申し訳ありません。中々忙しく執筆ができませんでした。
そ、そんなことよりヒロインアンケートの方、投票してくれた皆様、ありがとうございました!
結果としては、
一位 エルキドゥ
二位 レティシア
と、このような結果になりました。
エル何処で出そう(焦り)
その後、本拠に戻ったギル達は耀の見舞いを済ませ、各々寛いでいた。
談話室のソファで寛いでいた十六夜は呆れたようにギルに呟いた。
十六夜「春日部の傷、もう塞がってたな。流石はギルガメッシュ王ってとこか」
ギル「あの程度の薬など腐るほどあるわ」
黒ウサギ「本当なら増血をする必要があったのですが、傷もふさがり血も元通りになってました。有難うございますギルガメッシュさん!」
お礼を言って頭を下げる黒ウサギ。
ギルはそれを当り前とでもいう風な態度だった。
ギル「そんなことよりもだ、月のウサギ。例のゲームはどうなった」
十六夜「俺も聞こうと思ってたところだぜ。で、どうなんだ?」
ギル達三人は本拠の三階にある談話室で、仲間が景品に出されるゲームのことを話していた。
十六夜とギルが参加してくれると聞いて大歓喜していた黒ウサギは、申請から戻ると一転して泣きそうな顔になっていた。
十六夜「ゲームが延期?」
黒ウサギ「はい.........申請に行った先で知りました。このまま中止の線もあるそうです」
黒ウサギは耳を萎れさせ、口惜しそうに顔をゆがめて落ち込んでいる。
十六夜は肩透かしを食らったようにソファーに寝そべった。
十六夜「なんてつまらない事をしてくれるんだ。白夜叉に言ってどうにかならないのか?」
黒ウサギ「どうにもならないでしょう。どうやら巨額の買い手がついてしまったそうですから」
ギルの顔が少し歪んだ。
別に人身売買への不快感ではない。
一度ゲームの景品として出したものを、金を積まれたからといって取り下げるのはホストとしていい事とは言えない。
それに、わざわざ自分がゲームに出てやろうと言っているのにそれを無下にした”サウザンドアイズ”とその”買い手”に怒っているのだろう。
ギル「所詮は商業コミュニティか。この我が直接ゲームに赴いてやると言っているものを、不敬な」
十六夜「そうだぜ。エンターテイナーとしちゃ五流もいいところだ。”サウザンドアイズ”は巨大なコミュニティじゃなかったのか?プライドはねえのかよ」
黒ウサギ「仕方がないですよ。”サウザンドアイズ”は群体コミュニティです。白夜叉様のように直轄の幹部が半分、傘下のコミュニティの幹部が半分です。今回の主催は”サウザンドアイズ”の傘下コミュニティの幹部、”ペルセウス”。双女神の看板に傷が付く事も気にならないほどのお金やギフトを得れば、ゲームの撤回ぐらいやるでしょう」
達観したような物言の黒ウサギだが、悔しさで言えば十六夜の何倍も感じている。
それでも冷静でいられたのは、箱庭においてギフトゲームは絶対の法律だからだ。
敗者として奪われ、所有されてしまった仲間達を集めるのは容易ではない。
しかし、仲間を取り戻せるのもギフトゲームしかないと、黒ウサギは承知していた。だから今回は純粋に運がなかったと諦めるしかない。
――のだが........。
ギル「ならば金を積めばよかろう」
この男は何を言っているのだろうか?と黒ウサギは思うしかない。
それもそのはず。一昔前ならいざ知らず、今のコミュニティは”ノーネーム”だ。名も旗も取られ、コミュニティの大半がギフトゲームに参加できない子供達、十六夜達が来てから幾分かましにはなったが、それでもギフトゲームの中止を撤回するほどのお金など持っている訳がない。
黒ウサギ「そのお金があったならこんなにも苦労はしてません!」
ギル「はっ、月のウサギよ、我を侮るのは良いが我の財は侮るなよ?」
十六夜と黒ウサギは意味深なその言葉に首を傾けるのだった。
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十六夜「ところで、その仲間ってのはどんな奴なんだ?」
ギルガメッシュが『湯殿に行く』と言って出て行った数分後、十六夜が唐突にそのようなことを言いだした。
黒ウサギ「そうですね.........一言でいえば、スーパープラチナブロンドの超美人さんです。指を通すと絹糸みたいに肌触りが良くて、湯浴みの時に濡れた髪が星の光だキラキラするのです」
