※函館を含む複数の鎮守府の話です。
「ハーイ、英国紅茶戦艦の金剛デース! 先ずは朝の黒石紅茶を楽しみましょう、提督ぅ!」
「失恋したからといって、ここ函館でやけ酒ならぬやけ紅茶を何杯も飲まないでください!」
「提督はナニをしても怒らないから、好きなのね。」
「流石にナニをされると困るので止めてください。」
「もーっと、私たちを頼ってくれていいのよ!」
「大丈夫ですので、そろそろ帰ってください。」
「提督、ねえナニする? 今しちゃう? 今ナニする?」
「若い歳の女の子がそんな手付きをしてはいけません。」
「そういえば私って捕虜なのよね。だったら覚悟するしかないわね。」
「拷問はしませんので、そんなにいろいろ持ってこないでください。」
「安心してくれ。瑞雲について少し話をしたいだけなんだ。」
「そのクリネックスやワセリンはなにに使うつもりですか?」
「ねえ、アドミラル、イタリアの葡萄酒はここにないのかしら?」
「あれ程北海道の葡萄酒を空けたのに、まだ呑むつもりですか?」
「ぱんぱかぱーん! ぱんぱかぱーん!」
「風呂場で遊んではいけませんからね。」
「提督、私、実は任務娘じゃなくて艦娘の大淀だったんです。」
「えー、そーだったのー、私はぜんぜんしらなかったんだな。」
「提督、私、実はアイテム屋じゃなくて工作艦の明石なんです。」
「えー、そーだったのー、私はぜんぜんしらなかったんだなー。」
「提督、私、実はエラー娘なんです。」
「そうか、ではすべてリセットして。」
「は、早くポッキーゲームしましょう!」
「この握り潰され粉々になったモノで?」
「ねえ、女子校で先生と付き合ってそれがバレた子の話を聞きたい?」
「何故風呂場でそんなピンポイントな話を始めようとしてるんです?」
「私、みんなからお母さんって呼ばれるんですよ。まだ独身なのに。」
「それだけ貴女に頼り甲斐があって包容力があるということですよ。」
「司令官を驚かせちゃおうと机の下で隠れていたんだけど、見つかって大変だったんだぴょん。」
「こいつが隠しといた本をこっそり読んでいるのを見つけた直後は、どうしようかと考えたよ。」
「えっ? 褒め殺しって殺人技と違うの?」
「誰だ、そんな適当な教え方をしたのは?」
「ところで、どうして駆逐艦って私の体をよじ登ろうとするんだ?」
「そこに提督がいらっしゃるからに決まっているじゃないですか。」
「前任者の転属記録も退役届もない。一体どうなっているんだ?」
「さあ? いなくなった人のことなんて、覚えていられないよ。」
「夜戦で騒ぐ艦娘がいるという噂は本当だろうか?」
「それはたぶん、単なる風評被害じゃないのかな。」
「大食で鎮守府の財政を傾ける艦娘がいるという噂がある。」
「私たちは元々食べなくて済む体ですから風評被害ですね。」
「あたしはね、アルコール依存症じゃないんだ、本当だよ。」
「はいはい、今日のお酒はそこまでにしておきましょうね。」
「えっ? 現在の社会ではヒロポンが合法ではないんですか?」
「えっ? 昔はヒロポンが当たり前に流通していたのですか?」
「俺は可愛い女の子の蜂蜜作戦などに、屈したりしない!」
「それでは提督、この特別予算の内容を教えてください。」
「艦娘を殴った提督が、殴り返されて重体とは情けない。」
「提督、それはどっちの意味で言っているのか教えてよ。」
「ねえ、司令官、陰のある雰囲気で意味深な台詞を吐く娘はどうかな?」
「私個人としては、理解力に乏しいのであまりやらないで欲しいです。」
「女の子の姿をしているけど、中身がおじさんぽい子もいるね。」
「前世は、おっさんやおっちゃんやおじさんまみれやったしな。」
「解体? なに寝惚けたことを言っているんですか。そんな勿体ないことをする前に他の任務をどんどんこなしてください!」
「あれ? 何故か解体任務が頭に浮かんだんだ。では大淀、新たな作戦を展開するから、所属艦娘全員召集してくれないか。」
「ハーイ、『麗しの失恋紅茶戦艦』から『蘇る金剛』へとチェンジング・マイ・ライフデース。」
「わかりました。よかったですね。では、私物を持って貴女ご自身の鎮守府へお帰りください。」