問題児たちが異世界から来るそうですよ?―振り回される問題児―   作:gjb

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第三十八話

手は繋いだものの、誰かに見られると恥ずかしいと理由で耀のギフトを使いながら食堂についた

 

「着いたな」

 

「うん。ケーキ」

 

目を輝かせながら言ってくる耀に苦笑しながら紫炎

 

「わかりました、お嬢様。少々お待ちください」

 

「ふふ・・・。わかった」

 

突然の執事の振る舞いに戻った紫炎がおかしく、笑いがこらえられなかった耀

 

それを気にせずケーキを探す紫炎

 

「えっと・・・。あった、あった」

 

それを耀に渡す紫炎

 

「おお~」

 

喜びと驚きが混じった声を上げる耀

 

「ご賞味ください」

 

「いただきます」

 

そういうと耀の手が素早く動き、ケーキが減っていく

 

「おいしい」

 

そう言いながらも手は止まらない

 

「そういってもらえて何よりでございます」

 

「お?美味そうなもん食ってんじゃねえか」

 

「十六夜。どうしたの?」

 

「いや、昼食も終わったのに食堂で声が聞こえたんだが・・・」

 

お邪魔だったか?という風な目で見てくる十六夜

 

しかし、耀は食事で気が付かない

 

「うるせーよ。さっさとギフトゲームに行けよ」

 

「おいおい、お前は今使用人なんだぜ。そんな口答えじゃだめだろ?」

 

飛鳥とのやり取りを思い出させるような言葉を投げかける十六夜

 

「やだよ。お前だって男に『ご主人様』なんて言われたくないだろ」

 

「むっ」

 

納得したかのように黙る十六夜

 

「それじゃあ黒ウサギはどこだ」

 

「知らん。自分で探せ」

 

紫炎が言うやいなや十六夜が飛び出して行った

 

「ごちそう様。あれ?十六夜は?」

 

今までケーキに集中していた耀だったがどうやら食べ終わったらしい

 

「さあな?」

 

適当に流す紫炎

 

「まあいいか。夕食楽しみにしてる」

 

「えっと、それは俺一人で作れと?」

 

コクリと頷く耀を見て腹を括る紫炎

 

「おっしゃ。任せとけ」

 

「ファイト」

 

親指を立てて言葉を送り、立ち去った耀

 

「さて、何作ろうか・・・」

 

悲壮な表情を浮かべて厨房に立った紫炎だった

 

――――――――――――

 

「やっぱり美味しいわね」

 

「だな」

 

「うん」

 

「紫炎はすごいな」

 

夕食で紫炎の作った料理に舌鼓を打つ飛鳥、十六夜、耀、レティシアの四人

 

「そういや御チビ様はどうしたんだ?」

 

「ジン坊ちゃんは部屋で食べてますよ。何でも読み終わるまで部屋を出たくないそうなので」

 

「へー、勉強熱心だな」

 

素直に感想を述べる十六夜

 

「ところで皆様方は今日、ギフトゲームに行かなかったようですが、何故でございましょう?」

 

「「「メイド服の黒ウサギと燕尾服の紫炎を見ていた方が面白いから」」」

 

「何言っちゃってくれてるんですか、この問題児様方は!!」

 

「でも、似合ってるってのは本当だぜ」

 

「えっ・・・」

 

十六夜の言葉に黒ウサギは顔どころかウサ耳まで赤くなった

 

「私たちは出て行った方がいいか?」

 

「い、いえ。だ、大丈夫でございます」

 

レティシアの言葉に慌てだす黒ウサギ

 

「そういえば紫炎は?」

 

「あっ、そういえばどこでしょう?」

 

耀の疑問に黒ウサギも疑問で返した

 

「おい、黒ウサギ!運び終わったらさっさとこっち手伝え。百二十人分運ぶのは疲れんだから」

 

「あっ、忘れてました」

 

そう言って黒ウサギが駆けて行った

 

「大変そうね」

 

飛鳥がレティシアを見ながら言う

 

「私は食事の用意はしない。食事はリリと数人の年長組が作っていた」

 

レティシアが飛鳥の言葉に反応し、付け足す

 

「風呂も沸かしたから順番に入ってくれ」

 

遠くから紫炎が叫び、言ってくる

 

「それじゃあ失礼するわね、十六夜君」

 

「おうよ。上がったら声かけてくれ」

 

「わかったわ」

 

そうして女性陣が風呂に入りに向かった」

 

―――――――――――――――

 

「ああー疲れた」

 

「お疲れ様です」

 

「おっさんみたいだぞ、紫炎」

 

女性陣が上がった後、紫炎、ジン、十六夜の三人で風呂に入っていた

 

「しかし、結構な仕事量だった」

 

「それにしても料理の腕前はすごかったです」

 

「全員大絶賛だったぜ」

 

褒め慣れていない紫炎は頬をかき、照れくさそうにする

 

「明日も頑張れよ、紫炎」

 

「ふざけんじゃねえ。やるなら俺以外だろ」

 

「いやいや、一日も二日もそう変わらんだろ」

 

「変わるわ!!」

 

流石に今日一日で疲れがわかり、もうやりたく無さそうな紫炎

 

「冗談だよ。けど、あいつらのメイド服は見てみたいだろ?」

 

「まあな」

 

「そこでだ、また明日も使用人をやるやつを決める為にじゃんけんしないか?」

 

「嫌だよ。また俺になるかもしれないだろ?」

 

「お前がパーさえ出せば大丈夫だ」

 

「本当か?」

 

訝しげに十六夜を見る紫炎

 

「大丈夫だって。俺を信じろ」

 

真っ直ぐに紫炎を見つめる十六夜

 

「おし、わかった」

 

そうして風呂から上がり、じゃんけんをしてみると

 

 

紫炎   パー

 

飛鳥   チョキ

 

耀    チョキ

 

十六夜  チョキ

 

 

 

「だましたな、十六夜!!!」

 

むなしい叫びだけが聞こえた




オリジナルは難しい・・・
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