はこちん!   作:輪音

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今回の話は海外の翻訳小説風に仕上げました。
個人的に『訳者註』が好きなので、そういった表現も使っています。
予めご了承ください。
今回も五七〇〇文字以上と長めです。

ドイツ艦娘がナチス礼讚か或いはそれに近いとされる作品もあるようですが、ここでの彼女たちはもっと現実的で鉤十字不装備仕様です。
もしかしたら、裸体主義者の子さえ存在するかもしれません。
その辺を言い出したら、日本の艦娘も軍国主義的な子がもっと多くなるのではないかと考えます。
それは現実的でしょうか?
えらく享楽的な子もいるようですが。
戦時中のドイツ軍を象徴するような艦娘が欧州で受け入れられるのか? と疑問に思われる方もおられるでしょう。
ただ、人間は都合のよい考え方をする生き物で、昔のことを忘れたような物言いや態度になることもしばしばです。
理屈はどうにでもなる鵺のようなものであり、それは日本に於いてもあの公明正大なるカスラックさんが実行されています。
実際、ヒトラーの扮装をした役者さんがドイツ国内で人々に話しかけた映像を見たこともあるのですけれども、割合寛容に受け入れられていました。
案外、そういうものかと愚考します。



CLⅥ:ハンスとエンマとロシュトック

 

 

時折、あの秘密警察のシュタージが監視支配していた管理社会が妙に懐かしくなる。

ホントはそんなことではいかんのだが。

パン生地を捏ねながら、時に過去に思いを馳せる。

それは時として、やさしいセピア色の映画の如く脳裏をゆっくり歩いてゆく。

ここはロシュトック。

旧東ドイツ最大の港湾都市。

中世の頃はハンザ同盟の中心都市として、繁栄を謳歌していた。

その名残は街の隅っこにこびりつくようにかそけく残っている。

今でも旧東ドイツの遺産たるトラバント(既にフォルクスワーゲンのエンジンに換装済みだ)と旧西ドイツの高級車とが、普通に共存して走っている街。

『敵対的生命体』が侵攻してきてからは、あんまり走ってはいないけどな。

まあ、赤い星の戦車や装甲車が日常的に見られる社会よりは格段にマシだ。

あんな時代はもうこりごりだぜ。

 

ドイツは昔いろいろやらかしたせいで、今は欧州の財布扱いだ。

火消し役ともいう。

日本も似た役割だ。

イタリアはその点、上手くやっている。

個人資産では世界的な者さえいるのに。

行方知れずだった叔父や甥が突然家族の団らん中に現れ、古傷を暴いて金を無心するような感じだ。

しかも彼らの自業自得で馬鹿げた借金を肩代わりしなくてはならないだなんて、実に不条理である。

『敵対的生命体』が活発化してからは、その傾向がより顕著になった。

我ら旧きオッシー(訳者註:旧東ドイツ住民の称)は質素倹約に馴れているが、若い世代や旧西ドイツの連中はかなり堪えたらしい。

欧州、特に西側諸国ではストやデモや暴動が日常化し、どさくさ紛れのテロも横行した。

随分死んだし、治安も悪化した。

旧共産圏はこうした事態に弱い。

地力の無い国から崩壊している。

シュタージを復活させよう、という冗談が流行る程一時はかなり物騒だった。

 

