ポケットモンスターヴァイス~いつの間にかポケモントレーナー~ 作:たぬさん蕎麦
一日目
今日から、レポートぐらいのつもりで日記を書いていく事にする。
というわけで、道から外れた森の中に木の洞を見つける事ができた。
しばらくはここを拠点に、食事は木の実を食べるようにして鍛えていく事にしよう。
二日目
少しずつ皆が育っていっているのを実感している。
特にヤイバの成長は目覚ましく、すでにメタルクローも覚えたくらいだ。
五日目
最近、なんだかおかしい気がする。
具体的に言うと、気が付けばポケモンへの指示が悪辣と言うか……徹底的に相手の弱点を攻めるようになっているというか。
下手をすると、他にいい方法はある筈なのに指示が悪辣な感じになっているような?
七日目
今日も多くのポケモンを倒した。
何故か進化は未だに
ヤイバもアイアンヘッドを覚えたし、育成は順調なはずだ。
それにしても、最近はバトル中の記憶がぼやけている事がある。
まぁ、たぶん大丈夫だろう。
?日目
どうやら、俺はここしばらく意識を失っていたらしい。
何があったのかはわからないが、目を覚ました俺は柔らかいベッドに寝ており、俺の顔を俺のポケモン達が覗き込んでいた。
「ふむ、ようやく目を覚ましたか。」
「ん……ここは………っ!?」
俺の目の前に現れたのは、赤い髪に眼鏡を身に着けた男……マグマ団の首領であるマツブサだった。
「その反応、どうやら私の事を知っているようだが…まぁいい、私はマツブサ、マグマ団の首領だ。」
「……ヴァイス、ポケモントレーナーです。」
「自己紹介が出来る程度には理性も戻ったか、それは良いことだ。」
「…俺は、トウカ近くの森に籠って訓練をしていた筈ですが。」
「なるほど、何日程度の記憶があるか、わかるかね?」
「一週間程、ですね。」
「そうか、そうなると君は三週間ほどの間理性を失っていたようだな。」
「え?」
「いやなに、トウカ近くで多数の悪ポケモンが確認されるようになったのが一月ほど前の話なのでね。
市民からの話で我々マグマ団が出向き、多数の悪ポケモンを従える君を発見、保護をしたのが三日前の話だ。
しかし、君のポケモン達は多数居るにも関わらずよく育っているな。
数が多いとはいえ、下っ端は全滅、ホムラの手持ちも全滅し、私とカガリの手持ちも半壊だ。
特にコマタナなど、鋼タイプを有しながら私のバクーダと相打つ程の健闘を見せてくれた。」
「それは……随分と迷惑を掛けたようで……」
「なに、かまわん。
どうやら、君はポケモンの知識について偏りがあるようだ。
その辺り、カガリに聞くと良い。
では、私は仕事があるためこのあたりで戻ろう。」
「はぁ、どうも。」
知識に偏りがある……どういう事だ?
ポケモン達をボールに戻し、少し悩んでいると部屋の扉が再び開いた。
「リーダーが言ってたけど…………目、覚ましたんだ…………。」
「あ、はい、マツブサさんに、カガリさんから色々教われと言われましたが。」
「ん……いつ発狂するかわからないし……ボクが担当する。」
「発狂………?」
「やっぱり………じゃないと手持ちを……悪で埋める事も無いはずだし……」
「はぁ……?」
カガリさんの説明を受けたが、かなり時間が経ったため、自分の中で纏めなおしておこう。
なんでも、この世界において、ポケモンはトレーナーに少なくない影響を与えるらしい。
一体二体なら大したことは無いが、同じタイプ、もしくはそのタイプに進化する可能性を持つポケモンで手持ちを6体以上埋めると、目に見えて影響を受け始めるらしい。
その対応は以下の通りとなる。
炎→熱に強くなる
水→水中で長く呼吸を止められる
草→日光を受ける事で体調が良くなる
電気→電気に強くなり、電撃を受け流せる
飛行→落下に強くなり、落下による酷いけがをしにくくなる(過去の記録では、1000mから落下しても骨折すら無かったトレーナーも居たらしい)
虫→なんとなく光や甘い匂いに引き寄せられる事がある
毒→毒に強くなり、極まるとフグの毒なんかも無効化出来るとか
岩→皮膚が岩のように硬くなる
地面→地面を素手で掘削出来るようになる
エスパー→超能力が使えるようになる
ゴースト→幽霊を知覚できるようになる
格闘→物理攻撃でポケモンと互角以上に戦えるようになる
氷→熱に弱くなるが、冠雪地帯でも普通に行動できる
鋼→岩以上の硬度を手に入れる
ドラゴン→超人になる(鋼や格闘などの複合らしいが、例が少ないため詳しいことはわからないらしい)
フェアリー→不思議ちゃんな感じの性格になる
ノーマル→影響力は無い
と言った具合らしい。
そして肝心の悪タイプはと言うと………なんでも、理性が悪に呑まれ、次第に失われていくとか。
悪タイプを5匹以下にして、他のタイプのポケモンを同数以上手持ちに入れれば次第に回復するらしいが………
「悪タイプの影響が無くなるまで………マグマ団で面倒を見る………事になったから……
イーブイをブラッキー以外に進化させて………他のポケモンを手持ちに入れること………」
「むぅ……仕方ないか、わかりました。」
「ボールはいくらか支給するから……それで捕まえると良い………ボクもついて行くから……」
「ボールを支給してもらえるのはありがたいけど……カガリさんも?」
「ァハ………キミ……ターゲットロック………したから」
どうやら、俺はカガリに気に入られたらしい。
まぁ、ORでも好きなキャラだったし、悪い気はしないか。