UAが2000人突破しました!お気に入りも増えていてありがとうございます!
さて、今回は訓練と言っても最後の方に少しって感じがします。
やっぱり戦闘描写って難しいですね。少ししか書いてないのにこれから書いていけるのだろうか……。
それでも、読んでくれてる人がいるので作者は頑張れます!
今回文字数が多いと思います。心温かく見守って下さい。
では、ご覧下さい。どうぞ。
「1日で色々ありすぎて疲れた……。」
転移して翌日の早朝、今日から訓練が始まるというのにも関わらず、本当に疲れたような表情で優真は言う。他の皆も疲れているだろうが、優真は転移した時に色々と頭を使ったので相当疲れているようだ。そして何かを思い出すように、
「もう零華が起こしに来る日が当分ないのか。」
窓から日が昇りかけている空の遠くを見つめて呟く。優真の元の世界に帰りたい理由は、妹に会って謝る為。ただそれだけである。唯一の家族の元に戻るというだけなのだ。
「ま、出来るだけ早く帰らなきゃな。その為なら何だってやるつもりだし……。」
呑気な口調ではあるが優真の目には確かな決意が宿っていた。
コンコン
「白井です。優真くん、起きてる?」
「白井さん?起きてるけど、どうかしたの?」
「えっと、入ってもいい?」
「どうぞ。」
「し、失礼します……。」
突然の声に冷静に返事する優真。扉が開くとそこには、白いローブを着た真央がいる。この姿を見れば10人中10人がとても似合っていると言うだろう。
部屋に招くと、敬語を使い出す真央。何故そんなにかしこまってるのか不思議に思う優真だが、気にせずベッドに座らせて話を進める。ちなみに優真はベッドの近くの壁にもたれかかっている。
「こんな朝早くからどうしたの?」
「何ていうか、目が覚めちゃってお城の中ウロウロしてたんだけど、優真くんなら起きてるかもって……。迷惑だったかな?」
「そんなことは無いけど、よく起きてるって分かったね。」
「それはただの勘だよ。何となく、ここに来たら優真くんと話せるかな〜って思って来たんだよ。」
「……そっか。」
楽しそうに微笑んで話す真央に若干見蕩れてしまい、思わず顔を逸らしてぶっきらぼうに返してしまう優真。
「あ、もしかして照れてる?」
「……んなわけないだろ。」
「そういうことにしといてあげる!」
2人は顔を少し赤く染めたここに来る前の話などをすることになった。
しばらく色々と話(元の世界での事)をして完全ではないが、日も昇り始め、訓練の時間が迫って来る。
「そろそろ戻らないの?」
「あ、そうだね。……優真くん!」
それなりの大声で呼ばれた優真。優真が真央の方を見ると真剣な表情になった。
「……訓練も頑張って、絶対に、絶対に帰ろうね!」
「……それ死亡フラグにならなきゃいいね。」
「フラグは回収だけじゃないよ!へし折っちゃうこともあるんだよ!」
「チーム名決める時もそうだったけど、白井さんって結構そういう知識持ってるよね。」
真央の少し意外な部分を知った優真であった。
しばらくして真央が去った後、訓練所に向かう優真。今日から訓練が始まるため開放されるとエミリアから聞いていたので皆より早めに向かっている。
「あ……優真さん。」
「ん?遠山さんか。訓練の時間はまだだよ?」
「そうですけど……多分、優真さんと同じ理由です。」
「そうか。なら、とっとと済ましちゃおうか。」
2人は自分のスキルの確認の為、皆より先に訓練所で試そうと思っているのだ。訓練所に着いて《気配察知》を発動して誰もいない事を確認する。
《気配察知》は自分以外の魔力を感知する事が可能。所持者の才能によって察知する距離は変わる。現在の優真では、5km程度である。
《千里眼》と大して変わってないじゃんと思う優真は、とりあえずそんな事は置いておくことにした。
「じゃあ、始めるか。まずは魔法使ってみるか。」