『フロッテ・フロイライン』と呼ばれるワルキューレが登場したのは、『敵対的生命体』が現れたおよそ三年後のことである。

彼女たちは妖精眼、つまり妖精を見たり話したり出来る人間に従うことが判明した。

まるでお伽噺みたいだ。

騎士と妖精と戦乙女が手を取り合って、悪龍を退治する。

中世の騎士道物語のような展開は、欧州の若い世代を中心に熱狂させた。

熱狂は狂信になりやすい道だから不安感は多少あるが、年配の世代は慎重に推移を見守っている。

『フロッテ・フロイライン』を率いる者はアドミラールと呼ばれ、それは軍人民間人を問わず選択された。

学生たちでそれになりたがる者は異様に多く、そのことは多数の常識的高齢者たちを大層困惑させている。

勇敢に旅立った騎士たちの末路が華やかな結果とは限らないことを知っている者たちは経験不足の者たちへ論理的に摂理を説いたが、彼らの情熱は理性を遥かに上回る程だった。

学生たちはこぞってアドミラールになりたいと願い、それが叶えられた幾人かは羨望の眼差しで周囲から見詰められた。

ワルシャワやプラハなどから公式の視察団が来る程の勢いである。

それからは反撃体勢だ。

欧州を救う戦乙女たちは熱烈的にドイツ国民から受け入れられ、多分、欧州中では一番好意的だと思う。

批判的な向きもあるが、それは多数の声になっていない。

過去の鬱屈と現状の閉塞感が、この爆発的感情の源泉かもしれないからだ。

次点がブリテンか。

イタリアやフランスの連中は、彼女たちにちょっかいを出して問題が顕在化する程らしい。

恋愛映画の観すぎだ。

口説くのが礼儀と思い込んでいる奴らは、実にダメダメだな。

それじゃ、組織など動かしようがない。

そういった事情から、欧州の足並みはバラバラでとても統一化は出来そうにない。

 

同胞から選抜されたアドミラールもこの世界に顕現した『フロッテ・フロイライン』も、ジークフリードの如くとまではいかずによく戦死している。

勇敢過ぎるのも良し悪しだ。

悲劇は更に若者たちを興奮させる赤い布きれだ。

牡牛のように突撃し、美しく散る。

生きてこその物種ではなかろうか?

それでも戦意は高い。

まさにドイツ人魂だ。

勇猛果敢なドイツ人は、欧州のアドミラールの中でも死亡率が高いらしい。

無理無茶無謀が過ぎるともいう。

それだけ戦果を挙げているということでもあるのだが。

ブリテンの連中もそれなりに奮闘するが攻撃の感性が今一つな者も多く、イタリアやフランスの連中は粘り強さに欠ける者が多い。

攻めに強く、守りに弱い。

一旦敗けだしたら、簡単に壊走する。

これでは共同作戦など程遠い世界だ。

過去に三回立案計画実行されたが、すべて上手くいかなかった。

タブロイド紙では『十字軍』などと揶揄して発行部数を伸ばしていたが、死亡したアドミラールの扱いを巡って裁判沙汰になった案件さえ生み出し、本社焼き討ちまで発生したことから報道を慎重にする方針へと舵を切ったみたいだ。

 

その後欧州首脳陣がブリュッセルに集まって会議を行い、結果として全員会議場ごと爆死したが、日本からアドミラールや現地の『フロッテ・フロイライン』を招聘(しょうへい)する法案は彼らの死亡直前に無事合法的に通過した。

ヤパーナー(訳者註:ドイツ語で日本人男性のこと)が戦乙女たちと共に常駐するのは、マルタ島とスエズの二箇所だ。

北大西洋に遠き場所で欧州の駆け引き濃き領域。

ガチガチに欧州体勢へと嵌め込む気満々である。

マルタ島は、強大なオスマン・トルコを迎え撃つために城塞都市が建設された場所であった。

スエズは運河があり、ここを抜かれると欧州は内部からズタズタに切り裂かれることになる。

この二箇所を軍事基地とすべくやって来たヤパーナーは両名とも真の騎士たる条件を満たす者たちであり、有能な指揮官たちでもある。

ヘル・タカヤマとヘル・オオシタ。

昔は親友。

今は違う。

これで『犬と猫のように仲が悪い』様相でなければ更によかったのだが、贅沢は言っていられない。

彼らは幾つかの有力な日本企業を引っ張ってきたのだから。

それは停滞していた欧州の市場の一部を再活性化させ、経済的な援助にも繋がったのだった。

ヤパーナーのアドミラールたちが突撃将校でないと思いたいところではある。

 

