異世界で魔神になった自称ぼっち   作:GUNGUN(ペスト)

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どうもペストです。
結局一ヶ月近くなってしまいましたが……^^;
今回はやっと戦闘に入れた!
そんな風に思う時期もありました……。
優真くん強過ぎてもう少し先に行かないとまともな戦いが出来ない気がしてきました。
まぁ、そんな事気にしてたら話の展開がおかしくなってしまうので長くお付き合いして頂けると嬉しいです。
それでは、ご覧下さい。どうぞ。


~VSバルムです~

 しばらく歩いていると魔物の群れと遭遇した優真達。その魔物達には全て『奴隷の首輪』が付いていた。

 

 

「この辺から既にバルムの領域って事か。」

 

 

「金持ちって面倒ですよね。」

 

 

「それよりも気になる事があるよね?」

 

 

「はい。いくら何でも数が多過ぎます。」

 

 

 優真達は一つの違和感に気付いていた。

 

 

「『奴隷の首輪』ってこんなに持ってるもんなのか?」

 

 

「はい。それは私達が捕まった時にも思った事です。」

 

 

 そう、『奴隷の首輪』が多いという事だ。奴隷が反抗しないように付ける物であるが、ここまで多く所有してるのは珍しい事だ。買うにしても数は限られるし、それなりの値段で何個も買える物では無いらしい。ミーニャの発言から本当に珍しいのだろう。

 

 

「増量系の能力(スキル)でも持ってるのか?」

 

 

「魔眼で見れないんですか?」

 

 

「ん?あぁ、そうじゃなくて――」

 

 

「バルム以外の誰かが、って事だよね?」

 

 

「なるほど……。そういう事でしたか。」

 

 

 優真はミーニャの質問に返そうとするが、先に真央が答えた。その言葉に納得したミーニャと理解されてる事に少し驚いた優真。

 

 

「白井さんも大分染まってきたね……。」

 

 

「じゃないと優真くんの彼女は務まりません。」

 

 

「それはそれで傷つくな〜。」

 

 

「癒してあげようか?」

 

 

 治癒師だし。と呟いて《聖光波動(ホーリーブラスター)》を魔物達に向けて放つ真央。それを見て優真はため息混じりに言った。

 

 

「言ってる事とやってる事違うし、元凶は白井さんなんだよな〜。はぁ〜……。黒神流剣術――七の技《七天抜刀(しちてんばっとう)》。」

 

 

 実際に溜め息を吐き、《剣術》を利用した優真が持つ技、《七天抜刀》を使った。抜刀するのと同時に七回切るという技である。それによって魔物達を切り刻んでいく。

 

 

「優真くんって何が出来ないの?」

 

 

「時間を操る事、再生する事、蘇らせる事、それから……。」

 

 

「ごめんなさい。私が悪かったです。」

 

 

「分かればよろしい。」

 

 

 真央の問いに対して優真は屁理屈の様にペラペラと出来ない事を本気で言い出して、止まらなくなる勢いだと思い、真央は途中で遮って謝罪をする。

 

 

 しばらくして魔物達を撃退した優真と真央は健とミーニャより少し先に進んでいた。

 

 

「お……。見えてきたな。森下、あれでいいのか?」

 

 

「はい。あの豪邸で間違いないです。」

 

 

 その直後、健とミーニャも戦いを終えたらしく、優真の言葉をちょうど聞いた健は答える。ミーニャは少し体が震えている。そんなミーニャの頭に優しく手をポンと乗せ、話し出す優真。

 

 

「無理も無い。逃げてきた所に戻るなんて普通じゃないからな。それでも皆を助けたいと思ったのはお前の強さだよ。」

 

 

 ――だから自信を持て。そう言って優真は先を進む。その背中を見てミーニャは泣きそうになるが、それ以上に優真の言葉に嬉しいと思う気持ちの方が強かった。

 

 

「はい!」

 

 

 元気に返事をし、優真の後に続いていく。そして優真の隣にいる真央は優真の耳元で囁く。

 

 

「やっぱり優しいね、優真くんは。」

 

 

「さて、どうだろうな?それとそこ。笑ってんじゃない。」

 

 

「おや、顔に出てましたか。」

 

 

「顔に出てなくても心で笑ってるだろ?」

 

 

「ご名答です。」

 

 

 これからというのにも関わらず、いつも通りの優真達であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「近くで見るとやっぱりでかいな……。」

 

 

 今、優真達の目の前にはバルムの豪邸がある。その大きさに素直に感心する優真。

 

 

「……ここを拠点に――」

 

 

「いや、アルデギオさんとの交渉が無意味になっちゃうよ!」

 

 

