英雄王も異世界から来るそうですよ?   作:heartz

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アンケート、耀ちゃんとか黒ウサギとかが来るかと予想していましたが........

まさかの【エルキドゥ】これには私も死角から右ストレートが飛んできた感覚です。



今回は少々短くなっております。
申し訳ありません。

それでは7話、どうぞ!!


7話 死の恐怖

樹によって支えられていた廃屋が倒壊していく音を聞いて、ギル達三人は一目散に走りだす。

 

十六夜「おい、そんな急ぐ必要ねえだろ?」

 

黒ウサギ「大ありです!黒ウサギの聞き間違いでなければ、耀さんはかなりの重症のはず.........!」

 

ジン「黒ウサギ!早くこっちに!耀さんが危険だ!」

 

風より速く走る三人は瞬く間にジン達の元に駆けつけた。

廃屋に隠れていたジンは三人を呼び止める為に叫ぶ。

黒ウサギは耀の容体を見て息を呑んだ。

 

黒ウサギ「すぐコミュニティの工房に運びます。あそこなら」

 

ギル「そう慌てるな、月のウサギよ」

 

黒ウサギ「これが慌てずにいられますか!!」

 

かなり慌てている黒ウサギとは対照的に、冷静なギル。

 

ギル「このような傷、直ぐに治る」

 

そう云うと、ギルは”王の財宝”を開き、中から液体を取り出す。

 

ギル「耀にこれを飲ませて安静にさせておけ。そうすればこの程度の傷など直ぐに塞がる」

 

黒ウサギ「........!分かりました!本拠に戻り次第寝かせておきます」

 

そう言って黒ウサギは耀を抱えて一目散に走り出した。

それを一瞥したギルは十六夜に体を向ける。

 

ギル「我は用がある。貴様らの作戦とやらには参加できぬ故、貴様らで済ませよ」

 

すると今度は森があった方へ歩き出した。

ギルの姿が見えなくなった後に十六夜が呟く。

 

十六夜「聞こえてたのかよ.........」

 

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

 

飛鳥は一人、瓦礫の上で膝を抱えていた。

久遠財閥を束ねていたとしても、元々は十代の女の子。

目の前で殺し、殺した相手の断末魔を聞いた。

飛鳥には耐え難いことだった。

 

飛鳥「.............」

 

飛鳥は一人、膝を抱えていた。

すると後ろから声を掛けられる。

 

ギル「後悔。いや恐怖か」

 

飛鳥は後ろを振り向く。

そこには、いつもの服装で哀愁に満ちた顔をしたギルガメッシュが、此方に歩み寄って来ていた。

 

飛鳥「ギルガメッシュさん.........どうしたの?」

 

ギル「なに、貴様の姿を見てると興が乗ってな。一つ昔話をしてやろう」

 

そう云ってギルは、飛鳥の隣に腰をおろす。

 

ギル「我には唯一無二の友がいた」

 

ぽつりと、その言葉を皮切りに昔の話を語りだした。

 

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

 

我は人間と女神との間に作られた。

まあそれは良い。

あいつとは荒野で出会った。

最初は土塊の分際で我のことを諌めるなどとぬかすと思っていたが、

なるほど、我と同等の強さを持つのだ。

その戦いは数日に及んだ。

我の財を使うのは屈辱的だったが、最初はやむなく。

だが、最後には楽しんでいる自分がいた。

戦いはどちらが勝ったのか―――。

我は最後の蔵をからにし、奴は九割の粘土を失っていた。

我は大笑いした後仰向けに倒れ込んだ。

奴も地に倒れた。

 

ギル「互いに残るは一手のみ。守りもないのであれば、愚かな死体が二つ並ぶだけだろうよ」

 

すると奴は我に倣うように倒れた。

そしてこんな言葉を口にした。

 

???「使ってしまった財宝は、惜しくないのかい?」

 

ギル「なに。使うべき相手であれば、くれてやるのも悪くない」

 

晴れ晴れとした気分だった。

今まで我に対等に渡り合える相手がいなかった。

故に独りだったのだ。

それが、なんだ。

唯の土塊だと思っていた相手が我と同等の力を持っていた。

それからというもの、我は奴と共にあった。

まあそいつのせいで、財宝を投げ撃つなどと頭の悪い癖をつけられたがな。

奴と様々な旅をした。

杉の森の魔物を倒したりな。

そんな時に奴が言った。

 

???「私は道具だ。君が裁定する必要のないものだ。世界の終わりまで、君の傍に有り続けられる」

 

その時には我はもう―――

 

ギル「たわけ。よいか―――。それは、―――と言うのだ」

 

そして我の我儘によって奴は死んだ。

 

ギル「許さぬ。なぜおまえが死ぬ?罰がくだされるのなら、それは我であるべきだ!全ては我の我儘ではないか!」

 

すると奴は見ていられなかったのか、我に話しかけてきた。

 

???「悲しむ必要はありません。私は兵器だ。君にとって数ある財宝の一つにすぎない。この先、私を上回る宝はいくらでも現れる。だから君が頬を濡らすほどの理由も価値も、私にはとうにないのです」

 

奴は言い切った。

己に価値はないと。

そんなことない。我はそれを否定した。

 

ギル「価値はある!唯一の価値はあるのだ。我はここに宣言する。この世において、我の友はただひとり。ならばこそ―――その価値は未来永劫、変わりはしない」

 

我は永遠の孤独であるのを代賞に、奴をこの時代だけでなく未来永劫、価値を失わないようにした。

―――滑稽だろう。

そして、奴が己のことを道具だと言った時の我の言葉を思い出す。

 

ギル「たわけ」

 

ギル「共に生き、共に語らい、共に戦う。それは人でも道具でもない。友と言うのだ、エルキドゥ」

 

失ってたまるものか。

我はそう思った、が。

我の蔵は少し前の戦いでからだった。

雨はしだいに弱くなっていった。

奴は元の姿に、荒野の土塊に戻っていった。

我は吠えた。

それと同時に初めて恐怖した。

自分と同等の力を持つ者が死んだ。

我は死という物に恐怖し、不老不死を求めるようになった。

 

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

 

ギル「こんなものだ。貴様の気が晴れたのなら我はもう行くぞ」

 

飛鳥「少し待って。今でも貴方は不老不死を求めているの?」

 

ギルは鼻で笑う。

 

ギル「今はもう求めておらん。あの時、我は生まれ、同時に死んだ。我の人としての生など一瞬の物よ」

 

そう云うとギルは去って行った。

飛鳥はすっかり元の気高い”久遠飛鳥”に戻っていた。




飛鳥さんの悩みなど直ぐに解決。さすがギル様........!
てなわけでエクストラの奴をギル様視点で書いてみました。
多分こんな感じ.........だと思う;


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