異世界で魔神になった自称ぼっち   作:GUNGUN(ペスト)

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どうも、ペストです。
遅くなりましたが、Merry Christmas & Happy Holiday.
という事で今回は番外編を作ってみました。
もしかしたら多少ネタバレが含まれるかも知れません。
出来る限り伏せてあるので、本編に支障をきたす心配は無いと思います。寧ろ、本編に繋がる重要な部分も含んでいるかも知れません。なんて無責任で申し訳ございませんm(_ _)m
そして毎度毎度、更新が遅くてすみません。待っている方々、お気に入りに追加して下さった方々、本当に感謝です。こんな不甲斐ない作者の作品ですが、ぜひ、これからも楽しんで下さい。
それでは、ご覧下さい、どうぞ。


番外編
~思い出の聖夜です~


「……寒い。」

 

 

 寒い季節。賑わう街並み。そんな中でボソッと呟くコートを着た少年。少年は駅前の待ち合わせ場所に適する銅像の前に一人でいた。その少年に向かって一人の少女が走って近寄り、少年の前に着くと少女は息を整えながら言った。

 

 

「はぁ……。はぁ……。ごめん!待った?」

 

 

「あぁ、凄い待った。」

 

 

「そこは『今来たところだから気にするな。』って言うところでしょ?」

 

 

「そもそも集合時間には間に合ってるんだから気にする必要ないだろ?」

 

 

 少年は少女と待ち合わせをしていた。

 そう、今日はクリスマスだ。少年からしたら『クリスマスなんて寒いから家から出たくない。』という事らしいが、少女に誘われて仕方なく来たそうだ。

 

 

「じゃあ、楽しみにしてくれてたのかな?」

 

 

「……まぁ、それなりにはな。」

 

 

「えへへ、何か嬉しいな……。」

 

 

「「…………。」」

 

 

 少年の性格は少し捻くれているのか、遠回しに表現したのだが、あっさり見抜かれて少し恥ずかしくなってしまった。少女も少女でその事に照れてしまい、二人とも黙ってしまう。

 

 

「……とりあえず行くか。」

 

 

「う、うん。」

 

 

 そしてポケットに手を突っ込んで歩き出す少年の後に付いて来る様に少女が歩く。その際、少女の視線が少年の手に向けられたことを少年は見逃さなかった。

 

 

「……ほら。」

 

 

「……!?」

 

 

「いや、何驚いてんだよ。別に嫌ならいいんだが……。」

 

 

「嫌なんかじゃない!その……ちょっと珍しいと思っただけだから……。」

 

 

「自分でもそう思う。」

 

 

 少年はポケットから手を出して少女に手を差し伸べる。その行動に少女は驚くが、素直に嬉しかったので、その手を握り隣を歩く。

 

 

「さて、とりあえず行くかなんて言ったが、ノープランなんだけど、何処かリクエストはあるか?」

 

 

「だと思った……。まぁ、行きたい所は決めてあるからそこでいい?」

 

 

「仰せのままに。」

 

 

 少年の言った事に少し呆れながらも、とても優しい笑顔で少女が少年の手を引いていて、その手に引かれている少年は面倒くさそうな表情をしながらも満更でも無い様子。その二人の光景は周りの人から見ても凄く微笑ましいものだった。

 

 

「……で、どこに行くんだ?」

 

 

「まずは映画館だよ。」

 

 

「え?マジ?」

 

 

「そうだけど……嫌だった?」

 

 少年の反応に少し悲しそうにする少女。その少女の悲しそうな顔に少年はたじろいで、慌てて弁解する。

 

 

「いや、そういう訳じゃないけど……何か一緒に騒いだりするもんだと思ってたから。2時間くらい黙ってるのとか退屈だと思うし、何より寝ちゃうかもしれないんだよ。」

 

 

「あはは……君らしいね。」

 

 

「だろ?」

 

 

「でも、今日は映画を見てもらいます!」

 

 

「まぁいいけど、どんなジャンル?」

 

 

「ん?それは着いてからのお楽しみだよ!!」

 

 

「おっと……。おい、いきなり走り出すなよ。」

 

 

 少女が走ったことによって手を繋いでいた少年も引っ張られて付いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しばらくして映画館に着いた二人。少年は気になってた事をまた聞いた。

 

 

「で、何を見るんだ?」

 

 

「これだよ。」

 

 

 そう言って少女は看板を指した。その指した方向を少年はゆっくりと目を向けるとそこにあったのは今人気の恋愛モノの映画だった。

 

