はこちん!   作:輪音

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今回は少し長めです。
本文四八〇〇文字弱、後書きが二八〇〇文字あります。
ご留意ください。


CLⅩⅧ:引きこもり提督はチョロイン級に警戒心無く攻略対象になっちゃったりしてもう大変

 

 

倉庫改造型の改装系鎮守府に勤め出して、もう早くも半年くらいになった。

執務室と私室の往復で大抵事足りる生活により、日時の概念が薄れている。

消耗品は秘書艦殿が用意してくれるし、飯は適当に携行糧食か即席食品だ。

野菜なんて、ジュースでも飲んだらそれでいいだろ。

シリアルバーをかじって、時折即席麺をすする生活。

後は弁当とか惣菜パンといったとこだ。

過労死しないようにだけ注意している。

その秘書艦殿は別室で仕事をしているし、食事も別々で緊張しなくていい。

接触はほんともう最小限。

わかっているじゃないの。

各種報告も指示も秘書艦殿の部屋で行われるから、艦娘たちとの交流など無い。

やれと言われても無理だ。

そうやって、ぼちぼちと過ごしている。

それ以外は無理。

無理無理無理だ。

大本営にも包み隠さず全部話している。

艦娘たちの主な仕事は沿岸警備任務と漁業護衛任務と遠征任務と後方支援任務。

単独での海域解放など不可能ですたい。

どすこい。

ある日、食堂担当の艦娘が執務室にやってきて俺に話しかけてきた。

俺みたいな出不精デブ系醜男と会話するとは勇者だな、この艦娘は。

俺、オーク。

姫騎士、話しかけてきた。

ブヒブヒヒ。

確かに艦娘との交流は全然ないし、食事も偏っているのは自覚がある。

交流なぞ高度なことは出来んし、食堂は艦娘が複数いて緊張しまくる。

これでは本来の鎮守府としての機能が発揮出来ないと切々と言われた。

艦娘は指揮する者こそ大切である。

提督がいないと艦娘は機能しない。

美醜関係ないと聞いたがその通り。

提督が存在することこそ必要条件。

艦娘が人間の女性と異なる所以だ。

だがしかしおかし。

めんどくせえ。

それに、出来ないもんは出来んぞ。

元引きこもりをなめんじゃねえぞ。

同性の他人ともろくすっぽ会話出来ねえ奴が、異性の美少女美女と交流出来る訳ねえだろう。

アガって興奮して訳わからんこと言って、後で落ち込んでもうなにもしたくなくなるんだよ。

異世界転移して特殊能力を授かった主人公が無双するような夢想は、していられねえんだよ。

チートもハーレムも無いんだよ。

なめとんか。

なめるぞい。

ぞいぞぞい。

ぞえぞぞえ。

ま、一回くらいは食堂に行ってみっか。

折角のお誘いだし。

持ってきてくれたお握りと漬物が旨い。

おっ、おかかが入っていて好みだぜい。

皿を返すついでだ。

これ、もしかして餌付けだったりして。

いやいや、そんな手間かける訳ないな。

俺みたいなのにそんなことしないだろ。

たまたまだろ、たまたま。

気まぐれだよ、気まぐれ。

女ってのはそういうもん。

俺は詳しいんだ。

女の子がヴァレンタインで余ったクッキーとかビスケットをくれたからといって、それが失敗作とか予定が狂った結果なんてありがちだ。

お、俺は騙されないんだからね。

チョ、チョロインじゃないから!

よし、少しやる気が出てきた!

仕事をもうちょっと頑張るべ!

 

 

だだっ広い元倉庫は二階建ての鎮守府にビフォーアフターしており、二階の執務室から一階の食堂へ向かう。

改装前はボロボロだったらしいが、よくもまあ、こんなに立派にしたもんだ。

程なく、食堂に着いた。

ま、なんか食っとくか。

中に入ると、ざわめいていた艦娘たちがシンとなる。

まあ、こうなるな。

ぽかーんとした顔が幾つも見える。

美女美少女の間抜け面ってとこか。

こんな醜男を見て茫然自失になる。

……アリだな。

ってなにがだよ、と突っ込んどく。

嗚呼、空しいかな心の叫びちゃん。

俺の心は秋模様。

お、まだまだ余裕綽々だと思った。

少しアガって心臓バクバクだがな!

