最初、異変に気付いたのは一番ドアに近かった削板軍覇だった。彼は振り返るとそのまま入り口のドアを殴りつけた。しかしドアはビクともしない。ここでようやく他の超能力者達も異変に気がついた。一方通行は電極のスイッチを切り替え、脚力のベクトルを操作し、入り口のドアに突進すると、運動量のベクトルを操作しドアを蹴った。しかしドアには傷一つついていない。それを見て他の超能力者達も身構えた。その時、天井に付いているスピーカーから声が聞こえて来た。
『超能力者達の皆さん。ようこそ、能力殺しの館へ。僕はこの館の主でありこのゲームのゲームマスターを務める能力者殺し≪イマジンキラー≫だ。よろしく。』
「何の用だ、三下ァ」一方通行が電極のスイッチを戻しながら、やや不機嫌そうに聞いた。
『三下とは心外だね、一方通行。おそらく僕は君よりも強いよ。さて、無駄話はここまでにして、ゲームの説明と行こうか。そこの椅子に座ってくれ。』見ると、部屋の中央に、会議用の縦長の机と椅子が7つあった。全員が座ると能力者殺しは話を続けた。
『まず君たちにプレイしてもらうのは脱出ゲームだ。ルールは・・・』「ちょっと待て。何で俺達が参加しなきゃいけないんだ?」垣根が、全員が思っている事を聞いた。ここに居るのは全員レベル5だ。その強さは、軍隊相手に一人で戦える強さを誇る。そんな彼らに命令できる人間はそう多く居ない。しかし能力者殺しは冷静に答えた。
『嫌なら出て行けばいい。ただし、どこから外に出る?さっきの攻撃を見て分かると思うけど、あのドアは並大抵の力では壊れない。壁も同じだ。さらに僕は君たちの能力は把握済みだ。君たちの中に瞬間移動能力者がいないという事は分かっているんだよ。ああ、ちなみに携帯電話のみに干渉する妨害電波があるから、携帯電話で助けを呼ぶことも不可能。さあ、ルール説明を始めるよ。』
垣根「チッ、好きにしやがれ。」
『じゃあルール説明を始めるよ。ルールはとっても簡単だ。
この館から脱出すれば、君たちの勝ちだ。
他にルールはない。協力、裏切り、何でも自由だ。あと一方通行。君の為の支給品だ。その机の上の物を電極に付けてみてくれ。』
言われた通り一方通行は机の上にあった黒い小さな箱のような物を電極に付けてみた。するとピー、という電子音が鳴った。
『それは電極の充電器だ。そのチョーカーに付けておくだけで勝手に充電してくれる優れものだ。通常モードにしておけば5分で能力使用時間が1分回復する。ただし能力使用時間は変わらないから注意しなよ。』
「礼は言わねェぞ。」
『構わないよ。ああ、後それから、この建物は実は地下14階建て、しかも1つのフロアが一軒家の家の2,5倍の広さを誇る別名【地下帝国】だからね。最後に1つ。このゲームは長引く可能性があるから地下2階に3か月分の食料と7人分の寝袋が用意されてるからね。それじゃあ、頑張って。』
それだけ言うと、スピーカーが切れた。皆はしばらく黙っていた。すると垣根が立ち上がった。削板が、垣根に聞いた。
「どうした。何かいい案でも浮かんだか?」
「いや、そうじゃねえ。確かこのゲームは同士討ちはアリなんだよな?」
「ああ。けどそれがどうした?」
すると垣根は一方通行のほうを向き、
「勝負だ。第一位。今度こそお前を倒す。」
と、挑戦するように告げた。しかし、
「ちょっと待ちな、第二位。」
と言い、立ち上がったのは麦野だった。
「コイツは私が倒す。邪魔はさせない。」
しかし垣根も黙ってはいない。
「ハッ、急に出てきたと思ったら第四位か。くだらねえ。」
すると麦野がブチ切れた。
「舐めてんじゃねえぞ第二位!まずはテメエから先にぶち殺してやるよ!」
「望む所だ第四位。」
次回垣根vs麦野です!お楽しみに!
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