役場に呼ばれたのは、翌日のパンの仕込みを終えた時のことだった。

三年ばかり共に暮らしている美しきエンマに後を任せ(浮気ではなく後妻だ。彼女は妖精のようにとても愛らしい。ちなみにリューゲン島のヌーディスト・ビーチで運命的に出会った)、私は路面電車に乗って古い街並みを堪能しなからノイヤーマルクト広場に面した桃色の洒落た建物へと辿り着く。

一見白豚のようにも見える市長は上機嫌であった。

いつものように握手する。

彼の名はヤニク・クネフケン。

旧西ドイツへの逃亡者を幇助し続けた勇者で、これでも激動の時代を生き延びた猛者の筈なのだが外見上からはそれがなかなか窺えない。

シュタージからはかなり可愛がられたらしいが、ヤニクの口からそれを聞く機会は永遠に来ないだろう。

それが彼の矜持なのだから。

フェルメールの熱狂的な愛好家であること以外は、割と普通のおっさんだ。

実は昔からの腐れ縁でもある。

 

奴はバナナを食べようと言って、皿を示した。

そこには旧東ドイツ人にとっての必需品でソウルフードなバナナが一房。

バナナバナナバナナ。

オッシーにとって、バナナが存在しないことは死活問題だ。

タンザニア、エジプト、カメルーン、トルコ、スペインと手を伸ばせる限り伸ばして旧西ドイツの連中が驚愕した程だ。

焼きたてのパンと同じくらい尊い存在なのだ、この黄色い皮の果実は。

さっそく二人で皮を剥いて頬張る。

エンマにも持って帰りたくなる程旨い。

ニヤリと笑った市長は、持って帰るかね? と聞いてきた。

勿論さ、と答えた。

精力剤もオマケしてやろうと白豚は人間の言葉で喋った。

こいつ、うがってやがる。

しばし、うめえうめえと我々はバナナを貪った。

市場で買うのよりも旨い。

こいつ、牛耳ってやがる。

 

豚……じゃない、旧き友人が口を開いた。

日本からヤパーナーが『フロッテ・フロイライン』を率いて、ここロシュトックに駐在するという。

大変有能な男らしい。

そして、日本の商社も附随するという。

それは経済的効果も高くなるだろうな。

自由ハンザ都市ハンブルグやキールの後塵を拝してきた現在の状況が、これで一気に覆される。

北欧行きの連絡船が早く復活するといいな。

私が依頼されたのは、彼ら専属のパン職人になって欲しいとのことだった。

基地には若い娘を複数所属させるつもりだと語るヤニクは、お伽噺に出てくる悪徳代官や暗黒貴族めいて見える。

若い女性陣に雇用の機会をあたえるのだと息巻いているが、中華料理店の店主に以前聞いた諺(ことわざ)では『巧言令色少なきかな仁』と言うぞ。

口が上手いだけじゃダメってことだ。

でも、こいつに言いくるめられる人間は意外と多い。

ヴェトナム系美人とロシア系美人を何人か巧みに口車に載せて、基地に所属させることを快諾させたのだとか。

これで愛妻家なのだから、実に畏(おそ)れ入る。

ロシアの女性士官学校からも打診されていて、優秀な士官候補生を何人か送り込みたいそうだ。

こいつも私もロシア語は話せるから、その点で問題はない。

ないんだが、別の問題が山積だ。

ベルリンの壁が崩壊する前なら、否応なしに受諾しないといけない話であるな。

ポーランドやチェコやブルガリアからも同様の打診がある。

人間の考えることにさほどの差異なしか。

 

エンマには誤解を与えないよう、帰宅後すぐに先んじて説明しておこう。

何故か彼女は私の言ったことやらやったことやらを、説明する前に知っているしな。

もしかして、超能力者?