 

「あ、ああ、き、気にしなくていい。飯を食いに来ただけだ。く、食ったら、すぐ出ていく。」

 

飯を貰って出るって言った方がよかったかな?

会話が再開したようで、背後に声が届き出す。

握り飯と漬物が載っていた皿を返した。

なんだか彼女の笑顔がまぶしく見える。

目がーっ!

目がーっ!

親方! あっちからまぶしい笑顔がっ!

…………。

やべえ。数秒失神していた。

バルス並じゃねえか。

再起動開始!

俺のマグナムがうずきそうになる。

いかんいかん、鎮まるんだ息子よ。

今日の日替わりを頼むと、お好み焼き定食だった。

ブタコマのお好み焼きにマヨネーズをかけて、ヤカンのお茶を湯呑みに注いで盆を持って移動し端っこの席に座る。

周りには誰もいない。

お一人様のご案内だ。

複数の視線を感じた。

ふっ、人気者は困る。

……なんちて。

そんな訳ないだべさ。

エルフの里に迷いこんだオークだ。

散々弄られる前に撤退完了せねば!

奇跡の作戦、キスカって感じでな。

この手が震えて止まらないのです。

変な汗がドバドバ出てきたのです。

 

麦飯に豆腐とワカメの味噌汁にヒジキの煮付けに浅漬けが定食に付随している。

手間暇かけた感じだ。

あれ?

なんでか、鼻の奥がツンとする。

うん、気のせいダナ・キャラン。

主食と併せて栄養価が高そうだ。

ほう、いいじゃないか。

ひたすら無心に食べる。

今後は時間をずらすか。

視線がツラタンですわ。

俺なんか見たくないよなあ。

こんな俺の部下だから辛いだろうと思って転属自由と秘書艦殿を通じて伝えてもらったが、今のところ転属した艦娘はいない。

福利厚生を充実させたからか?

実際、訳わかんねえよ。

試されているのかねえ。

背中が汗だくで御座る。

なんだか緊張してきた。

とっとと食べ終わろう。

やっぱ交流なんて無理。

緊張しきって声出ない。

皮肉を言われるのも嫌みを言われるのも厭だ。

俺みたいなのが来ると、厭な気分になる娘もいるだろうし。

こんな俺でも、そげに嫌われたい訳ではない。

交流能力は雀の涙ほどだがな。

ふっ、まったくもって悲しい。

 

「ご、ごっそさん。旨かった。」

 

返却口に盆を置き、厨房担当の艦娘にそう言った。

返事を聞かぬ内に食堂を出る。

視線の集中砲火が突き刺さる。

痛いで御座る、痛いで御座る。

さあて、仕事だ仕事だ仕事だ。

書類仕事くらいなら出来るぜ。

一人きりでこつこつとヤるぜ!

 

 

提督が食事に来てくれた。

しかもおいしいと言ってくれた。

嬉しい。

少し震えていた。

可愛い。

ぶきっちょな人だから、私が支えないといけない。

私だけが提督を理解出来るの。

私だけがあの人の理解者なの。

誰も彼に関心を持っていないようだし、いいよね。

胃袋を掴んだらこっちのものだ。

提督提督提督提督提督提督提督。

 

 

なんだろう。

久々にまともな飯を食ったら、案外忘れられない。

餌付けかな?

んな訳ない。

無いよなあ。

夕食も食堂に行こうかだなんて、考えてしまった。

どうしよう。

あ、そうだ。

飯だけ貰って持ち帰ればいいんだ。

大して距離も無いし、そうしよう。

接触を最低限にする。

大いなる第一歩だぜ。

マイナスからゼロになったような感じがするけどな。

 

 

提督また来てくれないかなあ、と思っていたら営業時間終了ちょっと前に来てくれた。

ドキドキバクバクするわ。

食堂にはもう誰もいない。

二人きりって最高だよね!

執務室に持ち帰って食べるというのを引き留める。

ここで上手くやらないと!

食堂の扉に終了の札をかけて、施錠する。

よしよし。

計画通り。

何故鍵をかけるんだ、と聞かれたから提督が落ち着いて食べられるようにするためですと言ったらそうかと納得された。

チョロい。

とってもチョロい。

提督はなんとも無防備だわ。

うぶな小娘みたいで簡単ね。

なんてやりやすいんだろう。

警戒心の無い中学生みたい。

世間知らずな貴族子弟だわ。

提督、女の子を甘く見すぎ。

ふふふ。

でも嬉しい。

提督が卵かけご飯になんか惣菜を適当にと言ったので、生卵二個と丼飯と漬け物とコロッケとポテトサラダを用意する。

幸い、自分用に残しておいたコロッケがあったのでそれを揚げる。

やっぱ、揚げたてだよね。

次は親子丼とかどうかな?