 

「まぁ定番なのか?恋愛モノって。」

 

 

「私も初めてだし、よく分からないけど……君と一緒に見たいなって思って……。」

 

 

「……そうか。」

 

 

 少年の質問に手をモジモジさせて少し恥ずかしがりながら答える少女。その仕草にドキッとして、少し顔を赤らめる少年。

 

 

「んじゃ、行くか。」

 

 

「うん!」

 

 

 次は少年から少女の手を引いて映画館の中へ入っていく。

 

 

 ~2時間後~

 

 

「……うぅ……。」

 

 

(そんなに泣けるか?いや、俺が泣いてないのがおかしいのか?)

 

 

 少女は映画で感動して泣いているが、少年はそんな少女を見ながら空気を壊さないように心の中で自問自答を行っていた。周りには泣いてる人もいれば感想を言い合ってる人もいる。それを参考に少年は少女に話しかけた。

 

 

「どうだった?」

 

 

「ぐすっ……いい話だよぉ〜……。」

 

 

「そうか。まぁ悪くなかったよな。」

 

 

「うん!」

 

 

 この時ばかりは少年は空気を読めた。少女も少年の言葉に満足し、涙を見せながらも笑って返した。

 

 

「んで、この後はどうする?」

 

 

「えっとね、少しお腹空いてない?」

 

 

「まぁ確かに昼過ぎてから何も食ってないしな。おやつ程度に何か食うのはありだと思うぞ。」

 

 

「じゃあそこのレストランで軽く食べよう。」

 

 

 そう言って少年と少女は映画館の隣にあったレストランに向かって行く。

 

 

「いらっしゃいませ!お客様2名様でよろしいでしょうか?」

 

 

「はい。」

 

 

「それではご案内致します。」

 

 

 店員に席を案内されて二人は席に着く。そして、注文が決まっていたのか少女は直ぐに注文する。しかし、その注文した物が名前からして少年は嫌な予感がした。だから少年は少女に聞いた。

 

 

「今なんて言った?」

 

 

「え?カップル限定パフェだけど。」

 

 

「何故そんなものを?」

 

 

「寧ろ、それが理由だから来たんだよ?」

 

 

「既に策にはまってたのか……。」

 

 

 少女が当たり前のように言ってきた事に少年は諦めたように呟いて返す。それが本気で嫌がってるのではなく、恥ずかしがってるだけだという事に少女は気付いていた。

しばらくして注文通りのパフェが来た。それなりのサイズであり、スプーンが一つしかない。つまりはそういう事をしろというお店と少女の策に対して完全に諦めた少年は吹っ切れた。

 

 

「ほら、口開けろ。」

 

 

「…………ふぇ?」

 

 

「ん?いらねぇのか?」

 

 

 吹っ切れた少年が起こした行動はスプーンを手に取り、パフェのクリームを掬って少女に差し出している。そのいきなりの行為に少女も戸惑いが隠せず、変な声でありながら可愛い声を出してしまう。

 

 

「え、えと……あ、ありがとう。」

 

 

「美味い?」

 

 

「うん、美味しいよ!じゃあ次は私がやるね!はい、あーん。」

 

 

「ん……。あぁ、美味いな。」

 

 

「うん!」

 

 

 この二人の光景を見てた他の客は皆ブラックコーヒーを頼み、その日はレストランのコーヒーが無くなったという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 割とスムーズに食べ終えた二人がレストランの外に出ると外は既に暗く、イルミネーションが色々なところで輝いていた。

 

 

「綺麗だね。」

 

 

「そうだな。……なぁ、ちょっと付いてきてくれるか?」

 

 

「え?別にいいけど。」

 

 

「んじゃ、失礼して。」

 

 

「えっ!?ちょ……!」

 

 

 そう言うと、少年は少女をお姫様抱っこの形で抱えて細い路地裏に入ってから建物を足場に聖夜の街の空を跳んでいく。

 

 

「やっぱり普通じゃないんだね、君は。」

 

 

「そんな反応してるお前も普通じゃないけどな。」

 

 

 二人は周りからしたら何を言っているんだという様な話をしているが、この場にいるのは二人だけであり、この二人だから分かり合っている事なので他の人なんて気にしていない様子。

建物と建物を跳んで渡っていると、見えてきたのはこの辺では有名な塔だった。その頂上は危ないから立ち入り禁止なのだが、上から入ってしまえば問題無い。

 

