NG間違っちゃった世界で   作:仙儒

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11話

 こういった場合、どうすればいいかわからなかった。

 ただ、アスランの孤児院での体験、キラやラクス達のアドバイスから導き出される答えは、極度の緊張や心を閉ざしてしまった子には、無理やりこの場の空気をぶち壊してしまう事だ。それが一番手っ取り早いのだが、どうもそこがキラ達と違って上手くいかない。

 

 何か良いアイディアは無いだろうか?

 こういう場合、親が居れば何とかなるんだろうけど、生憎、大人達はバーでお酒飲んでいて、子供組とは完全に離れている。

 別に放って置いても良いのだがせっかくのパーティーなのにかどっこでちまちま、と言うのはつまんないじゃない。

 

 かと言ってどうすれば…、仕方が無い。

 

 考えるよりも、言葉を選ぶよりも、行動するのがアスラン・ザラだ。良くも悪くも。

 

 まどかちゃんのわきの下に手を入れる。

 

「ふぇ!」

 

 そのまま持ち上げて肩車する。

 肩車と言っても、俺の今の身長は知っての通りさやかちゃんよりも、頭一つ分大きいだけだ。

 大人のそれには遠く及ばない。でも、それでも子供には高いと認識する高さだ。

 華奢に見えるが流石はコーディネーター、まぁ、男のプライドにかけて、よろけたり、重い何て思ったりしないが。

 良く寝っ転がっている所に杏子が乗って来るが、杏子よりも軽い。

 

 それは体格差もあると思うが。杏子は今の所子供メンバーで俺の次に大きい。対してまどかちゃんはこのメンバーの中で一番小さい。

 

「アスラン・ザラ、出る!」

 

 掛け声と一緒に走り出す。

 これは、本来、誰が何に乗って出撃するかのサインなのだが、つい癖で出てしまう。 

 そのまま走り、時にターンしてそのまま走る。

 時折大丈夫か確認のために様子を伺っていたが、最初こそ驚きの声ばかりだったが、今は笑い声が漏れている。

 意外と好奇心は大せいなのかもしれない。

 だけどそれでよかった。もし失敗したらなだめるのにどうすればいいか頭を悩ませていただろう。

 さやかちゃんが気が付いて「まどかだけずるい!私にもやってよ!」とせがんでくるが、生憎まだまどかちゃん、降りるつもりは無いらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その光景を感心しながら眺める視線があった。

 まどかの母親だ。

 

 ただのヘタレかと思ったが周りをちゃんと見ている。

 それにあの恥ずかしがり屋のまどかを引っ張って行く度胸もある。

 優しさも不器用ながらちゃんとある。

 

 それにレノアを重ねてみてる。あいつも不器用だったなと。

 頑固で融通が利かなくて、不器用で強がり。

 何度それでぶつかり合ったかわからない。だが、それでもぶつかり合ったことも絆だった。何時も本音で語り合えた大切な親友だ。

 

 懐かしいね~、思わず目を細める。

 

 それにますますに顔がにやける。

 

 こりゃあ、もしかすると、もしかするかもね~。

 

 あたしの勘がまどかが話す話の中の人物が彼ではないかとこの短い時間で思っている。

  

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