 

「わ、わりいな。」

「いえいえいえ。」

「す、すぐ食べ終わるからよ。い、急いで……。」

「ゆっくりお召し上がりください。その方が嬉しいです。」

「そっか? でも俺みたいなのがいると邪魔くさいだろ?」

「そんなことはないです。提督がいてくれて嬉しいです。」

「お、おう、世辞でもありがてえ。」

「お世辞なんかじゃ、ありません。」

「……そ、そっか? 照れるぜよ。」

「照れてください。あっ、そうだ。」

「なんだ?」

「よければ、今後は朝昼晩執務室へお食事を運びますよ。いえ、是非ともそうさせてください。」

「め、めんどくせえだろ、そんなの。お、俺なんかのために、そんなことまでしなくていいぜ。」

「提督のためにしたいんです。それじゃ、ダメなんでしょうか?」

「ダ、ダメ、じゃねえ。」

「ではそういうことで。」

「意外と押しが強いな。」

「提督のためですから。」

「ふふ、惚れそうだぜ。」

「では惚れてください。」

「ふえっ?」

「私今フリーで処女ですからね。」

「あ、あ、あのよう。」

「はい。」

「俺に惚れる要素なんてあるか?」

「不器用なところも好きですよ。」

「出不精デブ系醜男のオークなんだぜ。」

「そんなに見た目は悪くもないですよ。」

「ま、ちょっと考えさせてくれ。」

「是非是非お考えくださいませ。」

「ああ。う、旨かったぜ。」

「お粗末様です。」

 

 

もう少しって感じかな。

さりげなくタッチする。

ビクッとしてうぶいわ。

おっぱいを押し当てて、耳元で囁く。

 

「提督のためにいっぱいおいしく作りますからね。」

 

ビクンビクンしている。

可愛い。

可愛い私の子豚ちゃん。

ふふふ。

慌てない慌てない。

急いては事を仕損じる。

競争相手がいないのは楽でいいなあ。

明日が楽しみだわ。

やさしくやさしくやさしく振る舞う。

そうやって落とす。

じわじわじわじわ岩清水のようにね。

提督提督提督提督提督提督提督提督。

くくく。

勝負下着にタオルとワセリンと消臭スプレーとティッシュとビニール袋を装備して、提督の部屋へ突入。

難攻不落の塔を単独攻略よ。

胸が熱くなってくるわ。

提督の聖剣ってどんな感じかしら?

背中を流す時に見せてもらおっと。

よし、レイドボス攻略準備開始よ。

チラッと見える感じに調整しよう。

やっぱ基本はチラ見せよチラ見せ。

夕食は少し遅めに持っていって、それから……それから……。

 

 

そういや、この鎮守府って、前任が行方知れずになっているんだよな。

未だに発見されていないそうだ。

そいつも俺みたいに交流能力が低かったらしい。

日誌は無難なことしか書かれていなかったし、なにを考えていたのか見当も付かないとか。

だからか、詳しく性癖を聞かれたし、日誌は具体的に書けと厳しく指導されてしまったよ。

前任のせいかよっ!

コンチキショーメ!

いつの間にかいなくなっていたとかで、具体的な彼の失踪時間は誰もわからないと聞いた。

一体、どこへ行ったのか?

それとも。

どこへ連れ去られたのか?

艦娘全員に現場不在証明があり、故に逆説的に疑わしくもあると大本営の人が言っていた。

そうなんかねえ。

ああ、だからか。

だから、交流しろって言ってんのか。

無理だな。

即答する。

交流する?

卒倒する!

そっとしておいてくれ!

そんなに器用なこと、俺は出来ない。

出来る訳ないだべした!

ところで、明日の朝飯はなんだろう?

彼女の笑顔を思い出しながら、書類仕事を頑張る。

出来ることをやるしかない。

それしかやれないんだから。

 

 

提督がようやく天の岩戸から出てきたが、突然のことで皆戸惑った。

話しかけようとしたけど、まごまごしている内に去られてしまった。

残念無念。

厨房担当の子が、三食とも執務室へ持っていくことになったらしい。

くっ、悔しい!

