問題児たちが異世界から来るそうですよ?―振り回される問題児― 作:gjb
次の日―――
俺が目を覚ますと黒ウサギと飛鳥の雰囲気がなにか険悪だった
「なぁ、耀。昨日何があったんだ?」
「私も聞いただけなんだけど・・・」
聞くと、元仲間の為に黒ウサギが自分の身を犠牲にしようとしたため、そのことで飛鳥と喧嘩をしたらしい
「なるほどね」
「私たちにできることがあればいいんだけど・・・」
「やれるとしたらペルセウスのコミュニティにどうやってゲームをするかだな」
二人が話していると
「あ、あの・・・」
「ん?リリか。どうした?」
狐耳の少女・リリがはなしかけてきた
「あの二人は何で喧嘩してるんですか?」
「いや、そういうわけじゃ・・・」
「私たちにできることはないでしょうか?」
この言葉に二人は少し心が温かくなる
「その気持ちだけで大丈夫だ。」
「そうだよ。ありがとう、リリ」
「それでも何かしたいんです」
「それならお菓子でも焼いて持っててあげな。心が籠ったものを無碍にする奴じゃないしな」
紫炎がそういうとどこかに歩き出した
「どこに行くの?」
「ちょっとコミュニティ内をぐるっと回ってみようかなってな。」
「そんな悠長なことしてられる時間はない。」
耀が怒った顔でこちらを睨む。
「十六夜を探してみようと思ってな。俺らの中じゃ一番頭が切れるからな。だから今日はコミュニティ内を探してみようと思ってな。」
「今日は?」
「なんか今日中に見つかる気がしなくてな。」
「あー」
耀が納得したように頷く
そして紫炎が館へと歩き出した
―――――――――――――
「ジン、ちょっといいか?」
「はい、なんでしょう?」
紫炎が図書館でジンを見つけた後、廊下に引きずりながら聞いた
「なんか武器ないか?」
「それなら工房にありますけど・・・」
「よし行くか。」
「その前に、何故、今武器を?」
ジンの問いに紫炎がさも当たり前のように答える
「ペルセウスとの戦いが近いからだよ」
「聞いてないんですか!?ペルセウスはギフトゲームを取りやめたんですよ。それで」
「黒ウサギとの交換条件は知ってる。だが、話し合いの場には白夜叉が居たんだ。十六夜が居ないのは何か吹き込まれたからにちがいない。」
紫炎がそこまでいうとジンがはっとする
「ということだ。ほれ、早く工房に案内してくれ」
「分かりましたから、引きずらないで下さい。自分で歩きます。」
そうしてジンを離して工房まで案内してもらった