 

「ほら、着いたぞ。」

 

 

「わぁ〜……。」

 

 

 少年はゆっくり少女を下ろし、少女はそこから見えた景色に感動して声を漏らす。そこから見える景色はこの日だからこそ見えるもので、少年にとってのとっておきだった。

 

 

「中々良い所だろ?」

 

 

「うん、凄く綺麗で、凄く良い。でも、何も考えてないなんてやっぱり嘘だったんだね。」

 

 

「偶々思い出しただけだ。」

 

 

「ふふ、ありがとう。」

 

 

 二人は寄り添いながらそんな話をしている。しばらくボーッと景色を眺めていたが、少年が少女に話しかける。

 

 

「今日は来れてよかった。」

 

 

「うん。」

 

 

「こんな事、初めてだったからどうなるかと思ったけど、楽しかった。」

 

 

「私も楽しかった。」

 

 

「こんな気持ちになったのも初めてだし、でもその初めてがお前で良かった。」

 

 

「……うん。私も同じ気持ちだよ。」

 

 

 二人の間に少し沈黙が訪れる。そして話し出したのは二人同時だった。

 

 

「「だから……。」」

 

 

「「これからも()と―――」」

 

 

 そこで少年と少女は謎の光に包まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん。……ま……くん!」

 

 

「……?」

 

 

「……て!……まくん!」

 

 

「起きてってば!優真くん!」

 

 

 少年――黒神優真は誰かに起こされて起床する。

 

 

「もうお昼だよ……って優真くん?」

 

 

「ん?白井さん、どうしたの?」

 

 

 優真を起こしたのは白井真央。異世界に来てからずっと優真を支えている女の子だ。どうやら長い睡眠をしていたらしい。そして真央の疑問に優真自身も疑問を感じて質問に質問で返した。

 

 

「優真くん……泣いてるの?」

 

 

「…………え?」

 

 

 優真はその言葉を聞いて自分の頬に涙が零れるのを感じた。拭ってもすぐに溢れ出てくる涙。自分でも分からない。いや、分かっているがそれは誰かに言うには恥ずかしかったのだ。すると、真央が優真を抱きしめて、優しく呟く。

 

 

「何も言わなくていいよ。我慢もしなくていい。今は私しか聞いてないから……いいよ。」

 

 

「ごめん……白井さん。」

 

 

「ううん、気にしないで。」

 

 

 優真は真央に抱きしめられたまま静かに泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう大丈夫?」

 

 

「うん。ありがとう、白井さん。」

 

 

「ふふ、どういたしまして。それじゃ外で皆も待ってるから先に行ってるね!」

 

 

「あぁ、すぐ行く。」

 

 

 それを聞いた真央は優真の部屋を出て扉を閉める。その際に口が動いていて優真は自然にその口元を読んだ。

 

 

「妬けちゃうな〜……か……。本当に白井さんって俺のこと分かり過ぎだろ。いや、俺が分かりやすいだけか?」

 

 

 優真は一人になってから自問自答を繰り返していた。そして、(思い出)のことを思い出していた。

 

 

「本当に……。約束破りやがって。」

 

 

 言ってる事は少し怒りを感じられる様なものだが、優真の表情から呆れたような感情読み取れる。

 

 

「もう一度会って一言くらい文句言わないと気が済まないな。覚悟しとけよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 那月」

 

 

 そう言って軽く服装を整えて優真は部屋を出る。そして外に出ると真央の他に健とミーニャが待っていた。

 

 

「それじゃ、次の目的地に向かうぞ。」

 

 

「うん!」

 

 

「了解です。」

 

 

「はい!」

 

 

 優真(少年)那月(少女)は再び会えるのか、それは、まだ誰にも分からない。




いかがだったでしょうか?
なんか最後の方雑だった気もしますが、作者の精一杯です。
あまり甘々じゃない感じがやっぱり優真くんだと思うんですよね。真央ちゃんにはデレデレですけど。
所で、皆さんはクリスマスをどう過ごしました?
私は世間一般的なクリスマスを過ごしましたが、誰が何をしようと人の自由ですよね。
話は変わりまして、本編を待ってくれている方々にこれ以上待たせる訳にもいかないので、近日中に更新したいと思います。
こんな事言っといて遅れるのがペスト、と思っていて下さい。それでも、読者の方々に満足頂けるような話を書いていきたいと思っています。
それでは、次回も見て頂けたら嬉しいです。
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