「はい!私達って《無詠唱》持ってるんですよね。具体的にはどんな感じなんですか?」
「ちょっと待ってろ。」
優真は《魔眼》を発動させて《無詠唱》の効果を見る。
《魔眼》は他人のステータスとスキルの効果を見る事が可能で《超隠蔽》も無効にする。さらに、《魔眼》を発動させていると自動的に身体強化、精神強化される。
《無詠唱》は魔法の詠唱を省略して魔法を発動する事が出来る。
説明を見た優真は、そのまま文香に教える。
「なるほど……。というか、優真さんの、その《魔眼》って便利ですね。スキルの説明書みたいな感じがします。」
「一気に《魔眼》が使えなさそうなものになった気がする……。」
すみませんと謝る文香に対して、気にするなと返す優真。気を取り直してその無詠唱を試すべく、文香は訓練所の真ん中に両手を向けて初級の聖魔法を放つ。
「《
文香に緑色の雨が降り注ぎ、文香を包み込む。
「回復魔法の類か?」
「あ、これは状態異常を無効にするだけみたいです。《属性強化》もしてるんですけどね。」
「でも結構助かるよ。補助担当がいないもんだと思っていたから。」
「……それ《
「創るのって結構面倒なんだよ。」
本当に1人で何でも出来てしまいそうな優真に文香はジト目で言う。それを面倒くさそうに答える優真。
切り替えて優真は自分のスキル確認をする。
「《
優真は《
ドガァーン!!
轟音が響き、地面が揺れる。訓練所の中心は大きなクレーターが出来ている。しばらくして静まった訓練所で、
「な、なな、何てことしてるんですか!訓練所を壊す気ですか!?」
「……本当にすまん。ちょっと調子に乗った。」
「ちょっとどころじゃありませんよ!」
慌てて泣きそうな表情の文香が優真にお説教中。
「いや〜試すってなるとやっぱり派手にやりたくなるっていうか。」
「目立つのが嫌いな人の発言に聞こえません。」
「それを言われると痛いな〜……。」
そんな話をしているとドタドタと何人かが走ってくる足音が聞こえてくる。
「な、何があったんです……か……。」
「おい!一体どうし……た……。」
「優真くん!大丈夫!?」
「何があったのよ……ってうわ……。」
上からエミリア、勇輝、真央、彩華の順で訓練所に出来たクレーターを見て唖然としている。真央に関しては優真の事を心配してるだけだが。遅れて他の皆も来て、色々と説明をしないといけないような状態になってしまう。
「これは……その、あれだ。あれがあれして―――」
「……何の説明にもなってませんって。えっとですね……ま、魔法を試し打ちしてたら魔力の制御に失敗しちゃいまして……。」
「……。」
優真の雑な説明をしっかりフォローする文香。エミリアは何となく分かったっと言ったような顔をしている。その顔には魔神ですからねと書いてあるようにも思える優真だった。
時は過ぎ、訓練の時間がやってきた。あの後、何とか誤魔化しきった優真と文香は、やつれた様な表情でいる。今はそれぞれグループに分かれているが、担当してくれる騎士は1人のようだ。その騎士は、
「何故貴様らのことを見なきゃならんのだ。」
「こっちとしても頼んだ覚えはないが仕方無いだろ。そういうお仕事なんだから。」
「はぁ〜……。貴様の言うことは最もだがな。」
あの雑な扱いを受けるディーンが担当。落ち着いているのか昨日のような雰囲気はない。
「てっきり昨日のこと根に持ってると思ったのだけれど、やけに落ち着いてるわね。」
「私とて騎士だ。確かに昨日は腹が立ったが、今日は訓練だ。私情で冷静さを欠けていては示しがつかん。」
「その言葉矛盾してねぇか?」
「それを言われると何とも言えん。貴様らには本当に悪いことをしてしまったな。それに思ったんだが、貴様らは相当な力を持っているようだ。」
本当に昨日までの雰囲気とは全然違うディーンの最後の言葉に一瞬、文香と当麻がドキッとするが、すぐ落ち着きを取り戻す。
「とりあえず訓練を始めるか。まずは魔力の制御の方法を教える。まずは―――」