「冗談だよ。何かと王国の方が便利だからな。」

 

 

「そうですね。ある程度の物は揃えられますし。何より王という立場の人間が居る方が安全性は確かです。」

 

 

 優真の冗談に振り回される真央。健も王国の便利さを補足して言う。

 

 

「さて、そろそろ入るが……ミーニャ、大丈夫か?」

 

 

「……はい、問題ないです。もう落ち着いてきましたから。それに――」

 

 

 不安が残ってるのか少し声が震えていた。それでもはっきりと優真に大丈夫だと伝えようとする。そして、一拍置いてミーニャは笑顔で言った。

 

 

「優真さんが居るから大丈夫です!」

 

 

「……そうか。」

 

 

 その笑顔に少し見惚れる優真。しかし、すぐに優しく微笑み返してミーニャの頭を撫でる。

 

 

「……。」

 

 

「ん?白井さん?」

 

 

「ううん。何でもない。後で私にもご褒美欲しいな〜って思ったけど、思っただけだから別に何でもありません。」

 

 

 ミーニャに甘々な優真を見てすっかり拗ねてしまった真央。

 

 

「これが終わったら出来る範囲で言うこと聞いてあげるから。」

 

 

 しかし、今更それに動揺する優真ではなく約束を取り付ける。

 

 

「……本当に?」

 

 

「いらない?」

 

 

「……欲しい、です。」

 

 

「よしよし。」

 

 

 今回は優真が一つ上手だった。素直になった真央の頭を撫でる優真。抜かりないようです。

 

 

「あの、そろそろ行きましょう。そんなもの後でやって下さい。後、爆ぜてください。」

 

 

 一連の流れを見ていた健がさらりと怖い事、というより酷い事を言う。

 

 

「そうだな。とりあえず今は目の前のことを優先にしなきゃな。」

 

 

 そう言って豪邸の扉を開ける優真。

 

 

「バルムはまだ気付いてないんですかね?」

 

 

「いや、流石に気付いてるだろ。それでも何も起こさないって事は隠し玉があるんだろう。」

 

 

 ミーニャの問いかけに自分の推測を付け加えて答える優真。

 

 

「本当に広いね。やっぱり豪邸ってどこもこんな感じなのかな?」

 

 

「大体こんな感じですね……っと。」

 

 

 真央の呟きに答えた健は何かを感じたのか天井に向かってナイフを投げる。

 

 

「グギャァァァァ!!」

 

 

 現れたのはカメレオンみたいな魔物だった。天井の色と同化して隠れていたようだ。

 殺られたのが合図だったのか、魔物達があらゆる所から現れる。

 

 

「モンスターハウスかよ。《氷散弾(アイスショットガン)》。」

 

 

 と言いつつも、片手を前に出すと、魔法陣が展開され、幾つもの氷の弾を発射する。それに当たった魔物達は一瞬で氷漬けにされる。

 

 

「《影縄(シャドーバインド)》。」

 

 

 健はグランが使っていた《影縄》を使って魔物達を縛る。それに加えて技を繰り出す。

 

 

「《捻る(ツイスト)》。」

 

 

 魔物達はバキッボキッと嫌な音を立て、絶命していく。

 

 

「《螺旋嵐(サイクロン)》!」

 

 

 真央は巨大な竜巻を起こし、魔物達を巻き込んで吹き飛ばす。

 

 

「《雷槍(サンダーランス)》!」

 

 

 ミーニャは自身に向かって《雷槍》を落とし、自分に雷を纏わせた状態で手を伸ばし、鞭のように振るう。

 

 

「なるほど。ゴムだから電気は平気なのか。《付与魔法(エンチャント)》擬きか。」

 

 

「偶然雷属性だったのが幸いなだけです。」

 

 

 優真の言葉に苦笑いしながら返すミーニャ。

 襲ってきた魔物達を一掃した優真達は再び足を進める。

 

 

「ここか……。」

 

 

 優真は既に《気配察知》と《千里眼》でバルムの居場所を分かっていた為、早く辿り着いた。

 

 

「やっぱり人質もいるようだな。」

 

 

「それで一体どうするんですか?」

 

 

 優真に対して健が問うと優真はニヤリとして答える。

 

 

「左目だけで手に入れたにしては十分過ぎる。」

 

 

 そう言って扉を開けると、そこにはバルムと何人かの猫族(ケットシー)とアースナル王国の兵士と思われる人間が集まっている。

 

 

「お前らか。ワシの可愛い魔物達を倒してくれたのは……。」

 

 

「先に襲って来たのはそっちだ。俺は正当防衛したに過ぎない。」

 

 

