んで、信じて突き進んできた道なのだから。
そして、今己が立っているのが『坂田銀時』として、歩む道。
例えるならば、『白夜叉』は悲しい、悲しい歌。
出来るならば、『坂田銀時』は優しい、優しい歌。
悲しい歌にはしたくない。
この時だけは笑っていたい。
こいつらの横で優しい歌を歌っていたい。
*****一週間後*****
「銀ちゃん早く早く!!!」
「神楽ちゃんの言うとおりですよ!もっと早く、シャンと歩いてくださいよ!」
「へーへー。っていうか銀さん一応病み上がりなんですけどぉ―。もっと労れ!クソガキどもが」
賑やかな歌舞伎町に見える三つの人影。
江戸の町では見慣れた3人衆。
我らが万事屋銀ちゃんである。
社長である銀色をせかす二人の子供。
店へと続く階段を駆け上りガラガラという音を鳴らす。
「ただいま~!」
「ただいまヨ~!銀ちゃん早く来るアル~」
子供たちの異常な元気の良さについて行けんとばかりにクワっと欠伸をかまし階段を登りきる。
ガラガラ
「銀さん!」「銀ちゃん!」
「んあ?」
「「お帰りなさい(ネ)!!!」」
「・・・ん。ただいま」