0話 プロローグ
バビロニアと呼ばれる国の王────
一人は彼を暴君と呼び
一人は彼を賢君と呼んだ。
半人半神であるが故に、誰よりも人を嫌い、誰よりも神を憎んだ。
だからこそ王になれたのかもしれない。
彼は、強く、傲慢と慢心で満ちている。
先の戦争で彼が慢心でなかったことなど刹那の時しかないのだから────
彼の名を────英雄王 ギルガメッシュ────
ギルガメッシュ「......退屈よなぁ」
王座に座り、ライオンをなでながら不機嫌そうに彼は云う。
ギルガメッシュ「我を楽しませる奴はいないのか?」
はぁ...と、ため息をつきながら不機嫌そうに彼は云う。
???「しかたがないんじゃない?君を楽しませるなんてことできる者なんてほとんどいないとおもうなぁ...」
ギルガメッシュ「しかしな、友よ。ここまで退屈なのは、さすがの我も我慢できぬぞ」
彼が友と呼んだそれは形を成さない泥人形。
神が人と神を繋ぎとめる為に生み出された存在────唯一無二の彼の理解者────
???「はぁ...だけど、君と互角で戦えるのならそれはもう、世界のバランスを崩しちゃうよ」
ギルガメッシュ「ほう...それは自らのことを云っているのか?」
口角を上げ、ニヤつきながら友に────エルキドゥに嫌みらしく云った
エルキドゥ「確かに僕は君と互角に戦えるけど、僕は世界のバランスを────人と神のバランスをとる為に生み出されたんだよ?僕が世界のバランスを崩すなんてありえないね」
ギルガメッシュ「我に慢心はほどほどにと云っておきながら、自らが慢心してどうする」
カカッと笑いながら彼は機嫌が良さそうだった......
エルキドゥ「さてと...それじゃあそろそろ僕は戻るとするよ」
ギルガメッシュ「む.......そうか、また退屈になってしまうな」
エルキドゥ「ふふっ...また来るよ」
そう云い残し、エルキドゥは帰っていった────
ギルガメッシュ「なんだ?これは.......」
エルキドゥが帰った直後、そばに手紙が置いてあるのに気づく
だがこの時代には紙は存在しないものだ。つまり────
ギルガメッシュ「文か.......魔術師か、何かか?この我を何度も呼び寄せおって.......まぁ、これで暇つぶしにもなるか.......」
聖杯戦争でさえも彼にとってはただの暇つぶしに過ぎない────だが、聖杯戦争とはまた別の戦争が近づいていた。
そして封をあけ、そこに書いてあったものは────
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの”箱庭”に来られたし』
ギルガメッシュ「む」
その瞬間彼は、上空4000mの大空に投げ出された
さぁ...ここから始まる新たなる────ギルガメッシュ英雄譚────