う、羨ましい!

このままではいけない!

皆で会議室へ集まり、提督となんとか交流しようと話し合いをする。

胃袋だ。

胃袋を掴めという話になった。

手作りの菓子はどうだろうか?

普段の感謝の気持ちを込めて。

善意は報われなきゃダメだよ。

提督が頑張っているのはみんなが知っている。

おやつを自作するとの名目で厨房を借り、皆でクッキーやビスケットやスコーンなどを作る。

提督、喜んでくれるかなかな?

夜、提督の業務終了時間を見計らって持って行くことに決まる。

明日が楽しみだ。

 

 





【函館鎮守府内食堂の厨房でご飯を作る人たちや艦娘たちについて】

◎鳳翔(函館鎮守府所属艦)
☆☆☆☆☆☆
函館鎮守府内食堂の厨房を預かる主任。
酒の肴を作らせたら、絶妙な腕を誇る。
和食系が特に得意だが、フレンチトーストなどの洋食もイケる。
指導力が高く、直弟子や孫弟子も多い。
公共放送を自称する某放送局の番組に出演したこともあり、知名度が高い。
一度退役して横浜市港北区で小料理屋を営んでいたが、おっさん提督を見出だして函館まで付いて行き、再度艦娘に復帰。
同姿艦の中での腕前は随一。
二番目は呉第六鎮守府の娘。


◎間宮(函館鎮守府所属艦)
☆☆☆☆☆☆
羊羮やアイスクリンが絶品の給糧艦。
お菓子作りでは右に並ぶ者がいない。
多様な食材を魔法の如くに調理する。
一度食べた物の再現性が非常に高い。
鳳翔の好敵手で実は諜報活動も得意。
ドイツ人含む欧州の視察団が来た時は、毎朝大量に旨いパンを焼いていた。
同姿艦の中での腕前が随一で、間宮同士は普段から密に連絡しあっている。


◎李さん(人間)
☆☆☆☆☆☆☆
自己評価の低すぎる天才系料理人。
函館鎮守府で最も腕のよい名包才。
下拵えが懇切丁寧で常に腰が低い。
謙虚でやさしく奥深い、真の君子。
最近日本語が話せるようになった。
中華粥は毎朝食べても飽きない程。
おっさん提督は大抵朝が中華粥なので、真似する艦娘は意外と多い。
以前催し物に参加したら、出店に長蛇の列が出来た。
弟子志願者がやたら多すぎて、いつも困惑している。
おっさん提督を尊敬しており、彼を困惑させている。


◎鹿ノ谷さん(人間)
☆☆☆☆
日本料理界の重鎮だった人。
煮物焼き物蒸し物炒め物なんでもござれの頼れる人。
中華料理の腕も相当な代物。
以前李さん専属通訳だった。
眼帯と口にくわえた葉巻型プラグが特徴で子供好き。
駆逐艦や一部の軽巡洋艦や重巡洋艦に大人気な中年。
人間系料理人の元締めをしている。
昔、ホテルの料理長だったらしい。


◎有沢さん(人間)
☆☆☆☆
放浪者系料理人。
葡萄酒が大好き。
数ヵ国語をぺらぺら話せる。
伝統的フランス料理が最も得意。
腕前は確かだが、放浪癖が強い。
現在、欧州中心に放浪している。
意外と筆マメで国産万年筆使い。


◎おっさん提督(人間。函館鎮守府責任者)
☆☆
天才と比べてはいけない凡人。
残った食材を使う才に長ける。
別名『もったいない調理人』。
野菜炒めと浅漬けを主に担当。
独り暮らしが長かったため、簡単な料理くらいならばお手の物。
艦娘たちからの要望もあり、状況に応じて料理作りにいそしむ。
ちなみにこういう提督は殆どいないので珍しい方に属しており、よその鎮守府の艦娘を無自覚にたらしこんでいる。
おそるべきかな、たらし提督!
手料理を食べたいと言われ困惑する提督を量産中。
カレーを作ると即完売。特別旨いという訳でもないが、艦娘にとってはなつかしい味わいらしい。
自家製蜂蜜入りらっきょうも大人気。
自家製梅酒を呑兵衛たちに狙われている今日この頃。
夜中にたまに料理を作って食べており、お相伴に預かった艦娘は翌日一日中キラキラしている。
ごくたまに餃子やハンバーグを作る。
自前のエプロンや中華鍋などを持ち、包丁は友人の打った備前物を使用。