ディーンの訓練はとても分かりやすく魔力の塊を形を保ったまま維持するだけだった。さらに、それぞれに的確なアドバイスを与えていく。そのおかげで優真達はかなりの速さでコツを掴んでいく。
「よし、やはり素質があるな。もう維持することが出来るとは。特に……確か黒神と言ったな。貴様は規格外だ。」
「その扱い酷くね?」
「褒めているんだ。初日でここまで出来るやつは見たことがない。」
そう言われた優真は周りを見渡す。
「うっ……!」
「すぅ〜……はぁ〜……。」
「はあぁぁぁぁ!!」
体力が持ってかれてるのか、険しい表情だったり、大袈裟に深呼吸してたり、叫んでいる者達がいた。出来ていると思われるのは優真達のグループと勇輝達のグループ。桜田先生のところは健と祥子が出来ていた。残りの2人も維持は出来なかったが、魔力の塊を出す事は出来ていた。
「次はスキルの使い方だ。勇者よ。試しに私と見本の為に戦ってみよう。エミリア様は開始の合図をお願いします。」
「えぇ!?俺……ですか?……分かりました。よろしくお願いします!」
いきなりの指名に驚く勇輝だが、すぐに冷静になってディーンと向かい合って立つ。周りの皆は応援したり、黙って見たりしている。
「……では、始め!」
「はあぁぁぁぁぁ!」
叫びながら突っ込む勇輝。その動きに無駄はなく、ディーンに向かって剣を振るう。
キンッ!キンッ!キンッ!
「流石《天賦の才》を持つ者だな。おまけに《剣術》もあるおかげでいい太刀筋だ。このように自動的に発動されるスキルがある一方で……。」
勇輝の剣を防ぎながら説明するディーンは一度距離をとって手を勇輝の方に向ける。
「貫け光よ《
一直線の光が勇輝に襲いかかる。
「うおっ……!」
かろうじて避けた勇輝。しかし、光は勇輝の後ろの方にいた優真に向かっていく。
「優真くん!危ない!」
「……隔てよ《
真央が焦って叫ぶが優真は落ち着いて初級の無魔法《
「このように魔法を詠唱したり、中にはスキルも声に出さなければ発動しないものもある。すまない黒神、よく防いでくれた。」
「いや、ここにいた俺が悪いから気にすんな。」
「昨日もだが、その冷静な思考、判断は結構なものだな。どうだ?見本としてではなく、私と模擬戦をやってみないか?」
「な……!?流石に危険すぎる!」
ディーンは優真に深く興味を持ったようで模擬戦を申し込むが、桜田先生が止めようとする。その間にメンバーにアイコンタクトし、皆が頷くのを確認する。
「分かりました。俺はいいですよ。」
「黒神!流石にこれは―――」
「遅かれ早かれ戦う日は来るんですよ?なら、経験しといて損はありません。」
「しかしだな……。」
「素晴らしい返事だ。私もこんなに気持ちが昂っているのは久しぶりだ。」
生徒の事を想う桜田先生に現実を知らせるように言葉を遮る優真。その返事にディーン満足したように言う。今の優真とディーンは戦いを楽しもうとしている戦闘狂のような目をして笑っている。
「はぁ〜……怪我だけはしないで下さいね。では、始めて下さい。」
開始の合図をエミリアがした瞬間、
(つまり俺、冒険者の設定で戦わないといけないのか。)
などと呑気なことを考えている優真だった。だが、気付いて欲しい。職業を冒険者として偽ってスキルを減らしたが、戦いに使えるスキルは《
騎士vsチート冒険者(仮)の戦いが始まる。
いかがだったでしょうか?
優真くんの魔法、厨二病全開でしたね。
ネーミングセンスとかは優しく見届けてもらえると幸いです。m(_ _)m
まさか、あんなに雑な扱いを受けたディーンさん。
実はとてもすごい人なんですよ?説明しながら戦ったりってなかなか出来ないと思うんです。優真も相変わらずチートでこの2人実は結構いいコンビだと思ったりしてます。
さて、次回はディーンvs優真の完全な戦闘描写になると思います。
では、次回も見ていただけたら嬉しいです。