いやいや、まさかなあ。

メルクリンの模型みたいにちっぽけな飛行機集めが好きみたいで、ちょこちょこ手入れしているのをしばしば見かける。

メッサーシュミットの無尾翼双発機まであるのには、正直驚いた。

彼女はマニアなのだろうか?

 

「ロシア側は友好の証だって、ウォトカとキャビアと戦争映画のディスクを箱単位で送ってきたんだ。」

「わかりやすいなあ。ロシアの戦争映画ってあれだろ? 故国のために男前の兵士が美人嫁と幼子との愛を育みながらも時代の奔流に流されて、激烈なる戦闘の末に戦死するんだろ。俺は詳しいんだ。」

「三枚観たら、流石にうんざりする。それにな。」

「それに?」

「何枚かはエロい内容でな。妻と一緒に吹いた。」

「参考になっただろ。」

「妻が試しながら、ダメ出ししまくっていたよ。」

「そんなに酷いのか。」

「エロさではフランス映画に比べて中途半端な感じだし、戦闘場面は考証が滅茶苦茶で、しかも、どの映画もドイツ兵が異様に弱いんだ。史実を超えた作りとでも言いたいのかね、あれらの作品は。」

「それは最悪だな。」

「いるか?」

「いらん。」

「あんな映画、とても小屋にかけられん。最悪、暴動が起きる。」

「日本のアニメーションなら受けるだろ。ミヤザキ作品とかな。」

「先日上映会をやったらかなり受けて、日本贔屓が増えた程だ。」

「ヤパーナーが着任しやすい状況を上手く拵えたな。流石だよ。」

「なんのことだ?」

「とぼけるなよ。」

「市民の幸福が私の幸福だよ。」

「よく言うぜ、偽善者の癖に。」

 

ヤパーナーの基地予定地だが、かつてシュタージの幹部が別荘にしていた場所にするそうだ。

ああ、あそこか。

外港のヴァルネミュンデに面したあのでかいやつか。

誰も買い手が付かなくて、それでも大金をかけた贅沢な作りだから解体するのも惜しくて不良債権化していた建造物だ。

旧東ドイツを描いた映画の撮影で使われてマニアには有名らしいが、それは買い手の購買欲に直接的に連動することがない。

残念なことであるよ。

そう言えば、長寿番組の『ディー・アウトバーン・ポリツァイ』でも撮影していたな。

元々は貴族所有の屋敷だったらしい。

そこを改装して、ヤパーナーたちを籠の鳥にするつもりか。

蜂蜜の壺を用意して、そこにプーさんが手を突っ込む手筈となっている。

この太っちょの旧友の頭の中では。

シュタージみたいに上手くはやれないぞと伝えたら、ヤニクは贅肉を震わせながら必死に否定した。

脂汗さえ流し始める。

若い世代はシュタージと言われてもふーんという感じだが、我々の世代に於いてはまだまだ生々しい存在だ。

絶対、肯定してはならない組織。

それが管理社会の非情な面々だ。

 

問題がある。

ヤパーナーの基地に所属する若手同胞に、旨いパンを提供する自信はある。

常連客には基地の外で売ってよいとの許可も無事に貰えた。

だが、ヤパーナーは私のパンを旨いと思うだろうか?

いや、ドイツ人の誇りを彼らに存分に見せつけよう。

伝統的なドイツのパン作りってもんを教えてやるさ。

『どの道化師も自分の帽子を気に入っている』(訳者註:《どんな人とて誇り有り》の意)のだから。

近年は国内でも合理化が著しいが、まだまだ伝統的なパンが生き残れる余地はある。

やらまいか。

 

来るがいい、ヤパーナー。

このハンス・エッカーマン、逃げも隠れもせん。

当方に迎撃の用意ありだ。

 

 

 

 

 