◎全国各地からやって来る料理人(人間)
☆☆☆~☆☆☆☆、稀に☆☆☆☆☆
『食は函館にあり』とのことから、全国各地より料理人や菓子職人がわんさか訪れている。
鎮守府内食堂で修行するための考査方法は簡単。
駆逐艦たちに一品ずつ三回食べてもらう。
それだけのこと。
駆逐艦たちの評価は正直だ!
まったく駆逐艦は最高だぜ!
集計はどこぞの青葉や衣笠辺りがやっている。
その結果次第で残れたり残れなかったりする。
「何故だ!? 何故? 私の料理が敗れるなど有り得ない!」
「簡単なことよ。貴方には慢心があった。それだけのこと。」
「くっ、殺せ!」
「おっさんが『くっころ』言っても、全然おいしくないわ。」
「これ、おいしいよ。司令。」
「うん、どっちもおいしい。」
有名料理人が敗退して無名のひよっこが採用されることもザラ。
差別的で否定が多く吠えまくる人は当然のように好かれないのだが、それがわからない人も少なくない。
至高とか究極とか旨いぞおとか、連日のように味対決している。
バンビーノ!


◎大和型(四大鎮守府所属艦)
☆☆☆☆☆
置物扱いなので、時折息抜きに来ている。
息抜きに来たついでに料理を作っている。
四名とも、作る料理がめっちゃおいしい。
まさにうまかっちゃん。
でーれーうめえがな、って感じ。
佐世保の武蔵は九州系料理に精通していて鶏料理が実に素晴らしく、呉の大和は広島風お好み焼きやドミグラスソース仕様の岡山流カツ丼や松江風和菓子や讃岐うどんなどを特に得意として家庭料理に強く、舞鶴の武蔵は京料理を始めとする関西地方の料理に詳しい。
ちなみに横須賀の大和は、関東系洋菓子和菓子や蕎麦や天麩羅や丼物などに特に冴えた手腕を見せる。


◎春日丸(函館鎮守府所属艦)
☆☆☆☆
提督の胃袋を狙う軽空母。
洋食が特に得意で、最近めきめきと腕を上げている。
鳳翔間宮の補佐役としてもかなり優秀な部類に属す。


◎足柄(函館鎮守府所属艦)
☆☆☆☆☆(揚げ物の評価)
☆☆☆(全般)
揚げ物全般が大の得意。
カツレツは鎮守府最強。
カツカレーは最高だぜ。


◎龍田(函館鎮守府所属艦)
☆☆☆☆☆(揚げ物の評価)
☆☆☆(全般)
竜田揚げの名手。
足柄同様、揚げ物系に強い。
包丁使いとしての腕前が上位で、素早く丁寧。


◎お手伝い系駆逐艦ズ(所属はバラバラ。たまに航空駆逐艦とか雷装駆逐艦などの謎艦娘が混ざる)
☆~☆☆、稀に☆☆☆
厨房で下拵えや片付けや洗い物を担当。
皿やコップなどを運んだり回収もする。
機動性が高く、無くてはならない存在。
腕のよい子は包丁も握れるようになる。
賄い飯が目的の子もいるが、提督に抱きついたり触ったりするのが目的の子もいる。
帆布のエプロン+1、高潔なる三角巾(魔法耐性二割強化)、真っ二つのナイフ(短刀+2相当)、ゴム手袋+1、青いリボン(許可証)、聖水、傷薬が標準装備。
包丁の使用を許されると、包丁+2が貸与される。


【賄い飯】
主力ではなく、補佐する面々が担当。
下手をすると李さんが過重労働するので要注意。
上記駆逐艦ズが担当することもあり、提督が担当した際は食べたい者が爆発的に増えたりする。


【食は函館にあり】
『食は広州にあり』をもじった表現。
函館鎮守府内食堂に集う料理上手が結果的に函館へ名料理人を呼び寄せる契機となったため、このように言われている。
有名ホテルや料亭の料理人が函館鎮守府内食堂での修行を希望することも多いけれども、受入数の制限もあって激戦枠。
修行希望者は、駆逐艦たちがおいしいと思えるものを作れないと受け入れられない。
お題は提督がその場で決め、即興で作る能力が求められる。
「えっ? そんなに考えて作ったこと無いんだけど。」
「提督はいいんですよ。そのまま作ってくだされば。」



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