栄えあるミョウコウ型姉妹艦にバカなどいないのだ   作:独資耶

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初投稿です。5月3日修正。


第一話

・佐世保鎮守府・

 

佐世保に複数あるの鎮守府の中に彼女は居た。

執務室で仕事をしている彼女は、長い金髪を編み込んだ髪形で背は女性にしては高い。

大本営からの書類に目を通し、仕事がひと段落したところで声がかけられる。

 

「提督、例の件について報告があります」

 

声をかけた女性は、提督と呼ばれた女性とよく似た顔立ちをしており、

その手には紅茶を乗せた盆を持っている。

 

「どうした、ヒエイ?」

 

返事をしながら紅茶を受け取り、提督と呼ばれた女性が話を聞く体制になる。

 

「無事、港を発ち目的地に向かったようです」

 

「そうか、うまくいくといいのだがな」

 

紅茶を飲みながら手元の書類を見つつ、彼女は呟いた。

 

「単冠湾泊地か…なにか成果があるといいが」

 

 

・大本営・指令書・

 

最近、オホーツク海から金属製の砂のようなものが浜辺に流れついている。

それと同時期に輸送船団も襲われ、戦闘跡にも同じものが漂っているのがわかった。

新種の深海棲艦の可能性がある、諸君提督達は新種の深海棲艦について注意しつつ、

情報を集めてほしい。検討を祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・単冠湾拍・

 

北海道の端の端にあるこの鎮守府は深海棲艦の侵攻に備え、最近設置された新しい鎮守府である。

 まだできてから日が経ってない執務室で、この泊地の最高責任者である提督(まだ一人しか着任していない)は秘書艦の叢雲ともう一人、白雪とで鎮守府正面海域(通称1-1)での戦闘結果の報告を受けていた。

 

「これで鎮守府正面の敵はあらかたかたづけたわね」

 

そう言って、サラサラした銀髪が美しい少女、叢雲は上機嫌に報告した。

 

「被害もなく、無傷で作戦が終わったか。すごいな艦娘というのは」

 

そう言って報告を受けていた年若い青年の提督は嬉しそうに笑う。

すると、今まで黙って聞いていた茶髪のセミロングを後ろで二つ括りにしている少女、

白雪が手を挙げて不思議そうに質問をする。

 

「司令官、作戦が終わってから大事な話があると聞きましたが、どんな内容ですか?」

 

青年提督は、ニヤリと笑ってからもったいぶるように言った。

 

「実はだな…今日この鎮守府に新たな艦娘達が配属される「アンタ、そういう大事なことは先に言いなさいよ!」グフッ」

 

提督に飛び蹴りを食らわせた叢雲は言葉を続ける。

 

「新しいメンバーが加わるなら事前にいろいろ準備しないといけないじゃない! アンタなんでもっと早く言わなかったのよ!」

 

「いい蹴りだ…叢雲。そしてなぜ事前に報告しなかったか教えてやろう。……それはサプライズ、そうビックリさせたかったんだよ!!」

 

疲れた顔で眉間に手を当てつつ叢雲は言う。

 

「それで、歓迎会や配属の書類手続きはどうするのよ……」

 

「抜かりはない! 事前に歓迎会に必要な食材や酒、配属の書類仕事はこっそりと終わらせてある。そうこっそりとな!」

 

「アンタ、そうゆう事は得意よね……。白雪は何か気づかなかったの?」

 

白雪は目を閉じながら、今日の食料庫の中身を思い出す。

 

「たしか、今日は随分と中身が多い気がしたけど、食料の搬入日だったから気のせいかと思って気にしてませんでした」

 

「そう、食材に関しては大丈夫なのね。よかったわ」

 

「白雪はこの鎮守府における大事な役割をこなしているからな。困らせることはしないよ」

 

「あっ、でも何人くらい着任されるのですか? 一人、それとも二人くらい?」

 

指を三本立てる提督。

 

「三人だ。うち一人は工作艦の明石だ」

 

提督は嬉しそうに言った。

なぜなら、この鎮守府は最近できたため、艦娘の体を治す入渠施設、そして宿舎ぐらいしかなかったのである。

 だが今から3日前に鎮守府正面海域を解放したことで、大本営が定めている工廠施設の設置条件が達成され、工廠施設が設置されることになったのである。

 

「後の二人については、俺も詳しいことは知らない。なんせ艦娘配属希望申請書類が通るとは半分思ってなかったからな」

 

艦娘配属希望申請書類、それは戦力が少ない鎮守府を支援するための救済処置であり、支援してやろうという提督が現れれば、支援する提督と艦娘の同意のもと、配属申請をした鎮守府に艦娘を配属するシステムである。

