異世界で魔神になった自称ぼっち   作:GUNGUN(ペスト)

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どうもペストです。
なんとUAが10000突破しました!読者の皆様、読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!
さて今回は新キャラが出てきます。
キャラが多くなり過ぎて管理し切れるか不安な今日この頃……。
それでもめげずに頑張っていきたいと思います!
では、ご覧下さい。どうぞ。


~キレリア街です~

 優真達はアルデギオに頼まれた迷宮を調べる為にアースナル王国を出て、迷宮近くにある街――キレリア街に向かっている。しかし、優真達はその道中で魔物の大狼(ワーウルフ)の群れと遭遇していた。

 

 

「グオォォォォ!」

 

 

「はぁ〜……。」

 

 

「《風刃(ウィンドカッター)》!」

 

 

「いい加減しつこいですね。」

 

 

 だが、そんな魔物達を虫を払うように倒していく。優真は溜め息を吐きながら《重力操作(グラビティ)》を発動させて魔物達を地面に埋めている。真央は《風魔法》で、健は短剣で魔物の急所を確実に狙っている。ある程度倒し終わると、群れのボスと思われる他より少し大きめの大狼が真央に襲いかかる。

 

 

「《聖光波動(ホーリーブラスター)》!」

 

 

 しかし、真央の《聖魔法》による《聖光波動》によって吹き飛ばされる。

 

 

「もう治癒師の域超えてるよな。」

 

 

「黒神さんの妻なんですから何も不思議じゃありません。」

 

 

「妻言うな……。高校生だぞ俺ら。そして遠回しに規格外呼ばわりするな。」

 

 

「何も間違って無いじゃないですか。それに白井さんの方は満更でも無さそうですよ。」

 

 

「えへへ……。優真くんの、妻……。えへへ……。」

 

 

 優真が健の言葉に少し照れながら返事をし、真央を見ると物凄く緩んだ顔に両手を添えて体をモジモジさせている。

 

 

「おーい。白井さん?戻ってきて。」

 

 

「えへへ……。は!?ゆ、優真くん!あの、その。不束者ですが、よ、よよよろしくお願いします!!」

 

 

「うん。取り敢えず落ち着こうか。」

 

 

『はい、深呼吸して。』と優真は真央を落ち着かせている。健はその光景を見て微笑んでいる。そんな風に暢気に過ごしていると、ガサガサと茂みの方から物音がする。真央はそれが魔物かと少し警戒するが、優真と健は別の意味で警戒したような表情になる。そして茂みから出てきたのは。

 

 

「はぁ……はぁ……。」

 

 

猫族(ケットシー)か。」

 

 

「そうですね。何やらピンチみたいです。」

 

 

「ちょっと!?何でそんなに冷静なの2人とも!?」

 

 

 出てきたのは衣服はボロボロであらゆる所に傷を負って、今にも倒れそうな猫族の女の子だった。案の定、そのまま倒れそうになるが、近くにいた優真が支える形になった。そしてそのままポツリと言葉を紡ぐ。

 

 

「はぁ……、おね、が……です。皆、たす……。」

 

 

「大丈夫!?《超回復(ハイヒール)》!」

 

 

 言い終わるのと同時に意識を手放した猫族の女の子。一応、回復をしたが今すぐ目を覚ます気配はない。何があったか聞きたいところだが、しばらく安静にさせようと思い、優真はお姫様抱っこで猫族の女の子を抱える。その際に少し気になる物を見つけたように目を細める。

 

 

「まずは街に向かって宿を探すか。」

 

 

「そうですね。」

 

 

 そして街に向かって歩き出そうとした時、再び茂みの方から魔物の気配を感じた。そこから出てきたのは二つの頭を持った犬――双頭犬(オルトロス)だった。

 

 

「これはまた珍しいですね。」

 

 

「どうやら、この猫娘を狙ってるみたいだな。」

 

 

 そう言って双頭犬を見据える優真達。よく見ると双頭犬の首に首輪がついていた。

 

 

「優真くん。あの首輪って……。」

 

 

「間違いなく『奴隷の首輪』だな。そしてこの猫娘には首の周りにそれっぽい跡がある。」

 

 

「つまり追っ手ですか。」

 

 

 真央が首輪について聞くと、優真が面倒な事に巻き込まれたという表情をしながら答える。健も肩を竦め、やれやれと言った感じだ。

 

