問題児たちが異世界から来るそうですよ?―振り回される問題児― 作:gjb
紫炎達はレティシア、碓氷、黒ウサギ、女性店員を見送った後、ガロロの下で訓練を行っていた
ちなみに飛鳥も耀が訓練をすると聞いてついてきた
「ったく、俺は耀の見学に来ただけなのに・・・」
「おい、坊主。無駄口を叩いてる暇があるならさっさと見つけろ」
「わかってるよ」
紫炎もついでだから鍛えてやると言われ、半ば強引に訓練に参加させられていた
その内容はガロロが隠したものをギフトを使って見つけるというもので、一人違う場所で行われていた
(面倒臭い。さっさと終わらせよ)
紫炎はそう思うと、“傲慢”のギフトを使い、周囲の状況を確認し、すぐに見つけた
「ほらよ、ガロロのおっさん。これで良いだろ?」
「おう、早いな」
「そんなことはどうでもいい。さっさと耀の場所に戻っていいか?」
紫炎は半ば無理矢理参加させられたことにより、少しいら立ちながら聞く
「ああ、もういいぜ」
紫炎はその言葉を聞いた瞬間その場から消えた
「本当に仲良いですね、あの二人」
先ほどまでどこかに隠れていたフェイス・レスが紫炎が消えたのを確認して出てきた
「あんたか。あの小僧、一途のところも親に似てやがるな」
「ええ、そうですね。それがどうかしましたか?」
ガロロが笑いながら言うと、フェイス・レスは少し怒った感じで返す
「い、いや、何にもねえよ。ただ似てるなって思っただけだよ」
「ええ、そうですか。それならわざわざ口に出さなくても良かったですね」
「わ、悪かった。だから殺気を抑えてくれ!」
ガロロが慌ててそういうと、フェイス・レスが殺気を抑える
「ふん」
すると、フェイス・レスは不機嫌そうに自室に戻って行った
(紫龍の野郎、あのフェイス・レスがあんなに感情をあらわにするなんて、何やらかしたんだ?)
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「ぶえっくしゅん!」
「凄いくしゃみだな、龍。風邪か?」
「そうなのかな?」
紫龍はそう言うと前足で器用にティッシュを掴み、鼻をかむ
「もうそろそろ境界門が起動する時刻じゃが、おんしはどうする?」
「俺はいいや。もし、ノーネームメンバーと鉢合わせになったら嫌だからな」
「そうか。それならわし一人で迎えに行ってくるぞ」
「おう、いってらっしゃい」
紫龍はそういって白夜叉を見送った
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その日一日の訓練が終わり、紫炎は十六夜、ジンと一緒に風呂に入っていた
「はあ~、疲れた」
「よく言うぜ。昼はほとんど何もしてないだろ」
「う・・・」
紫炎は朝の訓練が終わった後、耀の訓練の見学だけしていた
「まあ、訓練なんて強制でやったところでほぼ意味がないだろうしな」
十六夜はそういうと、風呂から上がって行った
「さて、俺も上がろうかな」
「待ってください、紫炎さん。少し頼みたいことがあります」
「頼み?」
今まで空気だったジンが紫炎に話しかけてきた
「同盟の事なんですけど、ウィル・オ・ウィスプに頼もうと思うんですが、確か紫炎さんってウィル・オ・ウィスプのリーダーと面識があるんですよね?」
「まああるけど、それがどうした?」
「いえ、ジャックさん達とは交友はあるのですが、リーダーにはまったく面識がないのでちょっとでも交渉を有利に進めたいので紫炎さんにも協力してほしんですが・・・」
紫炎はそれを聞き、少し考える
「別にいいぜ。ちなみに他の同盟相手は決まってんのか?」
「一応、六本傷には声をかけようと思ってます」
「わかった。お前は六本傷との事だけ考えてろ。ウィル・オ・ウィスプの方は絶対に成功させてやるよ」
「分かりました。お願いします」
二人はそうして風呂から上がった
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クリスとジャックが同じ部屋でくつろいでいると、ノック音が聞こえてきた
「はーい、誰ですか?ぐはっ!」
クリスが扉に近づいて開けようとすると、扉が吹きとんでクリスもそれに巻き込まれて吹き飛んだ
「お?ちょうどジャックだけか。少し話したいことがあるんだが」
「いえ、私ひとりじゃないんですが」
ジャックはそういうとクリスが吹き飛んだ方を見る
すると、がれきからクリスが飛び出した
「コラ!紫炎!なにしやがんだ!!」
「何だ、いたのかクリス。邪魔だから少し席を外してくれ」
「その前に謝りやがれ!!」
クリスが怒鳴るのを見て、紫炎は少しため息をつく
「はいはい、悪かったよ。それじゃあ出てってくれ」
「全然悪いと思ってないだろ!」
紫炎の悪びれない態度にクリスが切れるが、それをジャックが止める
「お待ちなさい、クリス。それより二人っきりで話というのはそんなに重要なことですか?」
「ああ」
ジャックがそれを聞くと、クリスの方に向いて真剣な表情をした
「クリス、少し席を離してもらってもいいですか?」
「・・・分かりました。アーシャのところにいるんで終わったら呼んでください」
「ヤホホホ。わかりました」
少し悩んだクリスだったが、仕方がないといった表情で外に出た
「サンキュー、ジャック」
「ヤホホホ。別にいいですよ。それより何の用でしょうか?」
「ウィル・オ・ウィスプのリーダー、ウィラ=ザ=イグニファトゥスとの交渉の場を設けてもらいたい」
ジャックは紫炎の言葉に少し意外な表情をする
「何が目的で?」
「なに、俺達ノーネームは六桁昇格の為に旗が必要でな。それを連盟旗で補おうと思ってるんだ」
ジャックはそれを聞き、少し怪訝な表情をする
「とりあえず名前を貸せ、という事でしょうか?そのようなことなら・・・」
「違う違う。ちゃんとそっちにもメリットがある。それは交渉の場で話すが・・・」
どうだ、言わんばかりの目で紫炎がジャックを見ると、ジャックは観念したかのようにため息をつく
「分かりました。それなら明日、一緒に私たちのコミュニティに来てくれませんか?」
「おう、昼ごろにこっちに来ればいいのか?」
「はい。それでは待ってますよ」
紫炎はそういってジャックの部屋から出て行った
(さて、ああは言ったがメリットとか全然聞いてないんだよな。今からでもジンに聞きに行くか。いやその前に耀に明日のことを言うか。あ~どうしよう)
紫炎は散々迷った挙句先に耀の方に行くことに決めたのだった