十六夜「へえ?よくわからんが見応えはありそうだな」
そう言うと黒ウサギは興奮したように、自慢げに話し始めた。
黒ウサギ「それはもう!加えて思慮深く、黒ウサギよりも先輩でとても可愛がってくれました。近くに居るのならせめて一度お話ししたかったのですけど........」
???「おや、嬉しい事を言ってくれるじゃないか」
突如聞こえた声に、二人ははっとして、窓の外を見た。ガラスの向こうでにこやかに笑う金髪の少女が浮いていた。
跳び上がって驚いた黒ウサギは急いで窓に駆け寄る。
黒ウサギ「レ、レティシア様!?」
レティシア「様はよせ。今の私は他人に所有される身分”箱庭の貴族”ともあろうものが、モノに敬意を払っていては笑われるぞ」
黒ウサギが錠を開けると、レティシアと呼ばれた金髪の少女は苦笑しながら談話室に入る。
美麗な金の髪を特注のリボンで結び、紅いレザージャケットに拘束具を彷彿させるロングスカートを着た彼女は、黒ウサギの先輩と呼ぶには随分と幼く見えた。
レティシア「こんな場所からの入室で済まない。ジンには見つからず黒ウサギと会いたかったんだ」
黒ウサギ「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶を淹れるので少々お待ち下さい!」
久しぶりに仲間と会えた事が嬉しかったのか、小躍りするように茶室に向かう黒ウサギ。
十六夜の存在に気が付いたレティシアは、彼の奇妙な視線に小首をかしげる。
レティシア「どうした?私の顔に何か付いているか?」
十六夜「いや別に。前評判通りの美人.........いや、美少女だと思って。目の保養に観賞してた」
十六夜なりの真剣な回答に、レティシアは心底楽しそうな哄笑で返す。
口元を押さえながら笑いを噛み殺し、なるべく上品に装って席に着いた。
レティシア「ふふ、なるほどな。君が十六夜か。白夜叉の話通り歯に衣着せぬ男だ。して、白夜叉を倒したギルガメッシュはいないのか?」
十六夜「王様なら今は風呂にでも入ってんじゃねえか?湯殿に行くって言ってたしな」
レティシア「ふむ、そうか。一度会ってみたかったのだが、仕方ないな」
十六夜「ああ。だけどそろそろ出てても良いころ合いだがな」
十六夜がそう言った瞬間に、窓の外から『ドーン』と爆発音が聞こえた。
何事だと、いつの間に紅茶を淹れて戻って来た黒ウサギが窓から身を乗り出す。十六夜とレティシアもそれに続く。
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時間は少し前に遡る。
少し前に風呂から出たギルは火照った体を冷まそうと外に出ていた。
ギル「ふむ、夜はやはり冷え込むな」
冷ますついでに散歩をと、屋敷の庭を徘徊していたギルは、目を細め一点を睨みつける。
睨みつけた先には夜空が所狭しと広がっていた。が、ギルが見ていたのは夜空なんかではなかった。
ギル「..........この我がいるにも関わらず、土足で領地に入ってくるとは何たる不敬よ」
そう呟くとギルは『王の財宝』を一つ展開し、睨みつけた先に射出。
すると『見えない何か』に当り、派手に爆発した。
黒ウサギ「な、何事ですか!」
後ろの館からそんな声が聞こえてくるが、ギルガメッシュは無視。
次から次へと『見えない何か』に武器を射出していく。
一旦武器の射出を止め、煙が晴れるのを待つ。すると、次々と地面に死体が浮かび上がっていく。
ギル「ふん。そのような贋作でこの我を欺こうなど、思い上がりも甚だしい」
ハデスの兜。そう言われるギフトは姿形だけではなく、気配や匂いまでもを完全に消し去ることが出来る、暗殺に特化したギフトである。
不可視のギフトであるそれは、普通だれにも見つからない。が、彼らが持っていたそれはレプリカと云うのも有り、さらにはギルガメッシュの未来をも見通す目には、流石の不可視も機能しなかったようだ。
暫くすると、後ろからハリセンで思いっきり頭をたたかれる。
黒ウサギ「な、な、何やっちゃってんですかあああああああああああああ!!」
黒ウサギの怒号がコミュニティ中に響いた。
十六夜「やる、殺るをかけたのか。面白いジョークだな」
黒ウサギ「そんなこと言ってる場合じゃありません!!」
短くて申し訳ありません。
とりあえず次で一巻分の話は終わると思います。
それでは次をお楽しみに!