問題児たちが異世界から来るそうですよ?―振り回される問題児―   作:gjb

38 / 114
第二十九話

紫炎が目を覚ましたら十六夜がベットの横にいた

 

「よく寝てたな。もう三日も寝てたぞ」

 

「そうか。そういえば火龍誕生祭はどうなってんだ?」

 

「中止になった」

 

「は?」

 

「そしてこれが魔王の契約書類だ」

 

突然の展開に頭が付いて行かない紫炎

 

「簡単に言えばお前がボコられた次の日に魔王とのゲームが始まったんだ」

 

「それおかしくないか?白夜叉が対策とってたはずじゃあ・・・」

 

「始まったもんは仕方がないだろう。とにかく契約書類を読んどけ」

 

そういわれて契約書類に目を通す

 

 

『ギフトゲーム名《The PIED PIPER of HAMELIN》

 

 プレイヤー一覧、現時点で三九九九九九九外門・四〇〇〇〇〇〇・境界壁の舞台区画に存在する参加者・主催者の全コミュニティ(《箱庭の貴族》を含む)。

 

プレイヤー側・ホスト指定ゲームマスター、太陽の運行者・星霊、白夜叉(現在非参戦のため、中断時の接触禁止)。

 

プレイヤー側・禁止事項、自決及び同士討ちによる討ち死に。休止期間中にゲームテリトリー(舞台区画)からの脱出を禁ず。休止期間の自由行動範囲は本祭本陣営より五百メートル四方に限る。

 

ホストマスター側勝利条件、全プレイヤーの屈服・及び殺害。八日後の時間制限を迎えると無条件勝利。

 

プレイヤー側勝利条件、一、ゲームマスターを打倒。二、偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ。

 

 休止期間、一週間を相互不可侵の時間として設ける。

 

 宣誓、上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

 

 《グリムグリモワール・ハーメルン》印 』

 

 

「おいおい、何だこのルール?同士討ち、自殺厳禁なんてあたりまえだろ?それに時間制限も・・・」

 

「相手にペストがいるんだ。再開日数を短くするのにしたことだ」

 

「!ペストか・・・。厄介だな。」

 

「ああ、しかも相手は新興のコミュニティらしくてな。人材を求めてるんだ。」

 

「それなら相手は必然的に時間切れを目指すな」

 

二人が話していると耀が入ってきた

 

「紫炎、大丈夫?」

 

「ん、耀か。俺なら寝たら治った。大丈夫だ」

 

「そう。よか…った」

 

「耀!?」

 

いきなり倒れこむ耀

 

「まさか春日部も黒死病にかかってたのか?」

 

「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないだろ。飛鳥か黒ウサギを呼んで黒い斑点を探させろ。」

 

「・・・そのことも含めて後で教える。おい、黒ウサギ」

 

「はい。調べるのでお二人は出て行ってください」

 

いきなり現れた黒ウサギに違和感を覚える

 

「おい、また盗み聞きしてたな」

 

「・・・そんなことは後回しですとりあえず出て行ってください」

 

そういわれて無理やり追い出される

 

「ったく、それで飛鳥の事を含めてって言ってたが何があったんだ?」

 

「ああ、先に言えばお嬢様は相手に拉致られたらしい」

 

「は!?ちょっと待てよくそれで冷静でいられるな」

 

「さっきも言った通り連中は人材集めが目的だ。それは交渉の席でも言っていた。とりあえず命の心配はない。」

 

「・・・」

 

「それに連れ去られて三日たってんだ。冷静にもなってるさ」

 

十六夜の目は叩きのめされて三日も寝込んでる奴が文句言うな、という目だった

 

「それとあのおっさんだがお前を叩きのめした日にこの手紙を残して消えたぜ」

 

そういって手紙を投げる

 

父親といわないのは十六夜なりの配慮なのだろ

 

「ありがとよ」

 

そういって開けると

 

『愛しの息子へ

 

 優しい父親より』

 

そう書かれていたので速攻で燃やす紫炎

 

「何考えてやがんだ、あいつは!」

 

「なんて書いてあったんだよ」

 

にやけながら聞いてくる十六夜

 

多分もう中身を見ていたのだろう

 

文句を言おうとした瞬間、燃えていた火が字を象り、文章になった

 

「「なっ!?」」

 

紫炎もそうだが流石に十六夜も驚く

 

そして二人はその火の文字を読む

 

『とりあえずお前のギフトは元々の状態に戻しておいた。それからどうするかはお前次第だ。それと武器を一つ追加しておいた。これはお前を思ってくれる仲間がいたから与えてやる。仲間を大事にしろよ』

 

「へぇーいいおっさんじゃないか」

 

「いきなり実力行使してくる以外はな。まあ、それで全部消えるくらい行動が早すぎるからな」

 

少し和解した感じで話す

 

「ん?続きだ」

 

『追伸 紫炎と十六夜君だっけ?女の子三人に対して男二人なんて羨ましすぎるぞ。特に黒ウサギっていうあのエ』

 

そこまで読んで紫炎が炎を消した

 

「さて、ギフトが変わったってことだからギフトカードで確認するか」

 

「ほい」

 

そういってカードを探し出した紫炎に紫炎のギフトカードを投げる十六夜

 

「なんでお前がもってんだよ」

 

「あのおっさんがなんかした後、渡すように頼まれたからだ」

 

「どうやって盗ったんだ?あいつは。」

 

「あの移動と関係があるのかもな」

 

「一部分でも移動ができるのか?」

 

二人は喋りながらドアに近づき、

 

「「オラッ」」

 

勢い良く開くとドアにウサ耳を当てている黒ウサギがいた

 

「おい、黒ウサギ」

 

「は、はい・・・。なんでございましょう?」

 

「耀の具合はどうだ?」

 

「・・・へ?」

 

怒られると思っていた黒ウサギが腑抜けた声を出す

 

「春日部の容体だ。早く言わないと胸とかもむぞ。」

 

「お馬鹿様!!何を言っちゃってくれてるんですか」

 

「盗み聞きした上、報告が遅いからだ」

 

「耀さんはやっぱり黒死病のようでした。今から治療具を取ってきます」

 

そういって逃げるように飛び出した黒ウサギ

 

「あいつ、未遂も含めたら五回目の盗み聞きだぞ」

 

「そうか、なら俺はあいつを今から追うから春日部にはお前がついてろ」

 

「別にいいが・・・。」

 

なんで俺?と聞こうとしたが十六夜が続けた言葉にそれを飲み込む

 

「春日部はお前が倒された日、ずっとそばにいたらしいからな」

 

それだけ言い残して十六夜が去って行った

 

「・・・そうか、ありがとうな。耀。」

 

十六夜の言葉を聞き、紫炎が耀の頭を撫でる

 

そして黒ウサギが来た後もその日一日耀についていた

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。