 バルムと優真はお互い睨み合っている。優真は睨んでいないが、目を逸らさないようにしている。バルムは視線を少しずらすとミーニャを見て不敵な笑みを浮かべる。

 

 

「わざわざその猫娘を渡しに来てくれたのか。」

 

 

「え?そんな風に見えたの?頭悪いだろお前。」

 

 

「そんな口を聞けるのも今のうちだぞ。ワシの命令で『奴隷の首輪』を付けているやつは自害させることも可能だぞ。」

 

 

 予想通りの反応で作戦通りだと思った優真達。しかし、次のバルムの言葉で展開が崩れ始める。

 

 

「その猫娘と……そうだな、そこの小娘を渡せ。そうすれば今回は見逃してやるぞ。」

 

 

 そこの小娘――つまりは真央のことであり、言われた真央は体をビクッとさせて少し怯える。ミーニャも捕まっていた時の記憶で恐怖が残っているのか震える。健はゴミを見るような目でバルムを見る。

 

 

「どうだ?小娘達も不自由な生活はさせないぞ?そっちの方が――」

 

 

「おい……。」

 

 

 ゾクッ!

 

 

 当たり前のように手に入ると思い、満足気に話していたバルムは途中で言葉が止まった。原因は割り込んで話しかけ、《殺気》を放った優真だ。

 

 

「あまり調子に乗るんじゃねぇよ、クズ野郎。」

 

 

「な、なんの真似だ!」

 

 

「あ?俺の女に手を出しといてよくそんな事言えるな。俺に勝ってから言えよ。」

 

 

 そう言って《瞬間加速(イグニッションブースト)》を使ってバルムを蹴り飛ばす。吹き飛ばされたバルムは血を吐きながらフラフラと立ち上がり、感情任せに『奴隷の首輪』を付けている人質に命令した。

 

 

「も……もういい!“お前達、自害しろ!!”」

 

 

 しかし、その命令に従うことは無かった。

 

 

「何故だ!言う事を聞……っ!?」

 

 

 ガシャ

 

 

 バルムが一歩足を出して足元から音がしたことで言葉が続かなくなった。それは奴隷だった(・・・・・)者達に『奴隷の首輪』が付いてなく、自分の足元に大量の『奴隷の首輪』が落ちていたからだ。

 

 

「き、貴様!!一体何をした!?」

 

 

「《転移魔法》。この左目を犠牲に手に入れた力だ。」

 

 

「なっ……!?」

 

 

 バルムが優真に問うと、淡々と答える。

優真が《魔法創造(マジッククリエイト)》で作った魔法は《転移魔法》だった。

視界に入っている物や人を転移させたり、見える場所に転移したり出来る。

 

 

「ただの貴族が魔神のモノを口説いてんじゃねぇよ。身の程を弁えろよ。」

 

 

「ま、魔神……だと!?」

 

 

 バルムは驚愕し、体が硬直している。何とか言葉を発して会話が成り立っているようだが、明らかにバルムは優真に対して恐怖を感じている。そして優真はバルムの言葉に耳を貸さずに話す。

 

 

「別にお前が何しようと構わないが、俺と関係のある奴らを巻き込んだ時点で死ぬことは決定事項なんだよ。」

 

 

 そう言って優真は両手を前に出して唱える。

 

 

「《煉獄炎(インフェルノ)》《螺旋嵐(サイクロン)》《雷電(サンダーボルト)》《地盤崩壊(グランドクラッシュ)》合成。発動……《天災(ディザスター)》!」

 

 

 《合体魔法(ユニゾンマジック)》で魔法を合成し、訓練の時以来の《天災》を発動する。

 

 

「まっ……!?」

 

 

 ドガァーン!!

 

 

 バルムの声を聞く間も無く吹き飛ばす優真。その後の惨状に真央達はそれぞれ思った。

 

 

「流石にやり過ぎな気が……。」

 

 

「完全にキレてましたからね。」

 

 

「あは、あはは……。」

 

 

 ミーニャに至っては壊れ気味に笑っていた。目の前の出来事を見ていた奴隷だった人達も解放された喜びより、驚愕に染まっている。

 

 

「ふぅ……。スッキリしたぜ。ストレス解消にもなったし。」

 

 

 事を終えた優真はガラリと雰囲気を変える。そこにまた若干の恐怖を覚える皆だった。




いかがだったでしょうか?
何だかスランプ気味な気がします……。
全然話が進まないんですよね.˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.
さて、切り替えて……。
今回はバルムとの戦いでしたね(^^)
優真くん強いし、怖いし、チートですね^^;
いや、優真くん以外も十分に強いんですけどね……。
そして次回はまた新キャラを出す予定です!!
では、また次回も読んでいただけたら嬉しいです。
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