タイトル未定 ISの転生モノ   作:S字フック

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09 専用機

IS学園へ転校してから2日目の放課後、初日と全く同じ状況で俺は職員室で織斑先生と話していた。

 

「専用機についてはお前は勿論知っているな?」

「ええ、知ってますが……」

「一夏の時は倉持技研の白式にすぐ決まってしまってな、世界各国の企業は付け入る隙が無くチャンスを逃したのだが、お前が発見されてから今までの間にそれらの企業からのお前の専用機を作らせろと言う申し込みが酷いんだ。」

「俺は打鉄とかの訓練機で十分なんですけど……」

「IS学園の上層部はこちらで判断するとの考えだったんだが、予想を遥かにオーバーする企業の申し込みに折れてしまったらしい。」

 

なんということだ、学園の関係者に対して一切の干渉が許されないとか言う規約なんてもう誰も守ってないのか。

 

「それらの企業から送られてきた資料がここに有る。これを読んだお前の判断に最終的には任せる。持っていけ。」

 

なんと厚さが約50センチも有る紙の山を渡される。

 

「こんなに有るですか?」

「これでもろくでもない企業は取り除いた、感謝しろ。」

「はぁ、ありがとうございます。」

「今週の金曜日までに決めておけ、そのときに聞く。それと資料は回収する。無くすなよ。」

「了解しました。」

 

そうして俺はよろよろとこの紙の山を一旦教室まで運んでいく。すでに色々な人に見られ続けているので魔法は使えない。ちくしょうめ

 

「おかえり…… って何だその量の紙の束は!?」

「俺の専用機用の資料だってさ、いろんな企業のから1つだけ企業を選んでそこに作って貰えってさ。」

「へ~~、俺も読んでいいか?」

「いいぞ、全部この時間で読めるわけ無いしな。」

「サンキュー。」

 

一夏が1番下と中間にあった1つの企業の資料の束を抜き取っていった。俺はとりあえず企業ごとに机の上に並べてみる。

 

イギリスのティアーズ系、フランスのラファール系、ドイツのレーゲン系、中国の甲龍系、アメリカやロシアやからも見たことがないタイプのISの資料もある。世界でも有名な名前ばかりが見え企業の本気が伺えた。

ん? 日本の倉持技研って奴が無いな。一夏が持っていったのか? 少し気になっていたんだが。

 

まず概要だけ簡単に読んでいこう、

 

ティアーズ系はビット兵器が主な目玉だ。射撃機で狙撃も可能。セシリアが乗っている系列の物でチームだったら一人は欲しい支援機といった所。ただし俺のビット適正を計測していないので無闇に選べない。射撃機ということは魅力的だが。

 

ラファール系は汎用性が高いので乗り手を選ばないことが特徴。カスタマイズ性も高い。ただしデュノア社はこれから経営危機に近しい状況になると思うので選ぶ優先度は低い。機体は良いのだから非常にもったいない。

 

レーゲン系は近接から遠距離射撃までこなす万能型。ただ軍事用がベースなので錬度が高くないとうまく扱えないだろう。一考の価値は有る。

 

甲龍系は燃費と安定性が良い機体。中々好印象だが格闘機で射撃にはあまり向いていないだろう。いきなり格闘機は座敷が高い。

 

アメリカからはアラクネと言う機体やファング・クエイク言った機体があった。試作機のシルバリオ・ゴスペルは無い様だ、あれには結構期待していたので残念だ。

 

ロシアからはグストーイ・トゥマン・モスクヴェ、日本語だとモスクワの深い霧という意味の機体だ。ナノマシンで構成された水で戦うことができるらしく、どう考えてもいきなり使えるものじゃない。強いかどうかは置いといて1度使ってみたい機体。

 

どれを選んでも良いがどれも難しい問題がある物ものばかりだろう。

 

「あら、イギリスからもオファーが来てたのですわね。」

「ビット適正があったら選ぶかもしれん。」

「その時は私が教えて差し上げてもよろしくてよ。」

「そうなったら頼むよ。」

 

それよりもまだ見ていない資料を見てみたい。

 

「一夏、読んでる資料を返して貰っていいか?」

「いいぜ。」

 

一夏はイタリアのテンペスタ系と聞いたこともない企業の資料を持っていったようだ。テンペスタにも興味はあるが一切聞いたこともない企業が入っていることに驚きを隠せない。あの織斑先生が厳選した資料の中に入っている企業がどんなものかとても気になった。

