不定期で更新しますので、どうぞ温かい目で見守ってください
「・・・マジかよ」
削板の口から呟きが漏れた。
今彼が居るのは一階。最初にみんなが集まった場所だ。
彼の担当はそこだった。
「どうするんだ、これ」
だが、何を間違えたのか壁にあったボタンを押してしまい、階段に続く扉が閉じてしまったのだ。
さらに、『復元能力デス』という声が聞こえ、部屋が一瞬ぐにゃりと歪んだかと思うと、壁に空いていた穴や壊れていた椅子などが『復元』していた。壁は元の状態に戻り、壊れた椅子は新品同然に戻っていた。
「何か、脱出する方法があるはずだ。それを探さないと」
その時、照明が消えた。敵が来たかと身構えるものの、特に何も起こらない。
「何だったんだろう、今の」
首を傾げながら近くにあった壁に手をつく。その瞬間、カチッという音がして削板は慌てて壁から手を放した。
機械の駆動音がする。壁が下に下がっていき、代わりの壁が浮上してくる。
「うわっ、な、何だ?」
意味が分からない。その時、照明がついた。
「・・・・・・え?」
目の前の光景が信じられなかった。
そこは、どこかの家のリビングだった。ソファがあり、テレビがあり、カーペットが敷いてあり、まるで誰かの家の風景をそのまま持ってきたようだった。
「何だ、これ?」
目の前の光景に対する率直な感想を述べる。物理法則を無視している。たしかに超能力も物理法則を無視してはいるが、いくら何でもこれは凄い。
『喜んでくれて嬉しいよ、学園都市第七位、削板軍覇くん』
突然スピーカーから能力者殺しの声が聞こえ、削板は振り返った。スピーカーからとはいえ、突然声が聞こえるのは心臓に悪い。
「おいゲームマスター。一体どうなってんだ、これ」
『どうなってるんだって言われても、見た通りだけど』
「それじゃ分かんねえよ」
『ああすまない。君なら理解できると思ったんだけどね。気付いてるんだろう?このゲームのカラクリを』
「何の話だ?」
『おやすまない。今のは忘れてくれ。それにしても、ここまでヒントを上げても分からないとは・・・』
「ごちゃごちゃ言ってないで説明しろ」
『あ、すっかり忘れてた。すまない』
「で、一体何なんだ、これは」
『これはね、脱出ゲームなんだよ』
「脱出ゲーム?」
『ああそうさ。君はあのスイッチを押してしまった。あのスイッチを1回押すと、扉が閉まり、照明が消える。2回目に押すと、今度は部屋が切り替わってこの部屋になるのさ。あ、ちなみにこの部屋に切り替わってから30分立つと、自動的に爆発するから気を付けてね』
「マジか!」
『じゃあ僕はこの辺で。じゃあね』
ブツッという音がする。おそらくマイクの電源を切ったのだろう。だが削板はそれどころではない。
あと30分以内に脱出しなければ死ぬ。早く脱出しなければ。
削板は深呼吸すると、何か使える物が無いか探し始めた。
次回は垣根vs雲川か、一方通行vs麦野です。
お楽しみに‼