九尾の邂逅から数ヶ月……
俺とナルトは森の中で組手をしていた。
なぜ、ナルトとやっているかと聞かれると
あれは、数ヶ月前九尾との邂逅を果たしてすぐだ。
〜数ヶ月前〜
未だに恐怖で震え上がる体を抑えながらもナルトに確認した。
「おまえは、このままでいいのか?」
このままでいいのか? それは、いまの現状だ。
なぜ、ナルトが大人に暴力を振るわれているのかはいまその元凶と邂逅したためわかるが
なぜ、大人に暴力を振るわれてるのになんの反撃もしないのかだった。
いくら、九尾のチャクラで回復が早いとはいえなんの反撃もしないのはおかしい。おれはそう思わずにはいられなかった
「……ちゃんと約束したからだ」
「え?」
「3代目のじいちゃんと約束したからだってばよ!」
急に声を荒らげるナルトにおれは驚いた。
先程までの大人しかったナルトとは大違いだからだ。
3代目のじいちゃん……3代目火影、猿飛ヒルゼンか
声を荒らげるということは3代目火影の存在が大切なのか……それとも3代目火影との約束が重要なものなのか。
おそらくは、両方だな。
ナルトには生まれた時から父親も母親もいなくてずっと1人だったから3代目火影はナルトにとっては父親でもあり祖父でもあるのかもしれんな。
「んで?約束ってのは?」
ナルトが反撃しない理由が気になり若干声に焦りが混じったがナルトはそれを気にすることなく話し始めた。
「3代目のじいちゃんに前に1回だけ聞いたことがあったんだってばよ。」
「なんで、オレってば暴力をふるわれるのかって?」
「…………」
「そしたら、答えてくれたってばよ。」
「俺の中に化け狐が封印されてるって……」
化け狐……九尾か
「オレってば、そんな理由で暴力をふるわれてるのかって思ったら憎しみの感情が湧き上がってきたんだってばよ。」
そりゃそうだわな……ナルトにはなんの罪もないんだから。
もし、俺がナルトの立場だったら同じことを感じてたかもだし。
「そん時にさ、3代目のじいちゃんがこう言ってくれたんだってばよ……」
「……『お主はもうひとりではない。わしがおる……じゃから憎しみに振り回されてはいけない』」
ナルトは、その優しい声で憎しみの感情が薄れてなんとかなったらしい。
「なるほどねぇ……」
ひとりではないか……それがナルトにとっては何よりも暖かい言葉だったということか。
「なぁ、ナルト……俺と友達にならないか?」
「え?」
「だって……お前と友達になりたいんだもん!」
(ちょうど、修行の相手も欲しかったし……)
ナルトはいきなりの友達になりたいという言葉にえ?え?と混乱していた。
無理もないか……今まで疎まれてきたことはあれど友達になりたいと言われたことはないから。
「よろしくだってばよ!」
ナルトはにっこりと笑った。
こうして俺たちは友達になった。
~そして現在~
「はぁ!」
「やぁ!」
ナルトのパンチとおれのパンチがお互いに決まる。
「やるな!」
「ミタマもだってばよ!」
笑い合う
この数ヶ月、ナルトもかなり成長してきてる。
このぶんだとあと数ヶ月もしないうちに体術追い抜かれるな。
「体術もだいぶできるようになってきたから次は忍術だな!」
忍術が扱えるようになるためにはまずチャクラを精密にコントロールできるようにならないとな
「ナルト……お前の中には九尾がいるから俺よりはチャクラがある。」
「まずは、チャクラを自在に操れるように特訓しよう」
「わかったってばよ!」
元気よく返事するナルトを見ておれはまず見本として木の下まで歩いて行くと足の裏にチャクラを集めそれを維持したまま手を使わず登っていった。
そして、木の幹までたどり着くと宙ぶらりん状態になって見せた。
「と、まぁこんな感じだ……」
けっこう、簡単にやって見せたけど……意外と難しいんだよな。
おれもこれをできるようになるまで何回も木から落ちたし。
「これをやるのにおいて重要なのは足元にチャクラを集めてそれを維持するということだ。」
1通りの説明を終えるとクルクルと回りながら地面に着地する
さてと、ナルトが木登りやってる間におれはこの前父さんの書斎で見つけた術の巻物に記されてた術の練習でもするかな。
たしか、印は……