 

「グルアァァァァァ!!」

 

 

「おっと。」

 

 

 双頭犬は猫族の女の子を狙うため優真に襲いかかるが、それを軽くバックステップで避ける。

 

 

「無闇に戦うのはやめとくか……。『奴隷の首輪』がある以上、何かと面倒だ。」

 

 

「その子を保護(誘拐)してる時点でもう面倒事に巻き込まれているよね。」

 

 

「どっちが悪役なんでしょうね。」

 

 

「人聞きの悪い事言わないでくれ。別に保護のままで良かったじゃん。態々言い方を変え無くても……あ〜もう、しつこいな駄犬が!」

 

 

 こんな会話をしながら双頭犬からの攻撃を避けているが、襲われていた優真は我慢出来ず、抱えた猫族の女の子に負担がかからない様に回し蹴りで双頭犬を蹴り飛ばす。

 

 

「早くずらかるぞ。」

 

 

「完全に悪役の台詞ですね。」

 

 

「あはは……。」

 

 

 そう言って優真達はその場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 その少し後に優真達が居た場所に現れたのは、馬車に乗って如何にもお金持ちと言ったような格好をした肥太った男だった。その男の周りには『奴隷の首輪』をつけた大狼が数匹と人間の男が数人。見た所護衛のような働きをさせられているのだろう。

 

 

「な……!?ワシの双頭犬が負けておるだと!?」

 

 

 双頭犬が道端で倒れているのを見て驚く男。奴隷にされている男達も目を見開いていた。双頭犬は強い魔物に部類されている。にもかかわらず、追跡させた双頭犬は何者かによって倒されていた事にその場にいた皆は驚いていた。

 

 

「おのれ〜!!“貴様ら、あの猫娘とそれを盗った者を探し出して捉えてこい!!”」

 

 

 男が“命令”すると『奴隷の首輪』が光だし、奴隷達の目から光が消え、虚ろな目になる。そしてすぐにその辺を探るように動き出す。

 

 

「何者か知らんが、絶対に後悔させてやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 その頃、優真達はキレリア街に着いていた。優真は《千里眼》で男達の様子を見ていた。

 

 

「これはマジで面倒だな……。」

 

 

「ん?どうしたの?」

 

 

「何でもないよ。それより宿を……っと。あれか。」

 

 

 ごく普通の宿屋に優真達3人(・・)は入っていく。

 

 

「あら、いらっしゃい。」

 

 

 女の人が微笑みながら挨拶をしてくる。恐らく宿屋の主だろう。見た感じ、まだ若くてスタイルが良く、大人の色気がある。その姿に少し顔を赤くする優真。

 

 

「……優真くん?」

 

 

「白井さん……その笑顔怖いからやめて下さい。」

 

 

「あらあら、ふふ……。そんなに可愛い子が居るのに私に目移りしちゃうんですか?」

 

 

「健全な男の子には厳しいものがあるんですよ。」

 

 

 顔は笑っているが目が笑っていない真央に思わず敬語で返す優真。それを更にからかう様に言ってくる宿屋の主――ミラの言葉に対して素直に返す優真。

 

 

「正直なのね。で、いくつ部屋が希望かしら?」

 

 

「2部屋で。」

 

 

「2部屋ね。……泊まりだけなら3人で90Gだけど、どうする?」

 

 

「500Gで今日の夜と明日の朝のご飯、お風呂をお願いします。」

 

 

 そう言ってコートのポケット(《空間倉庫(キャビネット)》)から500Gを取り出して渡す。

 

 

「こんなに無くても良いのよ?」

 

 

「いえ、こちらは持て余してるんで大丈夫です。」

 

 

「あら、お金持ちなのね。」

 

 

「後ろ盾がお金持ちと言った方が正しいんですけどね。」

 

 

 優真はミラに多めにお金を渡し、それに少し驚いているミラに真央は苦笑いで補足する。そんな話をし終えると、部屋に案内される優真達。部屋に案内する最中に軽く自己紹介をする。

 

 

「私はこの宿の主のミラです。」

 

 

「黒神優真。」

 

 

「白井真央です。……あれ?そう言えば健くんは?」

 

 

 真央がふと気付く。この宿に入ったのは優真と真央と優真に背負われている猫族の女の子の3人だ。

 