「どうだ、仕上がりの方は順調か?」

「ダメダメね。ジムをどれ程弄ってもガンダムにはならないわ。」

「お前の喩えは時々わからん。」

「つまり、シャーマンじゃティーガーには勝てないってことよ。」

「やっぱりわからん。」

「VHSは結局、録画時間以外ではベータに勝てなかったのよ。」

「そろそろ止めた方がいいと思うぞ、なんとなくではあるがな。」

「改良は続けているけど、長時間の安定的稼働が難しいのよね。」

「やはり、我々には自由意思のある指揮官が必要ということか。」

「そうね。自分自身の意思で私たちを指揮してくれる存在がね。」

「そう言えば、奇妙な話がある。」

「また函館?」

「いや違う、欧州戦線に日本人の提督が新しく着任するらしい。」

「あの子の縄張りね。でもそれがどうしたの? そんなに有能?」

「マルタ島やスエズにいる男どもとはどうやら違う人種らしい。」

「へえ、探らせてみる?」

「三名行方不明になった。」

「えっ?」

「密偵が帰ってこない。」

「それ、どういうこと?」

「たぶん軒猿でも抱えているのだろうさ。」

「失敗したのに随分落ち着いているわね。」

「まだ手は残っている。」

「あの子たちのことかしら?」

「着任したら蜂蜜でもたらふく喰わせるさ。」

「進展があったら教えてね。」

「わかった。そちらも頼む。」

 

 






【オマケ】

「ああ、もうこんな時間か。また質疑応答をするのかい?」
「すみませんね、私もこれが仕事でして。」
「たまにはさ、可愛い看護婦さんを何人か一緒に連れてきてよ。」
「ははは、色気がなくてすみません。」
「いいさ、いいさ。気軽にいこうよ。」
「ありがとうございます。ではお尋ねします。また『提督』になられたんですか?」
「そうだね、こないだよりも人数が増えていたよ。あの子たちはとても可愛いね。」
「それで……その……関係は持たれたんですか?」
「質問が回りくどいねえ。最初の頃は手当たり次第だったけどさ、先生が不味いって言ったから最近は慎重だよ。『初期化』したら、それまでいた娘が殆どいなくなってビックリしたけどさ。」
「ああ、第三回目と第八回目の回診の時に言われていましたね。その時を含め、なにか変化はありましたか?」
「そうだな、ずっと残っているのは軽巡洋艦の子が二人と潜水艦の子が何人かと軽空母一人なんだ。後はすぐいなくなったり、よそから転属したりしているよ。」
「成る程。では、その……『提督』としての評価はどうなっていますか?」
「一時期准将にまで昇進して要塞攻略戦へ参加したけど、作戦自体が失敗して佐官に逆戻りさ。」
「わかりました。今後もまた伺いますのでよろしくお願いします。」
「ああ、こちらは全然かまわないぜ。」

尖った耳が特徴的な医師は、室外で常時二名待機している兵士に通信端末で話し掛けた。
対レーザー処理された空間戦闘服と重戦斧装備の装甲擲弾兵が、緊張しながら複雑極まる解除コードで対爆仕様の分厚い扉を開く。
ヒラヒラ、と手を振る太った男に苦笑しながら彼女は待機していた部下たちと共に転送機へと向かった。
電送文を端末で読みながら歩く女の顔は緊張感に溢れている。
出来れば、こんな任務は早々に降りたい。
だが、王の顔や幼い姫の顔が脳裏にちらつく。
世の中ままならないものだ。
憮然としながら、ライヒスリッターの娘は部下たちと転送機に入った。
これから六度も経由しなくてはならない。
胃の中が掻き回される感覚には、未だ慣れることが出来ない。
あの妄想を抱く男に一体どんな価値があるのか?
ただの誇大妄想ではないのか?
なにが『提督』だ。

そして、広大にして辺境の第三八星系へ設けられた重金属製の檻から彼女たちは一時的に退去した。
檻の名はユリシーズ。
旧き英雄の名を冠した退役宇宙戦闘艦。


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