問題児たちが異世界から来るそうですよ?―振り回される問題児― 作:gjb
紫龍たちが平天の旗本から東に帰ってから三日後、南では平和な時が流れた
朝、耀が目覚めると、紫炎はまだ眠っていた
「まだ、寝てるよね」
耀が紫炎が寝てるのを確認し、布団から出る
(紫炎が眠ってるうちに着替えなくちゃ)
一緒の部屋になってから二人は先に起きたほうが着替えてから起こそうと決めた
そして着替え終わった耀は紫炎の身体を揺らす
「ほら、紫炎。朝だよ」
しかし、それだけでは紫炎は起きない
(わかってるけどね)
耀はそれを予想していたので、本を手に取る
「えい」
「ぐはっ」
そして紫炎の顔面にそれを叩きつける
「おはよう、紫炎」
「ああ、おはよ。いつつつ」
紫炎は起きたが顔を抑える
「まったく、シャキッとしてよね。お腹の子が生まれて来てだらしなかったら許さないよ」
耀がそう言うと、お腹に手を当てた
「ちょ、ちょっと待て。俺はまだ何もしてない。・・・はず」
紫炎は自分は何もしていないという自信はあるが、なにせ同じベッドで寝てる訳である
何かの拍子で・・・、という考えが頭をよぎったので最後に自信なさげに付け足した
「その、悪いんだが俺は覚えてないんだが、でもきちんと責任は・・・」
紫炎がそこまで言うと、耀が紫炎の口に指を当てて途中でやめさせる
「大丈夫。冗談だよ」
「冗談?」
「うん」
耀のその言葉を聞き、紫炎はホッと胸を撫で下ろす
「でも、ちゃんと責任は取ってくれるんだよね」
「もしかしてそれを聞くためにあんなことを言ったのか?」
紫炎がそう言うと、耀は首を縦に振る
「紫炎が私を大切に思ってくれてるのは分かるけど、同じ部屋にいるのに何にもされないと不安になっちゃうよ」
耀がそこまで言うと、不安げな表情になる
「耀」
「え・・・、うむっ」
紫炎がそんな耀を見て、口づけを交わす
「そんな事言われたら我慢してた俺がバカみたいじゃないか」
耀はそれを聞くと、顔を赤らめて紫炎に優しく囁きかける
「本当にバカ。好きな人とならいつでもいいって言ったじゃん」
「・・・っ耀!」
紫炎は耀の言葉を聞き、我慢の限界を迎え、耀を押し倒す
「紫炎。いつでも良いって言ったけど、その、私初めてだから・・」
「ああ。優しくするよ」
紫炎はそういって耀の服に手をかける
「紫炎君、春日部さん!いつまで寝て・・る・・・の」
すると、ちょうどその時、朝食に来ない二人を起こしに来た飛鳥が扉を開けた
「ご、ごめんなさい。お邪魔だったみたいね。そ、それじゃ」
飛鳥がそう言うと、顔を真っ赤にさせて飛び出して行った
残った二人も見られたことを意識して顔を真っ赤にする
「・・・」
「・・・」
そして二人は数秒見つめあったままになる
「あのー、紫炎さんいますか?」
すると、リリが控えめに部屋を覗き込んだ
巨龍との戦いの後、サラたちがノーネームメンバーの活躍を広めてくれたのだ
それにより年長、年少組全員が昨日からアンダーウッドに来ていた
「リ、リリか。どうしたんだ?」
「あの、昨日私以外のお店を手伝う予定だった子が手を怪我しちゃったんです。なので今日のお店のお手伝いなんですけど、紫炎さんも手伝ってもらえませんか?」
リリの願いを聞いた紫炎はとりあえず耀ん視線を向ける
今日、耀と飛鳥と一緒に狩猟のゲームに参加しようと決めていたからだ
視線を向けられた耀は少し考えてから首を縦に振る
「わかった、手伝うよ」
そして紫炎はリリの願いを聞くことにした
「ありがとうございます。それよりお二人とも朝食をまだ食べていないみたいですけどどうしたんですか?」
それを聞いた瞬間、先ほどの事を思い出し、顔を真っ赤にする
「ね、寝坊したんだ。な、耀」
「う、うん」
流石に本当のことを言えない二人は咄嗟にごまかす
「そうなんですか。それでは今日はよろしくお願いします、紫炎さん」
リリはそういって部屋から出て行った
残った二人は少しだけ冷静さを取り戻した
「・・・飯、食いに行くか」
「うん。でもさ、その前に・・・」
耀はそういって目を閉じて紫炎の方を向く
「・・・終わったらすぐに飯食いに行くからな」
紫炎がそう言うと、耀は軽く首を縦に振る
そうして数分後、紫炎と耀は食堂で朝食を仲良く二人で食べた