 

「ん?あぁ。あいつはもう動き出してるよ。」

 

 

「動き出してるって……まさか……。」

 

 

「軽い偵察だよ。あいつならそれくらい今日の夜に終わらせて帰ってくる。だから500G払っといたんだよ。」

 

 

「流石だね……。2人とも。」

 

 

「あら、もう1人いるの?」

 

 

「そうですね。ごく普通のやつがいます。」

 

 

「なるほどね。そこまで配慮して500G先払いって中々気が利くのね。」

 

 

「持て余してるんで。」

 

 

 いつの間にかいなくなり、既に行動を開始している健と暗殺者(職業)の相性は伊達じゃないと思う真央だった。優真とミラも意気投合してるのか少し笑いながらさっきと似たようなやり取りをしていた。

 

 

「じゃあ、こっちとそっちを使ってちょうだい。」

 

 

「無難に男と女で分けるか。」

 

 

「そ、そうだね……。……私は別に優真くんと一緒でも……。」

 

 

 部屋分けの話になり、無難な分け方を提案した優真に賛成する真央だが、顔を赤くしながら後の方をゴニョゴニョと聞こえない声で話す。

 

 

「ん?どうしたの白井さん?」

 

 

「へっ!?あ、べ、べべ別に何でもないよ!?」

 

 

「そ、そうか……。」

 

 

「ふふふ……。では、ごゆっくりお休み下さい。」

 

 

 優真に聞かれると慌てて返す真央。その様子を微笑んで見つめ、去って行くミラ。しかし、その目はどこか羨ましそうで、寂しげだった。そしてそれを見逃さない優真だった。

 

 

「とりあえずこの子を寝かせるか。」

 

 

 そう言って真央達の部屋に猫族の女の子を寝かせる。

 

 

「この子……。結構酷い目にあった……んだよね。」

 

 

「だろうな。……あれは速攻死刑(お掃除)かな……。」

 

 

「?……何か片付けるの?」

 

 

「いや、何でもないよ。夜まで時間あるし、白井さんも少し休んでなよ。」

 

 

「……また、無理しようとしてる。」

 

 

 辛そうな表情で言う真央の言葉に少し驚いた優真。気付かれない様に小さめの溜め息を吐いて真央に話す優真。

 

 

「今回()しないよ。多少はするかも知れないけど、俺には今、白井さんがいる。」

 

 

 ――俺が傷ついたら悲しむ人がいる。

 

 

 そう思った優真は真央に近付いて優しく抱きしめる。それに応えるように抱きしめ返す。

 

 

「今回()……か。……優真くんらしいね。でも、私が大好きな優真くんだよ。」

 

 

「俺も好きだよ。白井さん。」

 

 

「それでもまだ一番じゃないけどね。」

 

 

 優真の胸に頭を預けて微笑みながら言う真央。その言葉に優真は心の中で返す。

 

 

(そう遠くない気もするけど……。)

 

 

 しばらく抱き合っていたが、安心したのか真央は自分のベッドで眠っていた。

優真は自分の部屋に戻り、ベッドに寝っ転がって、さっきの真央の言葉を繰り返していた。

 

 

『……また、無理しようとしてる。』

 

 

(どうして俺が好きになった人って似たような事言うんだろうな……。)

 

 

 元恋人は

 

 

『ゆーくん、また無理するの?』

 

 

 家族は

 

 

『無理を続けるのは良くないわよ?』

 

 

『無理して無駄にしたら意味が無い。これを忘れるな。』

 

 

『お兄ちゃん!無理はメッ!だよ。』

 

 

 色々思い出し、優真は堪え切れず目から涙が零れる。

 

 

(本当に俺には勿体ないよ……。)

 

 

 そう思いながら、遠のいていく意識に身を任せて静かに眠った。




いかがだったでしょうか?
どうしてこうなった感があります^^;
いつの間にかフラグが立ってたり、健くん消えたり、優真くん情緒不安定だったり。
新キャラどんどん増えていきますね(震え声)
それでも楽しんで頂けたら幸いです。
最近、別の物も書いてみようかなと思っていたりします。
またオリジナル作品になってしまいますが……^^;
まぁそれは出来たら投稿するので、そうしたらそちらも是非ご覧下さい。
それでは、次回も読んで頂けたら嬉しいです。
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