艦これ-提督と艦娘の鎮守府物語-   作:鶴雪 吹急

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 どうも、今回は前回から日をまたいだ05:30頃からのスタートです。
 それでは、どうぞ


第四話「特典と鎮守府」

 彼は、吹雪に揺すられながら起きる。

 

「司令官!起きてください!」

「んー。おはよう、吹雪」

「おはようございます。まもなく、中間地点ですよ」

「そうか」

 

 二人は布団を畳み、端に寄せて艦橋に向かった。

 艦橋に着くと、通信妖精が、

 

「護衛隊より、入電『こちら、護衛隊旗艦の[球磨]だクマ。これにて、護衛を終了しますクマ。先ほど、こちらが出した索敵機にはこの先の海路に反応は無いクマから安心してクマ』だそうです」

 

 と、言い。吹雪が、

 

「分かりました。通信妖精はここまでの護衛と索敵のお礼を送ってください。ここからは、単艦で鎮守府を目指します。第一戦速!」

 

 と言うと、二人を乗せた艦は、前方に居た護衛隊の艦を抜いて海を進み始めた。

 

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ーーー

 

 大海原を進む『駆逐艦吹雪』。それに乗っている彼は今、左舷側の甲板に出ていた。

 

(よしっ。試すのなら今かな...)

 

 彼の右腕には飛行板がつけられ、背中には深緑に日の丸が描かれた矢が数本矢筒につめられ背負われている。左手には弓、お腹の前辺りに、右下に[ア]と書かれたものをつけられていた。

 彼は、背中の矢筒から矢を一本出した。弓に矢を掛け、ひもを引く。

 

(できるだけ、集中力をあげて...)

 

 彼は自分にそう言い聞かせて、矢を放つ。

 放たれた矢は一直線に飛び、炎とともに5機の『零戦艦戦52型』が現れた。

 

 一方、艦橋にいた吹雪は艦橋左側の窓の外を抜け、零戦52型に変わる矢を見て驚いていた。そして窓に駆け寄り、矢の飛んできた方向を見てさらに驚いた。なぜなら、”赤い一航戦(赤城)”の艤装を纏った自分の司令官がいたのだ。吹雪は艦橋をとび出し、彼へと駆け寄って、

 

「何故司令官が艤装を?」

 

 と聞いた。

 

「ああこれか、今から説明するから他のやつには秘密にしてくれないか?」

「いいですよ」

「では...」

 

 そうして彼は説明した。自分は、別の世界から転移してきたものだということ。総帥からの手紙に書いてあった、赤城の艤装が纏えるのは、転移者の特典のようなものだということ。

 

「あと、これは本当に緊急事態のときしか実戦には使わないからな」

「分かりました」

 

 吹雪は、理解したのか『先に艦橋に戻ります。もうすぐで鎮守府に着きますよ』と言って艦橋に戻った。

 吹雪を見送ると、彼は艦載機に戻るように指示を出す。数分で戻ってきた艦載機は、彼の飛行板に乗ると矢に姿を変える。彼は矢を矢筒に戻し目を閉じる。光に包まれて、艤装は彼の身体から消えた。それを確認すると艦橋へ向かった。

 

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 彼は、目の前に見える鎮守府と吹雪に見せてもらった鎮守府周辺にの海図を交互に見ながら聞いた、

 

「なあぁ、吹雪」

「何ですか?司令官」

「俺の配属される鎮守府って、島の鎮守府なのか?」

「あれ?言ってませんでしたっけ?」

「言ってない」

 

 彼の鎮守府は島にあった。島の大きさはちょうど神奈川県ほどの大きさで、鎮守府はその一画にあった。

 

「あそこの桟橋に泊めましょう。両舷前進微速!」

 

 吹雪がそう言うと、船の速度が落ちて桟橋が近づく。

 

「両舷停止!」

 

 そう言うと、桟橋の横で船は泊まる。

 

「『吹雪』投錨します!」

 

 そう言うと、錨が降ろされる。

 

「さあ、着きましたよ!司令官!」

「よしっ。とりあえず艦はそのままでいいから、降りて執務室に行こう」

「はい!」

 

 二人は船を降り、執務室を目指した。

 

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ーーー

 

 二人は執務室に向かうため、とりあえず大きな建物に向かった。中に入ると、建物内の地図があった。

 

「えっと...。執務室はっと...」

「あっ、ここですね」

 

 そう言って、吹雪は執務室のある場所を指した。

 

「そこか...行くよ。吹雪」

「はいっ」

 

 二人は、その場所へ向かった。

 目的の場所へ着くと、扉の上には『執務室』と書かれていた。彼は、扉を開き中へ入る、それに続いて吹雪も入る。

 執務室内は、綺麗だった...。

 

「おっと...」

「これは...」

 

 ダンボールしかないから。

 

「吹雪」

「はい?」

「このダンボールの中身は?」

「たぶんこれから提督として艦隊を指揮するための手引きとか、指南書とかの資料とか、執務の書類では?」

「だよな...。自分の荷物は自分の部屋だし...」

 

 と、言ってダンボールの上にあるものを手に取る。

 

「上にのっていたのはここの地図か。二枚あるし、一枚は吹雪にあげるよ」

「ありがとうございます。私の荷物は、『艦』に載せてきているので取ってきます」

「それなら手伝うよ」

「良いんですか?」

「これでも男だ、女の子の手伝いすることぐらい気にするな」

「じゃあ、お願いします」

 

 そう言い、二人はまた『艦』に戻り吹雪の荷物を運び始めた。

 

「そういえば私の荷物はどこに運ぶんですか?」

「地図によると、各艦種の艦娘寮があるみたいだからそこの『駆逐艦A棟』に」

「そうなんですか」

 

 寮内は、幾つもの部屋があった。

 

「どこがいい?」

「んー」

 

 吹雪は、駆逐艦寮の地図を見ながら悩む。

 

「ここにします」

 

 と言いながら、二階の角部屋を指した。

 

「了解」

 

 二人は、吹雪が指定した部屋に向かい、荷物を置いた。

 

「吹雪」

「はい。司令官」

「執務などは、明日からやるから今日は荷物の整理などしてて」

「分かりました」

「それじゃあ、俺も自分の荷物とか整理するから行くね」

「はい、ありがとうございました」

 

 

 彼は、ーー提督は、自分の部屋に向かい荷物を整理し始めた。

 外は、水平線に日が沈み始めていた。

 




 いかがでしたか?
 今回で、一応前置き的なものは、終わりです。
 さあ、次回より鎮守府の戦力を集めたり、任務をこなしたり、提督と艦娘がわいわいしたりします。お楽しみに。
 あと、次回に建造を予定しています。誰が出るのでしょうか?

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