 

「アンタ、民間出身だったわね。知り合いが提督にいたの?」

 

「いや、知り合いもなんも、誰一人顔見知りなんていないよ。だから、まさか支援してくれるなんて思ってなかったよ」

 

この艦娘配属申請書類が通るのは主にコネがある提督達であり、一般から提督になった民間出身の提督達は、この書類を使ってもなかなか配属されてこないのである。

 

「感謝しないといけませんね、顔も知らない司令官のためにこの鎮守府を支援してくれる提督と、着任してくる艦娘の子達に」

 

白雪はお茶を皆に入れながら、その支援してくれた提督に感謝する。

 

「それで、いったい今日の何時着任するの? もう昼の3時だけど」

 

腕を組みながら叢雲は、どこかワクワクした感じで提督に問いかけた。

 

「たしか夕方の5時頃になるといっていたな…。さあ、歓迎会の準備をはじめようか!」

 

「「了解!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・港・夕方五時・

 

歓迎会の準備がおわり、出迎える為に三人は港に集まっていた。

 

「配属されてくる人はどんな方でしょう」

 

「駆逐艦、軽巡洋艦が新米提督には妥当かなー。それとも軽空母とかきちゃったりして」

 

「アンタきちんと感謝しなさいよ、支援してくれた提督に」

 

「分かってるさ、何がきても俺は嬉しいよ。なんせこの鎮守府が

 にぎやかになるからね。……と来たみたいだな」

 

雑談をしながら港で待っていると、一隻の船が港の方に入ってきた。

船が近づいてくると、何かに気づいた叢雲達が驚く気配が伝わってくる。

入ってきた船を見るとクレーンが五台ついており、対空兵装も配備してあり、

ただの輸送船にはみえない船であった。

 

「これ、明石だわ、司令官……。どうして明石がこんなところにあるの……?」

 

「明石ってもしかして工作艦、つまり艦娘じゃない船の明石のことか?

 たしか明石は解体されてもうないはずだろ」

 

「いえ、間違いありません司令官。これは工作艦明石です。

 ……あっでも船体は綺麗ですね……。どうゆうことでしょう」

 

「それはですね、新しく船を作ったからですよ!」

 

そのとき、困惑している三人の上から声がかかる。

すると甲板の上から3人の人影が下りてきた。

 

「君たちが新しく鎮守府に配属される艦娘達か?」

 

そう提督が問いかけると最初に声をかけてきたピンク髪の女性が頷く。

 

「本日、配属しました、工作艦の明石です。修理や工作などお任せください!」

 

明石が名乗った後、後ろに立っていた二人が前に出てくる。

薄紫の内向きショートカットの髪形をし、左目にした眼帯が特徴的な女性が口を開く。

 

「本日から配属することになったミョウコウ型重巡洋艦一番艦、ミョウコウだ。

 よろしくたのむ、提督」

 

そう言って妙高と名乗った彼女は握手をもとめてきた。

 

「ああ、よろしく妙高。重巡か……期待させてもらうぞ!

 ……そしたらもう一人の方も重巡なのか!」

 

すると挨拶が最後になった少女が誇らしそうに言った。

 

「私はミョウコウ型重巡洋艦、アシガラだ! よろしく! 提督!」

 

足柄と名乗った女の子はぱっつんの黒髪ロングであり、頭に赤いオオカミの髪飾りを二つ付けた元気そうな女の子であった。

 

「重巡が二人も来てくれるなんて…ありがとうございます!

 顔も知らない親切な提督さん! ありがとーー!!」

 

感極まって叫んでいる提督に代わり、叢雲が三人に自己紹介する。

 

「私は特型駆逐艦、五番艦の叢雲よ。秘書艦もやってるわ。

 こっちが姉の白雪、そしてそこで叫んでるのが一応この鎮守府の提督よ」

 

「特型駆逐艦の二番艦、白雪です。こんなところで立ち話もなんですし、

 歓迎会の準備ができてますのでそちらの方で詳しい自己紹介をしましょう」

 

「司令官はしばらくほっといていいわよ。後で呼ぶから」

 

叢雲と白雪は三人を食堂に先導するのであった。

 

「ユニークだなここの提督は。よし、行くぞアシガラ、明石」

 

その後、叢雲が呼びに来るまで提督は叫んでいたのであった。

 

「さっさと来なさい!」

 

「あ、あれ叢雲、妙高達は?」

 

「先に食堂の方に行ってるわ。アンタが来なくちゃ始められないんだから早くしなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なかなか艦これとアルペジオのクロスが増えないので自分で書いてみました。
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