 

 

その名は"ミグラント"。

 

 

資料を読み込んでいくと今までの企業は機体のデータを載せていたが、これは火器についてのデータが殆どで、機体については大まかな概要しか載っておらず、第二世代、汎用性が高い、カスタマイズ性が高い、各種ブースターを使った高機動、頑丈な装甲、競技用ではなく軍用を想定している試作品、と載っている。ラファールに良く似ている印象だ。

 

ラファールはデュノア社の問題により半ば諦めていたので、これなら選んでも良さそうな気がする。この会社に一度見学に行ってみて詳しく話を聞いてみたい。他の企業の資料も会社の場所が書かれていたがどれも海外で、日本の倉持技研からの申し込みは無かった。しかしミグラントは世界各国に支店を持っているようで日本、と言うかこの学園からそう遠くない所に支店が存在していた。先生に許可を頂けば行ってもいいだろうか?

 

念のため他の企業の資料を読み進めておこう。会社の経営理念や従業員数、歴史なんかはどうでも良い。最新の機体のデータこそは無いだろうがこれだけ詳しく書いてあるデータだ。読まない手は無い。織斑先生が回収すると言ったのも頷ける話だ。

 

アニメのうろ覚え知識しかなかったので知識の補強にもなるし、代表候補生の機体にそっくりなデータが多数あったのでこれからのISの勉強にも役立つだろう。

 

 

____

 

 

 

教室でドイツのレーゲン系までの資料を読み進めた、この続きは寮で読もう。今は人目が無いのでカメラに気をつければ肉体強化の魔法を軽く使ってもばれないだろう、自分に使えばケムリも出ないし。ただ重くないと言っても進むスピードを考えて進まないと不自然だ。走って進めるような重量じゃないしのんびり景色を見て、歩きながら運ぼう。

 

自室に入り早速ドアを出し、中に入って資料を読む。これから来るであろう戦闘に向けて情報の有る無しは多大な影響を及ぼすだろう。なによりも自分の身を守るのにこのデータは役立つ、だから労力を惜しむわけにはいかない。時間を気にせず過ごせるこの空間にはうってつけであろう。機体や火器のデータは勿論のこと、大まかにしか書かれていない第三世代型兵器についても読んでおく必要がある。

 

そしてまだまだやることは多い。この学園の監視システムの大本、モニタールームの居場所を突き止めなければならない。千里眼で探すのだが心当たりが一切無い。根気が要る作業になる。職員が関連する場所から虱潰しに覗いていくしかないだろう。

 

探し続けること約1時間、隠し厳重に閉じられた地下への扉を発見、そこから続く念願のモニタールームにたどり着いた。なるほど、ありきたりだが地下ならうまく誤魔化せるだろう。ほかにもシェルターとか色々この地面の下に隠されていそうだ。もう二度と探したくないが……

 

そして深夜、みんなが寝静まり誰もが仕事と言える活動を終えた頃。俺は監視システムの死角を見つけるため、少しでも監視カメラが見ていない場所を見つけるために一人自室で千里眼を使用していた。

 

モニタールームを覗き込むと如何にもな光景が目に付く。じっくり見ていくと何時もの教室、通路、校舎の外までディスプレイに映っている。どうやらトイレ、更衣室、寮の部屋の内部はカメラが無いようだ。他にも屋上と外は監視がうまくいってないのか思ったよりも死角が多い。それに比べ学園の内部は完璧といっても過言ではなく死角は見当たらなかった。

 

カメラは映像だけのようで、ハイパーセンサーほど高性能ではなかった。透明になれば見つからないと思う。だからといって白昼堂々と透明になって移動できるわけではない。放課後になったら見つかるリスクは低くなるだろう、使える場面は見当も付かないが。

 

……よし、少し実験をしよう。

 

俺は透明になり、テレポートで屋上に存在する監視カメラの死角に飛び、千里眼でディスプレイで自分をを確認できるか確かめる、透明になれば騙せるようだ。魔法で手を刃物にし床に傷をつける。これも映っていないようで、ここは完全に死角になっているのか。

すこしカメラに映る位置に出ても何もモニタールームからは反応無し。

 

完璧じゃないか……




消と川尻の魔法が便利すぎる
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