問題児たちが異世界から来るそうですよ?―振り回される問題児―   作:gjb

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第二十六話

―――――――境界壁・舞台区画。“火龍誕生祭”運営本陣

 

ここで白夜叉が渡してきたチラシのゲームの予選が行われる

 

今は“生誕の篝火”の最後の予選、紫炎の番である

 

これの隣では耀が“創造主の決闘”の予選が始まった

 

『“生誕の篝火”予選

 

  ・勝利条件 相手のたいまつの火を消す

 

  ・敗北条件 自分のたいまつが消える

        相手の殺害        

 

     たいまつは自分で持っても動かしても良い』

 

これが今日のルールらしい

 

「さてゲームを盛り上げてやるか」

 

この言葉を聞き、挑発と受け取った相手が槌を振ってきた

 

二人ともがたいまつを持ってる状態なので互いが互いを狙っている

 

それを軽くかわしたが叩かれた場所から火が噴き出た

 

「鍛冶師かなんかのギフトか」

 

「いまさら怖気づいても遅い」

 

続けざまに紫炎に槌を振り下ろす

 

「はっ、しゃらくせー」

 

そういって紫炎は右手に黄色の炎を纏い、そのままぶん殴った

 

「そのままつぶれろ」

 

相手が力を込めるが

 

「そんなんじゃ意味がねーぞ」

 

槌が紫炎の右手に押し戻されたと思ったら

 

「オラッ」

 

そのままかち上げ砕いた

 

欠片が炎に反射して花火のようにきれいだった

 

「なっ!?」

 

驚いている相手の懐に入り、たいまつをもやしつくす

 

「最後の決勝者は同時に決まった。二人は同じコミュニティだ。“ノーネム”の創造主の決闘は春日部耀、生誕の篝火は赤羽紫炎に決まった。決勝のゲームは明日以降の日取りとなる。明日以降のゲームルールは…もう一人の主催者にして今回の祭典の主賓から説明願おう」

 

そ言って白夜叉が宮殿のバルコニーを譲る

 

出てきたのは色彩鮮やかな衣装を幾重にも着飾った幼い少女が出てきた

 

「ご紹介に与りました、北のフロアマスター・サンドラ=ドルトレイクです。以降のゲームにつきましてはお手持ちの招待状をご覧ください」

 

その言葉を聞き、俺は耀に聞く

 

「そういえばあの招待状って誰が持ってたけ?」

 

「そういえば誰だろう?」

 

「ま、後で白夜叉に契約書類を見せてもらってルールの確認でもするか。」

 

「そうだね」

 

耀と話してると三毛猫が紫炎の足をひっかいてきた

 

「にゃ、にゃー」

 

「悪い、耀。指輪をしてくれ」

 

「わかった。」

 

俺がそういうと“約束の指輪”を指につけてくれた

 

「お嬢に気安く話しかけんなや。お嬢だって嫌がってるやろ」

 

「そうなのか、耀」

 

「違う。嘘を言わないで三毛猫」

 

「嘘ちゃうで。だってあのときからお嬢はにゃ、にゃ」

 

何事と思い、耀を見ると指輪を外してた

 

「もうだめ」

 

少し頬が赤い気がする

 

「なあ、本当に嫌じゃないんだな?」

 

「うん。それは本当」

 

「それじゃあ何で三毛猫はそんなこと言ったんだ?」

 

「教えない」

 

これ以上聞いても無駄と判断した紫炎は、

 

「それじゃあサウザンドアイズの支店に戻るか」

 

「うん。ちゃんと明日の始まる時間も聞かなきゃね」

 

耀が少し悪戯っぽく言ってくる

 

「朝早かったら起こしてくれ」

 

「分かった」

 

歓談しながら支店に戻った

 

―――――――――――

 

支店に戻り、風呂に入った後、店員から移動方法について聞いたがまったくわからなかった

 

「十六夜、よくあんな説明で分かったな」

 

「俺的にはなんであれで分からないかが不思議だ」

 

「人間全員がお前と同じ頭の回転じゃないんだぞ」

 

「そりゃそうだが・・・。お前ならあれで分かると思ったんだが」

 

「買いかぶり過ぎだ。」

 

そんな話をしてると女性陣が上がってきた

 

「あら、そんなところで歓談中?」

 

声に反応して振り向くと耀たちは備えの薄い布の浴衣を着ていた

 

「・・・おお?コレはなかなかいい眺めだ。そう思わないか、紫炎、御チビ様?」

 

「はい?」

 

「まあな」

 

(思わず見とれてしまった)

「黒ウサギやお嬢様の薄い布の上からでもわかる二の腕から乳房にかけての豊かな発育は扇情的だが相対的にスレンダーながらも健康的な素肌の春日部やレティシアの髪から滴る水が鎖骨のラインをスゥッと流れ落ちるさまは自然に慎ましい誘導するのは」

 

そこまでいううと十六夜に何かがもの凄い勢いでぶつかった

 

「風呂桶?」

 

「変態しかいないのこのコミュニティは!?」

 

「白夜叉様も十六夜さんも赤羽さんもみんなお馬鹿です」

 

耳まで真っ赤にさせた飛鳥とウサ耳まで真っ赤にした黒ウサギの突っ込みだったようだ

 

「っておれも?何にも言ってないけど」

 

耀が近づいて尋ねた

 

「それじゃあそんな風には見なかったってこと?」

 

「そういうわけじゃあ」

 

そういった瞬間、耀に風呂桶で殴られ気絶した


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